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《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫の為の情報
猫と快適に健康に暮らす為の掃除・洗濯について

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●猫アレルギーと言われたので猫は飼えない?

アトピーや喘息などのアレルギーが酷いので猫は飼えないから引き取って欲しい・・・と言う人が実に多いのですが、どこまで共生の為の努力をしているのか、お話を聞くにつけ、甚だ疑問に感じる事が多かったのです。

先ず最初に、「猫アレルギー」という乱暴な言い方をしてしまう事には疑問を感じます。アレルギーを起こす原因物質(以下「アレルゲン」と書きます)として「猫のフケ」はよく知られていますが、猫という生き物丸ごとがアレルゲンとなる事はないはずです。しかし「猫アレルギー」と言いますね、多くの人が。



私は喘息と自己免疫疾患の持病が、夫には原因不明の皮膚疾患(アトピー)があります。更に検査の結果では、二人とも

しかし猫との生活はちゃんと成り立っています。



確かに新しい猫を入れたばかりの暫くの期間には、一旦喘息が酷くなる事もあります。目や皮膚の痒みも酷くなります。但し、私達飼い主の体調や生活のリズムによって、出ない事もあるのも事実です。

つまり他の花粉や化学物質へのアレルギーと同様、こちらの体調やストレスの状態次第ではアレルギー反応が強く出ていまう事もあれば、体調管理次第ではさほど酷くならない場合もあるのです。



たかがアレルギーとは言い難い苦しさや、命に関わるほどの危険がある場合もありますから、アレルゲンを減らす為にどう対処するのかは大切な問題です。

しかしアレルゲンとしては、猫のフケよりもダニやダニの死骸、花粉、ハウスダストの方がずっと大量にあなたの周りにあるはずです。これを減らす努力をどれ位徹底していますか?

毎日掃除機をかける・・・なんて程度では全然駄目です。

出来るだけ室内のダニやほこりなどのアレルゲンを減らすにはどうしたらいいのでしょうか。それは毎日の掃除を適切な方法で徹底する事、そして空気清浄機などを設置する事などの対策が大切です。



私も毎晩、喘息発作で眠れない苦しい思いをした事が幾度もあります。現在もそれは続いています。

しかし猫との生活を放棄しようとは思いません。その代わりに、出来る範囲でかなりの努力をしています。掃除と洗濯とストレスを減らす努力です。

30匹近い多頭飼育と仕事・ご相談でかなり忙しい日々を過ごしている上に、基本的に掃除嫌いの私でも出来る努力ですから、皆さんも一緒に試してみませんか?



●室内のウィルスや細菌・カビは、人間だけでなく猫の健康だって害する

人間のアレルギー反応を引き起こす側面とは別に、新たに入れた猫が持っていたウィルスや真菌(カビ)、そして細菌を他の猫に移さない事も重要ですね。これは逆の場合も然り。先住猫が持っているものを、無菌状態の新しい猫が貰ってしまう事だってある訳です。

我が家には免疫不全(エイズキャリア)の猫も数匹います。

我が家には猫がたくさん居ますので、その子が後から入ったというケースにも当てはまるし、その子のあとに別猫を入れたというケースにも当てはまります。



我が家での部屋の分離は、エイズであるかどうかの線引きによるものではありません。少しずつ増えて来た流れの中で、その部屋の先住猫の心や身体の許容量を考え、ここにはここまで・・・という具合で次の部屋へと分離しています。

また、使えるトイレの違いや食べるものの違い(処方食しか食べさせられない子もいますので)で、部屋を分離しなければならない事情も一部あります。

従って、キャリア猫とそうでない猫との同居が行われている訳です。



その事に対しての是非を議論するつもりはありません。極めて弱いウィルスが原因らしいエイズ程度では隔離は必要ないという事を経験上知っているので、自分はそういう分離の仕方をしているという事です。



但し、免疫不全の病気の因子を持つ猫に、エイズキャリアではなくとも風邪の症状がかつてあった猫・・・つまりヘルペスやクラミジア、カリシウィルス等を体内に潜在させる猫と一緒にする事は、むしろエイズキャリアの猫にリスクを負わせるという事なのだと思って臨んでいます。



幸いにして我が家ではまだ真菌の感染を経験していませんが、これも一旦感染したら大変に厄介なものです。人間の水虫もしつこいもののようですね。

日本の風土は湿気が多く、目に見えないカビやダニを自宅から根絶させるのは不可能です。だから特段不潔な猫を入れたという事ではなしに、どの子も真菌にとりつかれる可能性はあるという事です。

そして真菌の胞子は、室内や敷物に付くと1年以上は生きていると言われます。人にも他のペットにもうつります。



ダニも厄介です。とりわけ疥癬を起こすダニ、ミミダニなどは、1匹にいれば全ての猫を検査して治療した方が良いでしょうし、治療も根気が要ります。勿論、猫も辛いです。

ノミや寄生虫の卵も敷物に落ちているかも知れない。ああ、どうしよう?とパニックになる人が多いのも現実です。



でもちょっと冷静に考えて下さい。

多頭飼いの猫たちは完全隔離が出来ればリスクは減るでしょうが、猫は別室でエサとトイレさえ与えていれば良いという訳にはいきません。愛情をかけて猫と共に暮らす感覚の飼い主たちは、出来るだけ隔離はしたくないと考えるのが自然でしょう。

そしてたとえ隔離したとしても、飼い主の手や衣類に付着して持ち込むウィルスや細菌もあります。従って完全という事はあり得ないという事です。



しかし菌や卵、胞子、ウィルスを減らす努力をする価値は大いにあります。素人である私達が自宅でどう滅菌するのか、何を気をつけるのか、一緒に考えてみませんか?

アレルゲンを一杯くっ付けている猫の毛の汚れの取り方

猫は人間と違って身体中毛が密生しています。それだけ表面積が大きいという事ですから、汚れや雑菌、花粉など色々なものを大量に付着させている訳です。

家に入れた時点で洗えれば理想的ですが、季節によつては風邪をひかせてしまう危険もありますし、シャンプーは猫にとってはストレス以外の何ものでもありません。

無理に洗おうと思わず、蒸しタオルで毛の根元から逆立てるようにして何度も拭いてあげましょう。それだけでもかなりの汚れが取れるはずです。毛に付着したホコリやフケだけでなく、ノミの卵や糞などもかなり取れると思います。

因みにノミがいる場合は別途駆除が必要です。ノミがいるとノミの糞があり、濡れたタオルで拭くと赤い点々(血を吸っていますので)が付きます。

猫は原則として洗う必要はありません。健康な猫は全身をグルーミングしますので、一旦家に入れてしまえばどんどん綺麗になります。最初だけ、数日は拭いてあげていれば良いと私は思います。



掃除について

普通の掃除機は、排気で却って室内のホコリや花粉、ダニ、ダニの死骸などのアレルゲンを舞い上げる危険があります。今後掃除機を選ぼうとしているのであれば、お勧めは「水フィルタの掃除機」です。

>>別コーナーでもご紹介していますが、私が購入したもの(写真右参照)はとても高価でしたが効果も抜群でした。使った後は、室内の空気が雨上がりのような爽やかさです。

紙パックの掃除機は、紙フィルタが一杯になって目詰まりを起こした時に最も吸引力が強くなるというパラドックスがあります。

水フィルタの掃除機では、排気の汚れが少ないという点では他の追従を許さないでしょう。現在では安い価格のものも>>色々とあるようですので、探してみては如何でしょう。

掃除機について(熱で殺菌)
赤ちゃんやペットのいる家では、薬剤を使わないで殺菌する事が望ましいと思います。それにはスチームタイプの掃除機(掃除機という概念なのか?)です。

洗剤を使わずに油汚れを落とすだけでなく、敷物や床・畳にダニやノミがいても熱で殺します。カビの胞子もやっつけられますので、窓枠にカビが出なくなりました。

またウィルスも細菌も高温で消毒出来ますから、人間や猫本体にはかけられませんが、室内の殺菌消毒にはどんな消毒液よりも安全で効果的だと思います。

便器の消毒やキッチンシンク、風呂場などのカビ防止にも使えますし、簡単に丸洗い出来ないものの臭い消し(オシッコされた床や壁の木部や椅子、洋服の煙草の臭い消し)にもスチームをかけると有効ですので、1台あるととても便利です。



毎日マメに雑巾がけ(水拭き)しよう

掃除機で吸うよりも、マメに雑巾がけをする事をお勧めします。ホコリをたてず、猫の毛や小さなチリは拭き取ってしまう訳です。これが一番です。



その際に大事な事は、床だけでなく壁も雑巾掛けする事です。壁にも意外と、埃や毛が付いているものです。水拭き出来ない材質の壁は、掃除機を掛けて下さい。



我が家と同様、超多頭飼育のおニャアニャンの貴重なアドバイスをご紹介させて戴きます。

ブラッシングはしないよりした方が少しはましだろうけれど、日々、新陳代謝を繰り返している上、全身毛だらけの生き物ですから、抜け毛の掃除にがんばるのが基本になります。

それと、お掃除がしやすい部屋の環境作りも大事です。

物を出しっぱなしにしない。使ったら片付ける。物があればその隙間に毛が溜ります。

毎日、掃除機と雑巾掛けはアレルギーがなくても必要になります。それを如何に簡単に済ませられるか。その辺の工夫がいるわけです。

私は、アレルギー対策と言うより、猫がいるから家が汚いとか臭いとか絶対、誰からも言われたくないのです。

確かに汚れるし、臭います。でもそれって猫のせいじゃないからね。

猫が増えるたびに家具がどんどん少なくなる我が家・・・シンプルライフ=猫飼い生活ですわ。


カーテンや寝具を洗っていますか?

喘息やアレルギーで苦しんでいる方は、お宅のカーテンをどの位の頻度で洗っていますか?

カーテンがどれだけ汚れているかは、洗ってみれば良く解ります。花粉やカビの胞子、猫の毛、ホコリでドロドロのはずです。

洗って脱水したらそのままカーテンレールに吊るしてしまえば直ぐに乾きますから、頻繁に洗うと気持ち良いですよ。高級なカーテンを吊るすより、どんどん洗濯機で洗えるものを選ぶ方が賢いと思います。



寝具も同様です。

喘息は、意外と寝具に原因がある事も考えられます。今まで布団を頻繁に洗う人はあまりいませんでしたが、これも洗ってみるとドロドロに汚れているものです。

我が家も猫がオシッコしてくれたのを契機に時々洗うようにしていたら、夜中の喘息発作が軽くなったような気がします。

毛布や枕や掛け布団だけでなく、敷き布団も簡単に洗濯機で洗えると良いですね。洗える敷き布団が殆ど無いので、ベッドパッドを何枚か重ねて敷くと、敷き布団の代用が出来ます。

洗えない布団なんか、うちは捨ててしまいました。(どうせ猫のオシッコまみれだったし)



布団の丸洗いという方法もあります。

自分で洗えない布団は専門の業者にお願いするのも賢いやり方です。こちらで色々と知恵を授けて戴けます。>>【全国布団丸洗いドットねっと】



空気清浄機について
これも掃除機の場合と同じ理由で、ファン式のものはお勧めしません。つまり風が出ると、空気清浄とは言いながらもホコリをたてるし、排気が完全に綺麗とは言い難いからです。

かつては我が家でもファン式のものを使用していました。その排気を嗅いでは猫たちがクシャミしているのを見て、使うのをやめました。



現在はイオン式で和紙に吸着させるタイプと、オゾン式で吸着させるタイプを併用しています。

更には、私が掃除機ですっかり魅了された方式で、空気清浄機にこそ理想と思っていた>>水フィルタの空気清浄機(加湿器兼用)というのを、今度新たに求めました。使い心地はまたご報告致しますが、探していたものが手に入って大満足です。



体質改善の努力と潔癖症をやめる

ストレスや疲れを溜めない体調管理、そして体質改善に努める、潔癖性にし過ぎて免疫を遊ばせないという事もアレルギー対策には大切かと実感しております。

世の中がもっと黴菌だらけだった頃には、こんなにも多くのアレルギー患者がいなかったと言われますが、要するに体の免疫が黴菌と闘うのに忙しくて、本来の「敵」ではないはずの物質にまで過剰に反応してしまう事はなかったという事のようです。



食生活の偏りや疲労・ストレスなども、アレルギーを起こす要因です。運動をして汗をかく事でも、体内に溜まったアレルギー物質を排出出来る事も多いと言います。

また体調がそう悪くないはずなのに、ストレスが強くかかるとアレルギー反応としての喘息や蕁麻疹が出る事もありますので、やはりストレスの少ない、或いは気分転換出来る心がけも大切かと思います。



この事に関してはなかなか奥が深いと思われますので、また続きを書きたいと思います。

※以上、とりあえずまとめましたが、他にも付け加えるべき事柄があるかも知れませんので、随時更新する予定です。
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