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《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫の為の情報
赤ちゃんと猫の同居についてのケーススタディ集
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case 1 「えぃみぃ」家の場合(写真はとても可愛いので、是非クリックして大きな画像で見て下さいね!)
我が家にはみぃ、ちぃ、しまという3匹の猫がいます。そして2月に子供が産まれて家族が1人増えました。今、私はとても幸せな気分ですごしています。大好きな猫とかわいい子供に囲まれて毎日笑って過ごしているのです。

名前を呼ぶとにこにこと笑ってくれる我が子を見て私も笑顔になり、子供を抱っこしているとやきもちを焼くのか鳴きながら甘えてくる猫を見ては笑顔になり。。。

初めての育児で私も泣きたくなるときもありましたがそんなときに助けてくれたのが猫達なのです。本当にこの子達(猫)がいてくれてよかったと思うことが多いです。

妊娠がわかったときに周りからは「猫はどうするの?」と聞かれましたが、私にとっては猫もおなかの子供も同じように大事でしたので手放す気はまったくありませんでした。「子供が産まれれば猫なんてかわいくなくなるよ!」と言う人もいました。この発言には私はまったく意味がわからず。。。そういう発言をする人は動物をペットと考えていて、家族とは見ていないのだなと思いました。

私は猫を子供が産まれるまでの代わりにしていたわけではありませんし、大事な家族だと思って一緒にすごしてきました。この気持ちは妊娠がわかったときも子供が産まれた今もかわっていません。

私は出産当日の朝、おしるしがあってすでに10分間隔で陣痛も来てかなりおなかがはってましたが猫トイレの掃除もしましたし、ご飯もあげました。入院する前にうちの子(猫)に「いってくるね!1週間後に赤ちゃんと一緒に帰ってくるからいい子にして待っててね」と1匹ずつ抱っこしてなでてから入院しました。うちの母親も「ママは1週間戻ってこれないんだよ。寂しいかもしれないけどいい子にしてるんだよ」と言っていました。

夕方旦那が病院に急いで来たときに私が言った言葉は「1回家に帰って猫トイレの掃除してご飯あげてからまた来て!」でした(笑)退院したときにみんなが「ママだーー!おかえりー!」と玄関まで走ってきて、私が赤ちゃんを抱っこしているのを見て「ん?!」と動きが止まったのがとてもおかしかったです。

妊娠中に特に気を使ったことはありませんでしたが、子供が産まれたときに旦那に1つだけ言われたことがありました。しばらくは寝室だけは猫とは別にしてほしいということでした。色々わがままを聞いてくれた旦那なので1つぐらいは聞いておこうかな。。。と思い今のところ寝室は別にしています。

でも昼間は子供のそばで猫達は一緒にお昼寝をしています。猫が赤ちゃんにいたずらはしないの?という人もいましたが、猫達は子供には何もしません。何もしないと言うより無視してるというか。。。子供がうるさく泣くと黙って他の部屋に行ってしまうことはありますが、子供にたいして何かするということはまったくありません。

子供が泣いても私がほったらかしにしてると心配して「赤ちゃん泣いてるよぉ〜〜」と私に教えてくれることもあります。私の母親も義父母も旦那も子供が産まれても猫への愛情はかわっていません。以前と同じようにかわいがってくれています。

うちの場合あまりにも順調にいってしまって何の参考にもならないかもしれませんが、周りが色々と言ってくるのは妊娠中です。たしかに妊娠中は精神的に不安定な時期で周りから色々と言われるとどうしていいのかわからなくなると思いますが、それを乗り越えてしまえば猫と赤ちゃんとの幸せな生活が始まります。猫も大事な家族だと言うことだけは忘れないでいてほしいです。

case 2 「らぶにゃ」家の場合(写真はとても可愛いので、是非クリックして大きな画像で見て下さいね!)
おつまみが7歳、タンスにゴンが5歳のとき、娘が生まれました。

生まれる前、両方の実家や勤め先の人などから、「猫を捨てろ」と言われました。大切な家族を捨てるなんて考えられず、猫のいる家に娘が生まれました。

ミルクの匂いがする赤ちゃんは猫になめられるとか、引っかかれたらどうするとか、いろいろ言われましたが、一切猫たちから娘に何かすることはありませんでした。

娘は、気管支が弱く、薬が手放せず、夜中は特にゼロゼロヒューヒュー。周りからは「そらみたことか」といった感じに、また「猫を捨てろ」と言われました。娘の生まれつきの体質は、猫のせいではありません。ですから掃除だけは、毎日こまめにしましたが、猫と部屋を分けたりはしませんでした。

娘がハイハイを始めると、目線が猫たちと同じ高さになり、赤ん坊特有のでかい顔のドアップを、猫たちは恐がりました。

娘が、よだれでベトついた手で触ったり、なでることができず掴むので、娘の手には、猫の毛がべったり。それを口に入れないようには気をつけました。

娘が1歳のとき、タンスにゴンが横を通るたびに、押し倒して上にかぶさり、タンスにゴンがストレスで吐きまくり、病院へ行きました。猫の方から来たときは触ってもいいけど、自分からは触らないようにと、娘に話しました。小さいながらも、わかってくれたようで、押し倒したりするのはやめてくれました。

幼い子供特有の、いきなりの動きや、いきなりの大声を、猫たちは嫌がりましたが、なんとなくいつも同じ部屋にいて、程よい距離を保ち、仲良くしていました。

娘が6歳のとき、おつまみが亡くなって、死体を恐がるかと思いましたが、ずっとなでてくれました。お骨になった後も、抱っこしてなでてくれました。

娘が10歳のとき、タンスにゴンが亡くなって、私より大泣きしました。タンスにゴンが亡くなって7ヵ月してから、ハチベェとオマルを迎えました。「めんどくさぁ〜い」と言いつつ、エサもトイレも、しっかり世話をしてくれます。

case 3 ノリ家の場合(写真はとても可愛いので、是非クリックして大きな画像で見て下さいね!)
我が家の家族構成は
 ・夫(会社員)
 ・私(専業主婦)
 ・長男(1歳3ヶ月)
 ・はち(アメショー男の子4歳)
 ・たあちゃん(サビ猫女の子年齢は不明)です。

結婚4年目にはちが、その翌年にたあちゃんがやってきました。私達は結婚したときから赤ちゃんが欲しかったのと夫が転勤族で数年に一度の転勤があることから、猫を迎える際、夫から出された条件は「将来子供が生まれても、引越ししても生涯責任をもって飼う事。それくらい動物を迎えることは大きな責任を負うことだから」ということでした。もちろん私自身も同じ考えでした。

ですから長い不妊治療の末に結婚8年目に待望の赤ちゃんを授かった時も「猫をどうしよう」などとは全く思わず、「ますます楽しい家になるぞ」と楽しみにしていました。

それでも親(実父)や知人からは「猫はどうするの?どこかにやるんでしょ?」「アレルギーになるよ」「喘息になるよ」「やっと出来た赤ちゃんなのに・・可哀想」「噛まれるよ」「引掻かれるよ」「お乳の匂いがするから齧られるよ」などなどの言葉を言われ、そこまで言わない人でも猫がいることを知っている人の中には「本当に大丈夫なの?」という表情をみせる人が何人かいました。

妊娠・出産・産後はホルモンのバランスからか情緒不安定になりやすい状態です。全く気にしていなかった私もそんな根拠のない言い分に実は「本当に上手くやっていけるのだろうか・・・」と不安に感じたこともありました。

でも結局は辛い悪阻の時も、流産や早産の危機の時も、産後の体調不良の時も、育児に疲れてグッタリしている時も、はちやたあちゃんの姿を見たり話しかけたりくっついて眠ったりすることで気持ちが和みました。猫たちに助けられたのです。

猫と赤ちゃんの同居は赤ちゃんよりも猫たちのほうが環境の変化や赤ちゃんをずっと辛抱強く受け入れる努力をしてくれていると私は思います。

以下、私達が猫と赤ちゃんの同居について注意したことです。

1.初対面
産後の体調不良から赤ちゃんをつれて自宅に戻ったのは産後2ヶ月を過ぎたころでした。ですから猫たちとは2ヶ月ぶりでしかも見たことのない物体を連れての再会となります。最初、猫たちは私をみて「オッ」という表情で近づいてきましたが直ぐに赤ちゃんの存在に気づき一瞬戸惑ったようです。

とりあえず赤ちゃんを抱っこしままリビングに腰をおろし猫たちの反応を見ることにしました。すると猫たちは赤ちゃんの顔を見てクンクンと匂いをかいだだけですぐに離れていきました。

その後赤ちゃんを布団に寝かせるとまた近づいてきて匂いをかいで離れていきました。それが受け入れの儀式だったようです。我が家の初対面はそれで終わりました。

2.猫ダッシュへの対策・蚊帳を利用
ウンチをする前の猫ダッシュや猫同士でジャレて追いかけっこをした時に、赤ちゃんの上を駆け抜け皮膚や目を傷つけないように、布団に寝かせるときはベビー用の蚊帳を被せていました。

これは埃の進入も防ぐことができました。でも明らかに赤ちゃんも猫たちも熟睡しているときは蚊帳を外していましたので、猫たちが赤ちゃんの布団で一緒に眠っている光景を堪能していました。


3.掃除・洗濯
妊娠する前から実行していたことですが、家からカーペット類を失くしました。全室フローリングと畳のみです。ホットカーペットはフローリング調のものに買い替え、コタツも撤去しました。大変埃が目立つようになりましたので掃除の回数が増えました。良いことです。(笑)

また埃がくっつく場所がなくなり、拭き掃除をすれば埃も猫の毛もかなり綺麗に掃除できるようになりました。

赤ちゃんができると洗濯の回数・量ともかなり増えると思います。特に赤ちゃん用の寝具は敷布団も全て洗濯機で洗えるタイプを購入し、まめに洗っていました。そして埃や匂いが吸着しているカーテンもお天気が良い日はこまめに洗うようにしています。

4.赤ちゃんの習性
赤ちゃんは興味のあるものを触ろうとしますし手に触れるものをギュッと握ろうとします。予想通り猫はその絶好の対象になりました。ハイハイが出来るようになると眠っている猫に突進していき、自分で触ることもできるようになりました。それは猫にとっては受難です。

私達は息子が寝返りもできないころから「はちくん可愛いね〜。猫はこうしてなでなでヨシヨシするのよ」と優しく撫でるところをいつも見せていました。そして息子の手をとりパーの形にして実際に撫でさせるようにしていました。

初めの頃は背中や耳をギュ〜ッと掴もうとしていましたが、そのたびに「そんなことをしたら痛いのよ。こうして(手をパーにして)ヨシヨシなでなでするのよ。可愛いね〜」と繰り返し教えていました。

すると数日で息子ははちたちを触るときは必ず手をパーの形にして優しくさわるようになりました。生後3ヶ月の赤ちゃんでもきちんとお手本を見せて猫との接し方を教えれば、今は意味が分からなくても大人の真似をして自然と身についていくものだとつくづく思います。

息子は今1歳3ヶ月です。時々猫の耳を引っ張ろうとしますが、すかさず「引っ張ったら痛いでしょ。ヨシヨシでしょ」というとニコニコしながら優しく背中や耳の後ろを撫でています。

猫たちは触られたくない時もあるでしょうが、「またこのオチビさんか〜」という様子で接してくれています。でも息子があまりにしつこく触ろうとしたり力が強かったりするとカプッと手を噛んでますが、明らかに甘噛みです。

噛まれた息子もちょっと痛かったときは噛まれた手を暫らくジッと見ていますが、自分なりに学習するでしょうからそれはそれでいいと思っています。

5.大人の無意識
父のことです。私の父はやっと授かった可愛い初孫と猫が一緒にいることを大変心配していました。特に猫の抜け毛を気にしていて私達が遊びにいくと今までしたこともないのにセッセと掃除機をかけて掃除をしていました。

それはそれでいいのですが、最初の頃実家の猫が息子に近づこうとすると「こらっ、あっちに行け」と追い払おうとしていました。可愛い孫を抜け毛から守りたい一心なのでしょうが、その態度は良くないよと何度も言いましたが改めようとしませんでした。

そこで、「お父さんは○○(孫の名前)も大きな声で猫を追い払うような大人になってほしいの?心の優しい人間に育ってほしいのでしょう?」というとハッして2度とそんな態度をとらなくなりました。その後は私達の真似(?)をして「○○、猫ちゃん可愛いね。ヨシヨシしてごらん」というようになりました。

ところが先日、居間で父と息子(1歳2ヶ月ごろ)と猫が寛いでいたときのこと、父が「ほら○○、(猫のことを)やっつけろ」と言ったのです。父にしてみれば男の子に怪獣をやっつけろ〜というつもりの遊びで言ったのでしょうがとんでもないことです。「お父さん、今なんて言った?」と聞くとまたまたハッとして反省していました。

父は決して冷たい人間ではありません。むしろ情の深い人間ですが、やはり所詮は犬猫、という意識が抜けないのかも知れません。無意識に出てくる態度言葉だけに恐ろしいです。

自分の子供や孫が命を大切にする優しい人間に育って欲しいと殆どの人が願っていてまた口にするのでしょうが、そんな大人でも父のような態度をとる人が多くいるのには驚きます。

これから息子はどんどん体が大きくなり力も強くなっていきます。また行動も活発になるので、今のうちから猫たちへの接し方を身につけさせなければなりません。

そして子供も私達も猫から学ぶことが沢山あると思います。何より理屈ぬきに猫との生活は楽しいのです。一人でも多くの方が妊娠・出産で増える新しい家族と一緒に楽しんでいただきたいと思っています。

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