《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記 2000年12月 >>前月へ >>次月へ
2000年12月1日
アイン

あらよっ!

Dec. 1, 2000

冷たい雨。朝行ったら、昨夜のエサが大部残っていた。ハナクソやパパ椋はどうしたのだろう?

先日パソコン相談がメールで届いたのだが、内容がハードウェアの事ではなくてアプリケーションソフトの事だったものだから、仕事が忙しい上に「帰りが遅い」と文句を言う椋さまのマッサージも忙しい西村氏に代わって、私が回答を送った。

喜んで頂けたみたいで、実は私も嬉しい。



更新や返信を書かねばならないメールも色々あるのだが、少し無理がたたったのか目の縁にヘルペスが出てしまった。今夜は大車輪で頑張ろうと予定していたのだが、これではちょっと無理そう。

休日出勤も続いたので、明日はちゃんと休日をとろう思って、ちょっと仕事も頑張り過ぎた。本当は今夜も頑張り、明日も出社する程の意気込みだったのだが・・・。

折角の週末なのにもの凄く悔しいけど、今夜はこれにてごめんなさい。

あ、ご心配は無用です。これまでにも時々出た事がありますので、飲み薬もあります。アインの目も良くなって元気いっぱいな事だし、私の目も明日には良くなるでしょう。おやすみなさい。

2000年12月2日
ジーコ

平和主義?

Dec. 2, 2000

鶴見の獣医さんが昨日職場に電話をして来て、仔猫の里親探しをして欲しいと言う。昨日はカメラを持っていなかったので、今日行く約束をした。

その前に、パソコンの不具合を何とかしたい。表示が一部おかしくなってしまったのだ。アプリケーションの「閉じる」が「o」、「最小化」が「0」、「最大化」が「1」、スクロールバーの上向き△が「5」下向き▽が「6」、そしてチェックボックスがチェックしてあるかどうか確認がとれないような化け方をしてしまった。

先日、アインがキイボードを駆け抜けた時以来ずっと。



コントロールパネルをくまなく見たのだが、そんな設定を変えるツールはない。昨夜折角早く作業終了したので、「スキャンディスク」を「完全」でかけて寝た。しかしエラーは見つからなかった。

同じ症状が、アカのヨウコちゃんも経験あると言うので「どうやって直したの?」と尋いたところ、「初期化しちゃいました。」と言う。あいつ短気だからなあ・・・。何度も初期化しているし・・・。

私は短気でもないし(嘘)初期化も嫌いだから、何とか直したいのだ。



思いあまって、今朝10時半に西村さんに相談してみる。

電話をかけながら、あちこちいじる。画面のプロパティで「アクセラレータ」をいじる。セーフモードで起動する。システムに異常はないようなので、初期化はしなくて済みそうだ。

最悪の場合ATIのドライバを再インストールすれば・・・というところに落ち着いて、何度か設定を変えては立ち上げ直していたら、西村さんがお昼を食べがてら見に来てくれた時には直っていた。

うーん、何という機械だ。何がどうなって直ったんだ?ねえ、西村さん?



一度お開きにして、また夕飯にいらっしゃいという事にした。そして鶴見へエサやりと仔猫の撮影に行く。

ハナクソはいなかったが、昨夜のエサはなくなっていた。

獣医のところにいた仔猫は、まだとても小さい。くっきりとしたキジトラ2匹と、白に黒の麩が入った子が1匹。白黒は、目がつぶれていた。風邪なのか・・・身体もひときわ小さい。

幸いな事に、母猫と一緒に保護されていた。獣医の飼っている猫も仔猫に優しくしていた。何とか元気になって、可愛い目を開いて欲しい。

ポスターを作り、里親募集のHP掲載を約束して帰って来た。



そして夕飯。風邪っぴきの西村さんの為に、ニンニクと生姜、ネギを大量に入れた麻婆豆腐を久しぶりで作る。また洗面器のような大きな丼で出したが、よく食べきりましたね西村さん。

ゴマは西村さんが来たら嬉しいのか、昼に来た時は、目の前でトイレに入ってオシッコしていた。だけど、私達が出掛けている間に、アインの寝床でもした。

まったく!昨夜も今朝もして、洗濯は大忙し。



アインは元気を取り戻し、悪魔っぷりが復活。ミュウは寝てばかり。ジーコは相変わらず、子供のように甘えたり誰かしらに追いかけられたり・・・どうしてこうも気が弱いのか・・・。

平和主義なのかね?
2000年12月3日
病院の母子

Dec. 3, 2000

実名主義でやろうとすると様々な障害もあるのではないかと予想していたのだが、その割には何もない。

まあ何があっても主義を変えるつもりは毛頭ないし、私が恐れているのは世間体でもなければ迫害でもない。怖いのは、自分の至誠に悖る事だけだから。

これまでに、実名を出している為に嫌がらせを受けた事は一度もない。来たら堂々と受けて闘う覚悟ではいるが、今のところはまだ来ない。



ただし、親戚筋からは苦情が入った。世間体が気になるようだ。多分、心優しい人なのだろう。自分の為というよりは、自分の親の為にと考えての行動だったようだから。

こんな事を言ったらまた怒らせるだろうし、かなり冷たいようだが、ぬるま湯に浸かっている人間の世間体を守る為に尽力する気はない。彼らが守ろうとしているものは私たち夫婦には全く無縁だし、最前線で闘っているとまでは言わないが、ギリギリのところで身体を張って生きているのだから、生きるスタンスの違う人間とは議論する時間も惜しい。



この事に限らず、私は議論というものが嫌いだ。若い頃から、価値観の違う人間との議論が何かしら和解や理解を生んだ事はなかった。

しょせん各々の距離の遠さを再認識させて、しこりを残すだけだった。

相手の言い分は聞く。しかし絶対に譲れない一線を守る為には、孤立する事は厭わない。誰にも頼らず誰の力も借りずに生きて行こうとさえ思って来たが(そんな事は実際には不可能なのだが、その位の悲愴な覚悟があったという事だ)、このHPを公開してからというもの、思いがけず多くの協力者や理解者を得て、仲間の有り難さ・意義を感謝する毎日だ。

仲間や弱い存在を守る為には命がけで闘うつもりだが、くだらないヒューマニズムの為に自分を曲げようとは一切思えない。こういう私たちに話をするだけ無駄だと思って戴きたい。



大崎貴子さんといい、貴堂直氏といい、実名で堂々と本音を言い続けてくれている。それは私からの強要ではなく、少しずつみんなが自分の実体で勝負したい・表現したいという意志の現れであると思うから、それはそれで歓迎している。

私のところにワラジを脱いでくれている限り、絶対に彼らを守りたいと思う。が、ファーストネームだけでも勇気を持って出してくれている他の仲間も同様に大切だから、彼らが少しでも不愉快のないよう、そういう気は使うつもりだ。

彼らは既に傍観者ではない。仲間として自分に出来る事を探して、既に手を染めてくれている。感謝の気持ちはとても言葉では言い尽くせないが、改めてお礼を言います。有り難う。



親戚の人間は既にここを発見しており、まさにこれも読んでいるだろうけど、残念だけれど私達を変える事は出来ないと諦めてください。今後、傍観者として存在するか敵となるか、或いは協力者となって頂けるかは判らないが、全てを失った事のない人とはこちらは覚悟が違うのだという事だけは知って下さい。

実はそれほどの覚悟で始めた保護活動・HPの運営ではなかったものの、私も成長し続けているのです。この歳でも。



昨日写真を撮って来た鶴見の病院猫は、1匹があまりに小さくてしかも具合悪いようだ。何とか助けてやって欲しい。獣医のもとに保護されているのだから、先生何とかして下さい。

母猫だってこんなに可愛いのだ。
2000年12月4日
ミュウ

ベロ出して眠る
(目も開いてる)

Dec. 4, 2000

寒いこと。12月って、こんなに寒かったっけ?

でも、暖かくなるニュースもあるのだ。昨日、予定通りキコちゃんが里子に行った。保護してくれていた幸枝さんご夫婦が里親さんのお家まで連れて行って、今後の事も色々と教えて差し上げたようだ。フードの事、避妊の事、病気の事・・・。

ちょっと遠いので、なかなか会いには行けないと思うが、キコちゃんのような素直で手の掛からない良い子だったら、きっと家族全員に愛されて幸せになれるだろうと信じている。

「ゆうか」ちゃんという名前を、お母さんが用意してくれていたようだ。息子二人なので、本当は女の子も欲しかったお母さんは、キコちゃんを自分の娘として育てたいという事らしい。良かったね、キコちゃん。



まだ次の子達がたくさん控えているので、気を抜かないで頑張ろう。里親希望の方からメールも届いたし、良いご縁が結ばれるよう誠心誠意自分の役割を果たしたいと思う。

世の中の人がみんな、好きとか嫌いとか言わずに、お家のない動物を手分けして引き取ってくれたらどんなにか良いだろうと夢に見る。

私達のように、全て猫優先・・・とまでは望まない。避妊してきちんとしたフードを与え、家の中に置いてくれるだけでも良い。その子たちの短い一生を、せめて飢える事なく、寒さで死んで行く事がないような環境を与えてくれるだけでいい。

でも余裕のある人達に限って、そんな事は思いもしない場合が多いのだ。



仕事が既に春の拡販モードに近くなって来ている。どうした事か。今年は1年を通じて、気が抜ける時期が全くなかった。ずーっと追いまくられている。

まあ仕事が少なくてリストラの対象に上げられるよりはマシだと思って、謙虚な気持ちで頑張ろう。ボランティアでやっている訳ではないのだ。ちゃんと報酬を貰ってしている事なのだから、自分の誇りの為にもきちんと働くのだ。ああ、有り難い。(ヤケクソか?)



残業して帰って、晩ご飯を作る。お金の無い時は、手間を掛けるに限る。

ご飯は炊きたて、味噌汁は具だくさん、納豆に芽かぶ、卵を焼き、貰い物のトマト、無着色の薄味のたくあん、自分で煮たメンマ・・・贅沢ではないが、豊かな食事。

優しい夫に可愛い猫たち。何て幸せなのだろうとしみじみ思う。早いところ更新してしまって、丁寧に淹れたお茶を二人で飲もう。美味しい栗蒸し羊羹もあるのだ。(年寄り夫婦みたいだが・・・)
2000年12月5日
ゴマ

私なら苛められない!

Dec. 5, 2000

嵐のような1日だった。

先ず会社に着いて携帯をチェックしたら、着信があることに気づいた。見覚えのない番号。だけどとりあえずかけてみる。

出たのは若い男の人だった。里親希望の方だった。ご両親とマンションに暮らす学生の方で、インターネットやTVで可哀想な猫たちの事を知り、自分も1匹でも引き受けられないかと考えているという事だった。

今週末に試験が終わったら来て戴いて、お会いして色々とお話をしようという事になった。まだ未知数だが、優しい人に思えた。



そして仕事を始めたら、こうちゃんから電話が入る。里親希望の人から電話が来たので、かけ直してあげてくれと言う。

すぐにかけたところ、今日が休みなので直ぐに見たいと言う。昼休みに合わせて、鶴見に来て貰う事にした。

2匹でも良いという事なので、本当はルネ・ノアを見せたかったのだが、残念ながら鈴木さんと連絡が取れなかったのだ。

それで鶴見の獣医のもとにいる仔猫を見せる事にした。既に里親募集で掲載している仔猫と、昨日また獣医が保護した3ヶ月の仔猫。大きい方を勧めようと思ったら、両方貰いたいと言う。



本当は、お届けしないで渡す事はタブーなのだが、身元は確認しておいた。そして獣医に行く前にオリンピックでキャリーケースも買う事にしたので、二人で歩きながら色んな話をした。

獣医のところに到着したのが少し早すぎて先生は昼食に出掛けていたので、二人でベンチに座って家庭環境の事や、仕事の事を話した。

嘘のないむき出しの性格と、そして言葉では言い表せないまともな価値観を感じた。これは賭けかも知れないし、こういう橋を渡る私が非難されても仕方ないとも思うが、この娘は大丈夫だと感心している。

家の猫を見に来る約束もした。彼女と仔猫の写真もたくさん撮った。ワクチンや不妊手術の時は、ここまで連れて来てもいいかと言う。私は、今後の全てに協力しても良いと思う。兎に角、マメに連絡を取ろう。



次には、あまり喜べない連絡が入った。一昨日お嫁に行ったばかりのキコちゃんが、里親さんが飼いきれないと言って返したいと言っているのを代理人の方が電話して来たのだ。

里親さんはろうあ者だ。その事自体は何も問題ないと思うのだが、二人の息子がまだ小さくて、叱っても叱ってもキコちゃんを苛めると言うのだ。しかも無事に保護出来たけれど、脱走もさせていた。

思わずムッとなった。保護してくれていた元親さんの幸枝さんに連絡を取る。間に入ってくれていた中村さんに連絡をとる。中村さんとの間を取り持ってくれた大崎さんに連絡をとる。



そして今回連絡をしてくれた「ペットホーム」の店長山地さんと改めて話をする。

苛められる環境では、もう1日も置いておきたくない。山地さんが責任を持って(彼に責任などないのだが)保護してくれると約束してくれた。

そして、今夜からは一時的に中村さんのお宅に置いて貰える運びとなった。夕方、大崎さんが様子を見に行ってくれて、中村さんのお宅まで連れて行ってくれたのだが、あんなに元気だったキコちゃんが目やにを出して鼻水も出ていると言う。

よほどストレスだったのだろう。それで抵抗力が落ちてしまったのだと思う。可哀想に・・・。



里親さんを恨むまいと思うが、そんなひどい子供がいるのなら、動物を飼えるような状態ではないではないか!

虐待された訳ではないようだが、大人しい無抵抗なキコちゃんだけに、されるままになってしまったようだ。可哀想で申し訳なくて、泣けてきた。

何度も中村さんや幸枝さんと電話でやりとりし、やっと家に戻ると9時。流石に疲れた。

幸枝さんが中村さんと充分に話して、まずは里親探しを振り出しに戻して頑張り、今月中にみつからなければ幸枝さんが家に置くという事にした。

幸枝さんは次の黒猫の保護も考えており、里子に出せる子は出したい・・・でもキコちゃんは可愛くて自分で飼いたいとも思って保護に踏み切った子だから、心も揺れる。

だけど今回は何人もの善意が間に入り、キコちゃんの幸せの為に動いているのだ。彼女の運の強さを信じて、改めて里親探しを頑張ろうと話し合う。



人間の都合など後回しで良い。キコちゃんの身体と心を最優先に考えて、どうする事が最良なのか・・・その為に行動したい。

みんなが喜んでくれたキコちゃんのお嫁入り・・・駄目になってしまったけれど、また良いご縁がある事を信じて頑張る。

もう一人、良さそうな候補の方ともお話を繋いでいるのだ。明日の晩、お電話する約束になっている。週末にお会い出来る事になると思う。

ルネ・ノアを見て戴き、2匹が無理なら別の子を勧める。

しおんちゃんがとても元気になって甘えん坊だという事、ルネだけでなくノアもとても可愛い良い子だという事を、今日夕方電話をくれた鈴木さんから聞いた。

今日の里親さんとはタイミングが合わずにご縁がなかったが、きっとこの子たちにも素敵な縁が待っていると思う。

みんながこれだけ頑張っているのだから、きっと幸せな一生を送る事になるさ。そうですよね、神様?

2000年12月6日
真由美さんと仔猫

Dec. 6, 2000

今朝は眠かった。いつまでも目が開かなくて、仕事に行きたくないなあ・・・と思いながらやっとの事で布団を出る。

アインは、まだ掛け布団を敷き布団にして寝ている。うちの猫はいいなあ・・・とつくづく羨ましかった。



いつもより15分も遅く家を出たのに、道が思いの他空いていて、到着が15分遅いだけだった。

それだったら当たり前じゃん?と思うかも知れないが左に非ず。早朝の道は兎も角、朝の7時前後を境にどんどん道が混んできて、普通15分遅く出たら到着は30分以上遅れるのだから。

東京を経由して行かなくなったから距離は半分なのに、時間は同じだけかかる。鶴見は工業地帯の入り口なので、どんどん色んな道から車が流れ込む。

「みんな早起きなんだなぁ・・・」と感心したり渋滞に苛々したり・・・。

この通勤時間が何とも勿体ない。あと2時間余分に寝られるのに(それだって6時間だ)

会社の近くに住みたいとつくづく思う。長年高い家賃を払ってでも徒歩通勤して来たのは、それが為だったのだもの。



昨日のキコちゃんの事ではとてもショックを受けたが、本当に辛いのはキコちゃんであり、自分で飼いたいと思って保護して、それでも良いご縁があればと考え、次の保護に備えて手放す決心をした幸枝さんであるはずだ。

私に出来る事は、また里親さんを探す努力を精一杯する事だ。



同時に、すっかり回復してきてとても甘えん坊になったしおんちゃんも、もっと本格的に里親さん探しを始める事にした。ルネ・ノアとしおんちゃん、キコちゃん・・・それぞれ生まれた境遇は違っても、運の強い子たちなのだからきっと幸せになれる。

今までだって、全部そう信じてやってきたのだ。これからも何事にも負けない強い意志を持ちたい。



昨日は画像データを会社に忘れて帰ったものだから、鶴見の獣医の元から仔猫を貰ってくれた真由美さんの写真を掲載出来なかった。ようやく今日、掲載出来る。(ご本人の承諾は頂いている)

とても才気煥発で、行動力のある若いお嬢さんだった。歳でも社会的地位でもない、里親さんは人間性で選びたい。どんな裕福な家庭でも、先の事は知れないのだ。どんな境遇になっても自分の家族であるペットを無責任に捨てたりしない・・・それは人間性によるはずだから。



こうちゃん職安に行く日だった。

前回行った時、退職の理由を尋ねられた。現存する会社や残っている社員に差し障りの無いように控え目に申告したが、それでも事の異常さは伝わったらしく、何と!自己都合退職という風には見なされなかった。凄い凄い。

これで待機期間なしで雇用保険が支給されるのだ。急に太っ腹になって、お祝いにステーキ肉でも買って帰ろうかと思ってしまった。でも思っただけ。倹約令は続行中。晴れて新しい仕事に就くまでは、二人で贅沢断ちだ。



実はこうちゃんだけでなく、私の髪も自分で切った。美容院なんて、勿体無くてとても行けない。お金もだが時間もかかる。

あまりに伸び過ぎてしまい洗うのも乾かすのも面倒で仕方なかったのだが、先日発作的に自分で鏡を見ながら20センチほど切ってやった。

薄毛なので、こういう時には楽だ。

耳の下で両側に束ねて持ち、子細構わずジャキジャキ切った。当然不揃いでカッコ悪いが、飛び出している部分に気付くと切っているうちに、どんどん揃ってカッコ良くなってきた(そうか?)。どんなもんだい!

2000年12月7日
アイン

ご機嫌でうらめしや

Dec. 7, 2000

松田聖子が離婚して鈴木その子が亡くなったらしい。

だけどそんなニュースよりも、欧州での狂牛病騒ぎと、アメリカの遺伝子組換え作物の一部が人体に危険であるらしいというニュースの方がショックだ。

とりわけ遺伝子組換えに関しては、そういう自然の摂理に反する事を科学として行なう事が甚だ疑問に思えていたので、やっぱりな・・・と感じた。



しかしこういう議論は、どこで線引きをするかが難しい。拡大解釈したり、別の例を挙げて「じゃあこれはどうなんだ?」と言い出したり、自然に反する事が全て悪いならば野良猫の避妊活動や人間の避妊・優生保護も自然の摂理に反するし、病気を化学物質である薬剤で治療したり他人の臓器を移植したりする事も、夜の闇を電気の力で明るくする事も、美容整形もダム建設もみな不自然だと言わねばならなくなる。

どこまでが必要悪で、どこまでが人間に許された権限なのかと。



しかし「ゼロか100か・・・」ではない。それを倫理に基づいて規制していかねばならないから議論が起る。

公益は個人の都合に優先するらしい。この「公益」というものを考えるよりは、「公害」(環境汚染するような、いわゆる「公害」に留まらず、公に害となる事をもっと広く指して言いたい)を最小限に食い止める為にのみ、ある程度人間が自然に反する行為を許されるのではないかと思っている。

益を得る為ではなく、害を減らす為にだけ・・・。



今回の遺伝子組み替えは、害虫を駆除する目的だったらしい。それを行なう事で農薬の散布を減らせるという名目のようだが、さてこれは「害」を減らす為なのか「益」を増やす為なのか・・・

後者だろうな、明らかに。



この次の土日に、続けて二人の里親さん候補と会う事になった。一人は自営の独身男性。ペット可のマンションに引っ越しを予定している人で、何度かメールと電話で話をしている。ルネ・ノアを見て戴こうと思う。



もう一人は高校生の男の子。可哀想な猫を、自分でも何とか1匹でも救えないかと思って電話をくれた。お母さんとのコンセンサスがとれたら、是非この彼の善意を汲み取って里親となって欲しいと思う。

でも、経済的に自立していない学生の場合は、保護者の方の合意なしには無理だろう。しかしこういった善意を何とか育てて貰いたいので、先ずは会って良く話をして、これからも何らかの形で交流出来れば良いと考えている。

今すぐ里親になる事だけが、愛護活動ではないのだから。



そしてルネ・ノアとお見合いする時に、是非ノアの写真を撮って来たいと思っている。サビ猫のノアはなかなかその美しさを理解されにくいけれど、これからはいっぱいPRしたいと考えている。

嬉しい事に、サビ猫の飼い主さんたちとの交流も増えた。その味わい深さをもっと世の中に知らしめる事も、これからの私の課題だ。



アイン、すっかり回復したら「悪魔イン(悪魔+アイン)」も復活。凄い顔をして、ゴマに反撃している。

もうお婆ちゃんなんだから、ちっとはお上品にしていなさい。

そう怒ると、すぐコロリと裏返って「わたしは可愛いでしょ!」と媚びを売る。要領のいいやつ。今夜もまた「うらめしや」して可愛ぶっている。

2000年12月8日
ミュウ

珍しく「うらめしや」

Dec. 8, 2000

外の空気が、お正月近くのそれになって来た。

昔まだ幼かった頃、大人達が慌ただしくしている中で、なんとなく落ち着かなく所在なく、かと言って近所の子供と遊ぶでもなく、ぼーっと外に居た時の空気だ。

眩しくて乾いている。

今の私はあの時の母や祖母と比べても格段に忙しいのだが、ふっとあの瞬間に戻る感覚が起こる。季節の空気って不思議だ。



キコちゃんの経緯をHPで見てくれた方から、今日携帯にお電話頂いた。募集の掲載をしていた時から心に留めくれていたらしいのだが、思いがけずトントン拍子で里子に行ったので、それはそれで喜んでくれていたらしい。

それがこの度の事を知って、是非にと言ってくれている。少しお話しただけでも、優しい謙虚な温かいお人柄の伝わる女性だった。

明日出張から戻るご主人とご相談の上、この後の事を決めていくお約束になった。

嬉しくて、幸枝さんの職場に(こっちも職場からだが)電話してしまう。キコちゃんを預かってくれている中村さんにも連絡を入れる。仕事をしていても、そわそわドキドキしていた。

これは、若い頃にデートの前に味わったような気分と同じだ。今じゃ男より猫か・・・。



明日お会いするはずだった高校生の男の子に電話して話す。実は、まだお母さんの合意を得ていないらしいから。

試験明けの1週間の休暇を猫を預かって馴らす期間にしたいと考えてくれていたのだが、未成年に親の同意なしに里親になって貰う事はしてはいけないと思って、正直にそう話した。

しかしこの青年の善意は素晴らしいし、是非とも育んでいって欲しいと思う。それには私の側にも誠意が必要だ。



弱いものを救おうとするのに歳は関係ないが、親の保護を受けているからには親の気持ちも無視はしてはいけないのだ。

親が常に正しいとは限らない。しかし自立するまでは、そういう理不尽も敢て甘んじなければならない事もある。

晴れて受験が終わり、某かのアルバイトでもして、自分の好きに遣えるお金を稼いでからでも猫を育てるには遅くない。いつだって家が必要な可哀想な猫はいっぱいいるし、私だけ見ても常に何匹かを抱えているのだ。



私が高校生で受験を控えていた頃など、猫を救おうなどという考えは頭をかすめもしなかった。自分の事で精一杯どころか、未成熟ながらも表現しきれない理解されない欲求に自分をもてあますだけの日々だったように思う。

それに比べて、この高校生は何て広い視野を持っているのだろう。猫専用のサーバーを立ち上げる目標も持っている事が判った。

デザイン系の大学に進む予定らしい。頑張って欲しい。努力が身を結ぶ醍醐味を味わって欲しい。ひとつ達成した事や、たとえ達成とまではいかなくとも全力で取り組めた経験は、その後のあらゆる局面で自信となり、また新たに全力投球出来る姿勢となり得るからだ。



お母さんは、あるいは彼の言う通り息子の意志を理解出来ていないのかも知れない。が、こんな素晴らしい息子を生み育てたお母さんは、きっと素晴らしい女性に違いない。

いつか彼に里親になって貰う時が来たら、是非お母さんともお会いしてちゃんとお話をしたいと思う。彼には先ず目の前の受験があり、それを克服してから又色々と話をしたい。

まずは手紙を書くつもりだ。そしてHPを見て貰おう。こんな若者にも共感して貰えるような、逃げのない誠実な生き方をしたいと改めて思った。

稔くん、有り難う。忘れられないように、ちゃんと連絡し続けるからね。



帰宅は9時。車のエンジンの音を聞き分けて、ゴマだけが私の帰りを察知するらしい。

今夜など、気づいて「鳴いちゃったんだよ、ゴマは」とこうちゃんは言う。あとの子たちは、出迎えてもくれない。まったく!

ミュウちゃんたら「うらめしや」じゃないよ!帰ったら大歓迎してよ、昔みたいに。

2000年12月9日
ゴマ

ミュウを枕に

Dec. 9, 2000

キコちゃんは明日一旦幸枝さんの家に連れ戻って、そこで心のリハビリをする事になった。

一番キコちゃんを愛している幸枝さんと、物静かなご主人の傍にいるのが心の安定を取り戻す早道だと思う。キコちゃんは幸せな子だと思う。こんなにみんなから応援されて。



家では4匹の猫たちが、思い思いの場所で眠っている。

ベッドのど真ん中で丸くなっているゴマの背中を撫でると、「ン゛〜ッ!」と薄目を開けて声を出す。私と確認すると、また安心して眠りに戻る。

どんな夢を見ているのか、ミュウは時々声を出している。



ゴマは少しずつではあるが、アメショー軍団とくっついて過ごす事も覚えて来た。今朝はミュウのお尻を枕にしていた。ミュウは何をされても泰然としているから、ゴマも気が楽なのだろう。

昼間、4匹でダンゴになって寝るひとときもあるそうだ。嬉しい。



私は朝寝して、不思議な夢を長々と見た。

他人の夢の話を聞かされても面白くないだろうから詳しくは書かないが、良く見るパターンのひとつに、高いところからどうやって降りようかというのがある。

急な崖を降りる場合、屋根から降りる場合、岩の上から降りる場合・・・いろいろ見る。もちろん不安だ。

でも夢分析などしないで欲しい。現実の補完作用もあるだろうし、全く別の精神世界が広がっている可能性だってあるのだ。夢の中は、自分が生きるまた別の世界・・・そう考えて享受したっていい。



どうやらちゃーちゃんとみゃーくんが去勢手術を住ませたようだ。あの小さかった子たちが・・・とりわけちゃーちゃんは危篤状態まで行って輸血で奇跡的に元気になった経緯があるので、泣きながら必死に手の中でちゃーちゃんを温めた私には感慨無量だ。

もう大人だね。ちゃーちゃん。みゃーくんと仲良く、わがままばっかり言うんじゃないよ。



夜のエサやりに行ったところ、ハナクソが待っていてくれた。いつもの塀の上で、じーっと私を見ていた。丸い顔をして、身体もふっくらと見えた。

10日くらい姿を見なかったので、とっても心配していたのだ。エサはなくなっていたのだが、他の子が食べに来ていたのかも知れないし、他のエサ場にも多めに置くようにはしていたのだが、姿を見るのが一番安心だ。

良かった。寒いけど、元気でいてね。



キコちゃんの里親候補の方とも、また電話で色んなお話をする事が出来た。キコちゃんの幸せの為に、一番良さそうな方を優先してあげて下さいと言う。そんな気持ちを持ってくれる人こそが、一番優しい里親さんなんじゃないかと思った。



貸し出していた捕獲器も取りに行った。

お礼にと、お米や果物を戴いてしまう。うーん、申し訳ないが嬉しい。大変な思いをしている人に限って、人にも優しい。

胡麦ちゃんの理恵ママやWタローの明美ママからも、また「お裾分け!」と《猫の手倶楽部》へのカンパを戴くし、早くこれを有意義に遣いたい。明日しおんちゃんの様子を見て、目の手術の事も相談しよう。



椋ちゃんの飼い主西村さんは、あまりの仕事の忙しさで世間の情報からすっかり遠ざかっているようだ。

でも「猫雑記」で鈴木その子の死去と松田聖子の離婚は知っていた。そうか、そういう事を書く意義もあるんだ(笑)。西村さんがそういう情報を求めているとは思えないが、これからも芸能ニュースも織り交ぜてやらなきゃな。へへっ。

2000年12月10日
お間抜けルネ

Dec. 10, 2000

さて忙しい。今日は、里親候補の方を一時預かりさんのお宅にお連れした。

ペット可マンションに次の週末に引っ越す予定の独身男性だ。ルネだったら物怖じしないで充分に仔猫らしさを発揮してくれるだろうと思って、最初からルネをお勧めするつもりでいた。



ところがルネときたら、仔猫というにはあまりにも立派に育っていた。長毛だけあって、実際よりずっと大きく見えるのだ。

手足の太さや大きさを身体とのバランスで考えると、まだかなり大きくなりそうだ。同じ兄妹なのに、ノアは女の子らしく小さくて可愛い。

実は、そのノアが今日の里親候補の方に、とても興味を示していたのだが。お喋りしたり、近づいて顔をのぞき込んだり・・・。



ルネ・ノアがすっかり可愛く甘えん坊の猫に成長していて安心した。そしてしおんちゃんの回復ぶりには、こうちゃんも私も目を見張ってしまった。

足を引きずるどころか、凄いスピードで部屋中走り回り、人にも怖じけず、落ち着いた様子で私達に撫でられている。

ルネ・ノアの教育係としても、大部活躍したようだ。足の手術跡は既に毛が生えそろい、クスリをつけた色が残っているのみ。頭と尻尾だけが三毛で、あとは真っ白な美しい猫に変身していた。



さあ、ルネかノアにご縁があるか・・・お返事待ちである。こんな綺麗な性格の良い猫だもの、きっと幸せな縁が待っているはず。信じて焦らず、精一杯にご縁を発掘しよう。



里親候補の方とお別れした後は、鶴見でエサやりをして帰った。

キコちゃんを無事連れて戻りました・・・という連絡も幸枝さんから頂き、更には彼女が黒ちゃんとその母猫と思しき猫の保護も望んでいる事も確認した。

来週末、その機を狙って助っ人に参じる予定。どうか上手く運びますように!



たくさんの事があった週末・・・全部終わったら気が緩んで(緩めるつもりはないのだが)お定まりの偏頭痛が出た。それもかなり強烈に。

西村博士を夕食にお招きする予定でいたのだが、サリドンを飲んで少し眠ってからでないと動きが続行出来なくなり、晩餐会は順延とさせて戴く。

1日に幾つも掛け持ちするのは堪える歳になったのだろう。悔しい・・・。

だいたい、昨夜の更新はまたも朝までかかってしまって、寝不足もあったようだ。しかしちゃんと作業を終わらせてから寝られると幸せだ。それって貧乏性?
2000年12月11日
しおんちゃん

Dec. 11, 2000

朝シャワーを浴びていると、トイレに起きた舅がいきなり鍵のかからない風呂場の戸を開けることがある。

戸を開けてもすぐそこに裸でいる訳ではないのだが、もうひとつ内側の戸はシルエットが透けて見えるので、どう考えたって厭じゃないの。

以前は「誰か入っているのか?開けるぞ!」と声を掛けていたので、「何ですか!」と大声で答えていたのだが、先日は遂にいきなりガラガラッと全開して、しばらくそのままだった。

何を考えているのやら。全てを監督しなくちゃ気が済まない性格なのだろう。スケベ根性ではないと思う。

しかし厭なものは厭だ。当然でしょ。

世間の嫁は、そういう事には寛大なのだろうか?まさかねえ・・・。今朝は開けられない仕掛けをして入った。

言葉であれこれ交渉しても時間の無駄なのは判りきっている。苦労してその場は納得させても、次の瞬間には忘れ去られてしまうのだから、ここは自衛手段をとるのが一番だ。



掲示板に画像を表示させようという強者が私のHPにも出現して、慌てて設定を「タグ有効」に変える。今まで考えもしなかった事だった。

だいたい、掲示板の背景すら使用していないのだ。動作の軽さだけを重視していたし。だけど、いざ可愛い猫の写真など見せてくれると、何とも愛らしくてニンマリしてしまう。



FA宣言以来、去就が注目されていた阪神の新庄は、ニューヨークメッツに行く事になったという。16日にも正式契約だとか。

新庄は顔は悪いが身体は凄く良い。サイボーグのようだ。阪神ファンの西村さん、がっかりでしょ。これで今年も最下位だわね、タイガース。

尤も私、阪神が今年何位だったか知らないんだけどね。ジャイアンツが優勝したって事以外は(笑)。



しおんちゃんの写真を、今夜はお見せしたい。

しおんちゃんは、やはり捨てられた猫なのだろうか?事故に遭って保護された時も威嚇ひとつしなかったし、充分に食べ物が確保出来ないような痩せ方をしていた。

今ではふっくらとして、何とも愛らしい。少しも物怖じせず、おっとりと構えている。

2000年12月12日
ゴマ

アインの傍らで

Dec. 12, 2000

毎日、一喜一憂だ。

先週の今日、里子に行ったキジトラたちの里親さん真由美さんに電話したら、元気な様子を教えてくれた。

最初、チビがなかなかトイレを覚えられずに苦労した事、今ではトイレも覚えて2匹とも元気で飛び回っている事、お兄ちゃんが「健作」弟が「信長」という立派な名前を貰った事・・・今度写真を送ってくれる約束をしたので、それが楽しみだ。



同じキジトラの兄妹に、メールで問い合わせを戴いたのも今日。

急いで獣医に様子を尋ねたが、鼻気管炎からくると思われる結膜炎がひどくて、治療はしているものの里子に出せる状態ではないと言う。

実は、同時に募集をした白に黒のブチが入ったひときわ小さい仔猫は、先週の段階で既に姿が見えなかったのだが、やはり死んでしまっていた。

先週尋いた時には、里親候補さんが一緒だったので獣医も口を濁していたのだが、そんな予感がしていたのだ。可哀想に。母猫の傍にいられただけでも、せめてもの慰めだ。名前も無いまま《memorial》に写真を移す。

まだ生まれたてのような弱々しい手足が痛ましい。



同じように結膜炎で苦労したちゃーちゃんや椋ちゃんは里親さん(宇野さんと西村さん)の必死の努力ですっかり癒えて、今では元気に大きく成長したが・・・。

悲喜こもごも。救えなかった小さな命に遭遇するたび、人間の力の小ささを思い知る。



そしてもう1件、掲載したばかりの、ゴミ箱にダンボールに入れて捨てられていた3匹の茶トラの1匹に、里親希望の方から電話が入った。

既に男の子の猫を飼っている横浜の女性で、その子の妹に・・・という事だ。運良く仕事が休みだった大崎さんに連絡をして、当日のご案内という運びとなった。

そして茶トラのメスを貰って頂ける事になったのだ。保護しているのが足立区なので、かなり遠いのだがわざわざ見に行ってくれて、健康診断にまで一緒に行ってくれたそうだ。

先住猫ちゃんも是非《ペット自慢》に掲載させて戴こうと思うし、今日の茶トラも、近況や写真などをご紹介出来る日も近そうだ。良かった良かった。



この茶トラ兄妹は、人間の手で捨てられてすぐに保護されたのでとても元気で人なつっこい。

残り2匹にも早くにお家を探してあげないと、今は夜が無人になるお店に置かれているので可哀想だ。

一時預かりのボランティアがもっとたくさん欲しい。しかし問い合わせは又頂いている。良いご縁がありますように。



それにつけても忙しい毎日。
2000年12月13日
ジーコ

おすまし

Dec. 13, 2000

早朝から大忙し。

朝布団から出ると、先ずするのはパソコン2台を立ち上げて、メールチェックとBBSへの簡単なレスポンスだ。

それからシャワー・・・というのが通例なのだが、今朝はシャワーを浴びている時間がなくなった。返信に急を要する、大切なメールが届いていたからだ。



それは、先日お会いしたばかりの里親候補の方からだった。多分、ルネかノア・・・いずれかを貰って頂けそうな感じだった。優しい知的な若い男性だった。便宜上「Kさん」と呼ぶ事にする。

Kさんのメールには、昨日弟が野良猫を連れ帰ったので保護しているとあった。Kさんはこの週末に実家から独立して、ペット可マンションに引っ越しする事が決まっている。

保護した猫を飼ってもいいと考えているようだ。しかし、それまでの間実家に置いておく事が難しいらしい。

急いで返信を送る。そして、詳しくは携帯に電話下さい・・・と。私が気落ちしなかったと言えば嘘になるだろうが、それよりも別の野良が保護して貰えた事を喜ぶ気持ちも強く起きた。

綺麗事を言っているのではない。綺麗事だとしても、それを言い続ける姿勢も持ちたいが。



Kさんからは、ちゃんと電話がかかって来た。猫はずっと震えていて、今日はエサも食べないと言う。Kさんも風邪で仕事を休んでいたので、車で鶴見まで連れて来て貰う事になった。

いつもの獣医の出番だ。待ち合わせて一緒に連れて行く事にする。茶トラの、痩せていた頃のアカのような子だ。多分生後6〜8ヶ月位。

目やにはそうひどくなく、可愛い小さい声で鳴いていた。

先生は体温を測ってすぐ「熱があるね」と言う。やはり風邪らしい。熱のせいで食欲もなかったのだろう。Kさんは飼う事を決めていて、引っ越しが済んだ翌日引き取りに来る事になった。それまでは入院させて貰う事にして。



ルネ・ノアには又も縁がなかったので、Kさんが良い人だけにとても残念だが、こうしてノラちゃんを保護して飼う決心をしてくれた事が何より嬉しい。

里親さんとしてではなく、より猫仲間に近い感覚を抱いた。

初めて猫を飼うKさんの元に、自分で運を切り開いて保護された茶トラの女の子。可愛い名前を付けて貰って、幸せになって欲しい。Kさん、保護してくれて有り難う。



さて私は、血液検査に行って来た。いつもの変な先生のところに。

採血したばかりの血がやけに鮮やかに赤いのは、あまり良い事ではないらしい。ちゃんと代謝している効率の良い血は、もっと黒ずんでいるらしい。

一緒に行ったアカのヨウコの血は、黒かった。腹黒いせいかと思ったら、そうではないというのだ。くそ!

それは良いとして、この先生がかつて連れ帰ってくれたアカの兄妹のクロは、外飼いされていたので心配していたのだが、ご近所で大切に家の中で飼われているらしい。赤い首輪をしている姿を見たと言う。

良かった!クロの事は、実はとても気掛かりだったのだ。アカより更に私に慣れていて、車の中に乗って来ようとしたクロ。アカそっくりの、立派な尻尾のハンサムだった。写真がないのが残念。



なので、うちのハンサムちゃんで我慢して戴こう。

可愛い顔のミュウに比べると、ずっと男の子の顔をしているジーコ。毎晩ひとしきり布団の中でグルグル言って、満足すると自分の定位置のソファに戻るジーコ。

そのソファにて、おすましの1枚です。
2000年12月14日
ルナちゃん

Dec. 14, 2000

今日、昨日の検査結果を取りに行ったら、中性脂肪は思ったより高くなった。ならばどうしてあんなに採決したての血が赤いのだろう・・・と先生は首を傾げていた。

やはり代謝が凄く悪くて、酸素の供給・消費が悪いせいだろうと言う結論になった。私も代謝が悪いだろう事は感じていたし、まあそういう持病もある事だし、そう気にすることではないと思う。

良かった良かった。(そうか?)



一昨日、里子に行った茶トラのルナちゃんの里親さんから、丁寧な近況報告と可愛い写真が届いた。ルナちゃんも可愛い。小さい頃のチッチみたいだ。



ところで、キコちゃんに発情が来てしまったようだ。

昨日も幸枝さんと電話で話したのだが、鳴き声にもはや人間の方がギブアップのようだ。

明日の夜に病院に連れて行き、明後日不妊手術という運びとなった。

電話の向こうで鳴き続けているキコちゃんの声が聞こえたが、とても可愛い発情の鳴き方だった。やっぱりあの子は、とても控え目なんだなあ。

尤も、一緒に暮らしている婚約者が神経が細いらしく、ここ数日眠れない夜が続いているようだ。



だが、実際キコちゃんの鳴き声は小さくて可愛い。普通は、もっと化け猫みたいなのに。赤ちゃんがお母さんに甘えているみたいだ。

そして、幸枝さんの元に返って来た途端の発情だ。きっとキコちゃんは安心して、リラックス出来た証拠だろうと思う。

里親候補の方も、とても穏やかで優しい女性なので、キコちゃんは、また手術だお引っ越しだと大変だが、長い目で見たら絶対に幸せになれるはず。

是非にキコちゃんを・・・というご希望でもあるのだ。キコちゃん、恵まれているね。



他にも、キジトラご希望の里親さん候補の方から、次々とメールが届いている。獣医のところの仔猫だ。結膜炎と風邪の治療中だという事を正直に話したら、元気になるのを待って下さると言う。嬉しい。

明日、様子を見に行かなくちゃ。

Kさんの茶トラちゃんも入院している事だし、ああ、忙しい。

掲示板にも書いたが、私には3つのしもべが必要だ。バビル2世になりたいなぁ。猫の手も借りたいくらい・・・いやいや、それだけは勘弁。あんた達は大人しく寝ていてください。

2000年12月15日

掲示板の進みが早くて、とても私ではレスポンスが追いつかない。すべての更新を平日に済ませる事だけでも、不可能に近くなっているのだ。

《Catpeople Net Magazine》の各メンバーの写真のコーナーは週末に、『往復書簡』の返信は1日遅れで更新させて戴くようにしたが、里親募集や里子の近況報告の更新だけは一日延ばしには出来ない。

《サビ猫CLUB》や《ベロ出し写真館》、《memorial》などは、それ程手間のかかる更新作業ではない。

《オルゴール》は曲をインプットするのに数時間かかるし、《映画雑記》に至っては、長い連休でもなければ追加出来ないのが現実だ。

この「猫雑記」だけは1日も欠かさず更新する事だけがウリで、自分でも書かずにはいられないのだから、これはとてもはずせない。



どんどん増えるHP容量に合わせて、またあと50MBサーバー容量を追加する。

それ位なら、いっそ今後もっと増え続ける事を想定してレンタルサーバーを借りれば・・・と言ってくれる人もいるのだが、今は色々考えるのが面倒くさい。

それに、今入っているプロバイダ(ネットプロといいます)は、ローカルながら質の高いプロバイダだと思うし、気に入っているのだ。代表の鎌田さんも、これまで様々な相談をして来たのだが、とても迅速で親切だし、だいいち繋がりが早いと思う。

料金も良心的。だからこのまま行くのだ。今は余計な事を考える時間も、何か変更させたりする手間も勿体ない。それにセキュリティの問題を自分では解決出来ないだろう。



そろそろアップしようとしていた時、突然停電した。家の中は真っ暗。洗濯機も止まった。

懐中電灯はどこだ・・・と思っても、兎に角真っ暗で動けない程。そのうち携帯が鳴って、おかしいと思った幸枝さんが電話をくれたのだが、普通の電話機は呼び出し音もしないのだ、今どきの電話機は。

こうちゃんがすぐに階下に降りて、原因を探っているが、間もなく電気は復旧した。だけど、インターネットは接続中だったし、当然パソコン2台はいきなり電源が落ちたのだ。

壊れはしないだろうが、両方とも「正しく終了されなかった」と文句をたれてスキャンディスクが起動したよ、まったく。忙しいのに。

原因は何なんだ?

2000年12月16日
アイン

腹舐めアニメ

Dec. 16, 2000

ほらほら、アインちゃんの腹舐めアニメですよ。

へへへ・・・ほんの小1時間もかかりませんよ、雑な仕事だからね。こういう事にはまってしまうと駄目ですね。ほどほどにしておきましょうね。ただでさえ本業の仕事で目を酷使しているのだから。(誰かに言われる前に自分で言っときましょうね。偉いですね、カズエちゃんは)



昨夜は結局、朝まで生更新(?)だった。接続を切ったのが朝の5時。私のプロバイダは交信がなければ10分で勝手に切ってくれるので、そうならないようにメッセンジャーを(8分毎にメールチェックと設定して)立上げっ放しにしておくのだが、とんでもない時間にメールが届く事がよくある。

「こいつ、まだ起きてるな・・・」とニヤッとして簡単に返事を書く。



今日は、半年ぶりで土いじりをした。実家の母が作ったEMボカシを、雑草だらけになっていたプランターの土に入れて、そのまま耕しておく。1〜2週間耕し続けて、今年はちゃんとパンジーをたくさん植えようと予定したので。

去年は全然余裕がなくて、寂しいベランダになってしまったが、今年は色とりどりに復活させるのだ。



だけど久しぶりでシャベルを使ったら、早速腕の筋肉が張ってしまった。その直後に写真の切り取りなどしたら、手が震えてどうしようもなかった。

雑な仕事の言い訳?そうです。それでも思い立ったら直ぐやらないと気が済まないのだから、なかなか落ち着いた生活は出来ないな・・・と諦めている。



キコちゃんの不妊手術が予定されていた今日だったのだが、どうやら風邪気味らしくて、延期になってしまった。今日は1日入院させて様子を見る事になった。

明日は里親候補の方とのお見合いが予定されているのだが、朝のうちに退院させて貰えるようなので、午後にはあの可愛い顔が見られるだろう。

あっちこっちをタライ回しさせられたものだから、きっとストレスが大きくて一時的に免疫力が低下してしまったのかも知れない。

ジーコだって昨夜は少し涙目だったし、この寒い季節は何かと心配が多い。勿論、ノラ達の事は気掛かりで堪らない。



そして幸枝さんとは次の子の保護に関しても相談したいし、近所でどうやら夜間だけ家に入れてくれているらしい人とも話が出来たらと考えている。

避妊だけして野良に戻すか、そして既に子を孕んでしまっている母猫に関してはどうするのか・・・苦しい選択を迫られている。

2000年12月17日
キコちゃん

Dec. 17, 2000

朝から出ずっぱり。オフ会で横浜に行く。今回はこうちゃんも一緒だ。

バイキングは1200円で、とても美味しかった。混んでいないし、料理は丁寧に作ってある感じだ。

先日の品川プリンスのランチバイキングがひどかったので、このお店はとても穴場だ。私も大勢で集まる時には、ここを利用したいと思う。

最後まで居たかったのだが、今日はキコちゃんのお見合いの日なので、1時頃お先に失礼する。鶴見に車を置いて来たので、そこからキコちゃんの保護者のユキエさんの家に急ぐ。



里親さん候補のご夫婦は、既にいらしていた。想像通りの素敵な奥様に、長身で穏やかなご主人。キコちゃんは、みんなに囲まれてナアナア鳴いたりグネグネしたり、やはり軽い発情をしているようだったが、半分は甘ったれている感じもした。

3組の夫婦で、たくさん話す。そして色々と検討した結果、年明けの最初の連休にお嫁入りが決定する。

良かったね、キコちゃん。とっても優しいお母さんが出来たよ。キコちゃん撮影に備えて(?)、里親さんたちはデジカメを買うと言って先にお帰りになった。キコちゃんの写真、いっぱい送って欲しい。



キコちゃんも仔猫もこうちゃんの事が好きらしく、だっこして眠ってしまったり、おとなしく傍に寄り添ったりしてくれた。

キコちゃんは本当に可愛い。顔の可愛らしさもさる事ながら、体つきが優しいのだ。

オイルを付けた綿棒で発情をなだめる為の疑似交尾をしてあげようとしたが、出産後のゴマの時と違って処女のキコちゃんは、アソコが固く閉じていてとても歯がたたない。



帰りがけに、4人で近所の野良猫の様子を見に行った。目当ての黒ちゃんは姿を見せてくれなかったが、キジ母は鳴きながら出て来た。

とっても綺麗なキジで、しかも人に馴れている。ユキエさんにニボシを貰って食べ、いたまでも傍を離れたがらず、帰ろうとするとどこまでも追って来る。切ない。

このキジ母と黒ちゃんを保護して、不妊手術をする事に決める。

しかしそのまま野良に戻すのか、里親募集をかけるのか、いまだ迷ってしまう。一度家に入れたら、とても野良には戻せない。ハナクソの時のように少し長めに入院させて、そのまま野良に戻すしかないのか・・・?



雨が降り出して、すっかり寒くなった夜道を帰って来る。

これから頂き物のロブスターを茹でるのだ。まだ動いていて私にはとても出来そうにないので、こうちゃんに茹でて貰う事にした。

箱を開けて、被せてある濡れ新聞紙をめくると、目がギロッと私を見る。

あまつさえキ〜〜〜〜〜と鳴くのだ。

可哀想・・・でも食べる事が正しい解決方法なのだ。この矛盾・・・命を戴くという事が、何を食べようとつきまとう。たとえ肉を食べずとも、植物にだって命はあるのだから。



すっかりミュウたちにはお留守番させてしまった。ゴマは・・・お布団の上でオシッコしていた!仕方ないね。外で浮気して帰ったのだから。

ごめんね、みんな。あんた達が一番大事なのは、もう変る事はないのよ。だから、他の可哀想な子に、ママたちの時間を少し分けてあげようね。



追記:
キ〜〜〜〜ッと鳴いたと思ったのだが、それはハサミが発泡スタロールの箱を擦って出た音だと判明。少し安心したが、可哀想な事に変わりはない。

しかし、とても美味しかった事も付け加えておかなきゃね。何も味付けせず、そのままで充分堪能した。早いクリスマスを祝ったみたいだ。

但し、お酒はなし。慢性的寝不足の今お酒など飲んだら、鯨飲の川口もぶっ倒れてしまいます。

2000年12月18日
ミュウ

頭カイカイ

Dec. 18, 2000
アイン

頭カイカイ

Dec. 18, 2000
ジーコとゴマ

頭カイカイ

Dec. 18, 2000

猫用のセルフグルーミング用品(やっかいだから「頭カイカイ」と呼んでいるのだが)に、猫たち大喜び。競ってカイカイしている。

そしてキコちゃんは、やはり昨夜は絶好調でナアナア鳴いていたようだ。しかも発情と言えば、リンリン・ランラン改めみるく&さくらちゃんの姉妹も、みるくの発情が本格的になったようだ。

実は、この2軒はとても近所。あのエリアでは、発情が流行しているのだろうか?などと言っている場合ではない。飼い主はどちらも猫初心者で、なかなか堪えられないらしいのだ。

それにしても、キコちゃんといいみるくちゃんといい、結構真剣に欲しいと思った猫たちだったなぁ・・・。



久々で『うちの猫の病気とトラブル』を更新した。前から書こうと思っていたフードと健康に関してだが、文章で長々読むよりは、お試し戴いた方が良いかと思って、今使っているフードの紹介もしてみた。何と親切。メーカーさん、感謝状をくれ!

勿論言いたいポイントは、きちんと触れたつもりだ。「いざ病気になってからの精神的・肉体的・経済的負担を考えたら、日頃から質の良い無添加フードを食べさせておく事が望ましい」という事。



食べる事は健康を支配する。しかし口腔内のトラブルがあると、その食べるという事を不可能にしてしまう。しかも雑菌でいっぱいの口の中、さらには炎症を起こしている菌が体内に入り込む事を想像すると、ぞっとする。

歯磨きをしない猫たち・・・口を漱いでそれを吐き出す事の出来ない猫たち・・・飼い主が口の中までケアしてやらないと、自分では出来ないのだ。

さあ、また歯石を取ってやるからね、ミュウちゃん!「やーやー」じゃないの!口開けなさい!



註:
後年、口内炎を起こすのは、口内細菌よりも、体内のカリシウィルスや腸内のミクロフローラである事が解かって来た。

腸内細菌のバランスを良く保ち、一度感染して体内にキャリアとして持っているウィルスをどう抑え込むケアをするか・・・それがとても重要な課題である事も解かった。

と同時に、老猫をたくさん介護してみて、歯なんか無くても全く問題ない事も解かった。

2000年12月19日

アイン

振り返って「ニッ」

Dec. 19, 2000

里親候補の方から、未だかつてない位に次々と問い合わせが入っている。

今日の夕方、2組の方が足立区まで仔猫を見に行ってくれる運びとなった。

もう2組、2匹で飼いたいという方からも電話を戴く。

市内の方なので、近日中にルネ・ノアをお見せしたいと考えているのだが、候補の方と預かってくれている方のそれぞれの都合を調整しなければならないので、間に入っている私ばかり気が焦ってしまう。

お正月も近いので、出せる子は早く出して、年末・年始のお休みの間に里親さんの家や家族に慣れて欲しい。



ふと思いついて、そのルネ・ノアの写真を差し替えてみた。生後まもなくの頃の写真が掲載されていたし、その頃よりもずっと可愛くなった好例でもあるし、最新のものを掲示するに越した事はない。

とっても可愛い。また希望者が殺到しちゃうかも。



私もだが、足立区で案内をしてくれる大崎さんも、休日の度に猫の為にかけずり回っている。今度会ったら「苦労したけど、良かったね!」と笑って乾杯でもしたい。

しかし、それで終わりではないのだ。永遠に続く事なのだと、肝に銘じておかなければ・・・。

あっちでもこっちでも発情しているし、捕獲・避妊手術を急がなければ、またぞろ可愛い仔猫が寒さと上に苦しむのだ。

全部引き取って全部に里親さんがさっさと見つかれば、産ませてあげたいのも人情だが、人間だってバース・コントロールはしているのだ。

私だって避妊猫のようなもの。産まない人生を選んだものの、別に不幸ではない。野良猫たち!私と同じに自分1代限りで完結する生き方をしようね。



そして、今日の2組の候補の方は、無事里親さんとなって頂ける事になった。ああ、ホッとした。

しかも1組の方は、茶トラの兄妹2匹で飼って頂ける事になったのだ。お留守番猫は出来れば2匹で、しかも兄妹(兄弟や姉妹)であれば最初から仲良しだし、一番理想的ではないかと最近大崎さんとも話していた。

可能であれば、なるべくそういう勧め方をしたいと思っている。猫だって人一倍寂しがりやなのだ。ご飯とベッドがあればそれで充分とは言えない。

それでも、野良猫に比べたら恵まれているのだが・・・。一人でお留守番させている貴方・・・弟か妹を貰ってあげて下さい。ねっ!
2000年12月20日

ジーコ

寝惚けて

Dec. 20, 2000

頭の中が整理出来ない。

里親さん候補が今何人居て、どういう条件だったっけ・・・猫はあと何匹いて何匹保護するから・・・えーっと、えーっと・・・。



でも、昨日の里親さんからもお礼のメールが届き、今週末引き取りの里親さんからもメールを戴いた。週末に会う約束も2件。捕獲・避妊の予定も2匹。色んな事が動き始めている。落ち着いて頑張ろう。



ところが落ち着いてもいられなくなった。ある程度人に馴れていて、里子に出せそうな2匹の捕獲を急ぐ事にしたのだ。

しかし捕獲器を日吉の獣医に貸し出してしまっている。捕獲器が遊んでいる時には猫の姿が見えなかったり、その先の算段が出来ない。猫の姿を見かけた時には捕獲器がない。

いつでも預かれる場所さえあれば、こんな事もないのだ。つくづく悔しい。

先発隊のユキエさんカップルが様子を見てくれているが、勤め人が平日に夜中に張り込みも出来ない。これも痛い。何の為に時腹を切って、捕獲器2台も買ったのだ!自分が使いたい時に使えないってのは、何という皮肉だろう。



こんな夢を見た。

山奥の急な下り坂をバスに乗っている。バスは凄いスピードで下っている。左手は崖で、その下は渓谷になっているらしい。

下り坂が左に曲がるヘアピンカーブまで来ると、もうそこは道が水没しているのだ。

こういうシチュエーションも夢のレギュラーだ。電車がどんどん海の中に入っていく、汽車がいつの間にか川の中を走っている・・・etc.

カーブを曲がる時には、バスに乗っていたはずがいつしかトロッコ電車に変っていて、私は膝上まで水に浸かってしまい、後ろの車両の人達に「こんなにびしょ濡れになっちゃう!」と言って見せている。

大きく曲がっていくところだから、後ろの車両の人の顔が全部左正面に見えていた。水の色は深い緑色だった。



場面が変ると、大きな家の中。私は猫達を目の届くところに集めなければ・・・と焦っている。玄関に行くと、大きなケージが置いてあり、中にトイレが入っている。

しかしそのトイレの中身は水だ。深い緑色の。ここに猫がはまったら大変・・・と思って、ケージに入れないようにしたいと考えている。

あの深い緑色の水はどこかで見た事があると思ったら、先日のオフ会で行った横浜駅近くの川の色だ。

帷子川だろうか・・・運河のような川の水が、不自然なまでに緑色をしていた。絵の具を溶かしたような緑。

勿論、そういう川は幾らでもある。昔さんざん見た故郷の渓谷の川も、深い緑色をしていた。怖い位に。手を入れると染まってしまうのではないかと思う程に。



水の出てくる夢は、私にはどうにも怖い。初めて東京モノレールに乗った時、トンネルに潜る手前で京浜運河の水面がどんどん高くなって目の高さに近づいて来た時には、心底怖かった。

夢の再現かと思った。2度目からは、もうあの怖さはない。もう一度感覚を呼び覚まそうと集中するのだが、怖くはなかった。



猫もよく夢を見ているようだ。熟睡して身体をビクつかせながら、時々寝言を言っている。びっくりして飛び起きる事もある。そしてきまり悪そうに、身体を舐めるのだ。

「寝ぼけたね?!ジーコ・・・」からかってやる。焦点の定まらない目をして、ぼーっとしている。どんな夢を見ているのだろう?



追記:
実は今夜、捕獲大作戦に打って出た。

この胸にしっかりと抱えるまでは出来たのに、キャリーに入れる時に逃げられてしまった。こうちゃんは少し怪我をした。

でも収穫あり。黒ちゃんが身を寄せているらしき家の戸を叩いて、訳を話して保護の協力を依頼したのだ。最初はいぶかしく思ったようだが、キャリーを預かってくれて、今度来たら部屋に入れて電話してくれる事になった。



そして、実はもう1匹は鶴見の獣医のケージの中なのだ。

ふふふ。明日は去勢手術。こっちは素手でユキエさん達が保護しておいてくれたので、緊急出動して連れて行った。

うまく行けば明日の晩は黒ちゃんの番だ。毎晩のお出掛けが続く。

2000年12月21日
ゴマ

パパ抱っこ好き

Dec. 21, 2000

こうちゃんは、昨夜クロちゃんに噛まれたところが赤く腫れてしまった。引っ掻かれたところは大丈夫なのだが、やはり口の中のバイ菌は凄いのだろうか。



キコちゃんもゴマも、私がクロちゃんを抱っこした時の上着を執拗に嗅いでいた。アメショー家族は寄りつきもしないのに、やはりノラ時代を少しでも経験した事のある子は、他の猫の匂いには敏感だ。自分を脅かす敵となり得るものの臭いかも知れないのだから。



ゴマは、パパの膝の上が一番安心して眠れる場所と思っているようで、じっとしていれば何時間でもそのまま眠っている。

きっと愛情に飢えて育ったのだろう。生後半年にもならないでアカと出会って私とも出会った訳だが、捨てられた時にはどうなにか心細く、辛かっただろうと思う。

昨夜もアインの場所を奪いたくて喧嘩を仕掛けていたが、適当なところでどちらかが退いてしまうから、これはこれで神経質にならないようにしよう。バランスをとって行く過程では、揺さぶりがあるものだから。

アインも我慢を覚え、反撃もするようになり、そしてママを独占する時間も多いのだから、あまり手を出し過ぎて猫たちのバランスをコントロールしないようにしようと思う。

ハラハラするけれど、こちらも我慢するべきなのだ。



クロちゃんの保護は、今夜はなさそうだ。やっぱり昨夜の事で警戒してしまって、近寄らないのかも知れないな。可哀想な事をした。

あと1日待って見て、連絡がなければこちらから出向いて交渉し、捕獲器の出番だ。
2000年12月22日
こうちゃんの災難

Dec. 22, 2000

こうちゃんの噛み傷は2日経っても腫れが引かず、今日猫好きの早川先生に診て貰った。

噛まれた傷というのは、見た目より内部の傷が大きいらしい。それで内出血を起こしていると言う。内服薬を貰っただけで帰って来た。

先生も数日前、猫とボール投げをして遊んでいた時に噛まれて、2〜3日腫れが続いたらしい。夜、少し膿を出したら腫れも少し引いて楽になった。そこでパチリ、記念撮影。



マルコさんから新たに、里親募集の犬たちの掲載用の写真が送られて来た。まだまだたくさんいるのだ。マルコさんは毎週山梨の犬捨て山まで通ってフードを届け、里親募集出来そうな犬を連れ帰っている。

この寒空に、お腹を空かせている元飼い犬たち。人間の勝手で、動物がそんな思いをするのは間違っている。



実は本日、熱がありまして、これ以上更新出来そうにありません。折角の週末ですが、早めに布団に入ります。

明日の晩は猫のお見合いに続き、捕獲に出掛けるので、今日のうちに大事をとるだけですので心配ご無用です。

2000年12月23日
ジーコ

可愛くぐったり

Dec. 23, 2000

天皇誕生日。

天皇制の是非など難しい事は解からないが、私は天皇・皇后のたまに見るお顔や言葉、皇太子の人柄などを知るにつけ、世界に誇れる皇室だと思う。

頑張れ天皇一家、と言いたい。こういう言い方は、不敬罪に問われるかな?



昨夜は熱が高くて早々と寝たつもりだったのだが、今日お会いする里親候補の方との連絡の電話で起きてしまい、それからまたパソコンの電源を入れた時からが長かった。



同じこのヨコハマ市内で、大変な事が起きつつあるのを知らされた事から始まった。

それは都筑区の都筑ヶ丘住宅自治会が、野良猫の捕獲をして一定期間に引き取り手のない猫の処分をしようとしているというニュースが流れたからだ。

あちこちのサイトで、既に話題にされている。都筑区と言えば、ここ港北区の隣である。渋谷区の隣に新宿区があるようなものだ。違うか?ちょっと違うな。



野良猫の掃討駆除に関しては、今年石川県での問題に署名や抗議メールで反対運動に協力したばかりだが、やはり対岸の火事では済まなかった。全国どこにでも起こり得る問題だと思ったが、やはり火種はあらゆる地域に燻っているのだ。

最初、今ですらどうにも身動き出来ない程タイトな毎日を送っている身の上で、これ以上何に首を突っ込むというのか・・・と躊躇もしたのだが、言ってみれば命を抹殺しかねない事が起きようとしているのだ。

やはり黙って傍観しているだけの人間にはなりたくないと思い、都筑区長と横浜市長に陳情のメールを送った。と同時に、自分の掲示板とリンク相手の掲示板での意見表明を行ない、これからマスコミへのリリースもしたいと思う。自分に出来る形で何かをする・・・常にそれがテーマだから。



実際のところ、個人的には今日も里親候補の方とのお見合いや日々のエサやり、夜の捕獲と更新を控え、熱があって調子も悪いのだが、それでも出来る事はあるのだ。

呼びかけに応えて仲間が一人、また一人と行動に出てくれている。ドイツでもアメリカでも、そして同じ港北区でも石川県でも応えてくれている。先ずは中止させる事が先決。

今回の場合は、地域活動をしている愛護家の人たちが、対処療法ではあっても避妊の為の捕獲と里親探し、糞の始末などを具体的に推進しようとしている。意見の違う者同士の勝負だけでは、問題が解決しない事を知っている人達なのだ。



しかし、一方で動物をいとも簡単に捨てる人がいる。私の出没する場所でも、単に野良猫が仔猫を産んで増えたというのではない捨て猫がたくさんいた。

アカもゴマも、ちゃーちゃんも怜ちゃんもミチコも、親を辿れない捨て猫のはずだ。先日の保護猫、キジトラも実は去勢済みの男の子だった。不妊手術しようとして、獣医がそれを発見。

去勢までして、あんなに綺麗な猫をどうして捨てるのか?キコちゃんだって黒ちゃんだって、野良で産まれたとは思えない人なつっこさだ。しかし黒は、わずかひと月ばかりの間に、すっかり人間を警戒するようになってしまった。



飼い主の条件がもしあるとすれば、人間の側にどんな困難な状況が起ったとしても、命を簡単に捨てたりしない事だ。

飼い主の手によって保健所に持ち込まれる犬・猫の殆どが、子供が産まれたから孫が出来たから・・・という理由だそうだ。・・・・・言葉がない。

「あなたが産まれたから、うちで飼っていた可愛いポチ(タマでもいい)は保健所で殺して貰ったのよ」と言える母親がいるのか?

保健所に持っていく、という事は、自分が手を下さない、現場を見ていないというだけで、「邪魔になったので殺して下さい」と言っているのと同じだという事、その事実から逃げて自分たちだけ安穏と暮らそうという虫の良い生き方だという事を、ちゃんと自覚して欲しい。

自覚した上で、悪いと知りつつ仕方なくしているのだと言うのであれば、もっと悪質である。悪いと知った上で犯す罪・・・これが私は最も重い罪と思う。



では、これから里親さん候補の方と会って、その後は黒ちゃんの捕獲を試みます。何時に帰れるか判りませんので、戻ったら続きを書くつもりですが、明日になるやも知れません。

Hasta luego.

2000年12月24日







今夜は、クリスマスイヴ。つまりキリストの誕生した前夜だが、天皇誕生日も祝日にして祝うのであれば、天皇誕生日イヴも設けたらどうか?

こういうのって、アンタッチャプルな話題なのかなあ。



風邪は一向に良くならず悪化するばかり。連日朝まで起きているからなあ。だけど今は仕方ない。手を抜けない、待ったなしの事ばかり起きるのだもの。なあに風邪くらい、時間が経過すればいつかは治るさ。



黒ちゃんはいつ姿を見せるか判らない状態なので、幸枝さんとシュウちゃん夫婦に捕獲器を預けて使い方を教えて来た。

その足で、エサやりをして来る。

今夜は黒ヅラお母さんがいた。よほどお腹が空いていたと見えて、私のすぐ傍でガツガツ食べた。いつもの2倍の量を置いて来た。

黒ヅラは、もしかしたらハナクソのお母さんかも知れない。黒ヅラの子供に、ハナクソそっくりのハナクソ3個がいるのだ。それでふとそう思った。

2000年12月25日
ジーコ

眠りミュウと

Dec. 25, 2000

正式には(正式じゃなくても)今日がクリスマス。

忙しいところに持って来て風邪をこじらせ、ご馳走もプレゼントも何もないクリスマス。でも、この数週間で里子に行けた猫がたくさんいた事が、何よりのプレゼントだ。

私はクリスマスを祝って、おじや(オヤジじゃないぞ!)でも食べるか。



インターネットをやっていると、色んな人と出会い、色んな事がある。いきおい、今までよりも人との交流が増える。多少の気持ちのすれ違いもあるが、いつも思うのは人間の事は後回しでいいや・・・という事。

限られた時間とお金と体力と能力しかないのだから、自分にとっての優先順位の高いものを大切にするしかない。

私にとっては、それが動物の命であり気持ちである訳で、後からリカバリー出来る人間に対しての不義理は目をつぶって後回しにするしかない。

それでカバー出来ない程、根本的にくい違ってしまう相手なら諦めるしかない。



色んなHPがあり、それぞれ存在・維持の目的も違う。仲間を得て、繋がって行って、協力関係を結べる事は素晴らしい。しかし私にとっては、それ自体が目的ではないのだ。

目的の為に繋がり、協力し、喜びも分かち合えるというもので、人との交流自体が私の目的ではない事を改めて意識した。

こうした表現は誤解を生むかも知れないが、素晴らしい出会いに満ちたネットの世界ではあるし、感謝する事の多い新たな出会いではあるものの、それが目的ではないという事を私は肝に銘じたい。

差し障りがあるので具体的な事例を出して説明出来ない事が残念だが、無目的に手を広げてしまうと、些細な事で軋轢も生じるのだ。

かと思えば、予期しないところで共感を得たり、単なる友人を越えた関係を持てたりもする。ここでも一寸先は闇だと知る。



都筑の捕獲騒動は、行政側が住民の代表を呼びつけて事情を訊いたらしいという情報が入る。これから捕獲推進・反対の両方が、話し合いのテーブルにつく事が出来ると良いのだが。



自治会などの組織に立ち向かうと、個人のボランティアは圧倒される事も多いが、野良猫を擁護するのはそんなに間違った事なのだろうか?

鳥や虫だって糞もすれば、大事な植木や作物も食べる。人の飼う犬だって糞をして、それを片付けない飼い主もいる。人間だってウンコして、水洗にしろ汲み取りにしろ自分では処理出来ないで、誰かにして貰っているではないか。

猫だって、好きで人に迷惑をかけているのではない。むしろ、片隅で人を恐れてひっそりと生きている。

家猫に比べたら1/5ほどの短い命。人間はそういう命を守る事も出来れば、抹殺する事も出来る力をもっているのだ。

自分さえ良ければ良いという考えを捨てよう。猫に掛けられる迷惑など、微々たるものだ。私が猫を好きでなかったとしても、そう思えただろう。迷惑を掛けられるのは、むしろ人間からの方がずっと多くて大きいのだもの。



野良猫たちを、ちゃんと神様が守ってくれる事を祈りたい。祈りが通じるように、ある程度自己犠牲的な行動も伴うようでありたい。

少しずつみんなが我慢し合う事でしか、社会は成り立たないはずだ。我が家の猫たちにしたって、その縮図だもの。

2000年12月26日
夜明けのミュウ

Dec. 26, 2000

キコちゃんは、大阪にお嫁に行く事になった。

東京で暮らす一人娘のお嬢さんがご両親の為に是非にと望んでくれて、先にお会いした里親候補の方も素晴らしいご夫婦だっただけに、ユキエさんもとても苦しんでの決断だった。

そのご両親が10年来家族として大切にしていた文鳥が去年亡くなって、以来とても心に穴が空いたようになっているお母様を見かねて、21世紀は新しい家族を迎えて楽しく暮らして欲しいというご要望を聞いたのが決め手になったようだ。



先の方へお断りしなければならないというのは、とても辛い。良い方だけに、そして普通だとなかなか良い里親候補の方に出会えないだけに、本当に勿体ない話だ。

どうしてもキコちゃんを・・・と望んで下さる方が多く、キコちゃんという猫の強運にも驚いてしまうが、こんな結末を迎える皮肉に心が塞ぐ。

キコちゃんを是非・・・と仰有って下さった方に諦めて戴かなければならないなんて・・・。キコちゃんが2匹いたら良かったのに・・・。

ごめんなさい、こんな結末で。キコちゃんの幸せを願って、本当にお辛い気持ちで諦めて下さった里親候補の方、有り難うございました。

お嫁入りが出来たキコちゃんの幸せを喜ぶと同時に、こんな辛い結果も残った。



獣医に預けてあるキジトラのキジ男くん(誰だ?こんな名前を付けたのは?)は29日に引き取って、その足でユキエさんの家に保護する事になった。



そして新たな問題。

鶴見の総持寺の野良猫の捕獲と里親探しに、おなじみ「猫のMさん」より協力依頼あり。うぅぅ・・・捕獲と里親探しは良いけれど、一時預かりが不可能だ。それなくして、人に馴れていない野良の仔猫の里親探しは不可能だ。苦しい決断を迫られる。



今夜だけで、色んな問題の相談電話が4件。私はパンク寸前かも知れない。



今日も明け方に腹の立つ夢を見て暴れて目覚めたら、ミュウがベッドの上から(我が家は現在、猫がベッドを使って、人間は床に布団を敷いて寝ている)私をじーっと見ていた。

寝ている私をずーっと見ていたのだろうか?夜明けに何かを考えているかのように窓の外を見ていた、仔猫の時代のミュウの後ろ姿を思い出す。

2000年12月27日
アイン

頭でっかち短足

Dec. 27, 2000

今夜もご相談2件あり。

エサやりをしている女性から、カラスに目をやられた仔猫を保護して里親探しをしたいという相談と、今朝道端で病気の猫を保護して治療したが、里親探しをしたいのと、年末から10日間ほど預かってくれるところはないかという相談。

里親探しは、いずれも勿論ご協力する。預かりは獣医さんしかいない。いつもの獣医に連絡をとり、明後日の朝、駅で落ち合う約束をした。

その日は、そこの獣医からキジ男くんの引き取りがあり、その足で別の獣医に連れて行く事になっている。ああ、忙しい。



エサやりの女性は、ご主人もお姑さんも猫が大嫌いで、内緒で2何年間続けているらしい。捕獲出来れば避妊もしたいと言ってくれた。協力してあげたい。

が、この年末・年始は無理のようだ。みんな人間たちは、自分の予定があるらしい。

仕方ないのだ。それぞれの家庭の事情も価値観もあるのだから・・・。



言うべき事を言う為に、先ずやって見せる。これは最低限必要な手順だから、幾ら「手を広げ過ぎ」と言われようとやるしかないのだ。

優しい気持ちの火種を消してしまうか、しっかり燃えるまでに育てられるかは、先駆者や先輩の励ましやヘルプがあって初めて可能な場合が多いから。

自分だって、あの時ハナクソの仔猫達を発見してオロオロしていた時に、猫のMさんが捕獲器を貸してくれなかったら、どうしたら良いか見当もつかなかったのだ。

野良猫がみんな、アカやゴマ、キコちゃんのように簡単に抱ける訳ではない。あれは奇跡的な事だったのだから。



ゴマが何を思ったのか、トイレでオシッコしていた。ふーん。気が向いたんだね。パパに2時間近くも抱っこされていたから、大満足だったのかもね。

まだ時々、眠っているアインに近づいては先ず舐めて、それから噛んで、アインがびっくりして起きると殴り合いが始まるのだが、あまり大した事には発展しないので心配しないようにしている。

ゴマは、ジーコの事だって舐めてやるようになったし。

だけど、アインはあまりにも可愛い様子で眠っているものだから、ゴマには自分より子供に見ているのかも知れないなあ・・・。

手足が短くて頭がデカイから、アインは子供っぽく見えてしまうのだろう。

2000年12月28日




Dec. 28, 2000

都筑ヶ丘住宅自治会の野良猫捕獲問題について、私なりの行動を起こす決心をした。

既に行政に対する抗議メールは送ったし、このHPに集まってくれている人達もすぐにメールを出してくれた。行政側が自治会の代表を呼んで、解決を迫ったという報告も聞いている。

しかし実際にエサやりをしているというのは、たった一人の老婦人である事や、こんな問題に発展した事で、ご近所はもちろん家族からも四面楚歌の状態であるらしい事も知った。

誰かが、強力に事を推進出来る状態ではないらしい。



この事をメールで知らせてくれたみきこさんに、つい今しがた電話をした。

毎日のエサやりは到底無理だが(勤め人で、しかも自分のエリアのエサやりもあり、HPの管理にも時間がかかるのは皆さんご承知の通りだ)、毎週日曜日にでも清掃と点検、出来れば保護・避妊などに協力出来ると考えた。

それを組織だって行なうには、また時間もかかるし、人間同士の意見の調整も難しい。ならば、うちの夫婦とみきこさんだけで始めても良いではないか。

捕獲推進派と話し合いを持ったとしても、余所の地域の人間は余計な事を言わないでくれ・・・と言われるのは目に見えている。そういう人を黙らせるには、無償の奉仕を続けるしかないだろう。



スタンドプレーと見られてもいいじゃないか。余所の地域の人が続けていたら、もしかしたら地域の人の中にも賛同してくれる人がいるかも知れない。

議論も大切だが、今求められるのは先ず体を運んで自分が喜んで犠牲になる事ではないのか。

もっと上手いやり方が多分あるのだろう。それはもっと頭の良い人達に任せておいて(勿論、そこに支援も協力もするが)、底辺のボランティアをしていかない事には、人の心は本当には動かせないと確信している。



自分が迷惑をかけられなければどうでもいいやという人達、自分の生活を少しでも犠牲にしたくない人達、可哀想だとは思っても実際には何もしない人達・・・世の中の大半がそうなのかも知れない。

私にしても、動物愛護活動家ではない。むしろ、ただのサラリーマンで主婦で親バカの飼い主でしかない。

でもボランティア程度は出来る。これが下手糞なやり方ではあっても何か始めてみて、それに対して批判だろうが協力だろうが何か波紋が広がる事を期待したい。

いずれは自分の地域の事として、その地域の人が一人でも参加してくれる事を祈って。近く都筑に出掛けて行って、みきこさんとうちの夫婦の三人で始めようと誓い合った。


私の仲間は、また川口さんはこんな事に手を出してしまって、今でさえ時間がなくて風邪もこじらせて洟を垂らしているというのにどうするつもりだろう・・・と心配してくれているかも知れない。

でも傍観者でいる人生は多分悔いを残すだろうから、これは自分の為にするのだ。ましてや、何もせずに批評だけする最低の人間にだけは、死んでもなりたくない。



これは都筑の問題だけではない、日本中どこにでもある物騒な火種を、今後どうやって大きくしないで行けるか・・・次は港北区かも知れないし、鶴見区かも知れないのだ。

自分の地域ではないからと、高見の見物は出来ない。いま手を出せる人が、自分の時にも何かが出来る人なのだと思う。



具体的に動き始めたら又ご報告もしますし、いざ捕獲・避妊となれば、既にこの件で呼びかけをしている方々が、動きを見せてくれるだろうとも思います。

そちらではカンパも募っているようですが、実際には動けずにいると聞いて、部外者が小さな事を始めようというだけの事です。

そちらの動きを無視する類のものではありませんし、そこはご理解頂けたら幸いです。

2000年12月29日
ハンサム・セナ

Dec. 29, 2000

昨日ここで宣言した都筑ヶ丘住宅でのボランティアは、早くも頓挫した。信じられない・・・。

今回の情報発信をしてくれていた方と明日にもお会いする予定になったのだが、夜に電話が入り中止を告げられる。地域の愛護派の方々からの申し入れで、外の地域の人達のボランティアは一切お断りするという事を伝えられた。

NHKの取材依頼も断ったらしい。私などは直接そういう人達とのやりとりをしているのではないだけに、この状態では余計な事をしてもいけないだろう。成り行きを見守るしかないのか。

進展が見られる訳でもないらしく、釈然としないまま。「地域」の事は地域に任せるしかないのか。

腰砕け・・・。



実は今日は、朝からの出動。

先週から獣医に預けてあったキジトラの男の子を引き取りに行く。その際、電話で相談を受けた病気の猫を保護した方と待ち合わせて、この子を入院させて来る。

今朝までは自力で食べる事が出来なかったらしいのだが、獣医のケージに入れてすぐ、自発的に水を飲んだ。スプーンで口に運んでやると、フードを少し舐めていた。これならば大丈夫かも知れない。

血便が出ていたようだし、血が減っていると言う。どんどん食べられるようになって、まずは体力を付けて欲しい。折角手を差し伸べて保護して、抱いて寝てくれたこの女性の気持ちが何とか通じますように。



さてキジトラ君。名前はキジ男では可哀想だとユキエさんが言うので、ゆっくり考えて貰う事にして、今度は別の獣医で健康診断をして貰いに連れて行く。

白血病・エイズ陰性。回虫卵など発見されず。目ヤニも出ていないし、とても健康そうな子だ。推定年齢3〜4歳か。

今回の入院費や検査料は、《猫の手倶楽部》から支援して差し上げて、里親募集を手伝う事にした。そして預かりはキコちゃんが居なくなったユキエさんがしてくれると言う。

大人猫なのでどれ位難航するか判らないのだが、とても性格の良い美しい猫なので、良さを判って頂けたらきっと不可能ではないと信じて良いご縁を探す事にしよう。



ユキエさんちに連れて行くと、最初はあちこちの臭いを嗅いでウロウロしていたが、一通り気が済むとだんだん落ち着いて来て、我々が帰る頃にはすっかり私の膝でくつろいで寝そうになっていた。

純血のチビ猫も、最初は全身の毛を逆立てて怖がっていたものの興味は津々。相手が全く攻撃性のない無害な奴だと判ると、もう恐れる様子もなく受け入れていたようだ。

先ずはひと安心。ワクチンに明後日連れて行く事を決めて、こうちゃんと帰って来た。昨夜殆ど寝ていないので、どっと眠気が襲って来た。道中、眠り込んでしまった。風邪も抜けていないしね。



キジトラ君は、仮の名を「セナ」君と付けて貰った。ユキエさんからの電話で聞き、「セナで吠えてる唐獅子牡丹」と言ってみたが、何の事だか通じなかったみたいだ。



とっても立派な猫だ。キジ子の成長後のモンちゃんとも似た顔立ちだ。目がパッチリで、少し神秘的な雰囲気。なかなかの美猫だと思う。

人なつっこくてすぐにスリスリして抱っこも大好きだが、こういう飼い易い子から手放して行って、貰い手のつかない子を引き取ってあげる余力を残しておきたいというユキエさんの気持ちを尊重したいと思う。



セナ君は、里親募集のコーナーにも掲載する。どうか皆さん、この子も宜しくお願い致します。かなりの大当たり猫ですよ。ミュウやジーコとも張り合えるハンサムで、とっても大人しい子です。

2000年12月30日
セナ

甘えん坊

Dec. 30, 2000

今日はどこへも出掛けないで済みそうだと思っていたのだが、そうもいかなかった。

午前中に電話を戴いて、獣医の元に1匹残っていた仔猫を貰いたいと言われる。実は、この子はしつこい結膜炎のせいか、右目はすっかり濁ってしまった。且つ、その結膜炎も良くなってはいない。

元気だし食欲もあるし、昨日も走り回っていたのだが、そういう事情を話してみると、意外にも「家にいる子も片目が無かったので、それ位の事は気にしません。」と仰有って、はるばる千葉県から鶴見まで見に行って頂けた。



待ち合わせが午後の3時半だったので、その前に『動物愛護支援の会』の里親募集の犬達の写真をスキャナーで取り込んでおく。

マルコさんが早くデジカメの使い方と添付ファイルの付け方を覚えてくれない事には、私も大量の写真の取り込みは大変だ。

しかもスキャナーを使った後は、再起動してやらないとリソースがぐっと減ってしまうので、時間に余裕のない平日はとても出来ない。テレホーダイの時間帯に作業が食い込んでしまったら、再起動をかけたらもうなかなか繋げない事もあるし、毎週末には里親活動で出掛けているし・・・早く自分で覚えてくれ〜!!頼むよ、マルコさん。



里親候補の方は、とても優しい母子だった。ご自分でも江戸川の河川敷で仔猫を拾って育て、里親さんを探した事もある方だ。

今年の10月11匹に死なれて、今1匹だけ残っている4歳の猫が寂しそうに見えるので、兄妹を貰ってあげたいという事情だった。

後ろ足のまったく使えない猫を飼っていた事もあるそうだ。多分背骨に損傷を負って、神経が通っていないらしく、痛みもないので前足だけで走り回り、引きずった後ろ足が血だらけになる事もしばしばあったと聞く。

いつも包帯を巻いてやっていたのだと言い、長く生きられなかったその子「ちゃーちゃん」が、今も一番不憫で忘れがたいと言っておられた。胸が熱くなった。



獣医は出掛けていたのだが、携帯で連絡をとり、勝手に上がり込んで仔猫をお見せする事にした。

「汚いところですが、どうぞ・・・」と勝手知ったる(ここんとこ、毎日行っているし、明日も行くのだが)動物病院の内部へとご案内する。



仔猫は元気に鳴いていた。尻尾も短くて捻れている。しかし、とっても綺麗な黒キジ模様だ。丸顔で、甘ったれ。お嬢さんと顔を見合わせ、「連れて帰ろうか・・・?」と決断してくださった。

そうこうしているうちにプロレスラー獣医が戻って来て、連れ帰って戴く事になった。



新川崎までお送りする事にして、道中また色々とお話をした。

猫好きの人は犬も好きな人が多いけど、犬が好きという人は猫が嫌いという人が多いみたいですねと言われて「あら、やっぱりそうお思いになりますか?」と言ってしまった。

私は犬派だけど猫も好きですよ!と反論なさる方は、もともと気づかないだけで猫派だったのですよ。

偶然、マルコ・ブルーノ氏を知っていると言う。どこで繋がっているか、本当に人の縁というのは不思議なものだ。

別れ際に会社の名刺も頂き、かならずご連絡差し上げますと言って下さる。可愛い大きなお嬢さんと、美人でテキパキしたお母さん。突然の出会いだったが、良いご縁でした。

多分、今年最後の里子だろう。幸せになるんだよ、キジ男くん(又かい?キジトラは全部キジ男にキジ子だよ)!!



そしてその後は、また鶴見方面にとって返してユキエさんちに立ち寄り、お届け物をしてすぐ帰るつもりが「お茶飲んでってよ!」と言われ、上がり込んでしまった。

シュウちゃんがお茶を淹れてくれて、すっかり家に馴染んだセナ君の写真を撮って帰って来た。

セナ君は、シュウちゃんの膝で眠っていた。こうちゃんの膝では純血のワガママ仔猫が熟睡していた。


帰り道、猛然と睡魔が襲って来た。現在も、もの凄く眠い。今夜こそ絶対に寝るぞ。ちびマルコさん、ごめんなさい。今夜はとても作業出来ません。自分の更新だけで精一杯です。それだっていつ終わるか・・・

とりあえず少し寝たい・・・。眠いねむいねむい・・・・

2000年12月31日
アイン

逆さで年越し

Dec. 31, 2000

午後、久々に家でTVを観ると、どこのチャンネルも芸能人やスポーツ選手を駆り出して大騒ぎをしている。やれオークションだお宝だクイズだと。

12chにしてみたら、『アラビアのロレンス』が始まるところだった。流石に東京12chだ。昭和天皇の危篤の時も、他局が全て右へ習えで同じ事をしていたのに唯一アニメなんか流していた局だものね。

今日から舅達が義姉一家と温泉に出掛けたので、のんびりと昼風呂にでも入ろうかと思ったのだが、ついつい最後まで観てしまう。オマー・シャリフかっこいい。P・オトゥール・・・ちょっとだけ気味悪い。



結局4時間近くもTVを観てしまって、実を言えばあまり好きではなかった作品だったのだが、とても面白かったし、よく理解出来た。

ストーリーより何より、人物描写と台詞が。ちゃんと原語でもう一度観ようと思う。どういう日本語訳をしていたのか確かめてみたい。



都筑の野良猫捕獲問題は、昨日突然に「円満解決」をした。磯子区からの指導もあったらしい。多くの声が行政を動かし、避妊に対する区からの補助や、避妊済みの野良猫に目印を付ける事などを盛り込んだ案が具体的に検討されているという。

あとは当該地域の方々の、地道な努力が展開されていく事だろう。お正月を目前にして、嬉しい知らせだった。



しかしちょっと考え込んでしまった。隣の都筑区で起きた問題は、ここ港北区だって鶴見区だって充分に同様の問題を孕んでいる。

この機に便乗する訳ではないが、ならばうちの地域もやりましょう!と呼びかけたいところだが、切羽詰まった危機的状況までいかないと、なかなか今回のような大きな声が上がらないはずだ。

そこまで悪化する前に、本当は未然に防ぐ為にも、今から準備と連携をとる事が望ましいのだ。

既にどの程度熟しているかは判らないが、きっと多くの人達が活動をしているはずだ。それを知る努力を、そして連帯する事を始めよう。

あ・・・これは明日まで黙っていて年頭所感として書けば良かったかな。



さて、今日はセナ君のワクチンに連れて行く事になっていたので、夕方出動する。

行きの車の中では心細そうに鳴いていたけれど、注射の時はじっと大人しくしていたし、帰りの車の中ではとても落ち着いていた。

お家に帰るって解かるのだろうか?だけど、あまりご飯を食べようとしないらしい。カンヅメを開けても、臭いを嗅ぐだけで食べようとしない。抱っこしてドライフードを手に取ってあげると、少しは食べる。

とても食べるのが下手で、唾で全部ベタベタにしてしまう。こうちゃんの膝で顔を埋めて寝てしまい、帰ろうとするとしがみついていた。

捨てられた心の傷があるのか、まだ不安なのかも知れない。いずれすっかり安心して、置き去りにされた悲しみが癒える日が来てくれる事を祈りたい。頑張れ、セナ。



あっと言う間の1年でした。

皆様には、たくさんの励ましを戴きました。私のような者がホームページなど公開し続けて来られたのは、そうした皆さんのお陰です。

もうじき年が変り、新世紀が始まります。

尚一層の努力をするつもりですので、また宜しくお願い致します。どうぞ、よいお年をお迎え下さい。有り難うございました。
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