2018年7月18日 水曜日 |
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今日はまた昨日より暑い。
40度を超えた地点も幾つかあったらしいが、観測地点以外の場所、特にアスファルトに面した場所では、もうとっくから40度なんて超えていた。
うちの2階だって、冷房を停めたら50度もはるかに超えるだろう、絶対に停めないけどね。
このままどんどん熱くなったら、いつか地球は燃えてしまうんじゃないの?
どうなっているんだろう。
猛暑のせいなのか熱のせいなのか、身体が芯から熱い。
冷房をいつもより強めにしているが、それでも身体が冷やされず、団扇でバタバタ仰いでみたり、保冷剤で冷やしたりする。
アイスを食べたり、アイスティの後は氷をガリガリ食べたりもしている。
お腹なんかまったく壊さないね。
具合が悪くても、どうした訳かいつもお腹は壊さない。
そして食欲もなくならない。
お腹が空いて仕方ない。
どうなっているんだ。
もはや「恍惚の人」なのか?
昼は暑いので、朝のうちに火を使う料理をする。
今朝はご飯を炊き、鶏肉のバジル炒めを作った。
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ガパオライス Jul. 18 2017
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鶏肉は自分で細かくサイコロにカットした。
挽肉を使うよりも、歯応えが加減出来て良いのだ。
但し、鶏肉はある程度凍らせてカットしないと苦労する。
うちの包丁が幾ら切れ味が良くても、私がなんぼ包丁を研ぐのが趣味でも、鶏肉を細かく切るのはストレスだ。
摘みたてのバジルの葉を大量に使った。
バジルって本当に良い香り。
ベランダのバジルが順調に育っていて、心おきなく大量に使えるのが嬉しい。
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ベランダのバジルとローズマリー
Jul. 18 2017
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なかなかローズマリーが使えないでいる。
次こそポテトを・・・と思いながら、暑いものだからつい、時間の掛かるものは避けているんだろう。
鶏肉は常備しておくと良いみたい。
それも冷凍させて。
スープカレーにも、茹で鶏をサラダや冷やし中華の具にするにも、炒め物にも、鶏肉が便利だ。
でも昔よりも鶏肉は高くなったね。
スーパーのチラシをチェックしていて、安い時に買いに走るようにしよう。
もも肉でも100グラム100円くらいの時もあるし、むね肉だと50円くらいの時もあるのだ。
当然、そういう時に買わなきゃ。
猛暑も極まり、とても昼間には出掛けられそうもないので、おとなしく静養している。
今日の午後の映画は【クレイマー・クレイマー】だった。
何度も観たし、子供を置いて家を出て行った母親には毎度腹が立つのだけど、何となくまた観てしまった。
昔の映画なんだな・・・もう。
夫(ダスティン・ホフマン)側の弁護士役に、ハワード・ダフが出ているのに気づいた。
テレビシリーズの【特捜刑事サム ~Felony Squad~】の主演俳優として記憶している人も多いのではないだろうか。
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【特捜刑事サム】より 真ん中がハワード・ダフ |
いや、そこそこ年寄りでないと知らないか。
でも、色んな作品で見た事ある顔でしょ?
【クレイマー・クレイマー】については、今更特に書く事は無いなあ・・・つい先日、偶然にもフレンチ・トーストの事でひとつこの映画でのエピソードを書いてしまったばかりだし。
ダスティン・ホフマンは、今年もう80歳なんだ。
そうか、そんな歳なのか。
仕方ないよね、初めて【卒業】でダスティン・ホフマンを観た時、私はまだ小学生だったのだ。
その私だって、還暦を過ぎたのだから。
昨日の午後のBSの映画は、【世界にひとつのブレイブック】。
おや、またブラッドレイ・クーパーだ。
最近よくお会いしますね。
妻の浮気現場を目撃し、相手の男をボコボコにした傷害罪で逮捕され、8ヶ月もの間精神科に入院していたパット(ブラッドリー・クーパー)。
仕事も家も失い、妻への接近も禁止されている。
実家で両親と暮らしながら、社会復帰を目指してリハビリをしているのだが、ふとしたことでスイッチが入り、精神のコントロールが出来なくなって暴れるよあな、とても危うい状態が続いていた。
そんなある日、近所に住む友人夫婦の妹ティファニー(ジェニファー・ローレンス)と出会う。
ティファニーは愛らしい姿からは想像もつかない過激な発言と突飛な行動を繰り出し、パットを翻弄する。
彼女は夫を事故で亡くした事がきっかけで心に傷を負い、性依存症となる。
それが勤め先で問題となり、仕事や社会的信用を失ってしまっていた。
ティファニーは、立ち直る為にダンスコンテストへの出場を決意した。
そしてパットを強引にパートナーに任命する事から、心を病んだ二人の新たなドラマが展開し始めるのだ。
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邦題:世界にひとつのプレイブック |
原題:Silver Linings Playbook |
監督・脚本: |
デヴィッド・O・ラッセル |
原作: |
マシュー・クイック |
製作年: |
2012年 |
製作国: |
アメリカ |
出演者: |
ブラッドレイ・クーパー(パット) |
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ジェニファー・ローレンス(ティファニー) |
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ロバート・デ・ニーロ(パットの父親) |
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ジャッキー・ウィーヴァー(パットの母親) |
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クリス・タッカー(パットの入院友達) |
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ジュリア・スタイルズ(ティファニーの姉) |
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ブラッドレイ・クーパーはここでも冴えているが、それよりもティファニーを演じたジェニファー・ローレンスが凄い。
最初、ティファニーの言動や表情が漂わせる雰囲気から、惚れた男につきまとうストーカーとなっていくのか?そして【恐怖のメロディ】や【危険な情事】のようなサイコ・サスペンスになってもおかしくないような怖いものを感じたのだけれど、幸いにしてそれは杞憂だった。
実はとても愛らしく、ナイーブで思いやりがあり、女性としての魅力と才気に溢れる愛すべき女性である事が観ている私達にも、そしてパットにも解って来る。
瞳や台詞に訴求力があり、ちょっとハスキーな声質も魅惑的だ。
古い時代のイタリアやロシアの女優とか、ヨーロッパの匂いのする女優だと思った。
バラしてしまうけど、結末はハッピーだ。
シリアスな問題を抱えて、どうにも光明が見えないようなテーマで始まった物語ではあったものの、観終わってみると粋なラブ・コメディに仕上がっている。
こんな後味の良さは、映画が最高に楽しい娯楽として人の心を幸せにしてくれる。
そういう素敵な映画だった。
しかしまあ、前日は統合失調症と闘う天才科学者の生涯で、翌日は躁鬱症に苦しみながら人生をやり直そうとしている男のドラマだ。
今週の午後のBS映画は、心を病んだ男の映画特集か?
いや、今回心を病んでいるのは彼1人ではない。
周囲に一体どれほど、少しも心を病んでいない人間などいるだろう?
誰もが程度の差こそあれ、心に闇を持ち、自分をコントロールするのに苦労し、苦しんでいるのだ。
ヒロインのティファニーもそうだし、パットの父親(ロバート・デ・ニーロ)だって、大好きなアメフトの競技場に出入り禁止になっているというから、おそらく過去に抑制する事の出来なかったトラブルが何度かあったのだろうと推測出来る。
しかもこの父親、TVのリモコンの置き場や置き方に強いこだわりを持っていたり、息子とTV観戦する事やお気に入りのハンカチを握りしめて観戦する事などを、賭け試合に勝つ必勝法のジンクスとしていのだ。
息子はそんな父親をちょっとおかしいと思っているし、自分は正常であり、性依存症のティファニーなんかと同列に論じられる事は侮辱だとすら思うのだ。
パットの友達もまた心を病んでいて、病院や警察の監視下にある。
社会的に大きな問題を起こしていないだけで、ティファニーの姉夫婦だってそれぞれがこだわりや爆発寸前の危うさを心に孕んでいて、パットに言わせたら充分に「おかしい」のだ。
誰かが誰かを異常だなんて言えない位、誰もが心のバランスを崩しているかも知れない。
そして誰もが心を病んでもおかしくない位、この世の中は不条理と、思いやりの無さと自分本位と、嘘と裏切りで溢れかえっている。
「相当におかしい」と見下していたはずのティファニーだったのに、ある時、パットは路上で若者と問題を起こしかけて監察担当警察官が駆け付けた時に、ティファニーの咄嗟の証言で救われる。
誰もが一触即発の心を持ちつつも、しかし誰の中にも他人を思いやれる優しさは可能性として存在するのだ。
それはむしろ弱いだけだと思っていた自分の心を救う事になるのかも知れない。
情けは人の為ならず・・・とはそういう事なのだ。
パットの父親も母親も余裕のある名演技で、観ているのが楽しい。
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パットの母親と父親 |
ティファニーの姉役の女優、どこかで観た顔だと思ったら、【ボーン】シリーズで「ニッキー」を演っていた女優だ。
【ボーン・アイデンティティー】で、パリのCIAの小さなアジトに勤務していた女性局員だったが、シリーズの次の作品にも、その次にも出て来た。
ただの事務局員でしかなかったニッキーのキャラクターが、作品を重ねるうちに重要なものになっていく。
【ボーン・アルティメイタム】で、ラストにジェイソン・ボーンの生存を確信してニヤッと笑う彼女の顔が目に焼き付いている。
ジュリア・スタイルズという名前を、これでしっかり覚えた。
彼女も良い女優だ。
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【ボーン・アルティメイタム】でのジュリア・スタイルズ |
脇役を固める俳優たちが良いと、映画の奥行きが出る。
ブラッドレイ・クーパーとロバート・デ・ニーロは、前年の作品【リミットレス】でも共演していたっけね。
今回は親子で、凸凹っぷりが面白い。
しかしどちらも精神の危ういものを感じさせる。
思えばデ・ニーロは、昔からそういう役が多かったではないか。
【タクシー・ドライバー】然り、【ケープ・フィア】然り、【レナードの朝】然り。
あのデ・ニーロの演技を思えば、ブラッドレイ・クーパーの躁うつ病の演技などまだまだ純朴かも知れない。
いや、それはそれで良いんだけど。
デ・ニーロ、どうか長生きして、良い作品にたくさん関わって欲しい。
私も長生きして、まだ観ていない映画をたくさん観たいと思う。
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