2018年3月9日 金曜日 |
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昨夜はまた嵐になった。
強い風雨は朝のうちにおさまったけれど、早朝のニュースで横浜のあちこちに土砂災害の避難勧告が出ていて驚いた。
ここの区にも隣の区にも、良く知る町名に対して警告が出ていた。
だけどこの近所は指定されていなかった。
ホントかいな、ここだってこんなにも崖が多いというのに。確か隣の家の裏の崖は、市のハザードマップで土砂災害の危険エリアに指定されていたぞ。
寝ている間に大量の土砂が押し寄せて、生き埋め・・・なんて怖過ぎる。
ま、うちが崖崩れで埋まる事は地形的にあり得ないだろうけど、うちの地盤となっている地面と共に家が崩れてしまう事は無いとは言えない。
仮にそんな事が起きたとしても、せめて猫をみんな見送ってからであって欲しい。
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2016年のテト ちゃんと見送ってね
Mar. 9 , 2017
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うん、でも出来るだけ先の事にしてね。
今日はテトは良い子でバリカン掛けさせてくれたね。
テト、脇の下と喉元、お尻の毛が毛玉になってしまっていたので、バリカン掛けて取ったのだ。
年老いて小さく痩せてしまったテト。
二人がかりで頑張ってバリカン掛けていると、そんな私の手にペロが頭突きして甘える。
邪魔だけど、それも幸せの時。
猫たちに何をされても構わない、生きていてくれさえすれば。
何でもしてやりたい。
これは恩返しのようなもの、
ここまでにも、一体どれだけたくさんの幸せの時間を過ごさせてくれた事だろう。
それこそ津波のように(不謹慎と怒らないで)、洪水のように、私たちには幸せが溢れていたね。
ただの多頭飼育なんかじゃない、素晴らしく団結した家族が幾つか共同生活していたかのような多頭生活だった。
勿論、今だってまだまだ人並み以上の頭数がいて、多大なる幸せを猫たちから貰っている。
頑張って1匹ずつ愛をこめて見送りますよ、みんな心配しないでぬくぬく暮らしていなさいよ。
今年は冬が寒かったせいか、例年ならとっくに咲いて散っているはずの水仙や椿がやっと咲き始めたところだ。
もう出て来ないかと思った水仙など、芽が出たと思ったらあっという間に蕾がついて、今朝、嵐が去ると花開いていた。
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玄関の水仙 Mar. 9 , 2017
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背丈は小さいのだけど、なんと健気なものだろう。
あんな大雪が積もっても、いつもよりずっと寒かった冬にも、ちゃんと地下で頑張っていたのだと思うと愛しい。
椿もレイルんより沢山の花が付いた。
昨年は虫刺され騒動とこうちゃんの手術などを理由に、庭木は剪定も何もしなかったのに、どういう訳だろう。
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玄関の椿 Mar. 9 , 2017
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玄関の侘助 Mar. 9 , 2017
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こんなにも健気に生きる木々も、いつかこの家が他人の手に渡り、解体される時には切られてしまうかと思うと辛い。
家や土地を子々孫々、長く大切に受け継いで行ける家というのは、やはりそれは素晴らしい事なのだと思うようになった。
それは人間の都合ではなく、大した価値など無い普通の家屋だろうが家財道具だろうが、どこにでもあるありふれた庭木だろうが、大切にして共に生きられるのが理想と言えなくもない。
かつて私は、そういうしがらみを嫌った。
生まれ故郷にも特に思い入れはなく、家も道具も全て自分で少しずつでも用意すれば良い、先祖や親からの束縛のない状態でいたい・・・そう思って生きていた。
今、日々暮らし続けている場所に生える植物ひとつにも、使い古した家具のひとつひとつにも、捨てがたい愛着、いや、愛情を感じる。
それは終わりが近づいて来ている事を自覚し始めたからこそ気づいた価値であり、そこに執着して生き延びたい欲求のせいもあるかも知れない。
未練と執着。
そういうものが無く身軽である事に価値を感じていたのに、きっと私も老いたんだなあ・・・と思う。
それともやっと人並みに近づいたのかな。
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夜廻り猫 1,2巻(3巻も出てるよ)
著者:深谷かほる |
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