ミュウ

まあだ?

Sep.17,2002

ニャン吉が死んだ。

ニャン吉というのは、少し前からある方(K田さんという)にご相談を受けていた野良猫の事だ。ある家の敷地内に棲み付いていたようだったが、ろくなご飯を貰えていないらしいのと皮膚疥癬に罹っているようなので、胡麦ちゃんの飼い主理恵さんに貸し出して貰った捕獲器で捕まえて治療させようと努力していた矢先、姿を消した。家の人(老人二人暮らし)に訊くと、交通事故に遭ったので病院につれて行ったと聞かされた。しかしあれほど酷い疥癬も治療されていなかったのに・・・と腑に落ちなくて再度問い詰めると、市役所に連絡したら英語の名前の団体を紹介されて、そこに電話をしたら3人で連れに来たという事を答えたそうだ。電話番号は捨ててしまったと言う。

そんな団体があるのかと訝しい思いで連休に突入。今日、朝一番でK田さんが市役所に問い合せをしたところ、引き取りに来たというのは「動物愛護相談センター」である事が判明。なるほどセンターという部分が英語ではあるが、年寄りでもある事だし、一般的にはその程度の認識しかないのだろう。生存を確認出来たので、午後は仕事を休んで急いで迎えに行ってくれた。

しかし怪我は思った以上に重症だった。以下、ご相談者のメールを一部引用させて戴く。

Subject: ニャン吉大怪我でした
Date: Tue, 17 Sep 2002 16:40:08 +0900


右足は皮と肉でくっついている状態、あごも骨折していました。

愛護センターでは積極的な治療も施されていなかったので、既に体温も低下しており、もう助からないかもしれないと言われました。とにかくできる限りの治療をしていただくようお願いしておきました。

PS
先ほど、センターから電話があり、保管費用6,100円を明日会社まで取りにくるとのことでした。わたしも余りの傷のひどさに気が動転していて引き取りの手続きをしないまま連れてきてしまいました。

お金をケチる訳ではありませんが、くだらないことに税金を使うぐらいだったら、こういう所に使って欲しいものです。保護犬の犬舎がちらっとみえたのですが、立派なシェパードや黒柴がいました。全く情けない国ですね、日本て。

Subject: 訃報
Date: Tue, 17 Sep 2002 20:44:01 +0900


ニャン吉は今日の5時過ぎ死にました。

点滴中にけいれんを起こし、吐いてそのままだったようです。吐いたものは腸液でおそらく内臓も傷付いており、顎を骨折しているのなら胸も強打しているはずで肺に水もたまっていたのだろうとのことでした。

明日、**霊園近くの**院にて弔ってもらいます。そこにはここ近辺のペットたちがたくさん葬られており、きっと寂しくないと思います。餓えも寒さも苦しみも痛みもない世界で楽しく過ごすことでしょう。

あれほどの大怪我で今日まで生きていたのはきっとわたしの迎えを待っていてくれていたのだと思います。あんな暗い寂しいところで死を迎えさせなかったのはせめてもの救いです。こうすればよかったという後悔は山ほどありますが、今は静かに死を悼みたいと思います。

最後はきれいに洗ってもらい、骨が剥き出しになるほど骨折した足は包帯で巻いてあり、皮膚病もきれいになっていました。

最後手当てをしてもらっている間、ごろごろのどを鳴らしていたニャン吉、相当な痛みの中、6日間も頑張っていたニャン吉、今度生まれて来る時は幸せな家の子に生まれて来てね。

合掌。

やっと楽になったね、ニャン吉。一番気にかけてくれていた人に抱かれる事も出来て、手を尽くして貰えて幸せだったね。

この事でどうしても思い出すのは、山形のノラ吉のことだ。ここまで酷くない状態でも、殺処分を選んだ山形の保護主。そして自分の世話をしていた猫ではなくとも、飼い主として引き取って最善を尽くしてくれたK田さん。一度も会った事のないニャン吉でありK田さんではあるが、ニャン吉の死を厳かに受け止めたいと思う。

猫を捨てないで欲しい。飼い猫は避妊して、捨て猫をしないで済むようにして欲しい。外に出して飼う事の危険を、もっと認識して欲しい。動物だって命だけでなく、心もあるのだ。動物だって体も心も痛むのだという事を、奢った愚かな人間は知るべきだ。電話ひとつでセンターに引き取りに来て貰って、その命や精神がどういう状態になっているかなど想像もしないのだろうが、年寄りだからと言って私は甘やかさないぞ。私達の支払う年金保険料で年金を貰えているくせに(長生きさえすれば、自分で支払った分の何倍も貰うのは周知の事実だ)、この上まだ税金で猫を引き取らせ処分しようとしやがったな。

昨日掲載したトトさんの保護猫たち(本日の『今日のにゃんこ』参照)は、こうしたセンターに捨てられた仔猫たちだ。失われるところだった命・・・絶対に幸せにする覚悟でトトさんは授乳してくれている。この夏にオムツのとれたばかりのお子さんがいるお母さんだもの、毎日がどれだけ大変かは推して知るべしだ。頑張って、保護してくれているみんな!

保護していると言えば、足立の虐待猫を家まで借りて保護しお世話し続けてくれているS田さんは、控え目で押しの弱い謙虚な人柄なものだから、何かと周囲に利用されてしまいがちなようだ。早くあの子たちを里子に出してあげないと、かなりS田さんの肉体的にも無理が来ている。写真がイマイチ不鮮明なので、カメラが上手な人にお願いしようと思っている。

しかし今日は暗い話ばかりではない。先日ご相談に乗って差し上げた、捕獲器を買い足してお貸ししていたお婆ちゃんから、今日電話があった。何と、昨日無事捕獲に成功して、今日病院に避妊の為に連れて行ったという報告だった。やったね、お婆ちゃん!どこで私の電話番号を知ったのかと聞いてみたら、お孫さんがインターネットで調べてくれたと言う。ついでにお歳も伺ったけれど、やはり70代だった。今後、ご近所からの苦情も予想して、目印と避妊済の証拠に耳ピアスを付けて貰うようにお勧めし、エサやりは是非続けて欲しいとお願いした。

今日中には、アクセスカウンタが50万に達するとは予想していたのだが、みょーこ姉ちゃんの家に立ち寄って抗生物質(ブスアカ2号が風邪っぴきで鼻詰まりなのだ)を分けて貰ってからエサやりに行っていた数時間の間に、50万なんかとっくに過ぎてしまっていた。20万が今年の3月5日だったらしいから、随分と多くの人達が見て下さっているものだと改めて有り難く思う。初心を忘れないようにと、リンクバナーをちょっとは上手に作れるようになって来ている今もサイト開設当初の拙いシンプル極まりないものを使い続けているのだが、その間に「大王」にもなってしまったし(笑)、これからも頑張るさ、好きでやっている事だものね。

みなさん、今後とも宜しくお願い申し上げます。

さて、早く更新を終らせないと、ミュウが待ちくたびれている。猫と一緒に寝るのが、一番の幸せだものね。こうちゃん、ごめん。こうちゃんはカズエちゃんが猫のものでも、きっと辛抱出来るね。うん。よしよし。

今日のにゃんこ

あたしたちは5匹の兄妹猫です。保健所っていうところに捨てられていたの。あと1日遅かったらあたしたちはお星様になってたんだって・・・。

今は名古屋のおとうちゃんのところに3匹が、あたしたちは豊橋のおかあちゃんのところにいるの。おかあちゃんはミルクを飲ませてくれて、おしりも拭いてくれるの。あたしたちはおかあちゃんのお手手をおしゃぶりしながらねんねするのが好き。だって、おかあちゃんの匂いがするんだもん。

おかあちゃんは、あたしたちのこときっと美人になるよって言うの。だからあたしたちと一緒に暮らせる人は幸せだって。

ねえ、おかあちゃん、あたしたち、きっと星になるよ。でもそれは悲しい星じゃない、誰よりも光り輝く
幸せの星になるからね。あたしたちを輝かせてくれる素敵な人にきっとめぐり会えるよね。

(あたしたちの募集はNo.530で詳しく見てね♪)

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