ゴマ 

光の中で 

Oct.22,2001

昨日、きららちゃんの保護主・薫さんの家の近所で野良猫が一斉にいなくなった。その前日、アパートの両隣の人が何やら相談しているのがトイレの中で聞こえたそうなのだが、その内容は「猫が・・・」「可哀想だけど仕方ない・・・」という言葉で締めくくられていたそうだ。それが何を意味するのかその時は判らなかったのだが、以前にも農薬で殺されたらしい野良猫が3匹発見された事があると言う。毎晩打ち揃ってご飯を食べに来ていた猫たちが、綺麗に1匹もいないようだ。時間をかけて辺りを捜索しているが、今だに1匹も見つからないようだ。一体何が起きているのだろう?

しかし幸いな事に、きららちゃんの母猫は避妊の為に昨日から保護してあり、もう1匹仔猫を保護した直後の出来事だった。きららちゃんの母親ミケコは、明日にも不妊手術をした後、もっと安全な地域で野良に戻す計画である。 しかし仔猫は、つい先日新顔の母猫が連れて来たばかりの小さな仔猫で、離乳したばかり。威嚇もせずあまり鳴かない仔猫なので、里親募集をする予定でいる。問題はそれまでどこで保護して置くかという事だ。薫さんはSOSコーナーでの一連のメールを見て頂ければ判るように、子供二人(うち一人は障害児である)を連れてご両親のアパートに居候している身であり、お父様も義理の父親である。彼女が自分の寿気・主張だけを通そうと出来ない事情はご理解頂けると思う。猫嫌いのお父様らしいが、今は彼女の努力を理解して避妊の為の保護であれば数日は置いている事を認めてくれているらしい。しかし既に大家さんからの苦情も来ていて、立ち退きを迫られかねない状況でもあるようだ。

きららちゃんの怪我、そしてきららちゃんの兄妹の茶トラ君の不自然な切り傷・・・よもやと思ってはいたが、やはり何らかの虐待があったのだと思わざるを得ない。ご近所とは和解を求めて話し合いが出来る状況ではないらしく、私もずっと前から薫さんと話し合いながら時間をかけてこの問題には悩んでいたのだが、遂に最悪の事態になってしまったようで、この気持ちをどう言ったら良いのか判らない。もっと早く立ち上がって何とかしていたら・・・と、自分の不甲斐なさも悔やまれる。

しかし手をこまねいてばかりもいられない。電話で深夜、善後策を相談し合った。兎に角きららちゃんの母親のミケコは一両日中に避妊を済ませ、その後は安全と思われる場所で野に放ちエサやりを続ける。

もし仔猫だけ一時預かりが出来る方がいたら、是非お力を貸してください。必ず気合いを入れて里親さんを見つけますので、1ヶ月くらい置いて頂ける方がいらしたら、是非川口までご連絡下さい。お願いします!

尚、この件に関しての経緯をSOSコーナーのメールにてまとめてご報告してありますので、そちらをご参照下さい!

野良猫にエサやりをしている人は誰もが感じている事だとは思うが、いくら避妊や掃除をしたところで猫嫌いの人達に理解されないケースもあるという現実もあれば、全ての野良猫を家猫にしてあげる事も出来ないし、それが必ずしも良い事であるとも言い切れないのだ。しかし寒さや交通事故、心ない人からの虐待、病気など様々な悪条件を思うにつけ、これ以上は保護してやれない自分の力の限界に少なからず悩んでいるはずだ。しかしとりたてて実害を受けている訳でもない人までが、野良猫の姿を見る事すら許せないと言って毒殺したり出来る神経というのは、どうしても理解出来ない。それはテロリズムと紙一重ではないかとすら思う。

おそらく棄てられて、もの凄く心細かったところをアカに出会って、一緒に私のところにエサを食べに来るようになったゴマ。初めて会った時は、今のジャムよりもずっと小さかった。そしてほぼ2ヶ月程して、大雨の中での出産の途中で家に連れて来られたゴマ。そこから2年が過ぎ、色々あったけれど今は幸せだよね?
 
 

今日は続きがあります。


月別INDEXへ戻る

「猫雑記」INDEXへ戻る

《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》INDEXへ戻る

inserted by FC2 system