ミュウ

秋の朝

Oct. 3,2001

アイン以外は、みんな早起きだ。今朝もミュウが起こしに来た。ミュウが動けばジーコも来る。そして私がベッドから立ち上がれば、ジャムがついて来てゴマがテーブルの上でお喋りを始める。朝から幸せだが、せわしない。

水を1杯飲み、煙草に火を点ける。ゆっくり一服している間、ミュウはシンクの中に入って水道の水を飲み、ジャムは足元をチョロチョロした挙げ句いきなりシンクの縁にジャンプして見せ、ジーコは何か勘違いしてキッチンセットの抽斗をガリガリ(ちょーだい、ちょーだい)し、ゴマはテーブルの上から必死の顔で何か喋りかけている。アインだけ、まだ私の寝ていた傍らで丸くなって眠っている。出来るだけ身体を休めているかのようだ。あんなにお転婆だった子なのに。

そもそもアインは、最初から落ち着きのない子だった。ミュウはおとなしくじっと抱っこされている子だったし、テーブルの上にも乗らない仔猫だった。ソファの上に置けば、下には自分では降りられなかった。しかしアインは、我が家に来た日からテーブルに乗り、やがては駆け回るのにもわざわざテーブルの下をくぐらずに飛び乗って飛び降り、駆けて行くような子だった。あまりにもミュウとは違うので、ある日その事を会社で言ったら「猫がテーブルの上を駆け抜けるなんてのは当たり前だ。アイツはバカだな。」と、あとで社長が副社長に言っていたと聞いた。この社長夫妻には随分可愛がって貰ったから、バカだと言うのも愛情である。

壁に向ってジャンプしては空中を飛ぶのも、つい近年まで続いていた。今では押入の中断にも飛びあがれない。我が家ではテーブルの上で食事させているのだが、そのテーブルに飛び乗れなくなってきていたのも近年の事。テーブル自体も、日本のものではなくて少し高いのだが、それでも切ない気分だった。ステップの踏み台を置いて、アインとデブ大王はそこから上がっていく。そのステップですら、最近では上の段がやや下段と離れすぎている感じがする。何か工夫してあげなければいけない。手作りするしかないかな。久し振りで、夫婦で木工でもしようか。

捕獲器を貸している友人から、今夜2匹目が無事捕獲出来て、さっき獣医さんにお渡し出来ました・・・という連絡が入った。1匹ずつ、確実に避妊を進めている。独身の女性がひとりで決意して行動に移すまでには、大変な逡巡もあっただろうと思う。淡々と、しかし意志的に計画を話していた日から、まだひと月ほどだ。あと2匹は捕獲・避妊したいと言っている。頑張ってね。マンションの管理組合もいつか貴女の無償の行動は評価して、良い方向に動いてくれると信じているから。

グリコちゃん、すくすくと大きくなっているようだ。この後、グリコ通信を更新する。白血病のキャリア猫を持つ先輩たちからの激励も送って戴いて、保護主の純子さんは前向きに取り組んでくれている。それどころか、アインに毎日「気」を送ってくれてもいるのだ。どこを見渡しても、健康に全く問題のない猫だけを飼っている家も少ない。しかし切なさを知っているからこそ、みんな優しい。ミミコ・シスターズさんも、アインの為に色んなサイトや情報を教えてくれた。メイちゃんの淳子さんの送ってくれた『フォックス先生の猫マッサージ』は、ここで書いただけでも反響が大きく、みんな試したいと言っている。猫にもマッサージ・・・喜ぶぞ〜!(ヨダレを垂らすかどうかは別として・・・)

さて、アーニャちゃんのネックレス姿の写真も届いたし、hiromiさんちの可愛い匹の写真も送って戴いたし、今夜は昨夜の分まで少し頑張るかな。昨夜は生理痛でダウンしていたから。(ああオンナなんて面倒臭い、早く上がってしまえ!)

アイン

コロリン

Oct.3,2001


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