ジーコ

食べてばかり

Sep.28,2001


ああ、べっくらぶっこいた!何がって、ポッポ太郎がますます大きくなっていたからさ。もともと大きいけれど、そんなもんじゃなかった。湯タンポ4個重ねたような厚みと幅、抱いたら8`のミュウより遙かに重い。多分・・・多分だけど、9`いや10`いっちゃったかなぁ・・・。だけど赤ちゃんだった(笑)。

ポッポ太郎に会えたという事は、つまり山手の明美さんちに行ったという事だ。それも夜中近くに。更新もせずにね。だって、きららちゃんが保護出来て各種検査もノミ駆除もワクチンも全部済ませて、今夜預かって頂ける事になったから!

保護主の薫さんは、とても頑張ってくれた。予めきららちゃんの大怪我を治療して下さった獣医さんに予約しておいてくれて、診療時間の終わる寸前に滑り込みセーフで連れて行けた。先生は時間外でも全ての処置をして下さったし、一時預かりしてくれる明美さんも、遅くても良いから連れておいでよ!と言ってくれた。一旦我が家に来て戴き、そこんら出発する事にした。

薫さんのお嬢ちゃん2人も一緒だった。二人ともとても可愛い。川口のオバチャンは一緒にあちらの車に乗せて貰い、こうちゃんの先導できらら様をお運びした。私が薫さんの車に乗ったのは、先導車にはぐれた時の道案内のつもりだつたのだが、薫さんは目端が利くし、こうちゃんは気を使って先導するし、出る幕なし。子供達とお喋りしたり「ばかうけ」を貰って食べたりしていたら、時間も遅かったので道は空いていてあっと言う間に着いた。1時間以上かかると踏んでいたのだが、40分もかからなかっただろうか。きららちゃんは、車の中では気配を殺すかのように、本当に一声も出さなかった。

明美さんの家に着き、薫さんがキャリーを抱いて車から降りると、きららちゃんは初めて少し鳴いた。小さな可愛い声だ。リュウちゃんはきららちゃんを楽しみにして、寝ずに待っていてくれた。そして明美さんは、私達の為に「黒米のおにぎり」を用意していてくれた!言っておくが、私がおねだりした訳ではないぞ。ま、事ある毎に「おにぎり!」とは叫んでいたけれど・・・・だけど今夜は一言も言ってない!(同じ事か・・・(笑))

そこでべっくらぶっこいたのが、冒頭に述べたポッポ太郎という訳だ。暗い隅から突然のそっと現れた黒い塊は、あくまでも丸く、そして背中の面積はミュウなど及びもつかない広さだった。相変わらず鼻の穴をおっぴろげてフゴーッ!フゴーッ!と言っていたが、声を出せば赤ちゃん声。そしてきららちゃんの入っているキャリーをメッシュ越しに覗き込み、いつまでも離れなかった。しまいにはメッシュ越しに鼻と鼻をつっっけてご挨拶していた。おおっ!窓越しのキス!!どうやら出しても大丈夫・・・という感じがして、少しずつキャリーを開けてやる。私が覗き込んでも手を差し入れても、きららちゃんは威嚇したり引っ掻いたりしない。少しおどおどしてはいるが、人の愛情に馴れてきている。薫さんのここ数週間の努力の賜だろう。

きららちゃん小さかった。予想していたよりもずっと小さい。1.5`位だろうか・・・丸い目、綺麗なキジ柄、写真でお見せ出来ないのが辛い。だって、わざわざデジカメをバツグに放り込んで飛び出して行ったのに、カメラにメディアが入っていなかったのだ!早速撮そうとしたら、カードが入っていない事に気づく。だからポッポもニャンちゃんも大きくなっていた姿も、あみちゃんが少し人前に出てきてくれた姿も、きららちゃんが物陰に隠れる前に見せた勇姿も獲れなかった。あほ!マヌケ!とおニャアニャンが罵る声が聞こえるようだ。はい、ごもっとも。私も残念で眠れないかも知れない。

往きも帰りも、あっちこっちで工事中で車線規制ばかりだった。帰りは自分の車に乗り、途中で手を振って薫さんたちにサヨナラする。薫さんはキビキビと運転する、言葉を適切に使える、本当に頭の良い女性だった。長年ずっと触らせなかった野良猫のボスが死ぬ間際にやって来て、抱っこさせて家にも入り、病院に連れて行かれて腕の中で死んでいった話を聞きながら、そういう猫が死に際に温もりを求めて来るような人なんだな・・・と思った。

しかし、やはり「猫肥ゆる秋」なのだろうか?ジーコも食べてばかりで、他の時間は寝てばかりで、ちっともシャッターチャンスがない。やっと食後に気取っていたところを撮影出来た。いつも寝姿では、ジーコの素顔が判らないものな。

きららちゃんかは、今夜は寂しいだろう。きららちゃんのお母さんも、今夜からきららちゃんを探すのだろう。そして明美さんには、再び嵐の日々が始まるのかも知れない。有難う、明美さん。きららちゃんをお願いします。


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