ジャム

ミュウに
乗りたい

Nov.18,2001


昨夜も一昨日も寝たのが4時。オムツが気になるのは私達だけではない。舅自身も気にして、気が付くと尿とりパッドを引っ張り出してしまう。そうなると、紙オムツだけでは大量のオシッコを受けきれず、パジャマやシーツまでがビショビショになる。パジャマを脱いでしまっていたり、ベッドから転げ落ちている事もあるし、逆さ向きで寝ている事もある。その都度「はい、痛くないようにしますからね。ちょっと頑張りましょうね!」とバカのような大声で話しかけ、えっちらおっちら作業するのだ。遂に更新もメールチェックも出来ず終い。朝は8時前にオムツを替えて、その後ご飯を食べさせる。義姉から電話あり、やはりご亭主はテニスに行っているらしい。ふふふ・・・こんな時も優雅で大変結構!お手本としたい位の明るい人生だな。

姑の為にも食事の世話をしなければならないし、こちらも呆けているので相手をするには根気と忍耐が必要だ。せめて相手が一人であれば、もう少し楽なのだが・・・。

舅はご飯は一口だけ。今は嚥下力が大変に弱いので、固形物は噛んでいるだけで飲み込めない。液体でも良いからカロリーと栄養を摂らせようと思う。葡萄ジュースを飲ませ、あとは甘い液体プロテインを飲ませる。食べると少しは目に力が戻って来る。話しかけても理解しているらしく、ちゃんとユーモアを交えて返答したがっているのが判る。得意の(?)鹿児島弁で、ろれつが回らないながら答えている。「じゃ、また後で見に来ますよ!」と言うと「OKですたい。」と言っているらしい。かなり耳の遠い姑には聞き取れないし、姑には根本的に愛情が不足しているから、手の掛かる夫が何を言いたいのかのイマジネーションも働かないのだ。舅に対してだけではない、儀礼的な義務は果たすし勤勉であったが、大変に冷たい。「え〜っ?何言ってんのか判らないわよ!」と大声で突き放す。自分の亭主だろ?と思うが、今に始まった事ではないし、そういうあっさりした性格の人なのだ。

姑はもとより自分がこう行ったら相手がどう感じるか・・・・など斟酌しない人である。一人娘で我が儘に育てられ、嫁としての苦労は知らず、実の母親を結婚後間もなく引き取り同居していた姑。そういう妻に本当は甘えたかった舅は、生まれてすぐに実の母親に死なれ、継母と異母弟妹の中できっと寂しい思いもしただろうし、その為に性格が大部歪んだのではないか(その父親という人も、なかなか難しい人だったようだが)。人生の楽しみに満ちていた壮年期は兎も角、老いてからは一度も満たされないかった利己的な心は、人の気持ちを犠牲にしてでも自己満足を求めてどんどんとエスカレートして行ったのだろう。弱い人だ。しかし今更どうしようもない。

今その舅は、何の理由もなく・・・敢て理由を求めるならば、自分の存在価値の確認と威厳を示して相手を萎縮させたいという醜い理由しかないが・・・突然何の脈絡もなしに「出て行け!」と言い「殺してやる!」とまで言っては傷つけた息子夫婦にオムツを替えて貰い、食べ物を口に入れて貰う。私だけでは手が回らず、こうちゃんも積極的に介護をしてくれているので、ますます舅はご機嫌である。寝たまま拳を突き上げて、まわらないろれつで「バンザ〜イ!!」等と叫んでいる。付きっきりという訳にもいかないので、洗濯をしたり自分たちの食事をしたり、猫の相手や世話をしたりして、また様子を見に行くと、今度は隣の姑のベッドで寝ている。どうやってそこまで動いたのだ?自分のベッドは、枕元が水浸しである。どんな格好をして何が起きたのかさっぱり判らない。またも大洗濯である。洗濯機がある世の中で、本当に良かったね。

脱ぎ着が楽で、洗濯しても乾きやすい、そして如何にもパジャマ・・・という感じではないジャージの上下が良いのだと主張して、義姉に買って来て貰う。姑は今だ「カシミアの下着もあるけど・・・」などとたわけた事を言っている。バカタレ!洗濯機でガンガン洗える衣類以外は着せね〜よ!清潔が一番、オシャレは二の次だ。着替えさせてオムツを替え、こびりついたウンコを念入りに拭き取ってやると、自分でも気持ちが良いのだろう・・・やがて大声で歌い始める。歌いながらも「バンザ〜イ!」が入る。そしてニコニコしている。満足して安心していてくれた方が何かと楽だ。不安だと動き回ろうとするようだから。

こうして、支配される事だけを嫌っていた私達が、今巡り巡って実はこんな形で舅に生活を支配されているとも言える。その皮肉に、大変複雑な思いだ。まったくも〜、「バンザイ!」じゃねえよっ!!

猫たち、健気に大人しくしていてくれるので助かる。午後から義姉が来てくれので、こうちゃんはエサやりに行ってくれて、私は更新をする。里親募集だけでも送らせては申し訳ない。相談事も色々届いている。目の前にある、出来る事・しなくちゃならない事を精一杯するのだ。生活するというのはそういう事だ。偉そうに言う割には、今日は髪も梳かしていないし、当然ながら顔も洗っていない。こういう事は、また別の問題である。

こうちゃんはエサやりとトイレの砂の買い出しをして来てくれた。ハナクソは、またも挨拶程度に出て来ただけで、ドライフードの方を少しだけ食べて、路地裏をどこかに戻って行ったらしい。こうちゃんが「ハナちゃん!」と呼びかけると、立ち止まって振り向いたと言う。ちゃんと判っているんだね。寒さに負けずに、頑張れハナクソ!!

SUNちゃんの新しい写真が届いていたのを、今夜はようやく掲載する事が出来た。やっぱり愛くるしいSUNちゃん!!素晴らしいショットなので、どうぞお楽しみに!!


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