2018年6月11月 月曜日 |
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今日は昨日より更に涼しい。
どうにも冷えるので、一時的に冷房を停めてみた。
湿度計を頻繁にチェックして、湿度が高くなってきたら弱く冷房を入れたり、除湿器をつけたりする繰り返し。
でもダニやカビの胞子、細菌やウィルスが増えてからでは厄介だもの、マメに努力するっきゃない。
暖房も冷房も不要な良い季節は短かいなあ、とりわけ今年は。
そして幸せのとき、若いときは「あっ」という間に過ぎる。
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2014年のナム 楽しい時間は早く過ぎるのよ
Jun. 11 , 2017
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そうだね、ナムちゃん。
一瞬で過ぎてしまうね。
一生もまた束の間だね。
でもくっきりと刻まれているよ、ナムとの幸せな時間が確かに存在した事実は。
美人で、気の強い素敵なレディだったよ、ナムは。
2日前の深夜に観た映画【ゼロ・ダーク・サーティ】。
作品の存在は知っていたけど、観るのは初めてだった。
全米同時多発テロの首謀者オサマ・ビンラディンの捕縛と暗殺が、2011年5月2日にアメリカ政府により実行された。
彼の潜伏場所をどのように把握し実行に至ったのか、その真相に迫るサスペンス。
2012年の作品だ。
監督は【ハート・ロッカー】で、前夫ジェームズ・キャメロンの【アバター】とアカデミー賞作品賞&監督賞を争い、見事に受賞に輝いたキャスリン・ビグロー。
こんな性差別的な事を言っては時代遅れだし、実際陳腐で良くないと思うのだけれど、敢えて言ってしまうよ。
女性監督の作品とは思えない程、ヘビーでハードで骨太な映画だ・・・とね。
勿論、称えているのです。
主演のCIAのアナリスト「マヤ」を演じるジェシカ・キャステインの個性は、そのハードで乾いた作品の感触に一層の拍車をかける。
長い時間を掛けて、あらゆる情報を分析し、自らも危険な目に何度も遭いながらも、遂に居場所を突き止めたマヤ。
彼女は痩せた小柄な女性ながら、そのタフな精神は、実行部隊として選ばれたネイビーシールズの、オスゴリラのような体躯の精鋭たちにも劣らない。
ようやく「作戦」を実行する許可が下りたのだが、「爆撃」ではなく「シールズ」を使えと言われる。
シールズ(SEALs)とは何か。
”SE”がSEA(海)、”A”がAIR(空)、”L”がLAND(陸)を意味し、その名の通り陸海空問わずに偵察、監視、不正規戦等の特殊作戦に対応出来る能力を持つ、アメリカ軍の特殊部隊の中でも屈強の精鋭部隊である。
これはビンラディンの潜伏先とされる、要塞のような豪邸にシールズが、深夜、ステルス・ヘリで降り立ったところ。
真っ暗闇の中、みんな物凄い暗視ゴーグルをつけている。
それは「4つ目」とも呼ばれる4個のスコープ付き暗視ゴーグルで、見るからに異様だった。
4つもスコープがある理由としては、2つよりも視界が広がるだけでなく、その異様さで相手を威圧する目的もあるそうだ。
確かに威圧されたよ、画面を見ているだけでも。
夜中の軍事作戦で真っ暗の中・・・つまりタイトルの「ゼロ・ダーク・サーティ」とは、夜の0時半を表す軍事用語なのだ。
上手いタイトルだと感じた。
この映画、そして作戦そのものを象徴するような、簡潔でドライでクールなタイトルではないか。
作戦は極めて短時間で遂行され、パキスタン軍のジェット戦闘機が駆けつける前に退却しなければならない。
そこはテロリストのパキスタンでの潜伏先であり、パキスタン政府に了解を得て行っている軍事作戦ではない(その為、パキスタンのムシャラフ前大統領は、アメリカによる一連の作戦は主権侵害であると非難した)。
戦闘機が到着してしまったらどうなるのだろう・・・とドキドキした。
ところで「ネイビー・シールズ」はアメリカ軍の特殊部隊の中でも最も歴史が古く、キューバ危機やベトナム戦争から始まり、アフガニスタン紛争、イラク戦争まで数々の主要な作戦に投入されてきた。
これらの参加作戦の中で隠密偵察、要人暗殺・誘拐、味方捕虜救出、民間人救出、施設爆破、航路保護など様々な任務を実行している。
つい先日観たばかりの、クリント・イーストウッド監督作品の【アメリカン・スナイバー】は、この米軍精鋭部隊「ネイビー・シールズ」としてイラク戦争に従軍した伝説のスナイパー、クリス・カイルを描いていた。
あちらの映画も凄かったんだけど、こちらはハード・ボイルドな女性が主役だ。
しかし女性スナイパーとか、スパイの映画ではなく、彼女は分析官だ。
名前を知られており、テロリストに命を狙われてはいるけれど、あくまでも情報収集と分析が専門である。
ラスト近く、基地に持ち帰ったビンラディンの遺体を、確認するよう促される場面。
長い年月を掛けて、ビンラディンを抹殺するという目的を遂げた訳だが、ビンラディンや配下のテロリストたちの殺害は、そこで一緒に暮らしていた妻や子供たちの目の前で行われる。
子供たちはきっと、アメリカへの復讐心を持つだろう。
そして憎しみの連鎖は続くのか。
政治的な事を言うつもりはない。
簡単にジャッジなど出来ないのだから。
アメリカが全て「善」であるとも思わないけれど、アメリカはアメリカが正義と信じる事を遂行したのだ。
しかし、こういう映画(2012年の作品)が、事件(ビンラディン殺害作戦は2011年)からあっという間に作られるという、そのパワーは凄い。
それともこれは、ここまで時間を掛けて慎重に検討し、これ以上の犠牲が出ない為にやむなく正義を行ったのだと世界にアピールする為の、効果的な方法のひとつなんだろうか。
是非、【アメリカン・スナイパー】と共に、この【ゼロ・ダーク・サーティ】もご覧になって戴きたいと思います。
私も独りで起きていて観たので、機会があれば夫にも見せたい。
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夜廻り猫 1,2巻(3巻も出てるよ)
著者:深谷かほる |
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