ルス

小顔

Apr.29,2003
今年も遂に、仔猫たちの募集が出てきた。《猫の手倶楽部》では今年に入ってから、貸し出し用の捕獲器をたくさん買って貸し出しを行ってきた。避妊する野良猫が多数の場合には、若干の支援もさせて戴いている。何人かの個人の頑張りで、随分とたくさんの野良猫が避妊されていると思う。あの猫たちから今頃生まれてしまっていたら・・・と考えるとぞっとする。

里親募集しても受け皿は少ない。我が家に限らず、キャパを広げながらどんどん多頭飼いの道を突き進んでいる人の多い事と言ったら・・・。しかしそれにも(個人差はあっても)限界がある。飼ってやれない仔猫を増やすのは罪以外の何ものでもない。猫飼いのマナーの悪さを世間で責められても仕方ないと思う。猫好きとしてはそこがパラドックスなのだが、生まれなくする努力を続けるしかないのだ。

それでも勿論あちこちで生まれている。そしてあるものは簡単に捨てられ、あるいは保護され、里親募集に出て来るのだ。私個人としては、人から給餌されなければ生きていけない野良猫にエサやりしないよりは、エサやりだけでもしてくれた方が良いと思っている。しかしいつまでもエサだけ与えていて、次々と仔猫が生まれては寒さや病気、交通事故で死んでいくのを目の当たりにしながら、それでも少しも避妊へと進化していかないエサやりは、やはりこれも罪だと思う。

避妊の徹底したエサ場では、仔猫は生まれて来ない。みょーこのお山には120匹もいたものが、現在50匹まで減った。毎年何頭かは死んで減るかと思えば、捨て猫されてまた増えているのでこれ以下にはなかなかならないようだが、新顔を見たら捕獲・避妊、その繰り返ししかない。そして吐く程にたっぷり食わせて冬の寒さを凌げと言う。

私のエサ場でも、仔猫を見なくなって久しい。これは精神的にどれほど楽な事か。それでも野良猫の絶対数はさほど減っていない。顔ぶれが変わりこそすれ、何時の間にか新顔がいる。捨てられたのか、どこからか流れて来たのか(と言っても、あの巨大な駅の線路や国道を越えて流れて来るとは考え難いのだが)・・・。

このサイトを始めた当初と比べて、私が要求する「募集の要項」がどんどん厳しくなっているのも事実だ。読んだ人が納得出来る内容になっているか、疑問が残る無責任で雑な内容ではないか、そういう部分を丁寧に書いて欲しいと注文して、「誰か貰って下さい」的な投稿は全て戻している。しかしそれっきりの事も多い。やかましい事を言われてまで掲載して貰わなくとも、里親募集サイトはここだけではない。自分で書き込める募集掲示板もたくさんあるという判断なのか。

雑な募集には、雑な問い合わせしか来ない。もし無責任で意識の低い里親に貰われた場合は、簡単に捨てたり避妊せずに産ませて捨てたりする事もあるのだろう。全体を見渡すと虚しくもなるけれど、せめて自分の足元・手元ではきちんと顛末まで見届けたい。その為のフォローはし続けるしかないと思っている。

里親募集の常連である萩原さんなど、その点が誠に行き届いていて感心してしまう。今日も福岡の母仔猫の募集を当方でも掲載させて戴いたが、母猫の避妊に関しても保護主さんをご指導しつつ相談してくれているところだ。猫初心者の保護主さんではあるようだが、家族ぐるみで母子ともに大切にしてくれているようだし、萩原さんのサポートの甲斐もあって、あとは捕獲器とそのノウハウだけあれば「避妊」の意識をも持ってくれているようだ。だったら有り難い。捕獲器は《猫の手倶楽部》から貸し出せる。早速、福岡部隊のおニャアニャンにお願いした。

さて、仔猫ではないものの、ルス・リマの故郷の猫(しかもルスリマと血縁があるかも知れない)小梅ちゃんの募集を掲載した。目の大きな美人だ。是非、応援してあげて欲しい。うちで引き取れないものかと真剣に考えたけれど、私が一日中家を空けていて、猫たちの世話にこうちゃんの手を煩わせている今、そしてこうちゃんの仕事も忙しくなっている現状で、これ以上増やす事は申し訳なくて出来ない。心を鬼にして9匹で留めておこうと思う。外猫のエサやりも時間が掛かる事だし、何かを犠牲にしなければ何かを新たに増やす事は不可能な位、今はタイトな生活なのだ。ごめんね、小梅ちゃん。

リンリンとランランの里親さんから、昨日写真が届いた。どちらも元気に幸せそうにしている。良かったね、リンラン。

毎日、プロポリスを薄めたものをスポイトで飲ませているのだが、最近ではスポイトを手に部屋に入って行くと、ルスもリマも逃げて隠れてしまう。ルスはカーテンの後ろに、リマはタンスと襖の隙間に逃げる事が多い。それでも「リマ、リマ、リマ」と呼び続けていると、鳴きながら後ずさりして出て来る。何て可愛いんだ。「ルス、ルス、ルス」と呼んでも、ルスも鳴いて駆け寄って来てしまう。単純と言うよりは、甘えたい気持ちが先に立ってしまうのだろうか。この2匹には、まだ発情が来ない。身体はアインよりも重たいけど、顔がとても小さい。このままではジャムのような体型になってしまう。そしたら氷嚢だ。

カワムラの蓄膿には、もうコロイダルシルバーしかないのかも知れない。毎夜私の耳元で「ゲ〜ッ!ガ〜ッ!」と苦しそうだしうるさい。既に多くの方が試みているものだし、はなちん医師の蓄膿猫も3日で鼻が通ったと言う。という事で、明日発送して貰える事になった。長期間の使用により重金属が体内に蓄積されるかも知れないという不安も、年寄り猫の場合や炎症が鎮まらないと食べる事も出来なくなっている猫の場合には、消炎効果をとるべきなのだろうと思う。

さてエサやりに行くかな。

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