リマ

ころん

Feb.25,2003

やっと晴れた。陽差しが嬉しい。但し朝は寒かった。リマが私の背中でガリガリ布団を掘っている。入りたいの?と布団をめくると、駆け込んできた。体表の毛が冷たい。素早く脇の下に入り込んで、腕の付け根を枕にして落ち着く。教えた訳ではないのに、こういう甘える仕草が堂に入っている。きっと保護主さんは、さぞや大切に可愛がって育ててくれたのだろう。感謝、感謝。ルスだって、「ルスもおいで!」と呼ぶと、小走りにやって来てスルリと腕の中に納まる。可愛くて可愛くて「食べちゃいたい」という表現が生まれたのも頷ける。

五十日なので道も混んだ。おまけに交差点の真ん中で下水道工事をしていて車線規制しているものだから、川崎の新川通りは滅茶苦茶だった。年度末なんだな・・・と感じる。予算を使い切らないと、次年度の予算が思うようには貰えないのだ。私のいる機関でも同様らしい。民間企業一筋で来た私には馴染めない感覚だが。

今日の出前の弁当も美味しかった。豚の角煮・・・こうちゃんが好物なので、私の得意とする料理だが、冷えたら油が白く固まって食べられない。よもやこんなものがおかずになろうとは思ってもみなかったので殆ど期待していなかったのだが、しっかり味が染みこんでいてまだほの温かく、柔らかく煮込んだ豚の三枚肉は大変美味しかった。偉いぞ、居酒屋「六兵衛」。浜川崎にお勤めの方は、是非お試し下さい。(浜川崎勤務の人がいるのかどうか、チャチビさん以外に知らないが・・・)

明日から海外出張の研究員がいるので、資料作りが急に入った。海外から送らせたデータを日本語の文書のテキストボックス内にひとつずつに張り込むのだが、エクセルで送って来たくせに何故かエクセルで編集出来ない。保護をかけている訳でもない。画像でもない。どうやっても、データが抓めない。フルトさんに見て貰ったら、どうやらワードのようなもので作ったフローチャートを全てコピーしてエクセルに貼り付けたらしいと判明。従って、その逆を辿る事になる(怒)。シートを全てコピーしてワードに貼り付け、テキストだけを拾い上げ、そこから更に目的の資料にコピーして行った。まったく使えないな、外人!どうしてそのままワードで寄越さないんだ?しかしワードは嫌いだ。余計な属性がコピー先にまで付いてくる。鬱陶しいったらありゃしない。

おブリ・アバウト・金井さんが、やっとネットに復活の兆しを見せている。昨日も電話で話をしたが、出来るだけ日記を更新しろと文句を言っておいた。私が「猫雑記」を更新しないと色んな人から叱られるので、たまには「更新しろ!」と叱る相手がいないとつまらない。しかし毎日お寺に篭っていると、日記のネタがなくなるのよ〜と嘆いていた。そうだろうな。

彼女は日頃から与太話ばかりしているようだが、実は真面目に僧侶もやっているのだ。朝の4時に起きて朝のお勤めもするし、滝に打たれたりして修行もするらしいし、もうじき「阿闍梨(あじゃり)」にもなろうという偉い坊さんなのだ。金井「太った?」川口「アンタには負けるよ!」等とタメ口をきいては罰があたるかも知れないが、そこは仏の道を歩む僧のこと。きっと許してくれているだろう。金井さんの方がひとつ年下だしな(笑)。ちなみに金井坊主が私の関係で貰ってくれた猫は、つごう5匹にもなる。有難や、有難や。南無南無・・・

さて、こうちゃんは幾ら言っても一向に日記を書く気配がないので、今から私に、こうちゃんを憑依させて書いてあげる事にした。以下は私の言葉ではないので、呉々もお間違えのないよう。

こうちゃんの日記 2003年2月25日

妻・・・いいや、カズエちゃんは可愛い。まったく可愛いと言うしかない。

やっと風呂に入ったかと思うと、出てくるやまっすぐPCに向かってしまう。俺が「何か着ないと風邪をひくよ」と言っても、なかなか一度では聞こえないらしい。放っておけばクシャミが始まる。以前はもう一度「何か着ないと駄目だよ。」と注意していたが、その時には、いかにも哀れっぽくこう言うのだ。「パンツもなんにもない・・・」直訳すれば、辺りをさっとと見渡してもそこに着るべきものがないという意味なのだが、カズエちゃんの言い方には「うちは貧しくて、着替えのパンツすらない・・・だから私は裸なの・・・」というニュアンスも含めている。怒るのを忘れて、俺は笑うしかない。だからカズエちゃんは可愛いと言うのだ。

物凄く忙しいのは解る。しかしあと一歩踏み出してクローゼットを開ければ、パンツだろうが靴下だろうが一杯ある。その時間と手間を惜しんで、何やらせっせとキイボードを打っている。我が妻にパンツを穿かせない程の急ぎの用件とは一体何なのだ。

最近では、注意する前に俺がパンツとブラジャーとTシャツを出してやる。「ほら、ここに置くからね、早く着なさい。」「・・・・・・う・・・ん・・・」上の空で返事しているのが解る。それでもなかなか身に着けないので、ジャムやマルコがブラジャーで遊んでいる事もしばしばだ。虚しい。猫に真珠、マルコにブラジャー。

昔はこの妻も几帳面で神経質、間違っても私の目の前で裸のままでいる事などなかったのだが、最近では殆ど原始人の如く大らかである。俺の分析では、どうも金井さんと付き合うようになってから「アバウト」が感染したような気がする。尤も「アバウト」というのは症状であって病気ではないのだから、感染するはずはないのだが。きっと「アバウト」という症状の出る謎の感染症があって、その病気がうつったに違いない。不治の病でない事を祈るが、特効薬は今のところなさそうだ。金井さん、責任をとって欲しい。

かくして、俺はこの可愛い妻をこよなく愛する。

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