ジャム

パパの掌で戯ける

May.4,2001

今朝も電話で起こされる。寝たのが朝だったから、かなり辛い。しかしこのまま夜更かし癖をつけてしまったら、仕事が始まったら苦労する。そろそろ夜は寝るようにしないといけない。しかも夜更かしはお腹が減る。昨日も更新を一段落させて、朝の4時に飲み食いしてしまった。これはいけない。

ジャムはもう絶好調。ゴマに挑みかかって行く。ゴマはアインやジーコには初対面の頃よくすれ違いざまにポカポカと殴っていたが、そんな感じで手が頭の植えまではあがるだが、流石に相手が小さくてためらわれるらしい。決してジャムを叩きはしない。しかしゴマも本能で、挑みかかる相手には思わず手が上がってしまうのだ。それを見てジャムの方は、両手を広げて飛びかかる。文字通り、ジャンプして(仔猫特有の「ピョン!」というアレである)ゴマに襲いかかる。そしてゴマ退散。

そんな繰り返しを眺めていると、今度は私の手に向って、背中を丸めて尻尾を太くして、横っ飛びで挑んで来る。可笑しい奴。これはよくゴマの娘達が母親に向ってやっていた遊びだ。母親を知らないジャムは、どうしたって人間を母親だと思ってしまうようだ。その証拠に、ゴマがジャムのお尻を舐めようとすると逃げてしまう。母猫には舐めさせるものだ。それが2日ほど続いたら、次第にゴマにお尻を舐めさせるようになった。ゴマだって最初は、匂いを嗅ぐだけで「私の赤ちゃんじゃないわ!」とプイと横を向いてしまったものが、今日あたりは舐めたがって仕方なかった。

兎に角、ジャムは気が強い。そして要求が多い。目が合いさえすれば「ニーッ!」と目を見開いて叫び、何かしてくれと言っている。私もこうちゃんも、その度に「ご飯かい?」「オシッコだね?」と抱き上げてしまう。足があるのに、つい抱っこして連れて行ってしまうのだ。歳の離れた末っ子が生まれた感じで、年老いた両親は大甘に甘やかしてしまう。ジャムはそれが判っているかのように、何でも要求は通るものだと思っている。テーブルから降ろせ、ドライフードを持って来い、肩に載せろ、オシッコしたい・・・と大声で要求している。誰かに似ている・・・と思ったら、去年保護した「ちゃーちゃん」だった。

ちゃーちゃんも、自分は何でも許されると知っていた。高い場所にいても、そのまま突進して来るから慌てて抱きとめる。自分の前を素通りは許さない。抱っこすれば、どんどん上によじ登って来てしまう。周りの人間は全て自分の召使いである。ジャムはちゃーちゃんだ!!初日から肝が座っていたが、これは相当にわがまま娘に成長しそうだな。

今日は、れいさんとゲンちゃん夫婦がウチに来てくれた。遅い昼食を一緒にする。昨夜のうちに小さなハンバーグを焼いて、デミグラスソースを煮込んでおいた。今朝、それを合わせて煮込む。ご飯を炊いて、しめじとピーマンだけの具でご飯を炒める。味付けはトマトケチャップとカレー用の多種のスパイスで。ご飯を盛りつけ、そこに一人アタマ2個の卵でオムライスに仕上げる。皿の沸きに煮込んだハンバーグシチューを盛りつけて完成。

サラダは葉っぱ各種と完熟のグレープフルーツ(こうちゃんが皮をむいてほぐしてくれた)を黒胡椒をたくさん入れたフレンチドレッシングで和える。コンソメスープにはアサリと長ネギ。4人で食べ始めると、ゲンちゃんの懐に入れて貰っていたジャムが、自分もテーブルに着くと言ってきかない。ゲンちゃんは、ジャムをあやしながら食べているのだが、ジャムに向って話しかける内容が可笑しい。「ああ・・・これが食べたいのねえ・・・まったりとしたソースにからんだハンバーグ・・・でも食べられませんねえ。」「アサリなら食べられるかな?でもネギが入っているから駄目ですねえ・・・」これをもっと赤ちゃん言葉で延々と続けている。ジャムは相手にして貰って、得意の絶頂でキーキー鳴いている。「グルメの講釈はもういいから、何かちょうだい!」と言っていたかどうか(笑)。

食べ終わった頃、ゴマの娘チッチの里親で《Catpeople Net Magazine》の最古のメンバーでもある真紀ちゃんがお父さんと弟とで来て、捕獲器を持って言った。庭で仔猫を産んだ母猫を捕獲して、仔猫ともども保護するつもりだと言う。そうか、頑張れ!と喜んで捕獲器を貸すが、家に戻ると母子共々姿を消してしまっていたと言う。次々と安全な場所を見つけて、移動するのだろう。昨日のうちに渡せれば良かった・・・とちょっと悔やむが、これもタイミングと縁の問題と考える事にする。それに、エサは置いていて食べに来る可能性もあるのだ。仔猫さえ居場所が分かれば、まだ保護してあげられる可能性は残っているのだから。

ゲンちゃんとれいさんを送った後、鶴見でエサやりを済ませて帰って来た。連休とあって、流石にいつもの道も空いていた。家に帰ると、ジャムはウンチとオシッコを自分で済ませていた。「ニーッ!(どこ行っていたのよ!)」と一声鳴いて、抱っこをせがむ。まったくちゃーちゃんだ。

あいんも、今日は一度もシャーをしない。気になってじーっと見てはいるし、抱っこの体勢から同じ床に降ろそうとすると神経質な声で抗議するので、まだ怖くて仕方ないようだが、次第に諦めては来ている様子だ。もう時間の問題。ジャムが鳴いてもアインが鳴いても、ゴマはすっ飛んで行って頭を舐めようとする。本当に甲斐甲斐しい子だ。そう言えば、ゴマのオシッコの回数も減っている。一度にたくさんシートでするが、退屈で仕方なかった頃のように、日に5度も犬のように少量ずつしなくなっている。きっと少しは気が紛れているのだろう。その調子、その調子。

今日はまだ、『ペト自慢』も『里親募集』も《Catpeople Net Magazine》の『往復書簡』も更新がある。しかし、出来るだけ早めに寝るぞ。明日にはもう舅たちが帰って来てしまうのだ。シオシオのパーである。


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