ジーコ

ぶっとばされたの

Apr.29,2002

落ち着かない気分で、病院が始まる時刻を待っていた。今日は祝日だが、SUNちゃんのいたカトウ先生のところはやってくれている。先ずは電話で相談してみた。アインの事を良く判ってくれているので、普通の先生のように「連れて来て貰って、診てみないと何とも言えませんね」等とは言わない。いわゆる問診だけでも、あらゆる可能性を考えてくれる。

アインがいつから頻繁に吐いているのか、どういうタイミングでどんな色ものをどれ位の量吐くのか、水を飲んだ後にも吐くか、食欲はあるか、どれ位食べているか、食べたものも吐くか、オシッコの回数と量はどうなのか、見かけの体調はどうか等々、詳しく話した。

食欲があり食べたものを殆ど吐かない事、食べた直後の吐出がない事、吐いているのが胃液だけである事、13歳になった高齢である事、多飲・多尿の気がある事などから、当然腎不全の症状が進んでいても不思議ではないが、食べている事でもあるし、まだそう末期症状とは考えにくい。

殆どが寝ている安静時に突然起きて吐くのであって、食べた直後に吐く事もないので、逆流性食道炎などとも違うだろう。もしかしたら突発性の胃腸炎なども考えられるが、その場合には便が緩くなるはずだが、今のところ一度も下痢していないどころか、カチンカチンのウンコである。

ともあれ消去法で考えて行くしかないけれど、少量のステロイドを短期間だけ使ってみて、それで吐き気が治まるのであれば良しとするしかなさそうだ・・・という結論に達した。

僅かな距離と時間ではあるのだが、車に乗せた途端にますます下痢や嘔吐が酷くなるのが常であるだけに、病院まで連れて行く事が大変リスクが大きい事をカトウ先生も知っていてくれる。飼い主だけが行って投薬して頂く事にした。

体重が3.2キロまで落ちてしまっている事に対しても、これ以上落ちないようにしたいねと言われる。若い最盛期には、3.8キロはあったのだ。腎臓病の為の療養食だけに切り替える必要性も尋いてみるが、それで改善されて行く事は正直言ってあまりないと言われる。もちろん進行を送らせる事は出来るだろうが、治療ではない。今でも質の良い缶詰フードと予防食のドライフードにはしているのだ。

胃液を吐くという事、つまり体液が外に出る事は決して良い事ではないと言われる。電解質のバランスが崩れるからだ。先ずは吐き気を抑えてから、改善を図るしかないという事だ。吐く時もなかなか吐けずに、大変に苦しい思いをしている様子だし、こんな事が続いたら消耗してしまうだろうし、あまり使いたくないステロイドだが、仕方ない、試してみよう。

但し、天然のステロイドとも呼ばれる「ユッカ」も日々のフードに混ぜているので、これで代用出来れば良いのだが、猫の方が人間の場合よりもステロイドの分解能力は高いそうだから、長期間の服用でなければあまり副作用を危惧する必要はないとも言われる。兎に角、今夜から投薬してみる事になった。

家に戻ってから、まだ眠っているアインに寄り添っていたら、またしても私まで眠ってしまった。今度は僅か30分程である。と言うのも、またまた焦る夢を見て飛び起きたから。

どこかの隠れ家のような場所で、寝ながらアインにご飯を食べさせている。新しく出た療養食らしきドライフードと、煮こごりのようなゼリーが混ざっている。それを指で掬い上げては、アインの口に少しずつ押し込んでいる。どういう訳かアインの口には嘴があり、まるでヒナにエサをやっているかのようだ。そのドライフードは色とりどりで、鮮やかなパステルピンクや水色の粒まである。但し粒はとても小さい。

あまりたくさん急に食べさせると、また吐いたら大変・・・と思い、更新が残っていた事を想いだして、その場を立ち去る。そこからは上り坂で、少し登ってから何かを思いだし、またアイン達が隠れているはずの場所に戻る。しかし既に1匹もいない。

狭い平らな場所をくまなく見たが誰もおらず、崖の下を覗くと痩せた黒い犬がつながれてしきりに吠えていた。この犬に怯えて逃げてしまったのだろうか?と不安になるが、ふと振り返ると洞穴があり、その中から大量のハエだか蜂だかが出てくる。私がそこに入ると、ミュウが横たわっていた。死んでいるのかと動揺したけれど、動いている。しかしミュウノ身体にも、そのハエがいっぱいたかっているので、ミュウから離れろ!と良いながら、懸命に払っている。

殆どは追い払えたのに、頭に近くにいた大きなハエで目の青いハエだけが、しぶとくしがみついていた。そのハエと私の目が合った。力任せに払いのけたら、実際に右手で空を切っているところで目覚めた。右の脇の下で寝ていたジーコを、どうやらぶっとばしてしまったようだ。寝惚けマナコのジーコが困惑した顔をしていた。ごめんね、ジーコ。全くこれだから昼寝するとろくな事がない。楽しい良い夢は見られないのか?!

・・・とここまで書いたら、ミュウが激しく咳き込んで、その後で吐いた。咳もしつこかったし、かなり消化が進んだフードをドロリと吐いたので、迷わず病院に飛んで行く。今回も飼い主だけで行った。病院は灯りを落としていて、先生が金魚の水槽の掃除をしていた。直ぐに一部始終を話して、対処方法を相談してみた。

ミュウが大病院で慢性肺炎と診断された事は、先生にも以前から話してある。しかしあまり状態を悲観してしまうよりは、食べられて少しでも元気に過ごせるように日々努めましょうという考えは、私だけでなく先生も同じなのだ。咳は何らかの方法で止めないと、器官の炎症も招くし体力も消耗させる。アインと違って錠剤を飲めないミュウは、ステロイド注射か・・・という事に落ち着きそうだったのだが、粉薬がある事を思い出した先生・・・自分で舐めてみて味がない事を確認し、それをフードに混ぜて与えてみようという事になった。

アインとミュウ・・・どちらもステロイドを使うハメになってしまった。しかし長期間の服用をせずに様子を見る事にする。長期使用は私だけでたくさんだ。ステロイドが対処療法でしかない事は良く判っている。が、炎症を一時的にでも鎮めないと、動けなくなったり食べられずに衰弱する結果になるのであれば、私も猫たちも決して若くはないので、クスリで騙し騙し「一病息災」で行くしかないさ。

敷地の工事も大分はかどった様子だ。祝日にも関わらず、職人さんが来てくれているのは有り難い。そう言えばカトウ先生のところも、灯りが消えていたのは祝日は午後休診だからだったのだ。そんな事はすっかり忘れて子細構わず飛んで行ったけれど、先生が嫌な顔もせずに対応してくれたので有り難かった。それよりも先生がまだ病院にいてくれて良かった。

戻ったところに丁度、宅配便が届いた。クール便なので何かしら?と思ったら、何とサザエだ。倉敷のミィ,キィ&ナッちゃんのお父さんからだった。サザエは私もこうちゃんも大好き。しかし値段が高いのと普段行きつけのスーパーなどでは置いていないから、実は買った事はなかった。今夜はサザエづくしが出来る!しかし多分遅い時間になるので、その報告は明日かな?

さて、今度はエサやりに行かなくちゃ。忙しいこっちゃ。戻ったら晩ご飯の支度(サザエだ、サザエだ)、諸々の更新と返信、そして程々でやめてアインを抱いて寝よう。今はPCデスクの上で寝ている。どうしても傍に居たがるので、落ち着き易いようにとキイボードの左の空き地にムートンのマットを敷いてあげた。デスクを買って、本当に良かった。

ジャムのでか猫写真を追加したので、ちょっと覗いて見てください。呆れます。(ジャムに?それとも飼い主に?)そして、加納さんの新しい保護猫・ジジとキキ(募集 No.324)も里親さん募集を開始しました。黒猫ファン、必見です。加納さんは、保健所から引き取った4匹を授乳して育て、ようやく昨日全て4匹とも里子に出したのだが、新たな保護猫が7匹授乳中である。想像を絶する苦労の日々だと思うが、手を抜けない人だけに、保護した犬猫たちはいずれも素晴らしく可愛い子に育っている。

妹さんやご両親の全面協力もあって一家ぐるみでの保護活動には、何とも羨ましいと思っている方も多いのではないだろうか?保護は勿論、動物を飼う事には、家族の意見の一致と協力態勢は大切だから。こうちゃん、感謝してまっせ。
アインの独り言

病院になんか行かなくて済んで、ラッキーだったわ。

あたしはおクスリ飲むのは上手なのよ。ガマン強いから、お注射もへっちゃらなの。だけどミュウは駄目ね。おクスリは泡吹いて吐き出しちゃうし、お注射しようとすると身体に力を入れてしまうし、図体ばっかりでかくてもノミの心臓。父親があんなだから、ジーコが弱虫に育っちゃったのよ。

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