ジャム

邪魔が好き

Dec.29,2003
2003年12月29日 月曜日

ちくしょう、転んじゃったよ。
エサやりに出掛けて、ラボの鉄の門扉を開けた後、門扉にろくでもない細い鉄棒が出っ張っているのに気づかず、それにつまづいてしまい、最終的には空が見える形になるまで完璧に転んだ。そもそも歩行者用の通用口の鉄の扉が開いたままになっており(昨日は閉まっていたから、あれから誰かが出勤して来たのだろうか?)、そのままではレール上で邪魔をして門扉が開けられないものだから敷地内から閉め、敷地内から門扉を開けたのが敗因だった。外部から開ければ何の出っ張りもないのだから。しかしこれは、私を転倒させようという誰かの陰謀に違いない。CIAではないと思うが。

転んだ瞬間に右手を付いたらしく、手首を挫いた。他にも何箇所か打ち身があるものの、厚着していたので傷は皆無だ。しかし時間の経過と共に痛みが増してきたので、今は湿布して手首を固定している。今年は年明けからついていなかったけれど、最後まで祟られている。うすらボンヤリしていた訳ではないのだけれど・・・いや、していたのかな?

今日もみーちゃんしか出て来なかったけれど、昨日たっぷり置いたご飯は全てツルツルに食べられていたので、鳥に狙われない位置にたっぷり置いて行けば、他の猫も順番に出て来て食べるだろう。今日は昨日に比べると冷たい風が吹いており、トッピングの削り節が吹き飛んでしまうので困った。

エサやりは、ミヨコを誘って出掛けた。帰りに川崎南部市場に寄ろうと思っていたので、市場はきっとミヨコの好みに合うと踏んでいたのだ。久し振りで会ったのだが、ずっと風邪で状態が悪かったのでミヨコと会うのは避けていた。あいつに風邪をうつしたら大変だ。もちろん誰にうつすのも申し訳ないのだが、リウマチで強皮症で喘息のミヨコには特にこれ以上余計なものを与えたくない。どんなに具合が悪かろうと、13匹の家猫と50匹の外猫の世話を代われる人間がいないのだから。ミヨコには何としても長生きして貰いたい。それが煙草は吸う、大酒は飲む、とんでもねえ奴なのだが。(え〜っと・・・私も不摂生ですが、私は酒は殆ど飲みません。煙草と寝不足だけです。)


エサやりの本懐
ミヨコは、10年来お山でエサやりを続けていたピー太郎を一昨日家に入れたところだ。同じく山から連れ帰ったチイちゃんやクーコの兄であり、海子の叔父にあたる。広島に行ったSUNちゃんはこの海子の兄で、遂に捕獲されないまま天寿を全うしたドロシーの息子だ。つまりドロシーは、ピー太郎たちの年代違いの兄妹だった。10年もエサやりを続けていると、こんな系譜が出来上がる。月日をかけてコツコツと全て避妊はしたものの、既に誕生していた家系は存在していた。

野良猫として出会い、避妊して泣く泣くリリースし、やむなく外でエサやりを続けていても、最後は家の中で迎えさせたいという想いは、エサやりであれば誰にでも共通する(はずの)宿願だ。私も自分のエサ場の猫であったゴマやアカ、カワムラさんやぶーちゃんを家猫に出来た事は本当に幸せだと思う。ピー太郎は、野良生活で驚異の11歳という高齢である。如何にミヨコが365日、朝に晩に手をかけ、栄養を与え、慈しんできたかが解かる何よりの生きた証拠だ。押し入れの中でキョトンとしているピー太郎を見たら、万感胸に迫った。これぞエサやりとしての本懐だものな。そういう訳で、ミヨコの家も13匹になっていた。


多頭飼いの責任
12匹13匹などという私達のような多頭飼いは、多分、一般の人達から見れば(猫)キチガイだろう。しかし決して無計画には増やしていないという事は主張する。むしろさんざん逡巡を重ね、自分の許容範囲と先住猫たちの受け入れ態勢を慎重に検討しながら、限界を少しずつ伸ばしてきた。しかし、もうこれでほぼ限界の限界だと思っている。我が家では3部屋に住み分けさせているので、掛かる手間も時間も3倍になる。しかし猫たちのストレスを増大させない為には、全て一緒にする事がどうしても怖い。充分なスペースと猫同士で関わりあう頭数は、ストレスと大きな関係があると思っているからだ。

人間だって、必要以上に接近しなければならない狭い空間に大勢で押し込められるのは、かなりのストレスだ。満員電車が良い例であろう。私はあれがどうしても厭で、職場の近くに家を借りたり車通勤してきた。ついでに言えば、その一面だけを見て贅沢だとか我儘だとか言われる必要はないと思っている。それを実現する為には、大きな犠牲を支払うのだから。

そして私の場合、当り障りのない関係を続ける為に努力して接する相手の数が増えれば増えるほど、これはストレスを増大させる大きな要因となり得る。個人差はあるだろうし、ストレス全てを排除する事など不可能なのだが、その個体によって許容出来る「他者との接触の度合い」というものが確かにあると思うのだ。

という訳で、猫たちにストレスを与える事を極力避けたいと願って3部屋分離を続けている訳だが、統計的に「猫8匹」からFIPの発症率が高くなると言う説があるのも気になるところだ。ご存知の通り、FIPは抗体価が高いからと言って即発症するという病気ではない。ウィルスの変異が発症をもたらすというのが現在の見解だが、その変異を起こすトリガーが「ストレス」と言われている。充分な空間と気配りがあれば、分離せずに15匹飼おうがストレスにはならないかも知れないので、「8匹」説はそのまま鵜呑みにする必要はないだろう。

しかし、やはり多頭飼いはここのところを充分に考慮して、責任ある飼い方を心掛けなければいけないのだ。殺処分されるよりはマシ、外に置くよりはマシ・・・という理由で家に入れる人が殆どなのだが、入れたからには「そら見た事か。多頭飼いはやっぱりズサンだ。」と言われないようにしようね。ちゃんと熱意と愛情をもって飼育していても、結果だけ見てそう言われてしまうのが世の常なのだから。

何もしない人に比べて、たくさん保護している人達の方が人間としてはずっと立派だと思う。しかし猫の為にも人に迷惑を掛けない為にも、限度を越えないようにする事は大切なのだ。その為にこそ人の心を動かし、別のやり方を考え実行出来なければ駄目だ。全て自分が引き受けてしまう以外の道は、実は保護するよりも険しいのだけれど、それをしないでいると多頭飼いは崩壊するのだ。必ずや。


エサやり後のお楽しみ
閑話休題。転んだ後のエサやりは、回収した鍋や食器はミヨコが洗ってくれる、缶詰はこうちゃんが開けてくれる・・・これではまるで殿様のエサやりではないか。いや、大王のエサやりだったな。そしてまた門扉を閉めて(それも二人がやってくれて・・・)昨日よりは交通量の多い道を帰って来た。

そして南部市場である。午後の2時を回っていたので、やはり店じまいしているところが多かった。特に生鮮品を扱うエリアでは、殆どが掃除も終わっている状態だった。しかし大体の様子は判った。今度は、マグロも買えるぞ。但し一人では多過ぎるので、ミヨコと分け合わないと駄目だろうが。

昼を食べていなかったので、市場内の食堂で食べる事にした。4〜5軒の店がどこも開いていた。寿司、天麩羅、麺類、中華・・・どこにしようか迷った。めごちの天麩羅が食べたくて入った真ん中の定食屋だったが、時間が悪く揚げ物は終了していた。仕方ないので、3人とも刺身の丼にする。ミヨコはネギトロ・イクラ丼、こうちゃんは海鮮丼、私はマグロのヅケ丼。いずれも750円〜850円だ。そしてネタが新鮮で美味しい。ヅケ丼など赤身のヅケだとばかり思って注文したのだが、何と中トロであった。しかもたっぷりと。味噌汁も美味しい。これは毎週行かねば。次こそめごちの天丼食べたい。

乾物屋でオリーブバージンオイルの大瓶とホワイトアスパラの瓶詰をケースで買い、ミヨコは白菜漬けを大量に買った。実は昨日も下見の為に立ち寄った私は、削り節やウズラの卵の缶詰などを買っている。もちろんスーパーで買うよりも安い。ケース買いだと本当に安い。これからちょくちょく行こう。通勤途中にあるのだし、早く家を出れば朝でも買えるだろうから。(アライさん、欲しいものがあったら買って行ってあげるよ。)

マルコ

太れないまま

Dec.29,2003

ミヨコをマンションの前で降ろして、その後は成田花園に今年最後のバラを受け取りに行った。店内はとても混雑しているので苛々する。食材を少しだけ買い、急いで帰宅。花には手間隙掛かるのでいい加減にしたいのだが、これもミュウの為・・・とこじつけて続けている。14歳にもならずに死なせてしまった最愛の子の為に、何かをしないではいられないだけなのだが。せめて花保ちが良い寒い季節だけでも、花を絶やさないようにしていたい。そして敢えて入手に手間が掛かる花を選ぶ事も、自分の気の済むように課している課題なのだと思う。何かちょっとずつ苦労していないと、簡単に気力が萎えてしまうへこたれだからな。ま、いずれにしても、人から見たらくだらないこだわりである。

さて、仕事をしているこうちゃんに、お茶でも淹れてやるか。

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