アイン

元気でいて

Jub.19,2001


昨日は電気店に行った分だけ、寝る時間が減った。結構辛い朝を迎える。朝の道も混んでいたし、わずか7`弱の道のりに1時間たっぷりとかかってしまう。しかし、それでもバスと電車を乗り継ぐよりはずっと早いのだ。だって私が近道するところを、バスは遠回りして、しかも停まりながら走るのだから。駅から遠すぎるのだ、この家は。

今日は、ろくに物も言わずに一心不乱に働いてしまった。集中しないと、雑念が頭をよぎって却って辛い。仕事の事だけを考えていた。その方が拘束時間も短く感じるのだ。しかし午後4時頃、携帯が鳴った。出ると珍しくこうちゃんからだった。アインちゃんの具合がまた悪くなったと言う。すぐ帰る・・・とだけ言って電話を切り、ちょうど出来上がっていた図面を担当の机に置いて、PCのスイッチを切ってさっさと帰って来た。

いや・・・実は帰り道は長かった。まだ4時半だというのにひどく渋滞している。胸がザワザワとして足が震える。やっと道が空いてきたたのでアクセルを踏み込むが、あっと言う間にとろい車に追いついてしまい、そいつが前を塞ぐ。おまけに信号のない対向車の切れ目のない場所で右折しようとして、たちまち渋滞を作ってくれる車もいる。家の近くまで来ても、交通量の多いT字路で、こちらから進む右折とあっちから来る左折と、T字の縦棒の道から来る左折がお互いに譲らないが為に、誰も進めなくなってしまった。バカヤロー!4〜5台後ろでジリジリとしていた私は、車の中でひとりで怒鳴っていた。

やっと家に戻って、急いで2階に上がる。こうちゃんがアインの傍らに座り込んでいた。「今、少し息が深くなって落ち着いてきた。」と言う。兎に角病院に連れて行く方が良いのかどうか、先ずは信頼出来る獣医に電話する事にした。サンちゃんを保護してくれている日吉の先生であり、うちの猫たちのホームドクターだ。電話で詳しく様子を話し、先生もじっくりと相談に乗ってくれた。

曰く、心臓か呼吸器かは判らないが、発作のようなものだろうと言う。無理に動かさないで、安静にさせなさいとと言われる。アインが僅かな時間でも車に乗せると、ストレスでひどく体調が悪くなる事も判っている先生だ。そういう場合、もし検査しても正しく数値が測れないだろうし、そもそも検査するにしてもあまりアテにならないものだとも言われる。腫瘍を探す等という類のものとは違うからだ。心臓が弱っている・・・それが一番近い線だろうと思われる。健康診断自体は受けているのだ。血液や尿には異常がないのだ。しかしその健康診断だって、あまりに心的なストレスになるようであるならば、連れて行くのがためらわれる。自然な衰えは、健康診断をしたところでどうしようもない。炎症性の病気があるのであれば尿を持ち込んで検査して貰うだけでもかなり判るはずだし、ストレスの少ない穏やかな生活をさせてやる方がこの子の場合は大切に思える。

あんなに元気で暴れ回るのが得意な子だったのに、どうしてこんなに弱くなってしまったのだろう。年齢のせいなのだろうか。出産はさせたけれど、1歳3ヶ月の時に1度だけで、直ぐに不妊手術させている。しかし、仔猫の頃から直ぐにお腹を下す子だったし、耳の中は酵母菌で黒くなりがちだ。顎の下にもアクネが出来る。抵抗力がないのだ。それなのに、今年も仔猫を入れてショックを与えている。やはりアインにはきつかったのだろうか?その分も今まで以上に愛情を注いでいるようなつもりでいても、そんな事では埋め合わせ出来てはいないのかも知れないと思ってしまった。

しかし言い換えてみれば、アインはそれ程に我が儘という事も言えるかも知れない。猫なんか嫌い、人間だったら誰でも好き。自分の息子だって別に可愛いとは思わない。私の腕枕でミュウが寝ていようが、床の一部のようにしか思わないで平気で乗ってしまう。むろん本人に罪はない。そういう風に育てたのは私だ。

そのミュウも慢性化した肺炎を抱えている。いつも傍にいてやりたい。一日も早く、そういう事が可能な状況にしていきたい。7月の最初の週にジャムの2度目のワクチンなので、その時は先生に往診して貰う事になっているから、またアインも様子を見て貰おう。その際も、アインのワクチンは見合わせた方が良いと言われている。そんなに状態が悪いという事なのだろうか・・・。代わってやれるものならば代わってやりたい。今は大部また元気に戻ってきて、膝の上でグルグルと言っている。いつまた発作が起きるか判らない。抱っこして撫でてやるしか出来ないのが辛い。

いつもは、ここが
避難場所です・・・


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