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2000年5月1日
インターネットを始めて1年が過ぎようとしている。ホームページを持ってからは8ヶ月。 それまで食わず嫌いだったのが嘘のように、日々の生活の中でインターネットが重要な位置を占めるようになってしまっている。 仲間が出来た。会った事はなくても、信頼関係を深めて来られた相手もいる。資料を集める為に、海外のサイトへ簡単に覗きに行ける醍醐味も味わっている。 しかし同時に、インターネットの暗い一面も垣間見る事がある。 真面目な活動団体の掲示板への、執拗で暴力的とも言える批判の書き込み。メーリングリストで全員に配布される同様のメール。 人は多様だ。自分と同じ価値観である場合など少ない。しかし、最低限度のマナーは守られるべきだ。つまり、他人の価値観や尊厳は自分のそれと同様に尊重しながら、自分を主張するという基本的なマナーである。 それは何もインターネットに限られた事ではないのだが、匿名性の高い手段が簡単に駆使出来る状況下では、極端な事例を見かける事が少なくない。 自分のアドレスを記入せずに続けられる批判、反論を潰すだけが目的であるかに見える姿勢、自分だけが正しいと思いながらも、あくまでも匿名であろうとする弱さ。 そういうものを私は憎むが、同時に寂しい弱い人たちなのではないか・・・という推測も働く。虚の世界で闘っていても、実生活では一体どうなのだろうと。 自分の精神状態の推移を思い起こしてみても、バランスに欠けた時ほど、虚の世界にはまり込んでしまうものだと思う。 そうならないよう精一杯実の世界を大切にしているつもりだが、それが叶わずにどんどん虚の世界に入り込んで行くしかない人達もいるのではないか・・・最近ふと、そう感じた。 これは宗教も同じだ。私はカトリックの洗礼を受けた信者ではあるが、今は教会に通ってはいない。教会に行き神父さまの言葉(神の言葉を噛み砕いて言ってくれている訳だが)を聞くと、魂のカタルシスを感じ、自分が清められたかの錯覚をする。 それは気持ちの良いものなのだが、一歩教会を出た途端に、また現実の中で醜い自分と対峙するハメになる。だからこそしばしば教会を訪れる必要があるのかもしれないが、私はそれをしていない。 一部の熱心過ぎる信者について行けないものを感じる事もある。信仰に人一倍熱心であるのに、現実の人間社会の中で他人の価値観を許せない不寛容さを見せられると、そんな場所にはいたくないと思ってしまう。 神が私と共にある事は感じている。私は忙しい現実の中で、生きた人を相手にどれだけ神の教えを実践出来るかを試行している。 勿論、出来ない事の方が多い。だけど、私はこっち側の世界を大切にしたいと思う。そうでなくて、どうしてあっち側でだけまともになれる? 人を許す心を持てない限り、自分が苦しい。「苦しくなどない」と言える人がいたら、それは少し気の毒な精神だと言わざるを得ない。 誰だって不愉快な事は嫌いだ。敢えて不愉快のネタを楽しめるとしたら、寂しい人なのだと思う。 今日はアインが、私をじっと見ている。邪魔をしたらいけないと思って待っているかのようだ。今から充分に抱っこしてあげるからね。待っとれよ。 2000年5月2日
朝、出勤前にベランダのプランターに水やりをしていたら、ジーコがベランダの手すりを乗り越えて大屋根に行ってしまった。 臆病だけどジャンプ力のあるジーコだけが、ひょいと飛び越えて行ってしまうのだ。そこから先への冒険はしない。広々した屋根の上で、風景や鳥を眺めているだけだ。呼べば戻って来る。 表情は気弱そうなジーコだが、自分だけ冒険が出来るのが嬉しいのだろう。いつもミュウの後からついて来るジーコだから、颯爽と手すりを飛び越えられるのはさぞ得意なのだと思う。 だけどお願いだから、屋根の縁に伸びてきた葡萄の葉の茂みから、巨大なカマキリを捕まえて戻って来たりしないでよね。 口の両端から大きな緑の生き物がはみ出ている様子は、とっても怖い。頭を少し位叩いても離さないし、逃がしてやるのに苦労するのだ。 食べはしないのだが、カマキリも可哀想。オスを交尾させた後で喰ってしまう大きなメスのカマキリも、猫には敵わないだろう。 ともあれ、明日から連休だ。さて何をしようか。 2000年5月3日
静かな朝だった。いつもより2時間余分に眠って7時頃起きる。寝ているのが勿体ない。 朝食は、ドライカレーをオムライスにする。酢味噌のドレッシングを作ってあったので、レタスとキュウリだけのサラダも食べる。どれも美味しい。 メールに返事を書き、洗濯も水やりも済ませてしまうと、あとはのんびり。 少し本を読んでから、昼に鶴見まで出た。恒例の野良のエサやりと買い出しの為。 頭のてっぺんが丸くハゲた白黒が来た。あのハゲは、どうしたのだろう?怯えているので、食べ始めたのを遠くから確認して立ち去る。 冷たいうどんと蕎麦の盛り合わせを食べてから、駅ビルの地下食品街で肉と野菜とパンとキムチを買う。安い。わざわざ行く価値があるのだ。今夜は焼き肉だ。 連休に向け、本はたくさん買ってあった。舅の入院の付き添いでさぞかし退屈するだろうと踏んで用意していたのだが、実際には本など読む余裕はなかった。この連休で読もう。 ひとつは「ファーニー」という長編。最初読みにくかったのだが、次第に面白さに引き込まれた。 イギリスのペンセルウッドを舞台に、1300年の間、生まれ変わりを繰り返し、全て人生での記憶を持つ主人公の、その記憶とエピソードが凄い。 ケルト人とサクソン人との戦い、フランスからの侵略、クロフツ(モンマス公ジェームズ・スコット)の叛乱、ピューリタン革命と異端審問などが次々に描かれている。 血生臭い英国史をもっと勉強したくなった。平凡社デジタル大百科事典程度では、あまり詳しい事は書かれていないのだ。 高校生の時にリック・ウェイクマンの「アーサー王と円卓の騎士」と「ヘンリー8世と6人の妻」のLPを持っていた。いずれも音楽的に面白いものだったが、その裏の歴史はもっと面白い。今頃になって向学心に燃えるとは・・・。 もうひとつは「ハンニバル」。あの「羊たちの沈黙」の続編だ。こちらはそう深みはないものの、面白い事は確かだ。しかし、どうしても映画のシーンが目に焼き付いていてイメージを固定させる。尤も、ハンニバル・レクター博士を演じたアンソニー・ホプキンスは良かった。 家に戻ってみると、大崎さんから速達で署名の用紙が届いていた。埼玉の悪徳ブリーダーを刑事告発する為の署名。 見るも無惨に死んで行った犬たちは生き帰っては来ないが、せめてこういう悪い奴がきちんとした報いを受けて欲しい。 動物の命をかえりみない人間は、来世ではゴキブリになってしまえ。ゴキブリだって尊い命があるはずなのだが(そこが動物愛護の精神の弱点かな?)、そこいらのオバサンが叩きつぶしてくれるだろう。 あるいはどこかの猫が手足をもいでから、惨々に嬲って殺してくれるさ。うちのミュウさまだって虫も殺さないような可愛い顔をして、ゴキブリには情け容赦ないのだから。 2000年5月4日
昨日のバスジャックの犯人は、17歳の少年だという。 西鉄バスの関係者は、しきりに「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません」と謝罪していたが、バス会社に責任はないだろう。むしろ、こんな精神の少年を退院させてしまう病院がどうかしている。 精神を病んでいる人間は、この社会に想像以上に多く存在しているのだ。だけど、然るべき場所で収容されるケースは少ない。 家族や地域社会が、心を病んだ人間を完璧にフォロー出来るのか?出来っこない。そんなケアが不可能だからこそ、そもそも心を病んでいったのだ。 むろん、同じ環境下にあっても正常な精神を保つ努力の出来る人間も多いし、自分の満たされないものを克己出来ない甘ったれた人間を、とことん面倒見てやるだけの親切さや自己犠牲精神は私にもない。 じゃあどうすれば良い?異常者は全てどこかに収容する? 犯罪者や異常者の人権を必要以上に擁護する世論もあり、それがまた成熟した知的な社会のあり方だとする傾向もある以上、そんな事は実現しないだろう。 こんな事を言うのは悔しいが、やられ損で運が悪いのだ。多分、ああいう身内を抱えた家族の気持ちは、今までよりも私には理解できる。そこまでは行かずとも、コントロール出来ない精神状態の身内を抱えている今では。 日本人は、政府が考えるよりもずっと病んでいるのだ。(「政府」などという言葉がこの「猫雑記」に出るとは思いもよらなかった) 昨夜から、ISDNのターミナル・アダプタが何度かスタックしてしまう。そうなるとインターネット接続は勿論、電話の発信・受信も出来ない。 パソコンがスタックするのと同様、アダプタもスタックするのだとNTTの人は言うが、ISDNにすれば色んな意味で安定するはずじゃなかったのか?同時に電話も使えないのが普通だ等と、よくもまあ平然と言えるものだ。責任者、出てこい。 「ハンニバル」2巻、読了。大変面白かった。急遽前作に触れた『映画雑記』を書きたくなったので、これ以上はここでは止めておきますが、まだ読んでいない方には、是非お奨めします。 時間に追われる事のない一日というのは、実に久しぶりで嬉しい。朝食の最後に果物を食べる心の余裕があるのだから、何と優雅な事か。平素、夕飯の後だって果物など食べる事はないのが、私の味気ない現実だ。 昨日買って来た、小粒の苺1パック200円。苺は味の濃い小粒のものに限る。しかも安い。行きつけのスーパー八百忠だって、このクラスで298円はするはずだから、鶴見駅ビル地下の八百屋は安いのだ。 ・・・さてISDNの件だが、何とターミナル・アダプタの不良と判明。連休中だと言うのに、サービスの人はすぐ来てくれた。 結局、取り付けてまだ1ヶ月も経たないというのに新品に取り替えて貰った。一度来てから原因が判り、何日も待てないと言うと即、在庫を確認してアダプタを取りに行ってくれたサービスマンに免じて、許してやろうNTT。 2000年5月5日
昨日NTTの修理の人が来た時に、ゴマはそそくさと隠れようとした。抱っこして「大丈夫だよ」と言い聞かせても、怖くて仕方ないらしくて落ち着かない。 キッチンの隅のワゴンとレンジ台の裏(完全に姿が見えなくなるお気に入りの隠れ場所なのだが、如何せん私達の手では出せない)に入ろうとしていたので、半分閉めた押入の上段奥に入れてやる。 修理のお兄さんがちょっと出掛けたスキに、すぐ出て来て甘えるが、階段を上って来る足音を聞くとまたさっさと入ってしまった。 気の好いお兄さんだし、ジーコなど彼の道具類に興味津々でまとわりついて離れない程だったのたが、ゴマは我々以外は余程恐いらしい。 ミュウはどっかり香箱を作ったまま、お兄さんが引きずっていった機器のコードが自分の背中に乗っかってしまっても平然としている。 そのコードには、くっついてまわっているジーコがじゃれついていた。ミュウさま、身じろぎひとつしない。 アインはぐっすり眠ったままだ。しかも、ガチャガチャ作業している場所の一番近くで。起きると「キャオキャオ」と五月蠅いので、寝ているほうが好都合だが。 そしてゴマは、久々に夜中と明け方にベッドでオシッコした。やっぱりストレスなのか。 先日も、舅が酒を探し回って鍵のかかっている2階の我々の居室(猫の居室でもある)のドアをガンガンやったという日、私達が帰宅した後に、やっぱりした。 可哀想なゴマ。「恐かったのよ!」と訴えたかったのだろうか。 連日お天気が上々なので、なるべく猫たちをベランダに出してやっている。 まだ子供に近いゴマが、一番長く遊んでいる。スミレを食べたり、余所の猫をじーっとネット越しに観察したりして、いつまでも飽きないようだ。 そういう姿を見るにつけ、子育てを理由に仕事を辞める女性の気持ちが判るような気がする。一緒にいてやりたい・・・そう思うのが当然だ。食べるものと安全な居場所だけ与えれば良いというものではないのだ。 昨日のうちに『映画雑記』を2つ完成。嬉しい。これでやっと、プロフィールに書いた「好きな映画」は全て書いた。次は何にしようか・・・。仕事が始まる前に、もう1つ位書きたいと思う。 2000年5月6日
テレビで「プライドGP」を観た。 桜庭和志、凄い!!やっと日本人で、グレイシー一族に対抗出来る力を持つ男が出てきた。 不敵な面構え、柔らかい身体、ピンチの時に本能的に出す予想もしないような攻め(ホイス・グレイシーの胴着を脱がしにかかって、動きを拘束した)、溜めのある重いローキック、打たれ強さ、萎える事のない闘争意欲・・・久々で鳥肌たつ試合を観た。 ラウンドの合間にグレイシー陣営からタオルが投げられて、実質的にはギヴ・アップ。桜庭の勝利など予測していなかっただけに、興奮した。 無制限、ダウンをとらないルールでの1時間半の死闘だった。そして同じ日に、まだ次の試合があるという過酷さ。 次の試合ではドローで、延長が発表された途端にセコンドがタオルを入れてしまったが、桜庭の今後の可能性に期待したい。 だけど、まだ藤田が残っている! 藤田も物凄い。「プロレスラーもやる時はやる」とインタビューに答えていたが、流石、「猪木イズム」の継承者だ。 猪木という人も、黙っていても金の入ってくる王国を捨てて、新たな土壌を開拓しているというチャレンジ精神が凄い。やっぱり永遠に私のヒーローは猪木しかいない。 異種格闘技に興味のない方、ごめんなさい。もしお好きな方がいたら、共に歓びましょう。 (ところが藤田は、前の試合で膝の靱帯断裂。次の試合開始直後に棄権。残念です) さて我が家の猫達のプライド・グランプリは、新鋭のゴマがミュウに噛みついて奮戦。しかし圧倒的な体重の差は如何ともし難く、ミュウの重いキックにひるんだゴマが戦意喪失。 ゴマは腹いせにジーコを追い回して、一番弱いのはジーコと決定した(最初から判っている事だが)。 2000年5月7日
昨日は、ようやく念願の夜更かしをする。 もう休暇もお終いだから。念願の夜更かしをして、念願の《オルゴール》のページを作った。 かつてまだホームページを持たなかった時に、譜面から一生懸命に入力して作ったオルゴール曲だ。方眼を埋めていく作業は五線譜を書く事よりも難しくて結構苦労した作品だけに、どこかで日の目を見せたかったのだ。 しかしBGMに使うのもどうかと悩み(職場でこのサイトを開いてくれている人、いきなり音楽が鳴っても困るでしょ?)、>>専用コーナーを作った。 みなさん、再生して聴いてみて下さいね。バッハのピアノ曲だから、オルゴールの音色にぴったりだと思います。 眠っていたアインが「ヒャアッ!」と一声。 「どうしたの、アインちゃん?」アイン再び「キャオッ!」といななく。「おっきしたの?(起きたの?)」・・・「ヒャオキャオ〜ッ!!」私をめがけて走ってくる。 「そうかい、そうかい。おっきしたんだね〜」と私が言う次の瞬間、もう私に抱っこしている。 目が醒めた時、ママが傍にいないと厭なのだろう。膝の上で、またうつらうつらしている。完全に私を母親だと思っている。 さて、これから鶴見にエサを持って行ってノラの様子を見て来る。 風が強くて雨が近づいているようだ。 連休最終日。雨になったら私の涙雨と思って下さい。舅たちも帰って来てしまいます。夢の世界から、現実へ戻る準備を始めましょう。ではまた・・・あっち側の世界でお会いしましょう。 追記: イタリアを訪問していた森首相の言動について一言。 晩餐会だか昼餐回だか知らないが、ローマでプレイしている中田が招待されていた。 斜向かいに坐った中田に向かって森氏は 「今日は試合あったの?」 「いえ、今日はありません。」 「そうか、試合があったらここに居るはずねぇか」 ・・・お里が知れるとはこの事だ。 しかも韓国では一度も日本代表チームが勝った事がないようだな等という事をく言って、中田がちょっと鼻白んだ様子で 「そんな事はありませんよ」と答えると 「でも川渕くんが言っとったぞ」と、中田を睨みながら言った様子が全国に流れた。いや、多分全世界に。 国辱ものだ。森さんは、少しは天皇皇后両陛下を見習ったら如何なものか。話をする相手の事は、もう少し勉強しておくものだ。 貴方の表情や言葉遣いは、一国の総理としてはすこ〜し品性に欠けますよ。ご注意あそばしませね。 2000年5月8日
楽しい連休は終わってしまった。 最終日にブラウザの調子が狂ってしまって、どう試してもダメなページがあるので、どうしたものかと悩んで寝たら、早速夢に見た。 新しいバージョンのNetscapeを買うという夢だ。原因くらい知りたいのだが、先日のISDNのアダプタの故障と関係あるのか、それとも新たにMIDIファイルを貼りつけたせいなのか、全然関係ないのか・・・ 会社が始まったら、途端に地獄モードだ。 職場では配置変えがあり、今日から一気にフロアに人が増えた。そのせいでとても騒々しく、集中するのが大変だ。とびっきり五月蠅いのが来たし・・・。 出来る事ならご勘弁願いたいような図面の作成も着手し、ぐったり疲れる。あながち連休明けというせいだけではなさそうだ。 多分ゴマなのか・・・しっかりオシッコしてくれていて、帰るなり大洗濯。先日も目の前で、後ろにピーッと飛ばして見せてくれた。 メスって後ろに出るの?アインはトイレでしかしないから、知らなかったのだけど・・・。 ジーコは、あちこちクンクンして回っていた。そうだよね、ちょっと匂うよね。 だけど、ジーコだって去勢するまでは何度か籐の椅子にオシッコしたよね。今じゃ大人しいけど、結構ワンパクだったんだよ。 ジーコ・・・ジーコってば、寝てないで返事してよ。 ・・・・ああ、Netscape買い直そうかな?
2000年5月9日
いつもの朝のように駐車場に車を入れて野良のご飯を用意していたら、隣の印刷所の裏の小屋の屋根の上に何か動いているのに気付いた。 よく見るとあのハゲのある白黒猫とその子供たちである事が判った。いっぱいいる。5〜6匹、まだ目が開いたばかりという感じの大きさだ。 頭をガンと殴られた気がした。メスかどうかも判らなかったあの幼い白黒が、母親になっていたのだ。私が、うかうかしている間に・・・。 トタン屋根が二重に重なった陰の部分から、出たり入ったりしている。あそこで産んだか、そこへ連れて昇ったか、兎に角仔猫たちはまだ屋根からは降りられないようだ。 フェンスの隙間から、なるべく母猫が食べやすい安全そうなところに、エサを入れたトレイを落としてやる。 夜も、ちゃんと私を識別して、屋根の陰からずっと見ていた。車が去る気配で、ようやく母猫が降りて来ようとしていた。 さぞかしお腹が空いているだろう。ゴマだって授乳中は、物凄く食べた。おっきなウンコをしたし。 ご飯なんか幾らでもやる。そんなお金は惜しくない。問題は、その仔猫達をどうするかだ。 保護してやりたい。だけど母猫すら、まだ2度目の対面なのだ。警戒して近づいては来ない。 どうしよう?ゴマの時は、お産の途中だというのに「ニャアニャア」鳴いて出て来て甘えた。全くの苦労なしで、抱きかかえて車に乗せられた。あれは奇跡だった。アカに教わっていたのか?あのオバサンは味方だよと。 屋根に登ってみるのか?でも失敗したら、折角の比較的安全と思える住処を荒らしただけになる。母猫はそれで仔猫達を別の場所に移してしまうだろう。 仔猫が奥に入り込んでしまったら、屋根を壊さない事には取り出せないような場所だ。だけど、ぐずぐすしてはいられない。カラスもたくさんいる場所だし、仔猫が屋根から降りられるまで成長したら、もう捕獲の望みは薄い。 明日、印刷所に掛け合ってみようか。屋根に登らせてくれと。 だけどハシゴすらないのだ。捕獲出来たとして、どこに連れていくのだ? 今度こそ、この家に入れるのはは無理だ。ゴマもオシッコ続きだし、舅・姑共に、あの時に比べても大部変化があって介護の手が掛かる。 所詮自分には出来ない事を、無責任にも望んでいるだけなのだろうか?やはり、エサしか与えられないのだろうか? ゴマちゃん、家に来て今は幸せかい? 2000年5月10日
昨日ここで書いた野良の母子の事では、皆さんに励まして頂いた。協力を申し出てくれる人もいて、本当に心強い。 いつまで考えていても始まらない。先ずは、印刷所の持ち主をつかまえる事からしてみよう。ゴマの時だって、日に日にお腹が大きくなる様子を見ながら、それでも保護してやる予定も勇気もなかったのだ。 あの台風の前夜、雨の中を出産中にも拘わらず鳴いて出て来て私に甘えるような事がなかったら、今ここにゴマもいなければ、チッチやモンちゃんも存在しなかったかも知れないのだ。 自分がどうしたいと思うのか・・・それを優先して考える事にする。裕美子さんにもそう励まされた。今は陽気が良いから安心して見ていられるものの、寒い季節に向かう頃は、毎日が心配ばかりで気が休まらない。あの逞しいブスアカだって、先の冬は越せなかったのだから。 山のように更新を済ませる。近く、あまりに膨大になったこのHPの全体像を、ディレクトリ毎に整理したい。新しい事をしていると気が紛れる。何もしないではいられない。忽ち不安になってしまうのだから、自分でも情けない。 アインは、何にも心配事がないかのようにのびのびと育った。 最初ゴマに怯えていたのに、今では自分から近づいて舐めてもらったりしている。ゴマは、寝ているお腹に私が顔を寄せてもちゃんと舐めてくれるのだ。きっと母性愛が強いのだろう。 猫もみな、性格が違う。当然の事なのだけれど、今更のようにしみじみとしてしまう。気分転換に、アインの見事な「ペロリ」をご披露しよう。 2000年5月11日
駐車場の母子猫達は、姿を消してしまった。もっと安全な場所に母猫がくわえて運んだのだろうか? あたりで仔猫の鳴き声がしないかと思って探してみたが、気配もない。ほんの1日かそこらで、事態が変化してしまった。 せめて母猫がおっぱいを充分にやれるよう、エサだけはいつもの2倍置いておくようにしている。他の野良も食べるかもしれないし、カラスだって食べているかも知れない。みんなが飢えないで済むようにしたい。 しかし、せめて母猫だけでも捕獲して不妊手術をしたい。毎日が試練だ。 試練は家でも続いている。舅・姑ともに良くない。 病院ともケースワーカーの人とも話しているが、こんなケースはざらにあるようだ。高齢化社会になって、いよいよ増えていく問題なのだ。 歳をとって身体が思い通りにならない事や、呆けてくる事は仕方ない。それまでをも嫌う程に私は非情じゃない。問題は、支配しようとする傲慢さなのだ。これだけは、年寄りだろうが若者だろうが駄目。私が変なのだろうか? ゴマはパパに抱っこが大好きで、ふと見るとパパに抱っこされている。 ママだってあんたが野良だった時、食事中にヤブ蚊を追い払ってやったんだよ。私が一杯刺されながらね。 なのにママに抱っこしても、すぐに行っちゃうのは何故?その恍惚とした寝顔を見ていると、憎めないのだけれど。 2000年5月12日
ゴマがパパにそうするように、アインとミュウは競って私に抱っこに来る。「今は忙しいから、後でね」と追い払っても無駄。一度抱っこすると決めたら、何が何でもする気だ。 だけどジーコだけは、抱いてやってもすぐに居心地悪そうにして降りてしまう。そのくせ「ちょいちょい」と手で触ってくる。何をして欲しいのか判らない。 また抱くと行ってしまい、くるりと一回りして戻って又「ちょいちょい」する。 甘えたいのは確かなのだろう。それも、他の子が眠っている時に限って。 どうして、こうおずおずとした息子が出来たのだろうか?寝ているところをゴマに舐められたら、びっくりしたのか猫キックしてしまって、何発かパンチの応酬の挙げ句、結局ゴマの勝ち。居場所はゴマに盗られてしまった。弱いジーコ。 5月というのに、梅雨時のような陽気が続いている。気分も晴れない。 2000年5月13日
老人の寝室に、遂にトイレを作る事になった。簡易トイレでは、片付けが大変なのだ。 と言うのも舅が一晩に何度も使うので(最低でも5〜6回、多ければ8回)、吸水シートを入れておいても朝にはグジャグジャ(汚い話で失礼・・・)なのだ。 ビールなど飲むから尚の事。しかも姑も2回は使うとなると、簡易トイレではもう用が足りない。 ようやく本人たちもその気になってくれて、良かった良かった。下水工事含みだから大変そうだけど、今一番必要な事だから仕方ないだろう。 雨が小降りの時に、鶴見の駐車場まで行って来た。あちこち物陰の様子を探るが、仔猫の鳴き声は聞こえなかった。雨のかかりにくい場所にエサを多めに置いて、心を残して帰って来る。 無事でいてくれますように。 夕方、里親探しをしていた時に力になって下さったMさんから電話を頂く。我が家の近所で里親希望の方がいるので、どんな方か心配しているようだ。 名前を聞いただけで、このあたりの地主の一族ではないかと思った。近くなので、もし心配だったら今後様子を見に行ってあげる事も可能だ。 精力的に里親探しをしている様子を聞いて、私も頑張らなくては・・・と思った。良いタイミングで電話を貰った。気弱になっていてはいけないのだ。 「ゴマちゃんに似た柄の子もいますよ」と言っていたが、ちゃんとゴマの名前まで覚えていてくれたのだ。 お天気が悪いので、猫達よく眠る。珍しくミュウとアインで寄り添っている。一応夫婦なんだから、せいぜい仲良くしなさい。ゴマとばかりベタベタしないで。 オルゴール曲を、またひとつ作った。バッハの曲だから「作った」と言うのは正確ではないが。 3声の曲を方眼上で仕上げて行くのには、それなりに根気と集中力が必要だ。誰も誉めてくれないだろうから自分で誉めるけど、こういう事をさせると私って本当に上手!! まあ聴いてみて下さい。バロックばかりでご免なさい。 2000年5月14日
寝室のトイレ増設計画は、水洗トイレに流れた。 今日になって、やっぱり止めると言う。姑の言い分は、またこれを作った事で毎日、一日中責め苛まれるのが目に見えているから嫌だと言うのだ。 義姉も急遽来て、一応の説得をしてくれたが、その後夫と私と義姉とで話し、もう好きにさせようという事になる。みんな舅にはウンザリしているのだ。 まわりはその都度振り回されて、疲れ切っている。今のうちに作っておかなかった事で後々で困ろうが、その時はオムツをすれば良い。人の言う事は聞かないのだから、とことん困るまで放っておこう。 辟易している義姉も「その時は施設に入れましょ」と言っている。一番優しい人から、凄い発言が出た。私の気持ちとしては・・・もうどうにでもなれだ。 今日も駐車場では、誰の姿もなかった。だけど置きエサは綺麗になくなっている。どの子が食べていようと構わないから、たくさん置いて来る。 今日は義姉が犬のキューティーを連れて来たので、ゴマは即座に押入に逃げ込んだ。アインとミュウは、どっかり座り込んだまま。ジーコはベランダへ避難。悲喜こもごもだ。 キューティは、無添加のキャットフードがお気に召したらしく、ひとつ食べては「もっとくれ」とキャンキャン啼く。水もガブガブ飲む。犬も可愛い。 小渕さん逝去のニュース。まだ若いのに、気の毒で仕方ない。うちの舅は、まだあと10年は軽く大丈夫だろう。舅は今年90だ。 気分が晴れないので、集中してオルゴール2曲作ってしまった。 2000年5月15日
最初にみなさんにお断り。ごめんなさい、今日は、「猫雑記」以外の更新が出来ません。 帰宅したのが23時、これから夕食をとるのが精一杯でしょう。明日、《Catpeople Net Magazine》の更新をまとめてしたいと思います。精一杯やるつもりですが、皆さんのお便りをアップ出来れば御の字です。お返事までは書けないでしょう。 何故そんなに帰宅が遅くなったかと言うと、駐車場の野良親子の捕獲作戦を開始したのだ。 朝、嬉しい発見をした。仔猫5匹全員無事。 真っ黒が2匹と牛模様の白黒3匹、てっぺんハゲの母猫・・・みんなあの屋根の上にいた。良かった! だけどグズグズしてはいられない・・・と思い、その屋根の持ち主の印刷所の戸を叩いた。自分はこういう者で、あの猫達の捕獲を考えているので是非屋根に登らせて欲しい、捕獲器が手に入ればそれを仕掛ける事も承諾して欲しいと言い、こっちの連絡先を渡し、相手の名刺を貰った。 幸いな事に、聞く耳を持ったオジサンだった。 それから会社に着くや「猫の(保護活動家)Mさん」に電話を入れて相談したところ、捕獲器を貸して下さると言う。 捕獲器は普通の人間では入手出来ないらしい。悪用する場合があるからと言って。 そうして仕事が終わり次第、Mさんの家を訪ねる事になった。 不動産関係だから住宅地図はバッチリ揃っている。しっかり場所を調べて、初めてお訪ねした。 会社を出たのが19時。雨で混んだ道を50分ほど走って、市内K公園の傍の山の上のお宅を発見・・・してみてビックリ。 物凄い豪邸だった。門を入ってからレンガ敷きの階段をぐるりと昇っていくと、西洋風のとても素敵な邸宅。 雨上がりの月の光に照らされ、斜面の庭に置物のようにじっとしている外猫たちが、幻想的に浮かび上がって見えた。この世のものとは思えないような、怪しい美しい光景だった。 庭に13匹の外猫たち、家の中には6匹の家猫たち。みんなとても綺麗で可愛い。 Mさんは、その他にもK公園の野良猫達にエサやりをしている。あのあたりの野良猫事情を聞き、こちらの様子を聞いて貰い、あちらで里子に出そうとしている仔猫の里親希望の方の住所を詳しく聞いて、どんなお家か調べる事をお約束して(我が家から近いのだ)、捕獲器をお借りして家路に着いた。 しかし全員を一気に捕獲出来なければ、実際のところは駄目だろう。屋根と屋根の隙間に入り込んでしまったら、屋根や壁を壊さない限りは捕まえられないのだ。 まだ母猫のおっぱいなしでは仔猫は生きられないだろうし、あと1週間もすれば仔猫は自力で屋根から塀を伝って降りられるようになる。どこへでも散り散りに逃げる事が可能なのだ。 せめて母猫だけでも保護して、不妊手術をしてやりたい。決心が様々に揺れる。薄茶の三毛だって、妊娠してしまう前に捕獲したいのだし・・・。 戻るとゴマはベッドでオシッコしていた。そりゃ無理ないよね。23時だものね。急いで鍋焼きうどん(昼間は蒸し暑かったが、雨が上がったら夜はやけに冷えるので)を作って急いで食べる。ああ、もう24時。 舅は、1回分ずつオブラートに来るんで飲むようにセットしてあるクスリを、自分でバラしてしまって、適当に飲んでいるようだ。もう滅茶苦茶。 今夜はしっかり起きていて、姑に「早く寝なさいよ」と言われたのが腹が立ったらしく、テーブルだか椅子だかを大きな音を立てて放り投げ、狂っていた。 これのどこが正常な人なんだ?誰か捕獲してくれないだろうか?里親が見つからないのは保証つき。 2000年5月16日
昨日の雨のせいか、野良の親子たちは再び姿が見えなくなってしまった。 捕獲器は車のトランクに入れたまま・・・使うのが良いのがどうかも判らない。仕掛けておけば良い・・・という性質の事ではないのだから。 正直言って、仕事を持ちながら、家から遠い場所での保護活動には限界を感じてしまう。片手間に出来る事ではないのだと、改めて思う。 アインのアゴが、数日前から腫れてきた。いつものアクネが悪化したようだ。地腫れして固くなっている。可哀想に・・・ 消毒は欠かさないのだが、今日少し血膿が出る。医者に診て貰った方が良いのかとも思う。しかしアインは車に乗るストレスが凄く大きくて、そのせいで下痢が続いたり抵抗力が落ちたりするものだから、様子を見ている。 食欲もあるし、元気に走っている。人間だってオデキは膿が出ると楽になるものだから、あとの消毒をきちんとすれば、頃合いを見ては私が出してあげる。 なるべく自然治癒力を信じて、薬に頼らずにいられるうちはそうしたいのだ。人間も猫も。医者だって万能じゃない。 だけど過保護な私は、以前はちょっとした事ですぐ獣医に連れて行ったものだが。 「動物は口がきけないのだから・・・」と、不安の方が大きくて、獣医さんに診てさえ貰えれば安心・・・と思ってしまった。それは飼い主の為の治療だった事が多い。 私か夫が獣医師だったら良かったのに。毎年この時期になると、アインのアゴが心配。人間同様、オデキが出来やすい体質ってのがあるみたいだ。それは免疫力の問題なのかも・・・と思って、なるべく薄めたプロポリスを飲ませている。 小さくて可愛いアインちゃん、頑張って。 2000年5月17日
絶不調。 偏頭痛と熱と血圧低下がいっぺんに来た。口をきくのもしんどい。仕事は兎も角、猫の事は待ったなしだから、野良のエサやりは夫が代わりにしてくれている。 今日は思考力なし。《Catpeople Net Magazine》だけ何とか更新したものの、これで限界です。ごめんなさい。 私の代わりにミュウが何か考えているようですので、聞いてみて下さい。 2000年5月18日
これから捕獲に行きます。 鶴見の獣医さん(アカの去勢手術をお願いした先生)に、捕獲出来た際には検査を兼ねて1〜2日預かって貰う約束をとりつけて、屋根の持ち主の印刷会社の社長さんとも話をした。 声の感じでは意外と若い男性で、捕獲した後の事も心配して下さった上、捕獲もお手伝いしますと言ってくれた。 以前、屋根から入り込んだ屋根裏で遊んでいた仔猫(今回の5匹のうち)が1匹、壁と壁の隙間に落ちて鳴いていたのを、壁を壊して救出してくれたいきさつがあったらしい。 犬も猫も飼っている人で、保健所送りにだけはならないで欲しいと心配してくれていた。 良かった!人とは話をしてみるものだとつくづく思った。 猫のMさんに報告すると、黒猫2匹は里親のアテがあるので、保護出来ればすぐにでも連れてきて良いと言ってくれる。 兎に角、母猫が用心深いので、先にうまく捕獲する事が肝要だ。今、仕掛けのエサを用意している。毛布も軍手も用意して、いざ出陣。 成功を祈っていて下さい。神様、お力をお貸し下さい。 母猫と5匹の仔猫、全て無事保護しました!! まず母猫は、エサ場で即座に捕獲成功。 しかし仔猫達は、屋根と壁のの隙間から屋根裏に入り込んでしまって出てこないので、捕獲器で1匹ずつ時間をかけて捕獲した。 最初は白黒ブチが入り、次を仕掛けて獣医に運んでいる間に、2匹(白の多いブチと黒の多いブチ)が入ったのでこれも運ぶ。 あと真っ黒が2匹いるはずなのだけど、なかなか出て来ないものだから、印刷会社の社長室で待たせて貰いながら、1匹ずつ捕獲。 今夜のうちに全員捕獲出来て、夢のようだ。 印刷会社の社長さんはとても素晴らしい方で、接客中だったのにお客も放り出して、着替えて一緒に屋根に登ってくれたり、社員が全員退社した後も、ずっとつき合って下さった。 小柄で笑顔の素敵な、40代半ば位かな・・・と思われる社長なのだが、私には神様の使わして下さった天使のように見えた。 母猫は最初興奮して暴れたが、仔猫を1匹ずつ連れて行って、同じ病院のケージの中に入れてやると、だんだん目が落ち着いてきた。 仔猫は、一人前にシャーシャーと威嚇する。しかし車で運ぶ途中は全く声を出さない。居場所が発見されないように、訓練されている感じだ。 母猫のケージに入れてやると、どの子も母猫の背中に乗っかったり、おっぱいを探したり、あっと言う間にダンゴ状態。 兎に角、たった1日で大成功。次の段階へは、また明日以降・・・今夜はもう疲れ果てた。 嘘のようだが、本当に現実なのだ。やれば出来る! 2000年5月19日
今日は朝の7時前に井田病院へ行き、義姉と夫と3人で神経科の先生に舅の事で相談する。薬の事、施設の事・・・まだ難しい段階だ。 その後鶴見に向かい、会社に出る前に動物病院に立ち寄る。 黒猫2匹の性別を確認し(オス・メス1匹ずつだった)、「猫のM」さんに連絡を入れると、今夜にも連れて来ていいですよ・・・と言って頂く。 良かった。みんなの写真を撮っておいた。 仕事は滅茶苦茶忙しかったけど、19時で上がって病院に迎えに行き、黒ちゃん2匹をMさんのお宅まで連れていく。 国道1号線が空いていて、20時には伺えた。それまで大人しくしていた黒だったが、オスの方はパァッと走ってどこかの部屋に逃げ込み、捕まえようとしたMさんを噛んで怪我をさせてしまった。 流石に野良の子供は強い。落ち着かせるのに数日はかかるかも知れないので、ちょっと心配。明日にも里親希望の方が、見に来るそうだ。 母猫は、ハゲが治れば相当な美人だと思う。キョトンとした瞳で、私を見ていた。この母猫も飼ってあげたい気持ちで一杯だ。 と言う訳で、今日も帰宅が遅くて時間がない。毎日言い訳ばっかりでスミマセン。 2000年5月20日
朝、Mさんのお宅に電話を入れた。黒猫たちはエサを食べたものの、まだウンチはしていないという事だった。 オスに比べるとメスは元気がないように見えるようだ。オスはまだ威嚇しているようで、まったく困ったちゃんだ。目の開かないうちに保護した仔猫と違って、野良猫魂が植えつけられてしまっているのか。 でも時間をかけて根気よく接したら、絶対に大丈夫。アカだって最初は触らせなかったのだもの。 母猫は、来週にでも不妊手術をお願いする事にした。そして回復したら・・・・・また元の場所に放すしかないのだろうか。自分が飼ってやれないのに、誰かに飼って欲しいと思うのはムシが良すぎるのだろうか? この活動を続ける限り、このジレンマから抜け出せないのかも知れない。 夕方、獣医に電話で様子を確認したところ、仔猫が1匹(鼻白と呼んでいた子。まだ母猫が気が立っていたので、性別も確認出来ていないのだ!)貰われていったと言う。 先生の留守中の留守番の女の子の話なのだが、相手の連絡先も聞いてくれていない。昨日のうちに電話で問い合わせがあったらしいのだが、最近猫を亡くして寂しいので「仔猫はいませんか?」という事だったらしい。 若い感じの良い女性だったと言う。でもどうして私に連絡してくれなかったのか、獣医も好意でした事だと思うので責める事は出来ないが、あんまりだ。 獣医の戻るのを待って詳細を聞くつつもりだ。野良だという事で、軽く考えられがちなのかも知れない。どんな家の人で、室内飼いと避妊手術を徹底してくれる事だけでも自分で確認したい。 どうか、連絡先が判明しますように・・・。 2000年5月21日
Mさんから連絡あり。 黒オスは尻尾が少し曲がっていたので、現在の里親希望の方には無理だという事で、やはり改めて里親探しをする事になる。 ウンチをしたので検便して貰ったところ、虫は出なかったらしい。耳ダニもなし。 エサは良く食べるものの、相変わらず威嚇しているそうだ。だけど根気強く接していれば、まだ小さいのだから絶対に慣れるはずだと、獣医さんも言ってくれているそうだ。 ケージから出して、部屋の中でのびのびと遊ばせてやりたい。そうしているうちに、必ず信頼感が出て来るはずなのだから。 昨日、獣医さんの元に仔猫を貰い受けに来た人の連絡先が判明した。良かった〜! お嬢さんが母親の家に連れて行ったらしい。ちゃんとキャリーバッグを持って迎えに来たという。留守電にこちらの連絡先を入れておいたが、0468という市外局番だった。 どういう経緯で拾った猫なのかを知りたがっているという。 仔猫達は幸いにして屋根裏でしか生活していなかったので、あまり汚れてもにないし、虫や耳ダニもいなかったのだろうと思う。獣医の元にいる2匹の仔猫は、既に威嚇もしなくなったと聞いた。母猫は、相変わらず仔猫を守ろうとして威嚇するようだが。 そう言えば、ある日ゴマが何を思ったのか、三毛(チコ)をくわえてバリケードの向こう側に飛んで連れていった事があったっけ。 車で連れ帰る道中だって、濡れネズミの仔猫を賢明に拭いて暖めていると、ゴマは仔猫を噛んで取り戻そうとしたし(喰ってしまうのかと恐かった程だった)、家に連れて来て部屋の隅に快適と思われるように用意した箱に入れても、全部くわえて自分の考える「安心な場所」に運んでしまったのだ。 あれだけ私達に懐いていたゴマだって、仔猫を守ろうとする本能は凄かった。一体いつ眠っていたのか判らない程、ゴマは常に起きていた。 今では、腹を見せて良く眠るし、プクプク太ってしまって・・・・・・子豚みたいだけど。 追記: 昨日貰われていった仔猫(鼻白)の里親さんから、連絡を頂いた。 とても良いお母さんに恵まれた。「福ちゃん」という名前も早速頂いて、元気にしている様子だ。 ああ、安心した。写真も送ってくれると言うし、今後も様子をお知らせします。 2000年5月22日
今日は、母猫を含めた5匹の里親探しのチラシを作った。 朝早くから出社して会社のプリンタで出力していたら、先日の印刷会社の社長から電話が入った。 何かと思ったら、会社の前の道で仔猫を1匹保護したと言う。茶トラなので、あの母猫の残りの仔猫ではなさそうだ。 行って見たら、社長室で抱っこされていた。あの仔猫たちよりも少し小さい。とても人なつっこくて、一生懸命に鳴いて何かを訴えていた。 抱いていると眠ってしまう。毛足の長い、チンチラか何かの血が入っているような茶トラで、物凄く可愛い。 社長の元で夜まで預かって頂ける事になり、仕事を終えてから迎えに行った。そしてまた獣医に直行。もし他の子たちとは一緒に出来なかったら、Mさんの家の近くでおっぱいの出るメス猫がいる家に連れていく段取りをしていた。 しかし、いざ獣医のところに行ってみたら、仔猫は母猫とは別のケージに入れられて、しかも別のキジトラ白の仔猫2匹(先生が今日、拾って来たらしい)も増えていた。 そこへ入れて様子を見る。私に甘えて鳴くものの仔猫同志は仲良くしていたので、小1時間ほど様子を見てから帰って来た。後ろ髪引かれる。 4匹プラス3匹、そして母猫1匹、加えてMさんのお仲間の仔猫も2匹頼まれ、全部で10匹の里親探しが始まる。何という事だ。私に出来るのだろうか? だけど、きっとこれも神様が私に与えてくれた使命なのだと思う。どの子も甲乙つけ難く可愛い。全部手元に置きたいというのが本心だ。 でも、ただでさえ狭い場所で4匹同居していて、私は留守がち。これ以上は猫達が可哀想だ。里親さんを捜す事が最良なのだろうと思う。 帰宅してメールチェックしたら、里親募集の掲載依頼のメールあり。また2匹増えてしまった。でもみんな同志なのだから、協力し合って1匹でも多くの子にお家を見つけてやりたい。 仕事どころではない・・・と言いたいところだが、ますます出費が増えるので頑張って稼ぐしかないのだ。 帰るとゴマがベッドでオシッコしていた。やっぱり狭いのかな。それとも寂しいのかな。 ミュウがアインと取っ組み合いをしていたら、ゴマは飛んでいってミュウに飛び乗った。まるで小さなアインを助けに行ったようだ。凄い猫だよ、ゴマちゃんて。 ジーコは一人でご飯に夢中。この仲良しの4匹に、もう1匹増やしても大丈夫だろうかと、いつも悩む。今はとても無理だ。1階まで使えれば別だろうが。 だけど、いつかは私の元で引き受けなければならないだろう。エサやりを続けて行く限りは。 2000年5月23日
昼休みに獣医のところに行って、仔猫たちの写真をいっぱい撮って来た。 どの子も可愛い。最初に捕獲した子たちは、大人しくて思慮深そう。昨日の仔猫(茶トラとキジ白)は、多分捨て猫で人に慣れているのか、兎に角甘えて鳴き続ける。ケージが手を出す顔を押しつける・・・なんとか抱き上げて欲しくて一生懸命、という感じだ。 ごはんを貰ったら、一斉に器に顔を突っ込んで凄い勢い。しかし黒白は一番最後に食べていた。気が弱いのだ。鼻黒は、茶トラの顔を舐めてやっていた。ああ、全部家に連れて帰りたい。 母猫は、明日の夜に手術だ。でも当分は病院に預けておこう。すぐにあの路地に戻すのは残酷すぎる。出来るなら、是非里親さんをみつけてやりたいし。 里親希望の方がメールを入れてくれている。嬉しい。実物を見て頂きたいと思う。チラシも着々と作っているので、協力者のお宅に送りたい。 2000年5月24日
里親募集に掲載希望の方の記事を、昨夜遅くまでかかって編集・掲載した。週末に作業するつもりだったのだが、やはり気になってしまって駄目だ。せっかちと言うか、律儀と言うか・・・。 いやはや、寝たのが深夜2時。そして舅がトイレに起きて、道中(!)で転んだ。物凄い大きな音に驚いた。怪我や骨折はなかったようだが、正直言って「だから言わないこっちゃない」という気分だった。 そして私は生活に影響が出るのだ。ふう・・・眠い。 夫がドリンク剤を買って来てくれた。以前、二人とも忙しくて毎日3時間程度しか寝られない日々が続いた時に、さんざお世話になった栄養ドリンクだ。 懐かしいが、あまり頼ると危険だ。カンフルのような作用で体力の最後の最後まで絞り出してしまうから、後でガタガタになるのだ。 一番のクスリは、ちゃんと必要なだけ眠る事なのだ。だけど今は、そうも言っていられない。仔猫は日に日に大きくなってしまうのだから。 里親候補の方から、全部で3件問い合わせが入っている。他にも茶トラが欲しいという方、黒が希望という方がいる。 茶トラは金曜日に獣医さんの元から連れ出して、Mさんの家で土曜日にお見合いだ。あの子は器量が良いし人に慣れているから、多分見たらNOとは言わないだろうと思う。 だけど、最初に捕獲した仔猫たちだって、本当に可愛いのだ。我慢強いし、まだちょっと怯えてはいるものの優しいし、自分より小さい仲間にもエサの順番を譲るような控えめなところがあるのだ。 何て不憫な! どうが良いご縁がありますように。黒白にも鼻黒にも、そして美人の母猫「ハナクソ」にも・・・。 2000年5月25日 忙しい日々。 昨日の手術の後なので母猫が心配だったが、昼休みに病院に様子を見にに行ったら、とても元気に威嚇してくれた。 シャーッの後に「カッ!」と私を嚇して・・・よほど恐かったのだろう。捕獲された事も、狭いケージに閉じこめられている事も、仔猫達と離された事も、手術も。 まだ当分は、そこに置いて頂けるようお願いした。お金には換えられない。 さて仔猫たちだが、私が行った時には5匹がダンゴで眠っていた。 やがてキジトラ白が目覚めて鳴き始め、茶トラが気付いて「うるさ〜い!」と言いたくなる程に騒いでいた。顔をケージの隙間に押しつけて、手を伸ばして、一生懸命に抱っこをせがむ。 黒白は、何かに似ていると思ったら、タスマニアン・デビルに似ているのだ。まだ私に威嚇する。母猫に習ったと思しきやり方で。 鼻黒は艶めかしい瞳をしていた。みんなを置いて、ひとり帰るのが辛い。 会社に戻り、急いで昼食をかき込み、非常口で遠くを眺めながら煙草を吸っていたら、不意に涙が出てきた。 屋根の上で、母猫の傍でピョンピョンと飛び跳ねて楽しそうに遊んでいた5匹の仔猫達。あれが幸せだったのかも知れないのに、よかれと思って保護したつもりが、本当に猫達の為だったのだろうか? 気分が滅入ってしまい、仕事中にMさんに電話してみた。その事を話すと、「でもね、あの葉山に貰われていった白黒ちゃんの事を考えてごらんなさい」と言われた。 そうだ。ちゃんとお家とお母さんが出来たのだ。 それで葉山の里親さんにも電話をしてみた。すると「すっかりなついて、甘えてくれていますよ」と、電話口で福ちゃんのゴロゴロ・グルグル言う声を聞かせてくれた。 野良の子どもだって、やっぱり人間のお母さんに一生可愛がられて幸せになれるんだ、ちゃんと慣れて甘える事も出来るんだ・・・そう改めて思って、単純な私は回復しました。 アカだってゴマだって、元は野良だったじゃないか! 家に帰ると朗報が待っていた。 里親希望の方から、また2件問い合わせがあった。1件は2匹欲しいという方。もう1件は、あの茶トラご希望の方。やっぱり茶トラ、大人気(”おとなげ”ではなくて”だいにんき”と読んで下さい)。 良い方で、しかも私の家からも近くに住んでいる。すぐに電話して、いろいろお話しした。素敵な人だ。猫の為の生活を第一に考えられる方だと感じた。 多分、この方に貰って頂く事になるだろう。これはもう私の直感を信じて、あとは本人たちのご対面に賭けよう。こういう出会いが、私の支えだ。神様は、やっぱりちゃんと導いてくれている。 そして土曜日には、別の方に黒ちゃんたちを見て頂く約束が出来た。どうか黒ちゃんが「カッ!」とやりませんように。びっくりさせちゃうからね。
今日の写真は決して可愛くは撮れていないのだが、あまりに面白くて・・・。 虐待している訳ではありません、念のため。この子達は本当にお調子者だ。こういう風に大騒ぎになるから、本当はあまり顔を見せたくはないのだ。 2000年5月26日
仔猫を2匹貰って下さる方が、明日引き取りに来てくれる事になった。 鎌倉のご家族だ。男の子が二人いて、ご両親とおばあちゃんの5人家族。大丈夫そうだったら、黒白と鼻黒の兄弟を貰って頂くつもりだ。 今日、茶トラを引き取りに行った時、黒白を抱っこしてみた。相変わらず怖がって「ハーッ!」をやるけれど、爪を立てたり噛んだりはしない。可愛い顔をしていた。 愛情豊かな家庭で育てて貰えたら、きっとなついてくれるはずだ。里親さん候補の方は、時間がかかっても馴れてくれるように努力しますと言って下さった。そういう方だったら、きっとうまく行く。 明日は他にも、黒ちゃん見に来てくれるカップルをMさんのお宅へご案内するし、実は今夜も茶トラの里親さん宅にお届け予定だ。 電話を待ちながら作業しているので、子機を手元に置いていると、ミュウが興味あるようだ。 ミュウはその昔、短縮ダイヤルの登録を変えてしまった事がある。会社への短縮が、いつの間にか帝国ホテル宛になっていた。そう言えば、よくボタンをプッシュしていた。偶然きちんとした手順を踏んだのだろうけど、そんな真似をする猫だったのだ。 流石に寝不足(連日2〜3時間睡眠)が続いて、気を抜くとぶっ倒れそう。 今週は仕事もハードだった。暇な部署もあるというのに、一体いつまで忙しいんだ?それでもやるっきゃないから、せっせと働くが・・・。 もうずっとこういう人生なんだろうなぁ・・・。 2000年5月27日
茶トラは、無事新しい飼い主さんのお家へ落ち着いた。 昨夜遅くにお届けして、1時間ほどお邪魔して様子を見ていたが、すぐに里親さんに甘えて手を噛んだり、部屋のあっちこっちに匂い付けをして回ったり、トイレでオシッコもしたし、水も飲みフードもペロリと平らげた。 新しいお母さんは男性だけど、とても温かい人柄で「この人なら絶対大丈夫だ」と確信した。マンションの隣に動物病院があり、何と恵まれている事だろう。 私の家からも車で15分もかからない程近い。その気になれば、すぐに会える距離だから嬉しい。 今日は、色々と仔猫の為の買い物に行ったという。 朝まで絶好調の仔猫につき合って起きていたようだ。優しいママ(オトコだけど)で良かったね。幸せになってね。あんたを拾い上げてくれた社長さんにも、報告しなくちゃね。 さて他の仔猫たちだが、黒猫のメスはMさんのお宅から、里親さんに今日貰われて行った。既に1歳の猫を飼っている姉妹の方に。 そしてオスの黒は、若いカップルをお連れして見て貰った。黒ちゃんの様子は、毛がつやつやで、表情もおだやかになり、私の抱っこで眠くなり、上着の間にもぐり込んで眠ってしまった。可愛い!! 「本当は、この子もうちで飼いたい!」と言うと、Mさんが「イヤよねぇ、もう4匹もいるお家なんて」と代弁してくれていた。とほほ。 そして鼻黒とタスマニアンデビルだが、鎌倉から遠路いらして下さったご家族が、連れて帰ってくれた。まだ怯えて威嚇するデビルに比べて、鼻黒は興味を示したり、ママに抱っこされて大人しくしていた。 デビルだって、お家に落ち着いて時間が経てば絶対に大丈夫。 頭が良くて感受性が豊かだから、あれだけ慎重で怖がるのだろう。安全な家で愛されれば、心を開いてくれるはずだ。 お母さんは素晴らしい方だった。「どうしてもきついようだったら、戻して頂いて結構です」と申し上げると、きっと時間がかかるものでしょうから・・・と言って下さる。 小学生の男の子はお行儀が良くて、まだお愛想しない仔猫がちょっと恐いみたいだったが、あれくらいの仔猫のほうが絶対に扱い易いはずだ。 1日中甘えて鳴き叫ばれたら、とても仕事や学校に行けなくなるだろう。(茶トラの飼い主Nさん、そこんとこは大変ですよ!) お渡しして見送り、車で家に戻る途中、僅かな期間のふれあいだったというのに、感慨がこみあげて涙が出た。今回は泣かないで済むだろうと思っていたのに、やっぱり駄目だ。 さよなら鼻黒、さよならデビル。良い子にして、うんと可愛がられてね。鎌倉のUさん、どうぞ宜しくお願いします。この子たちの写真は、「里子に行った猫たち」で確認して下さいね。可愛いですよ〜っ!! 2000年5月28日
疲れた。まだ獣医さんのケージの中で待っている仔猫たちの事を考えると、そんな泣き言を言ってはいられないのだが、今日は身体が動かない。 デビルや鼻黒はどうしているだろう?茶トラは、ウンチがゆるめだと聞いたが、今日はどうだろう? しかし、そっちにばかり気持ちが行っていても駄目だ。ゴマが昨夜のうちに、久しぶりでベッドでオシッコしてしまった。 茶トラを数時間あちらの部屋に置いていた一昨日、仔猫の鳴き声がしたらゴマがドアに駆け寄って鳴いた。昨夜も、お気に入りのおもちゃをくわえて、ドアの前で鳴き続けていた。 くわえたまま鳴くのだ。「ンー、ンー」と。仔猫の所におもちゃを運んでやろうとしているのだろうか?気がつくとドアの前に居る。自分の子どもを思い出すのだろうか? ミュウは、変な咳が続いている。食欲はあるのだが、頻繁に咳き込んでいるので心配だ。日吉の獣医さんは日曜が休み。共働きでは、平日に病院に連れて行けない。 そもそも病院や役所は、何故日曜が休みなんだ?平日働いている人間は、仕事を休まなければそういう所には行けないじゃないか。そんなのって何か変だ。疲れているから苛々しているのだろうか? 昨日2匹を引き取って下さったUさんからメールが届いた。 ご家族みんなに威嚇しているみたいだ。困ったチビたち。早く安心して、可愛い仔猫に戻ってね。仲良しの無邪気な5匹だったのだから。 2000年5月29日
忙しくしていたので気付かなかったのだが、ゴマのオシッコはベットのあちこちに痕跡があった。鼻を押しつけるようにして臭いを嗅ぐと判る程度に、すっかり乾いてしまっていたが、夜中に全部洗濯する。 やれやれ・・・と思うが、夫は「あそこがゴマのトイレだと思うようにしよう」などと言っている。洗濯するのは好きだから良いのだが、ゴマの心に何か満たされないものがあるとしたら、それは取り除いてやりたい。 洗濯してくれる一惠さんの姿を見て愛情を確認しているんじゃないかしら、頭の良い子の心理は複雑ですからね・・・という事をいってくれた京都の友人の言葉が心に残る。 彼女もまた、ノラ出身の猫を我が子に加えた人である。その子も鎌倉に行った2匹のうちのデビルのように、誰彼となく威嚇していたと言う。慣れるのに半年はかかった、だからデビルくんも絶対大丈夫よ・・・と言ってくれた。こういう先輩の言葉に、どれだけ救われるだろう。 鎌倉のご家族は、頑なな2匹に忍耐強く接してくれている。お子さんたちも、威嚇されても「おお、おこってるー」と楽しんでくれていると言う。お父さん・お母さんの寛大な心が、子ども達にもちゃんと受け継がれている感じがする。 病院のケージの中から騒いで手を差し出していた他の仔猫を見て、「出してと言ってるのかなぁ、助けてって言ってるのかなぁ・・・?」と言っていた下の男の子。動物の立場に立ってものを考えられる子どもなんだ・・・と感じて、こういう子どもだったら動物との生活は大丈夫、と確信した。 だけど早く可愛い部分を見せて、里親になって下さった事へのご恩返しをしてね、2匹とも。 2000年5月30日
昨夜は、デビルのウンチに血が混じったのと、凛ちゃん(茶トラ)の目が結膜炎になったのとで、生きた心地がしなかった。 幸い凛ちゃんの家は近いので、飛んでいって一緒に夜間診療のある動物病院に行って診て頂いたが、デビルはまだ緊張が解けていないので、すぐに獣医さんに連れていくのが良いかどうか判断しかねる。 ミュウやジーコも時々便秘がひどいと血が混じる事があるのだが、まだ仔猫だとつい心配してしまう。 兎に角、健康でさえあれば人になつくのは時間の問題だと思うので、病気がない事だけを祈る。もし何かあったら・・・と思うと眠れない。 デビルの夢ばかり見ている。だけど食欲があるという事と、今日は既に近寄らない限りあまり威嚇しなくなっていると聞いて、少し安心しているのだが・・・。 同じ鎌倉という事で、ゴマの娘チッチの飼い主真紀子さんに獣医さんの事で電話して貰った。仲間がみんな協力してくれるので有り難い。 身体がひとつしかないとあれもこれも手が回らずもどかしいばかりだが、里親募集の書き込みも手伝って貰え、お陰で問い合わせも来たのだと思う。感謝する事ばかりだ。 今は夜明け前で、今日の分の「猫雑記」はまた今夜、続きを書きます。一旦おやすみなさい。 その「今夜」です。 凛ちゃんは食欲が凄く、結膜炎は目薬を点してやると腫れが退くという感じらしい。 デビルは、ウンチも正常に近づいて来て、食欲もあるそうだ。しかしみゃーくんが、お気に入りのソファーでウンチをしてしまったとか。 自分でも困った顔をしていたらしい。頭の悪い子ではないので、どうしたものか。里親さんが大きな心で接してくれているので、とても有り難い。兎に角元気でいて頂戴。今はそれだけ。 暑い日が続いていて、ジーコはすっかりベランダで涼む事が日課になっている。 先日はヤモリを捕まえて来た。あんなに素早いヤモリを、どうやって捕まえるのだろう、弱虫ジーコめが。 キッチンの床の上でジーコとアインにはさまれて睨まれたヤモリは、すくんで全く動けなくなっていた。ひどい目に遭わされる前に、夫が捕まえてベランダに放してやる。 尻尾も無事で良かったね、ヤモリちゃん。 2000年5月31日
昨夜、母猫を獣医から連れ出して元いた駐車場のところで放した。 車の中では暴れたが、駐車場に着くと空くし落ち着いて、ケージの扉を開くと、さっと逃げていった。 これからどうなるのだろう・・・ あの母猫は生後8ヶ月位だと獣医は言う。冬を乗り越えて生き残った子だ。カラスから仔猫達を守って怪我をしてハゲを作りながら闘ったメスだ。きっと強く生きていってくれるだろうと信じる。 飼い主を捜してあげられなくてごめんね。だけど、あんなに激しく攻撃して来ては、とても今更人に飼われるのは無理だろう。 朝、いつもの所に置いたエサは、帰りにチェックすると綺麗に無くなっていた。あの母猫が食べたのだろうと信じたい。最近では、あの子以外に食べに来ていた三毛が、もう一月も姿を見せないのだ。それはそれで心配なのだが、今朝の分はきっと母猫「ハナクソ」が食べてくれたのだろうと思う。 仕事では、例によってフルマラソン並の大変な1件が終了して、ホッとするやら疲れるやら。目が痛くてモニターを見るのが辛い。 雨の夜のせいか、家の猫たちは早々と寝てしまった。今夜は少し冷えるので、抱っこして寝よう。 |
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