ルス

うらめしや〜

Apr. 9,2003
朝、出勤してメールチェックをして驚いた。昨日、私が屈辱だ!と嘆いたイラストに対して、全員に宛てたスタッフメールで所長からお褒めのコメントが入っていたのだ。曰く「判り易くてとても良いと思います。」しかし私は納得出来ずにいた。そのうちスエトミさんも出勤して来て、これどう思います?と訊いたところ、いくらなんでもこれは・・・制作者は制作者でスタッフメールに添付していたのだが、その画像を見た瞬間「ギョッ!とした。」と温厚なスエトミさんまでが採用に反対意見だった。

ならば・・・と、一緒に所長に掛け合って貰ったのだが、所長は子供向けにはマンガが解り易いからいいんじゃないの?という意見だ。しかし問題のイラストだけがちょっと異質ではないかと食い下がったのだが、むしろ他の写真や図が解り難い、そちらをマンガに近づける方が正しいのではないかという事になってしまった。そして、こういうものは、描いた人の気持ちを尊重するというのも大切だから・・・と。

描いたと言っても、Microsoftのオンラインクリップアートから2つ戴いてきて貼り付け、吹き出しにセリフを入れただけのものだ。ひとつはムンクの『叫び』のような顔とポーズの少年の絵、もうひとつは歯が1本だけある、鼻のない少年が新聞を丸めて叫んでいる絵である。言っちゃナンだが、アメリカのマンガは日本人から見たらイマイチだ。リアル過ぎるか、稚拙かどちらかで、水準の高い日本のマンガを見慣れた我々にはちょっと馴染めないものが多い・・・と言わせるようなクリップアートが多い。そしてタッチの違うイラストを2つ並べるのは、うまくマッチしなくてちょっと苦しい。

仕方なく全て作り直すという事にして、折衷案をとらせて戴いた。つまり全体的にマンガでとっつき易く構成する、しかし自分の感性で絵柄は選ばせて戴く・・・という事だ。そして、肖像権だけクリア出来れば子供の写真を使っては如何でしょう?という提案に対して、所長は「猫の方がいいんじゃないの?」と言った。多分ジョークだったのかも知れないが、使わせて戴きましたよ、しっかり。そして特に問題は指摘されなかったので、そのまま関係各所に配布する事にした。

しかしその関係各所というのが、今日に関して言えば市民活動センターの分館58箇所である。そういう提案と指示を市役所の担当部署から戴いて、慌てて印刷したり依頼文書を作ったり、帰りがけに届けて仕分け箱に仕分けするまでが全て私一人の仕事だ。それは一苦労ではあったものの、あんな変な絵を載せなくて済んだのだから良しとしなくちゃね。ポスターとして特に出来が良い訳ではないのだが、可もなく不可もなく、研究施設として無難であまり突飛ではないものにしなければならないと思うので、まあこんなものだろう。尤も猫が登場しているけどね。(マルコをどう使ったか、ご覧になります?)

そして誰一人として私に飛び込んだ突然の仕事を斟酌しないようであったが、フルトさんだけが「紙は重たいですし、仕分けなんかすると腰に負担が掛かりますから、私が一緒に行きます。」と言って手伝ってくれた。大感謝。実際、ポスターと資料を3つの紙袋に入れてみたら重たいし、車を停められる場所からはかなり歩いたので、私一人だったら途方に暮れていただろうと思う。ちゃんと時間外労働手当ても請求してやるぞ。いつもお届けモノは自分の車で行っているので、交通費自前なんだからね。

さて、やっとご飯が炊けた。今夜はもう遅いので、明太子と納豆と、白菜漬とキャベツサラダだけの予定。火を使う調理は無し。そして食べたらとっとと寝なくちゃ。明日は所長と一緒に、比較的近い大型スーパーにポスターを貼って貰いに行くのだが、バス停2つ分の距離を歩くか、はたまた私の車で行くか、それがまた問題だ。歩くのを苦にしないスポーツマンの所長とリウマチの私では、同じペースで歩こうとしたら翌日は起き上がれないかも知れないからな。今日の徒歩だけでも、もう充分に疲れたぞ。しかし金曜日は、フルトさんが女の子たちにお昼をご馳走してくれる約束なのだ。気を使うのは専らフルトさんだけである。尤も今回のご馳走は、私が半ばカツアゲ的に約束させたというものだが。けけけ。
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