ルス

じっくり

Jul.21,2003
昨日、テレサ・ちん・荒ぶるお嬢様から電話で「勤め人の更新量じゃないっ!」と怒られた。いや、ただ怒る為に電話してきた訳ではないらしい。私の負担を軽くしようと、リニューアルがストップしたままでいる《猫手屋》のページを作ってくれる為の、手軽でシンプルな画像処理ソフトを探しているという内容だった。

本当は目の中に入れても痛くない「黒猫・ビビリのぷーさん」の可愛い写真を、如何に綺麗に保管しておこうか、その為だけに自宅でもPCを所有しているだけだと言い切る彼女の声は、大学の恩師・Y田彩子先生に良く似ている。そう言えば、人間とは思えないほど丸い顔もそっくりだ。その丸さは「お盆」に近い。そして天才に近い口の回り方も似ている。おとなしい私では口ではとても敵わないから、せめて飼い猫の数で勝負しようと思う。現在、10匹のリードを保っている。へへへ・・・どうだ、追いつけまい。

今日は梅雨明けを思わせるような強い雨と雷があった。そしてその後には陽が差し、蒸し暑い事と言ったら・・・。家に連れて来たばかりの頃は、雷をとても恐れたゴマだったが、今ではもう平気になったようだ。私の後を付いて回り、PCに向かっている間は殆どディスプレイの上で眠っている。

ルスとリマは、外で生まれた子にしては、外に出て行きたがらない。性格的におとなしいのかも知れないが、じーっと外の景色を眺めている事はあっても「出せ」とは言わない。姉妹でいつも仲良く追いかけっこしている。そして私の手を抱きこんでは猫キックするのが好きだ。むしろカワムラ爺は結構悪いヤツで、時々物凄い勢いで網戸をバリバリする。外に来ている出入り自由の猫に向かって恐ろしい声で唸っている事もある。元気になってきたら男っぽくなったね、カワムラ。

私が愛読している他人の日記のひとつに『日々の想い』がある。これは一昨日、そごう美術館に一緒に行ったみきこの日記だ。息子ヒデちゃんの事や社会問題、そして文字通り日々の想いを非情に冷徹に客観的に見つめて綴られた大人の知性に溢れた日記だ。これを読む度、自分の文章の拙さを痛感する。いや、文章が拙いと言うよりは、大変に主観的で尚且つ怒りがいつも剥き出しなのを自覚する。みきこの文章は、そのまま教科書に出来るようなきちんとしたものだ。恥ずかしいが、なかなかこれは真似出来ない。みきこのものに比べると、私の日記などまるでアジ演説である。

そもそもみきことは、能力のレベルがが違うのだと感じる時がある。実際、彼女の能力には何かと脱帽する事が多い。大阪の出身でありながら、関西訛りを話さない。それは関西訛りを恥じているからではなくて、郷に入った途端に郷の文化が身につくタイプなのだろうと思う。その証拠に、彼女は外国語が堪能だ。英語とドイツ語は、長く外国で働いていた時に更に磨きがかかったようだ。受験生に文法と受験対策を教えられる体系的な知識の裏付けを持った外国語の素養であり、奥様たちに会話を教えられるだけの実践的な会話能力である。翻訳のキャリアもあり、バリバリと収入を得ていた実績もある。

しかし嫉妬はしない。安易に嫉妬などするのは甚だ失礼な事だ。彼女の天性の才能や資質はあったとしても、きちんと努力し制御された能力の中から生み出しているものだと思うから、同じだけの努力もしないで妬み羨むのは失礼な事である。私が彼女に勝る事があるとすれば、せっかちで何でも直ぐにやるという点だけだろう。しかし後からスタートしてゆっくり歩んでいるようでいて、みきこは私を追い越している(これは速さというよりも、結果の出来栄えという点であると考えて戴きたい・・・その事の方が惨めではあるが)。まさに兎と亀だ。

従って私にとってみきこは、なかなか追いつけない追い越せない「母」のような存在なのだ。その懐の深さも、人間としての品性も、到底まだ追いつけない。いつかはみきこももっと年をとり呆けてしまうかも知れないが(それは私も同様だが)、今のみきこは他の追随を許さないほど知的に冴えているし、まだまだしばらくは見習いたい先輩である。いつまでもボケないで、私の前を歩いていて欲しい。

リマ

ひょっこり

Jul.21.2003

電話とメールが多い3日間だった。3連休なんてあっという間だ。もう暫くは連休がないと思うと、とても寂しい。

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