《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》 猫の為の情報

白血病のネコを飼っている人達の体験とメッセージ

case 1 モモちゃんの飼い主・あけみさんより




1. あけみさんの「モモ」ちゃんの病気(白血病・エイズなど)に関するコーナーです。保護をした時の経緯から、詳しく書かれていますので、是非ご参考になさって下さい。
     『モモの部屋』

2. 『NARAの天使たち』掲示板でのあけみさんのメッセージ

2002年1月9日(水)


白血病キャリアの子の事で(編集者註:この文章は、KANOKOさんの日記『NARAの天使たち』に対して書かれたものです。)を読ませていただきました。日記の部分で、菌が残って次の子に感染しかねないって言う部分は違うと思います。白血病の菌は弱く、普通に消毒すれば大丈夫だからです。

保護された方が受け入れられない理由は、先住ネコちゃんがいるからでしょうか。もし先住ネコちゃんがいるからであれば、その子が若くて健康な子であればワクチンをすれば大丈夫だと思います。ただ、どのワクチンもそうなんですが100%ではありません。そして高齢とか虚弱の子の場合はワクチンをする事で白血病になる可能性もあります。ワクチンは弱い菌を入れるので、これに勝てないような子の場合はやめた方がいいと思います。若くて健康な子であれば菌に勝って抗体を作るから大丈夫です。

うちもエイズ&白血病のダブルキャリアの子がいます。この子は一日の殆どをケージで生活し、夜に他の子達を別の部屋に入れて朝まで部屋で自由にさせています。他の子にワクチンを考えた事もありましたが、1ニャンが注射とかで腫瘍が出来たので(悪性)させる事が出来ないのです。そうなると他の子だけワクチンをしても意味がないので仕方なくケージ飼いをしています。ケージの近くに先住ネコが行ったりしますが、これで感染した場合は仕方ないと思っています。私が出来る範囲で、ネコ達に負担のかからない方法をした結果が悪く出たとしてもそれはそれと思っています。

白血病キャリアを飼っていて、もう1ニャン増やしたいと思っている人もたまにいます。部屋数があれば飼い主さんがローテーションでその子を構ってあげればいいし、そんなに部屋がない場合は、私のようにケージ&夜間解放って言うパターンもいいと思います。里親に出したい場合は、あきらめずに前向きになって探してみてはどうでしょう。とにかくネコちゃんにストレスを与えない事を第一にしてくださいね。

2002年1月10日(木)

私もモモが陽性だった時は頭を殴られたようなショックでした。しかも3ヶ月経ってエイズまでもが陽性反応が出た時は・・・でも、キャリアでも気を付けてあげれば大丈夫です。

うちの場合、白血病が陽性反応が出た時に、1ヶ月間集中治療をしました。1日おきにインターフェロンを1ヶ月間するのです。インターフェロンは免疫力を高める手助けをしてくれるのです。感染初期の場合、この治療法が効果を現す事があるそうです。集中治療をしなくても、自分の免疫力が勝って陰性に転換する事も多々あるそうですよ。だから2ヶ月ぐらして再度検査をした方が良いと思います。ネコによっては、4ヶ月ぐらいかかって陰性になった子もいるそうです。

仮に確定した場合でも、空気感染とかはしないのであまり神経質になる必要はないと思います。とにかく免疫力をあげてあげるようにしてあげてくださいね。血液検査の賛否があるそうですが、先住猫さんがいるお家に里親に出す場合は、やはり先住猫ちゃん達の事を考えればしたほうがいいし、その子の状態を知っていればいろいろと対処出来ると思います。保護したばかりの子が検査をしても検査キッに反応を示す数値が出ない場合があります。本当なら最初の検査から2ヶ月以上たってから再度するのた一番なんですけどね。うちのモモが3ヶ月以上たってからエイズの陽性反応が出たので。

ネコのウィルス研究をされている有名な獣医さんが、白血病の事を書いたサイトの文章をコピーしておきます。

猫白血病ウイルスという名前から想像できるとうり,白血病の原因となります.しかし白血病だけでなく,貧血や免疫力の低下,流産,腎臓病などいろいろな病気の原因になり,感染・発病した猫のほとんどは3-4年以内に死亡します.ただし感染しても治ってしまう猫もたくさんいることを覚えておく必要があります.これは感染したときの猫の年齢と深い関係があります.生まれたてで感染するとほぼ100%が持続感染になります.持続感染というのは常にウイルスが体のどこかで増えている状態をいいます.このような猫は発病しやすくほとんど死んでしまいます.

ところが離乳期を過ぎて感染した場合は約50%しか持続感染になりませんし,1歳以上の猫では10%程度しか持続感染になりません.このような性格のウイルスなので症状といってもひとことでは言い表せません.感染して最初の1-2カ月は,熱が出たり食欲がなかったりというように他のウイルス感染と同じような症状ですが,時に白血球が減ったり,血小板が減ったり,貧血が起こったりして,病院に行くような重い症状を出すこともあります.感染してから大体3-4週で,血液検査が陽性になります.この時点では,病院では輸血を行ったり,インターフェロンで治療することもよくあります.そして,猫の免疫力が勝てば,その後血液検査は陰性になります.このような猫はもう猫白血病ウイルスには感染しません.ただしかなり長い間,骨髄にはわずかにウイルスが居続けるので,これから1年間は雌の場合,絶対に妊娠はさせないでください.妊娠で免疫が抑制気味になると,ウイルスが活性化する危険性もあるからです.しかしながらそのうち,ウイルスは完全に消えてしまいます.

ウイルス検査が一度陽性になってもあきらめないでください.最初に陽性と出ても,4カ月間はあきらめずに陰転することを祈るべきです.ただし4カ月たってまだ陽性の場合には,持続感染になってしまったと考えられます.こうなるとウイルスが消える可能性は非常に少なくなってしまいますが,それでもまだあきらめてはいけません.重大な病気はもっと後になってから出るものです.したがって,感染しているというだけでは病気ではないのです.

定期的に健康診断を受け,室内飼育を徹底させましょう.ウイルスは唾液の中にでるので,この猫は他の猫に対して感染源になることを覚えておいて下さい.それからウイルス検査をしていない猫で,直りにくい慢性の病気,常に病気がち,貧血などがみられたらこのウイルスも疑って検査を受けるのがよいでしょう.

ここにも書かれてるように、あきらめてはいけないですよ。


白血病とエイズのダブルキャリアのモモちゃんを飼っている
あけみさんのHPはこちらです。
《Akemi's Room》

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