ジャム

きょとん

Jun.28,2002

久し振りで薄日が差した。昨日より大分暖かい。山の中にある我が家の近くでは、まだウグイスが鳴いている。幹線道路は遠いし、この辺は私道なので車の往来が殆どないから静かだ。夜は捕獲だからと、朝のうちに出掛ける用事は済ませ、午後は更新を勤しむ。昨夜もトラブルがあって起こされたので、今朝は流石に辛かった。

トラブルというのは・・・珍しく午前3時にはすっかりベッドに潜って寝ようとしていたのだ。そこに電話が鳴り響く。何事かと心臓がでんぐり返る。実家の父が死んだか?!とドキドキする。しかし、それは姑からであった。寝惚けたのか、おかしな事を口走っている。兎に角すぐ下りて行くから・・・と電話を切って1階に行くと、姑はあまり惚けた風でもなく、落ち着いて話をしている。何時かと思ってTVをつけたら、ウィンブルドンやっているから、ああまだ夜中だな・・・とは思ったのよと言っている。かなりまともだ。しかし・・・

姑が寝室で寝ていたら、ドアをドンドンと叩く音で目覚めて、その後「べべべべべ・・・」と訳の解らない事を言っているのが聞こえたのだと言う。起きてドアを開けたら誰もいないから、びっくりして電話しちゃったの。こうちゃん、そんな事しないわよねえ?まったく、俺がする訳ねえだろ〜!と母子で話している。私は「あぁ、それはきっとお義父様ですよ。」と言ってやる。姑は自分の夫なのに、そんな事言われたら恐くて一人で寝られない・・・と言う。大丈夫ですよ、それ以上の悪さはしないでしょうから。生きている時から、そんなのは毎晩の事だったじゃないですか。私達が上にいますから安心して寝て下さい・・・と言って、やっと30分後に「おやすみなさい」となった。

丑三つ時だけに、ジイさんが迷い出たかな?いつまでも人騒がせな事をするんじゃないのよ、と仏壇に線香をあげながら叱っておいた。ちゃんと聞いていたかな?今夜は出るなよ、疲れているんだから。

疲れてはいるが、気分はちょっと良いのだ。予定の捕獲は、大成功だった。お嬢様が心配していた事は、終わってみると全て杞憂であった。母猫が一番先にかかってしまったら、娘猫たちは逃げてしまうんじゃないかと思う、そしたら今夜はもう駄目かも知れない・・・云々。しかし実際には、妊娠の兆しの見える娘の三毛が一番先にかかり、その捕獲器を布でくるんでいると、次の娘猫の茶トラが入って、すんなりと目的の要避妊の娘たちが捕獲出来たのだ。

母猫は既に彼女によって避妊されている。しかも人懐こくて先に現地に着いた私達に鳴いて駆け寄って来たし、撫でるのは勿論、抱っこも可能な捨て猫だ。この子は、娘達の避妊が済んでお迎え行く直前に保護するから、捕獲器で今夜捕まえなくても良いという事になった。そうだね・・・手術は明日の晩だし、お迎えは明後日だもの、不必要に恐い思いをさせなくても良いだろう。病院も患畜でいっぱいで、今夜中の持ち込みも出来なかったのだ。明日、彼女が朝一番で持ち込む事にして、ボルボの後部座席に積み込んでしまい、酸欠にならないようにと窓を少しずつ開けておく事にした。

猫たちがとても無防備だった事、捕獲器の性能がやっぱりとても良い事(チャチビさん、早速役に立ちましたよ、新しい捕獲器が!)、彼女も指示された通りに「霜降りのブリのアラ」は1つずつビニール袋に入れて用意して来たし、手が汚れた時の為にオシボリも持って来てくれていた。気が利くじゃん、偉い偉い。「良かったね!」と肩を掴んで言ったら、満面に笑顔を見せてくれた。良かった・・・猫の為にも、そして彼女の今後の為にも。ひとつずつ事が成就する中で、明るく自信を持って何事にも臨んで欲しいと思うから、これもひとつのステップになり得ると良いな。

予想以上に順調に短時間で事が運んだので、別の避妊したいという公園猫も見ておく事にした。遊歩道近くの公園で、盆踊りが催される程の広さがある。ベンチも砂場もジャングルジムもあるが、雨をしのげるような場所はない。しかしそこの野良猫たちも、極めて人懐こかった。エサやりのお婆さんなどは存在するらしいが、避妊の必要性を感じているのは彼女だけらしい。よし、それならばこの後は、ここの猫たちの避妊も手伝ってもいい。

本当はその地域の住民が何人かで立ち上がってくれたら良いのだが、排斥する側は強いし熱心らしいが、猫擁護側はひっそりと姿を隠しているようだ。いずこも同じ・・・そして幾ら地理的に近いとは言っても、他所の町の事に次々と首を突っ込んで、自分が恒久的にエサやりと避妊を続けてやる事は難しい場合、誰かが「核」になってくれない限りは手が出せないのが実情だ。しかしみんなスリスリして来て可愛かった。それに比べて鶴見の連中ときたら・・・ま、危険抑止の為にはそれで良いのだが・・・。

捕獲の報告にみょーこ姉ちゃんの家に立ち寄り、その後で鶴見のエサやりに行って来た。週末のせいか、実質「月末」だったせいか道がとても混んでいた。今夜はチャッキーしか出て来なかったけれど、缶詰のトレイの中身は隠し場所に置かれたまま食べ尽くされており、近くにはカラスの羽も落ちていた。一応、今の場所まではカラスは入れないだろうと思っているが、カラスは頭が良いからなあ・・・。

「SOS西ノ宮」の猫たちのプロフィールを掲載する準備も整ってきていて、今日は写真だけ少し追加し、文章も多少付け足した。どの子もとても可愛い顔をしている。大人猫たちではあるけれど、いっそ自分はもう歳だから猫を最後まで責任を持って飼えないので・・・と諦めている方には、10歳位の猫の里親さんになって戴く道があると、最近では周囲の人たちも言い始めている。是非、そうして欲しい。そして目先の一番の課題であった7月からの一時預かりボランティアは兎に角確保出来たようなので、あとは永住出来る新しいおうちを探すだけだ。少しずつ内容を更新しているので、時々覗いていただけると嬉しい。愛されて来た事は、その表情で解ると思う。

さて、お風呂に入って寝よう。明日は私のマルコに会いに行けると良いのだが、先生が忙し過ぎて、あまり頻繁に押しかけてもお邪魔になってはいけない。ここが我慢のしどころだ。それに、まだ確実に引き取らせて貰えるという返事を戴いた訳ではないのだ。まさか断られたりして・・・。

今日のにゃんこ

あたしは「ちまちゃん」です。もちろん女の子です。

車に挟まっていたところを、保護して貰えたの。今は優しい一時預かりのおうちにいます。

尻尾はバンビで、とっても表情豊かに動くのよ。こういう尻尾で甘えてビリビリさせると、たいていの人はイチコロなんだから!

今いるのは鳥取だけど、優しいお母さんが出来るのだったら、少し位遠くても頑張って旅をするつもりです。兎に角、もっと一杯写真を見て欲しいなあ・・・。


(アタシの事は、里親募集 No.365 で詳しく見てね♪)

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