ジーコ

情けない

Feb.15,2002

今日も快晴。朝から銀行に行く用事が出来てしまい、それも無様な尻拭いで腹が立つ。舅の遺族年金の手続きは思いの外厄介で、参考の為に家族が死んだ時の手続き一覧を作って公開しようかと思う程である。姑が貰う遺族年金の手続きをしてあげるというのに、その手続きの委任状を書かせるだけでも一苦労。息子夫婦がそんなに信用出来ないのか?だったら自分でやれ!と短気を起こしたいが、相手は全く無邪気に神経を逆撫でしてくれているだけなのだ。悪気などないのは判っているから、殊更ピリピリしないようには努めている。しかし事ほど左様に事務的に物事が進まない事は、せっかちな私にはとても苦痛だ。姑も決して他人のペースに合わせられない人だが、私とて同じなのかも知れないと思う。但し現状では私の方が頭が冴えているのだから、私に従うのが間違いが少なく、物事が早く片づくのだ。年寄りと同じ時間の流れの中で生きて行く事は、まだ私には苦痛を伴わずには出来ないところにも問題がある。天使になれない私。

冬季オリンピックの中継は、日本人選手が活躍を期待される競技を中心に放映されているので、我々夫婦の観たいアルペン競技は殆ど中継されていないようだ。私達はどちらもスキーをやらないが、観るのは好きだ。それも『ダウンヒル(滑降)』が一番好き。『スラローム(回転)』や『モーグル』のようなチョコマカした動きは苦手だ。これは個人の嗜好の問題だから、モーグル大好きな人も気分を害さないで頂きたい。

そう言えば、開会式のオリンピック旗の旗手には、ジャンクロード・キリーが入っていたので「おっ!」と思ったが、何という事はない、国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会副委員長に就いているという。もちろん、史上たった二人のオリンピックのアルペン三冠王である功績は大きいだろう。キリーが三冠を獲ったのはまだ記憶を遡れる1968年(私は小学生であった)のグルノーブル大会だし、この大会は記録映画『白い恋人たち』として広く知られているので、キリーの名前を知る若い世代も多いのではないか。

そう言えば、猪谷(いがや)千春もIOCの役員だったと思う。などと古い名前を持ち出すと歳が知れるようだが、猪谷千春がオリンピックのアルペン競技(スラローム)で銀メダルを獲ったのは、私の生まれる前年の事だから、観てきたような事は言えない。この同じ大会で史上初のアルペン三冠(滑降・回転・大回転)王に輝いたのがトニー・ザイラーだったのだが、彼の名は私の世代ではむしろ選手引退後の映画俳優として知った感がある。(『白銀は招くよ』『黒い稲妻』といったヒット作品がある。)いずれにしても古い話となってしまった。感受性の強い年頃に覚えた事は、いつまでも忘れないものらしい。古い映画、古いスポーツ選手の事ばかり良く覚えている。そして新しい事はなかなか覚えられない。年寄りを笑えないな。

ジーコがジャムに張り合って、我こそは「末っ子」だと主張しているようだが、気合いでは当然ジャムに勝てない。しばし睨み合いをしても、結局ジャムに追い払われている。情けないねえ、男のくせに。でも、どこの家でもオスどもは情けないみたいだが・・・。


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