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《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫の為の情報
先住猫との折り合いについてのケーススタディ
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case 9 チハルさんちの場合
たびの場合:
たびと先住猫:たびの保護主さん宅には先住の大人猫がいた。たびは生後6ヶ月くらいで保護され、我が家に来るまで約3週間を先住猫と過ごしたとのこと。後で聞いたところによると、先住猫に威嚇されても、お腹を見せてアピールし、遊んでもらおうとしたそうです。

たびと5匹の保護仔猫:
昨年10月25日(たび推定10ヶ月)、生後約2ヶ月の仔猫5匹を迎える。最初はケージ越しの対面。仔猫たちはシャーフーしたが、たびはただ匂いをかいだだけ。

翌日、獣医さんでの健康診断を終え、仔猫たちを初めてケージから出す。元気に部屋中を探検する5匹の勢いに押され、たびはテーブルからじっと見下ろしている。時折床にたびが下りると、仔猫たちは興味深げに後を追う。たびはうるさそうにタワーに避難。

3日目、プロレスごっこや鬼ごっこをはじめた仔猫たちにつられ、たびも一緒に遊び出す。以後、仔猫たちはたびによく懐き、それぞれ里親さんに引き取られるまで仲良く過ごした。

たび、先住猫として2匹目を迎える:
名前:百(もも) 年齢:推定2・3歳
性別:見た目はオス、去勢済み。ただ睾丸は未発達で小さかったとのこと。未発情なのか、スプレー行動もなし。生殖能力はもともとなかったのでは、と保護主さん談。

保護までの経緯:東京の動物愛護センター(?)に持ち込まれ、処分寸前に保護主さんが引き取った。飼い猫だったらしく、健康状態は良好。初めて抱っこしたときはゴロゴロ言ったそうです。

経過:4月17日、16時頃到着。たびはいつもと変わらず保護主さんと私を出迎える。しかしキャリーの中の猫に気づくと、忍び歩きに。

キャリーの扉を開け、2匹ご対面。お互い鼻面を近づけ、クンクン。「お、意外と平気かも」と思った瞬間、2匹とも「シャーッッ」。たび、パソコンデスクに乗り、ももを注視。

30分後、ももは恐る恐るキャリーから出る。ダイニングテーブルの下の暗がりでしばらくじっとしてから、椅子に乗って眠ってしまう。このまま夜まで過ごす。

22時頃、もも猫トイレに到達、初ウンP。たびは遠巻きにその様子を見守る。この夜、ももは結局ダイニングテーブルの下で過ごしたらしい。たびはいつもどおり、自分の食器から夜食を食べ、私たちの枕元、お気に入りの位置で眠る。

夜の間にケンカなどは一切なし。ただ、ももが寝室の箪笥の上に乗ろうとすると、たびは今までにない勢いで駆けつけてきて追い払った。寝室には入って欲しくないらしい。

朝、ももはたびのお気に入りの場所であるテレビラックの最上段の箱を占拠。たびはキャットタワーから威嚇を試みるが、もも動じず。たびもさっさと諦め、朝ご飯を食べる。以後、たびはまったくいつもどおりに過ごしている。

ももはまだご飯を食べない。キャットニップの葉をモグモグしたり、時々タワーから降りてきてネズミのおもちゃにじゃれたりするが、たびとは別に用意したフードをあげても、ほとんど口をつけず。しかし香箱座りをするので、あまり緊張はしていないように見える。現在に至る。

今のところ、以上のような感じです。また何か変化がありましたらご報告させていただきます。

case 10 まんだも@兵庫さんちの場合 
「ジュニアと美咲の場合(眼、合わさんとこっ!!)」

ジュニアはボランティさんから一昨年の10月に譲っていただいた茶トラの雄猫で、我が家に来た時点で推定2〜3歳。のんびりした猫です。我が家に来てから約半年後、後輩猫を迎えることとなります。それが昨年の5月です。二匹目は一歳くらいの黒い雌猫。ボランティアさんが、保健所から奪還してきたそうです。一軒目の里親からは、1週間のお試し期間の後返されたとのこと。どうも猫がそのお宅を気に入らなかったようです。

我が家でお試ししている間も「気の強い猫なので出来れば一匹飼いで」とボランティアさんが、同時にネットで里親募集もかけていたのですが、希望者は現れず結局我が家の子になりました。

まず、我が家にきた初日。興味深げに近寄ってきた先住猫に対してシャーと威嚇して、そのままリビングのカウチの下に潜ってしまいました。しかし、先住猫が遠くへ引っ込むと椅子の下から出てきて、あちこち低い姿勢で探検を始めました。へっぴり腰でしたが、我が家を気に入っているようには見えました。

二週間のお試し期間中は、ずっとこの状態。先住猫の雄は、同居開始一週間後くらいから彼女の首に噛みついて後尾をしたがっていましたが、彼女は嫌がっていました。そして二匹で猫パンチの応酬。後ろ足で立って前足でぼかぼか殴りあうのです。それは、カンガルーボクシングそのものでした。これは今でも続いています。ボクシングには人間は介入しません。もちろん二匹とも避妊手術済みです。

シャーは一ヶ月ほどでなくなりましたが、相変わらず交尾にはいたってません。オスは果敢にアタックするのですが、美咲が嫌がるのでジュニアは一年たっても想いをとげられないでいます。アタックの仕方はだんだんエスカレートしてきて、前足で彼女の首に抱きつく様は人間ぽくって、見ている方としては笑えます。カンガルーボクシングも相変わらずやってます。

二匹が寝る場所は別々です。それぞれがお気に入りの寝床を転々としながら寝ています。最近では、朝起きると美咲がわたしの枕元にいます。ジュニアは私の足元の布団の上で寝てます。二週間に一回くらい、二匹がかなり接近して布団の上で寝ていることもあるのですが、まれです。

たまに、ジュニアが具合悪くてぐったりしているときは、美咲がちょっと近寄って背中を舐めて、軽く寄り添って寝ることもあります。ということは、ジュニアがちょっかいを出さなければ美咲としは側にいてもいいと思っているように私には思えます。

美咲がジュニアのお尻の匂いをかいでいることもありますが、そこまで。同居を始めて一年近くたつが舐めあったり、猫団子になることはありません。すれ違う時も、眼を合わさないようにしてます。

美咲には「もっとお兄ちゃんにやさしくしてあげてや」ジュニアには「美咲ちゃんに猫パンチしたらいかん」とそれぞれに言い聞かせるばかり。本には雄猫と雌猫の相性がいいと書いてあったのに「ぜんぜんちゃうやんけ〜」と心の中で叫んでます。(^^ゞ結局猫個人の性格によるんですね。

幸いどちらもストレスを感じている風には見えないので、距離を保ちながらもまあまあ上手いこと同居しているのかなと思います。いつの日か猫団子を見ることを夢見ながら、のんびりと見守っていくつもりです。

case 11 あれぃさんちの場合  
いつもお世話になっています。多頭飼いのケーススタディに、成功も失敗もありますが我家の例を書かせて頂きます。

最初は、仔猫から育てたプーお坊ちゃまだけでした。5年半の間、私と1対1だったのでベタベタで大甘の子に育ってしまいました。

【パンの場合】
最初に心配したのは、仔猫を見た事がないプーが、パンを小動物と間違わないかという事でした。ケージにキャリーごと入れて様子を見ましたが、プーが興味津々だったのとパンも物怖じしない様だったので、パンが少し大きくなってから一緒にしました。すぐ仲良くとは行きませんでしたが、パンの発情を機に一気に仲良くなりました。

【リンの場合】
リンが年寄りネコで大人しい子だったのと、パンがまだ好奇心だけだったので、思ったより早く一緒に出来ました。リンが先住のプーとパンに自分から近寄る事もなく、気に入りの場所でまどろむ子だったので、思いのほか上手く共存できました。

【コロ、メイの場合】
コロが仔猫なのに身体が大きかったのと、パンが警戒心を抱き始めたのとで、なかなか大変でした。ケージに入れて、帰宅してからキッチンで遊ばせてました。メイは、1ヵ月後に保護して、すぐコロと慣れましたが。リンは中立で、誰とも揉めずでした。

コロとメイはケージを台所に置き、ちょこちょこ出しては様子を見て、少しずつ範囲を広げて行きました。結局、プーとパンと完全に共存出来るまで1年も掛かってしまいました。

【アカネ、アトム、ウランの場合】
3匹共仔猫で保護しました。リンが体調が悪かったのと、引越しの準備もあり大変でした。授乳が必要だったアトムとウランの世話にも苦労しました。子猫達だけで遊ばせたり、(リンはいつも中立でした)引越してもケージで暫く様子を見て、少しずつ出したりでした。

プーとパンはいつも2匹一緒。リンだけが、誰ともうまくやってたみたいです。アカネとウランは避妊手術を機に完全自由にしました。アトムは、ヤンチャでどうしてもプーとパンか嫌がるので、最後までケージに居ました。

アトムが完全にケージから出たのは、リンとコロが病死してからになりました。(でも、その後ストレスからかプーが病気になりました)

【ミクロ、ロビンの場合】
1年後、共に時を開けず、仔猫で保護しました。アトムが完全開放まで長かったので、この子達は早めに出しました。もう既にプーの体調は良くなかったので、プーとパンは冷蔵庫の上が多く、アトム達とはすぐ馴染みました。メイは仔猫が嫌いで吹いてましたが、近寄らなければ大丈夫でした。

【ユキの場合】
年寄りのメスでしたがあんまり不憫で保護しました。リビングのケージに1ヶ月程入っていましたが、出てからもプー以外には気を許さず、他の子達からも追いかけられていました。ベッドの下に入り込んで3日も出て来ず、やっと出したら次は押入れ...そこで押入れにこの子の部屋を作りました。

最初は出入り自由にしてたのですが、この子は出ず、他の子達が入ってはケンカになるので誰も入れない様にしました。今は、たまにポロンが入り込んでますが、安心出来る場所にいて随分甘えたさんになりました。

【ピッピの場合】
死に掛けの仔猫で保護しました。最初はキャリーで保温しながら育て、1ヶ月程で元気になった時には、ちょこちょこと出し始めました。里子に出る前の兄弟ネコが居たので、2匹で遊び、アトムも可愛がって結構すぐ皆と仲良くなりました。

【ポロンの場合】
メイが病死してしばらくして、ネコ風邪の為か酷い状態だったので保護し、別室で隔離して育てました。病状がよくなるまで完全隔離して、良くなってからリビングに移しました。ピッピと4ヶ月違いで、出してやると良く遊び、相変わらずアトムが子ネコ達の面倒を良く見てくれて助かりました。パンも子ネコ達は平気で、一緒に寝るなど結構問題なく共存できました。

【チビの場合】
プーと子ネコのミロが亡くなってから保護しました。2歳でピッピとポロンとは血縁関係。そのせいか、保護して結構早くこの子達と馴染みました。傷が酷かったので、1ヶ月半程はケージ暮らしでしたが、ちょこちょこと出すとずっと居た子みたいな顔をしていました。

現在もアカネには吹かれてますが、わりと上手く同居しています...保護ネコですが、加療中でもあり、なかなか里親さんの名乗りが上がらない状況です。

現在、保護ネコも入れて10匹居ます。冷蔵庫の上のパンと押入れのユキ以外は、まぁ共存出来てると言えると思います。

顔を合わすと吹いたり、泣いたりする子達も居ますが...適当に距離を置いて、自分達で調節しているみたいです。ネコ団子も3匹が最高です。でも、朝起きるとベッドの上に多い時は6匹乗ってます。

もう飼い主の私も慣れて、ケンカしても以前の様に神経質に構ったりしないでいますが、それが良いみたいです。ケンカはしますが、血が出るほど酷いケンカはしませんし、ネコ達は自分達で好きな場所をちゃんと見つけてお互いに距離を置いて安心して暮らしています。全員がベタッと仲良く..なんてのも理想だと思います。でも、ネコ達がそれなりに、安心してゆったりと暮らせるだけでも共存成功と言えるのじゃないかと思ったりします。

要は、飼い主が必要以上に神経質に過敏になり過ぎない事じゃないかと思います。初め、私が神経質だった為にプーとパンは過敏な子になってしまいました。私が多頭飼いに慣れて、「ケンカすんなよ〜〜、はいはい」とやってる内に皆テキトーに暮らせる様になりましたし。甘えて来る子はしっかり甘えさせ、適当に相手になって遊んでやり、後は私がパソコンに向かっていると皆その内寝静まっています。

特に気を使うと言えば、名前を呼ぶ時にパンを一番に呼ぶ事と何事もパンを一番にする事くらいです。ゴハンも水もパンが一番。若い子達に「この子が一番偉いんだよ」と教えてるつもりではありますが...パンを降ろす時には、いつも私が側に控えてるので、皆一応気には掛けてるみたいに思います。

これからも、パンとユキは無理矢理みんなと一緒にするつもりはありません。高齢だし、この子達が安心して暮らせたら良いかなと思ってます。自分の場所があれば、それで結構幸せに暮らせるんじゃないかと..今までの経験で思ったりしています。

長々とすみません。この経験がスタディになるかどうかは分からないですが、今まで私も結構悩んでそれなりに成長した気でいます。もっと早く、今の様になってればプーもパンももっと違う性格に育ててあげれたのになぁ...と思います。私が神経質だったばっかりにプーもそんな子に育ち、結果、多頭飼いのストレスもあいまって病気になり、死なせてしまったのではないか..とも思います。もっと気楽に、ネコを信用して、ネコ達に任せてやれば良かった...

今なら、例えどんな性格の子でも迎えて、それなりに暮らせていけると思います。押入れはパンの為に上段もネコ仕様にしてありますし(残念ながらパンのお気に召さなかったのですが)初心者の方は、いろいろと気苦労も多いと思いますが、「何とかなるもんさ」「時間と愛情が解決するさ」「ネコを信じよう」と言いたいです。

case 12 hiromiさんちの場合 
今から7年前、「すもも」(♀)が1歳の時父親違いの3カ月の「きなこ」(♀)を迎え入れました。当時は猫の事は全くわからず、ネットもやっていなくて多頭飼いの事を相談できるのは獣医さんしかいませんでした。

獣医さんに新しく仔猫を入れる事を相談すると「連れて来てみなければ、わからない」という事でした。きなこを、すももに初めて対面させた時すももは激しく威嚇しました。その日は結局ご飯も食べず、私に対しても威嚇する始末。

仔猫のきなこは、すももに遊んでもらいたくてまとわりつくし・・・ただ、血を見るようなケンカはしなかったのでそのまま3年経ちました。

冷たい関係が3年続いた時、たまたまネットで知り合った獣医さんにお聞きしたところ、猫は単独行動する動物なので、「仲良くする事なんて無理、一緒に暮らせれば充分」と言われそんなもんなのか、と諦めました。

それから2年後、どうしても男の子猫が欲しくてネットで里親募集している「すあま」(♂)4ヵ月を迎えました。きなこのお友達になれば・・・と期待しましたが、きなこは仔猫を威嚇と猫パンチで攻撃。

今でも、すももときなこはすあまの事があまり好きではないらしく近くに来られると威嚇します。私の失敗は、いきなり会わせた事だと思います。最初はケージ越しに対面させて、徐々に慣らしていけば違ったかもしれません。

そして4匹目の猫は、庭にご飯を食べに来ていた「なると」(♂)1歳です。なるとの場合、野良で全く人馴れしていなかったので1ヶ月ケージ暮らしさせました。

きなこは、ケージの中にいたなるとにも攻撃しました。

きなこの攻撃(ケージをバンバン叩く)に怯えるなるとが可哀想で、レメディやフェリウェイを試しましたが、いつのまにか攻撃はなくなりました。何が効いたのか不明です。結局、時間が解決してくれたんでしようか?

女の子同士は、今でも決して仲良くありませんが男の子同士は最初から仲がいいです。

私がした事は、なるべく先住猫を立てる事くらいでした。

それから、新しい猫が入ると先住猫が体調を崩す事があります。すももは新しい猫が入る度、具合悪くなって病院に行きました。先住猫の体調の変化には注意した方がいいと思います。

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