昨日捕獲したチャッキーは、去勢と疥癬の治療の注射、そして耳ピアスをして貰って元の場所に戻した。先生（勝手にオグラ先生というあだ名をつけている）からは、鶴見の地域猫活動をしている人を教えて貰った。あとで連絡をとってみよう。情報交換しておかないといけない部分もあるだろう。エサ場に行くと、チャッキーは大喜びで飛び出して行った。あっと言う間に路地を駆け抜けて、その姿は見えなくなった。頑張って生きろ。ご飯は運んでやるぞ。 空になった捕獲器は、駐車場の水道でゴシゴシ洗った。網ではあるが、疥癬の子を入れたのだからヒゼンダニの卵がついていると困るので。真冬でなくて助かった。そして新しいホタテを付けていると、何とお目当ての「よりこ」がもう来ているではないか。良かった！と思いきや、よりこは流石にサビ猫・・・用心深くて頭が良い。ホタテは食べたいようだが、捕獲器に入らない。捕獲器の近くで香箱を作ってくつろいでいる。時々私達を見ては、「早く缶詰を頂戴よ」と言っているかのようだ。長期戦になると覚悟した。 やっと捕獲器に入りそうになった時、どこかの婆さんが来て、置いてあった自転車を乱暴に乗って行った。「ここは自転車を停めておいてはいけないんですよ！張り紙もしてあるでしょう？！」と言いたい。しかし早く立ち去って欲しいので、黙って目で威嚇しておいた。よりこは少し遠くに行ってしまっていたが、とにかく気長に待つ。さんざん時間を費やして、もう今日は駄目かな？と思った時、こうちゃんが捕獲器の奥にドライフードをパラパラと撒いてみた。するとよりこがとっとこ走って行って、スルリと入ってくれた。最後はあっけなかった。あとはシーツで捕獲器ごとくるんで、車に乗せてまた病院に連れて行く。 よりこは暴れず、良い子だった。これでもう「川口よりこ」である。時の外務大臣と同じ名前だ・・・と言って笑う。よりこは若いようだ。まだ何度も見かけてはいなかったのだが、今日初めて間近で見ると１歳弱くらいか？被毛も極めて綺麗だし、まるで捨てられたばかり・・・という感じの子だ。あまり人を恐れてもいない様子だし（かと言って触らせたりはしないし、一定距離以上には近寄れないのだ）、出来る事ならば家猫にしたい。病院に着くまでの道中（１時間近くかかった）、ずっと悩み続ける。しかし、もう線引きしたのだ。全ての猫を家に連れ帰れないのだと。 先生も「ああ、状態が綺麗ですね。」と言ってくれる。シーツを開けても威嚇もしない。チャッキーは凄く威嚇して暴れたが、よりこは大人しいものだ。また心がぐらつく。少し長めに入院させて欲しかったが、問題がなさそうであれば９９．８パーセントは直ぐに退院させていますと言われて、明日迎えに行く事にした。他にもたくさんの野良猫が手術を待っていた。色んな子たちがいる病院という場所は、その子が持っていない感染症に罹るリスクと隣り合わせでもあるのだ。今回は、たくさんの野良猫の手術を手掛けて来ている先生の言う通りにしよう。また明日、誰かを捕獲するかも知れないのだし。計画して出来ないところが辛い。同じ子が同じ時間に来る訳ではないのだ。アカやゴマの時のように・・・。 病院を出て、みょーこ姉ちゃんの家に向かう。姉ちゃんも今朝捕獲しているはずだ。姉ちゃんの捕獲作戦は、これで３週連続である。様子を知りたいし渡したい物もあるので、自宅を通り越してまたも鶴見方面の道を行く。姉ちゃんは夕方のエサやりから既に戻っていた。今朝捕獲して入院させているチョビという女の子の話を聞き、お互いこれ以上は家に置かないようにしような・・・と忠告し合い、ゴチゴチの肩を揉んで貰って（ずうずうしい・・・）帰って来た。吐き気がする程、メチャクチャ疲れていたのだ。別に捕獲で疲れた訳ではない。疲労が継続して、しかも低気圧が来たりして（？）すっかり身体がおかしくなっている。 家に戻ると、仙台の美智子さんからハガキが届いていた。１０匹目を避妊して放したとある。本当に、一人で頑張っている。以下は、その美智子さんの捕獲して避妊させた子たちの写真である。これは、ご主人がメールに添付して送ってくれたものだ。何となく、顔つきがほのぼのとしていて羨ましい。鶴見の野良猫は、表情が荒んでいるもの・・・。
静岡のこまさんからも、当地の活動の様子を写真で知らせてくれた。避妊して放した子、保護したままの子、死体で発見して解剖した子、怪我の状態がひどくて眠らせた子・・・いずれもかなり悲惨だ。これに関しては、また明日・・・。 歯が痛い。やっぱりこの奥歯は駄目かも知れない・・・。
|
||||||||
