ミュウ

真夏日

Jul.4,2002

真夏だった。早朝のうちに出来るだけの更新を済ませ、8時半頃にはソワソワしてしまって家を出た。病院は9時からだけれど、早くマルコの様子が見たい・知りたい。車で10分程で到着してしまうので、その前に銀行と郵便局の用事を済ませた。おかげさまで残高が多目になっていた《猫の手倶楽部》から、2人の個人ボランティアさんに支援金を送金し捕獲器の代金を振り込んだ。やっと9時に近くなり、逸る気持ちで病院に到着すると、何ともう既に患畜を診ている。待合室には2人のボランティアと思しきオバサンもいる。

先生は手が離せないので、可愛い奥さんが応対してくれた。「容態は如何でしょうか?」と尋ねると、その愛らしい眉を曇らせて「実は・・・」と言いよどむ。一瞬、悪い予感がして血の気が引いた。しかし悪い結果の知らせではなかった。昨日は朝から急患が入ってしまい、緊急手術となったので、それと比べたら緊急性の高くないマルコの足の手術は延期されてしまったと言うのだ。「元気にしていますよ」と教えて貰えただけで、また明日にでも立ち寄る事にしておいとました。診療の邪魔をしては申し訳ない。何たって、これから日参するつもり(笑)なのだ。嫌われては困る。

そこからは区役所と法務局に回ったのだが、今日はやけに道が混んでいる。役所も混雑している。待ち時間の長そうな区役所の前に、捕獲器をれいさんに届けた。れいさんの避妊しようとしている母猫は既に妊娠していてもおかしくないから、貸し出しの約束をしていたのになかなか渡せず、気が急いていた。その母猫を玄関先で見かけた。可愛いキジサビ柄の丸い猫だ。このまま捕獲してその足で連れて行きたいが、ボランティア獣医は今や大忙しで予約が1週間先まで取れない。れいさんの奮闘に期待するしかない。

車はエアコンをつけっ放しだったが、どうしても太陽に炙られてしまう。何だか熱射病のように体温が上がって来たので、電話機を買いに行った駅ビルのお茶売り場で、冷たい抹茶ジュースを買って飲んだ。とても美味しい。昼を過ぎているが、兎に角早く用事を済ませて家に戻りたい。猫たちの待っている家で、だらしない格好で落ち着いて食べたい。主婦にとって外食は楽しいけれど、やっぱり家が一番。

甘いデニッシュとミートパイを買ったのでそれを昼食にしよう・・・朝は白いご飯だったから・・・とひたすら昼ご飯を楽しみに、残りの用事を済ませた。戻ったら午後の2時。この季節ともなると温度ばかりでなく湿度調整の為にもエアコンをつけたままの部屋だが、老猫の体にとっては冷え過ぎてはいけないとも思う。それで控えめな温度設定にしているせいか、外から入って来ても物凄く暑い。そうでなくともうちの2階は特別に暑いのだ。猫たちも、思い思いの場所でぐったり寝ている。しかし猫と過ごせる昼下がりは幸せだ。これが一番有り難い。

実は昨夜、私は死にかけた・・・などと言うと「また始まったな、川口のホラ話が」と言われそうだし、現にこうして元気にしているのだから結構な事なのだが、本当に死ぬのかな?と感じたのだから仕方ない。

やっとの思いで「猫雑記」を更新したものの、もうその頃にはかなり力が抜けてしまっていて、どう苦しいというのでもなしにどんどん力が抜けて行った。あれ?何だか生命力が消えて行くみたいだ・・・とぼんやり感じていた。その後の詳細は説明が複雑なので省くけれど、一度に色んな事を心配し過ぎていたみたいだ。救いようのない相談事を同時に抱え過ぎて、自分の「気」の方向がきちんと定まらなかったという事らしい。私に向けて気を発しているマルコの存在があり、私もマルコの事を集中的に念じなければいけない時だったのだ。

ともあれ私は聖徳太子ではないのだから、一度に関れる問題にも限界がある。今は完全にキャパを越えているという事だ。だからと言って自分が始めた事を投げ出す事もしないけれど、もしもご相談者の方々がこれを読んでくれていたら、なかなか返事が届かなくても許して欲しい。私も普通の人間だし(ある部分は普通以下だと思う)、ここはスタッフのいる団体でもないし、例え1日24時間全てを捧げ尽くしてもこなしきれない件数の相談がある事をご理解戴けたら有り難い。

しかし全ての時間を捧げ尽くす事は出来ないし、するつもりもない。私にも守るべき家族と猫たちがおり、細々とでも期日に追われた仕事もあれば普通の主婦としての家事もある。少しでも力になりたいという気持ちはあっても、順番に対応して行くしかないのだ。何をどうすべきかさっぱり解りません・・・・というご相談は是非自分でも良く考えて欲しい。あなたと同じだけの知能と、あなた以下の体力と経済力と、あなたより数回だけ多くの経験しかない事を知って欲しい。要はやる気があるかどうかなのだから・・・。

ずーっと何人もと電話していたので、ご飯も食べていない。こんなのって異常だ。そして異常な文面の里親募集掲載依頼も届き、今夜は怒りが沸々とたぎりつつある。お腹が空いているせいもあるだろう。だから私は食べるのだ。これからでもね。

今日のにゃんこ

ボクは縞三毛の女の子かも知れないと評判らしいけど、獣医さんが「オスです」と言ったんだよ。可愛いけど、ちょっと男の子らしい凛々しさや意志的なところもあるでしょ?

ボクのお母さんは捨てられていた野良猫でした。親子で保護してくれた人は、お母さんを避妊して飼ってくれると言っています。だけどあんまり余裕もないみたいだし、ボクがとても可愛いから里親さんを募集してくれることになったの。

ボクがキジ白であれ白縞三毛であれ、この真っ白な胸毛を見たら、誰でもきっと気に入ってくれると思うよ。白猫よりも白いと評判の、キジ白の胸毛だもん。

小さくてお手数掛けますが、ボクをおうちに迎えてください。いい子に育ちますので。

(ボクの事は、里親募集 No.372 で詳しく見てね♪)

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