椋ちゃん

マイ・ディア

May 31, 2003
捕獲の夜は更けて

昨日は帰宅が午前2時過ぎで、とても更新まで出来なかった。従って、昨日の事はかいつまんで記録しておく。

ぴょんさんの捕獲大作戦の決戦の日であった。ノグチと私たち夫婦、そして搬送には遥々銀河の彼方イスカンダル(もういいって!)から森さんが来て下さった。捕獲器は10台のはずが、私が昼間ラボで1匹三毛猫を捕獲してしまったので、途中みょーこの家まで2台借りに行き、全部で9台の用意が出来た。みょーこも手伝うと言うが、人員はもう充分だ。全員気合いが入っているし、これ以上テンションの高いのが揃っても夜中の住宅地で騒音公害になる。ぴょんさんとこうちゃん以外は、ハッキリ言って全員がテンション高い。私などおとなしい部類に入るだろう。コホン。

私たちは鶴見のエサやりとポコ・ニャのご飯があるので、12時半で引き上げさせて戴いたが、彼女達は夜明け前の3時まで頑張って9匹分全て捕獲した。お腹の大きいメス猫優先にしたかったけれど、どうやら無責任エサやりオババたちが多分意図的にエサやりしてしまったようだ。空腹の子が少ない。これでは捕まりっこない。仕方なくオスも捕獲した。



愛しの椋

今朝は椋ちゃんを連れて、随分と久し振りでニシムラが来てくれた。知らない人の為に、椋ちゃんとは3年前に避妊して野良に戻したハナクソの息子であり、ニシムラがその里親さんである。ニシムラは当初、半長毛の茶トラのちゃーちゃんがお好みであったのだが、今や椋ちゃんのような黒白に転向したようだ。いや、結構結構。

彼が連れて来たのは椋ちゃんだけではなかった。何と言うか・・・婚約者の女性も連れて来てくれたのだが、これが大金星。しっかりした精神的にも経済的にも自立した女性で、動物好き、うちの子たちにもいっぱい話し掛けてくれていたし、ペリーが噛もうと全然臆さない。男性に依存した感じのない、素晴らしい人だった。しかも笑顔の温かい、明るい包容力のありそうな人で、私もこうちゃんも一目で気に入ってしまった。ニシムラの株もますます上がったね。イオちゃんのお迎えがあったので昼もご一緒出来ずにお別れしたが、次は麻婆豆腐を食べに来てね・・・と話した。



愛しのイオ

さて、イオちゃんである。

羽田に到着するのが12時15分の予定。家を出た時は、土砂降りだった。台風の影響なのか、兎に角昨日から忙しくて忙しくて頭も痛くて、ニュースも天気予報も見ていないのだ。ワイパーなんか意味がない位、凄い雨だった。前が見えない。ワイパーがフロントガラスをぬぐった一瞬だけ見える。

道は混んでいたし、事故も多かったようだ。羽田サーキット・・・もとい、羽田空港に入ると凄いヘアピンがあっていつも楽しいのだが、今日は流石にスピードを出さずに走った。海の近くだから特に風もあっての事なのか、雨と言うより水のカーテンが叩きつけられているようだった。

やっと西貨物に着いて、ホッとする。屋根もない検問所で窓を開けて免許証提示や書類の記入は、ハッキリ言って客に失礼だ。屋根を付けなさい、羽田空港の貨物ゲートは。



イオちゃんは大き目のコンテナに入れられて、長崎から無事に到着していた。

名前を呼ぶと鳴いて応えた。早く新しいおうちに帰ろうね・・・と言って、さっさと羽田を後にする。



来た時は国道1号線を使ったが、帰りは産業道路を使う。だって、ラボの野良猫「みーちゃん」を戻さなければいけないのだ。

こんな豪雨の中を放すのは辛い。

しかし実はこのみーちゃん、麻酔をかけてみたら避妊済みであったのだ。野良にしては人懐こいとは思ったが(と言っても触れる程ではない)、純正野良ではないらしい。

傷がある訳ではないのを理由に、やはり今日放す事にした。ケージや捕獲器の中でこれ以上ストレスを溜めさせるよりは、安全な隠れ場所の多いあのエリアで、雨宿りさせた方がマシだろう。



研究所の広い軒下屋根で捕獲器の扉を開けると、待ち構えていたように勢いよく走り去った。

外の水道がある場所には溝があり、そこがプールのようになっていた。その水溜まりの中を、泳ぐように走って行く後ろ姿が哀れだった。

ヒコーキに乗せられて我が家に来る猫と、大雨の中を野に戻される猫・・・この明暗の差は何なのだろう?どうして両方とも家に置いてやれないのだろう?

毎回繰り返される、このジレンマ。どんどん家に入れてしまう人の気持ちが、決して解からないではないのだ。しかし私が許容量を超える事は、無責任な事なのだ。そう言い聞かせて、せめて栄養のあるご飯を毎日届けてやるしかない。



逃げ去った広大な茂みの中にご飯も置いたけれど、また食べに戻って来てくれるだろうか?

いよいよ歳や病気で弱った時は、家に入れて最後を看取る位しか出来ない。



イオちゃんは、車の中で時々鳴いた。

「もう直ぐだからね」と話し掛けると、小さく返事する。可愛い声だ。


家に上がると直ぐに、ペリー部屋にコンテナを運ぶ。扉を開けると、中で小さくなっていた。

抱いてみると、とても軽い。3.6キロしかないと聞いていたが、そうなると我が家ではポコニャは除いて、アインの次に小さい猫という事になる。

既にルスとリマはデブになっていてペリーよりも重たいのだ。

ペリー

イオって誰?

May 31,2003


実は、イオちゃんを抱いているのはニシムラである。

ニシムラたちが帰ってから迎えに行ったというのに、おかしいよね。


何と言う事はない、もう一度ニシムラは来る羽目になったのだ。彼の製作であるうちのPCをちょっと調整してくれたのだが、その後表示しないドライブが出てしまったのだ。原因が解からない。電話したら、また来てくれたという次第。

彼女を仕事場に送って行って家に戻ったばかりだったのに、悪いね、ニッシー。



ペリーはイオちゃんが近づくとシャー!と威嚇して逃げる。弱虫ペリー。

イオちゃんは、多頭飼いのお宅から来たので、猫に怖じ気づいたりはしないようだが、兎に角不安で隠れたがる。いいよ、しばらく隠れていなさい。

誰もが頑張って通り過ぎなければならない関門なのだ。可哀想だが、これは自分で諦めてくれるしかないのだ。私達はずっと見守るから、ゆっくりこの家と私達に馴れてちょうだい。

こういう時こそ、フラワーレメディだろうよ!と電話でノグチに叱られた。そうだった、フルセット買ったのだった。先ずはレスキューレメディからだな。

イオ

お初

May 31,2003


イオちゃんは、実に私好みのサビ猫だ。

丸い目、くっきりと分かれた柄、賢そうな表情・・・来たばかりでビビッているのでまだ写真が良く撮れないけれど、いずれみなさんにヨダレを流させてあげますので、乞うご期待。



ペリーはまだイオちゃんが怖いみたいだが、私がペリーの(ものとなってしまった人間用の)ベッドに横になると、脇に寄り添ってしばらく眠り、その様子をイオちゃんはタンスの上から見下ろしていた。

2匹が仲良くなってくれる日が必ず来ると信じて、今は辛抱して見守ろう。自分が里親になる心境も理解出来た方が良いだろうから、これもきっと必要な過程なのだろうな。



名前は、そのまま「イオ」で行く事にした。

実はこの名前はとても気に入っていたのだ。短いしカタカナだし。いっその事、ペリーを「ガニメデ」としておけば良かったのだが、今更変えては気の毒だ。それにあの覆面のような顔で「ガニメデ」ではねぇ・・・。

ペリーのが凄く大切な事に少しも変わりはないのだからね。頑張ってイオを受け入れてよね。



明日はポコニャのお見合いだ。

色々と調整する事もあり、明日も朝から忙しい。里親募集の掲載依頼は山ほど届いているけれど、今週末はちょっだけ私も自分の猫たちの事に掛かりきりにならせて戴く事をご了承下さい。

これでも寝る時間が3時間くらいしかとれないのです。ふざけてはいますが、私も死にそうにへばっているんです。すみません。

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