ミュウ

シェー!

Jan.14,2002

昨夜は徹夜だった。本当は朝方少し寝るはずだったのだが、布団に入った直後に電話が鳴った。まだ6時台だ。すわ何事か?と思って私が出ると、里親さんの一人だった。もしや猫が脱走でもしたのか?と心配したが、そうではなかった。仕事の帰り道に、仔猫がついて来てしまったので家に連れ帰ったのだが、どうしたら良いか?という相談だった。大きさや状態を尋ね、風邪をひいているようだから病院に連れて行く事を勧める。そしてそのまま家に置けるのかと尋くと、両親が許可しないだろうから私に説得して欲しいと言う。そしてお父さんと代った。

お父さんともお届の時にお会いしていたので、話すのは初めてではない。気の好いお父さんだ。しかし「外に置いて来いと言ってるんですけどね」と言う。それに対して、里親さんを探せるまでは置いてあげられれば、100パーセントとは言わないけれど、仔猫だけにかなりの確率で里子に出せると思いますと伝えてみた。しかし問題はそれに留まらなかったのだ。

里子に出した時点では新築マンションを購入して引っ越しした直後だったのだが、その後の住人のペットを飼うマナーが問題となり、管理組合でペット禁止の規約が決定するのだと言う。だから今いる猫たちも、何とかして貰わなきゃならないと思って・・・・と言い出した。え?私にどうにかして貰いたいという事なのか?と眠い頭でぼんやりと考えてみたが、どうにも腑に落ちない。管理組合というのは住人たちで作っているものだから、ペットを飼っている人達でもう少し話し合いをして、あまり無茶な規約にならないよう交渉すべきだと思うし、ペットを飼う人達のマナーも改善していくように努力すべきだろう。既に家族として存在しているペットを処分しろと言うのは、余りにも酷い話だ。

ここでもアレルギーを楯にとって非難する人達がいると聞いた。しかし、きちんと誠実に話し合いをしていけば、相手も鬼ではないのだ。何度も謙虚に話し合いを続けるべきではないかと思うが、所詮私は外部の人間だ。マンションの人達で勉強会をして、有識者に話を聞いたり、動物嫌いの住人に納得して貰えるラインを打ち出していけるよう、そういう努力をして欲しいと言ったのだが、お父さんは困ったように、お嬢さんに電話を代ってしまった。

お嬢さんに同じ事を言うと、今いる子たちまで手放すなんて絶対に嫌だと言う。紆余曲折を経て、苦労して1年余の間に飼い主としても成長して来たお嬢さんだった。しかし、今お父さんと言い争う事は無駄だ。先ずはひとつずつ片付けて行こうと話す。今日は仔猫を病院に連れて行き、不味き風邪の具合が良くなって綺麗になってから、写真を撮って里親探しをしてみましょうか?という事になる。お嬢さんは、若くてとても純粋な娘だ。その心を傷つける形で、大人達が努力を放棄して見せてはいけない。しかし自立していない以上、親の言う事には逆らえないようだし、ここでも外部の人間である私がどこまで介入して良いものか判らない。お父さんはきっと、川口さんが何とか出来ないのであれば、捨てて来いという気持ちなのだろうと思う。

先日、こまさんの日記でも同じような悩みを読んだ。自分がどうにも出来ない事を聞きたくはなかった・・・という内容だった。私はどうすべきなのだろう?判りました、すぐ伺います。一時預かり先を探して里子に出しますので、後はご安心下さい・・・そう言えない自分が情けないが、今の私にはやっぱり言えないのだ。

さっき改めてこちらから電話して様子を聞いてみたが、お父さんを説得するのが難しいと言っている。自分がバイトに行っている間に捨てられてしまうかも知れないと言う。そんな事だけはしないで欲しい、お父さんの事を恨みたくないから・・・と言いなさいと入れ知恵する。彼女は最近アルバイトを始めたばかりで、経済的にもとても自立出来ていないのだ。せめて仔猫の治療費だけでも援助するから、その間にお父さんと何度も話し合いをして頂戴ねと言ったら「はい。判りました」と言ってくれた。

お父さん・・・大事な我が子がまだ成熟していない無垢な心で苦しんでいるのだから、一緒に解決しようと努力してあげて下さい。短絡的でひとりよがりな典型的な日本のお父さんでは、いずれ一人娘に嫌われますよ。なかなかそうは言えないのだが・・・。

そしてもうひとつ、頭が痛い問題が舞い込んだ。10歳を超えた白血病とエイズのダブルキャリアの猫の里親募集である。しかも期限が決まっている。今年の4月には、アメリカへの移転が決まっているご夫婦が保護した猫なのだ。これから掲載の処理を始める。

全てはなるようになるのだ・・・最近ではそう考えて、あまり悲観的にならないようにしている。しかし問題が起きたばかりの時には、やはり気も重くなり、胃が痛いような思いでいるのも確かだ。気の小さいA型だからなあ・・・。

期限付きの募集と言えば、昨日も写真を追加した募集No.275の兄妹。今日も可愛い写真を追加した。当分、毎日でも送って下さいと言ってある。実際、可愛いのだ。大きいけれど。


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