ペリー

ベロベロ

Jan.6,2004
2004年1月6日 火曜日
一年の最初だからと、頑張って連日お弁当を持参している。昨日はスキヤキの残り、今日はベーコンとえのきの卵焼きに明太子だけ・・・至って手抜きなものばかり。これじゃ、いかつい男性のタキタさん(写真参照)が、奥さんの留守中に自分で作った弁当の方がずっと手が掛かっている。ピーマンの肉詰めなんか作っていたからな。ハンバーグまでは兎も角、それをピーマンに詰めようという発想があるのが凄い。そういう奥さんが私も欲しい。

若い頃は「仕事を持っているとやっぱりダメだわね」と思われないようにいつも突っ張っていたから、シーツまでアイロンを掛け、弁当も見栄え良く作っていたけれど、今はもうそんな背伸びはしない。私ってダメな主婦だから、みんなで労わってね〜!と言いたい。ズルい中年になったのさ。

当時作っていた見栄えの良い弁当とは、どんなものだろう?栄養のバランスは勿論、彩りも考えていたと思う。私は硬派だったし、そんなスペースが残らないからプチトマトなんか入れなかったけれど(プチトマト自体は好きよ、味が濃くて)、卵の黄色にほうれん草か春菊の胡麻和えで緑を足し、赤はタラコか鮭のピンクでよし。牛蒡や蓮、あるいは糸コンニャクのキンピラ、切干大根と鶏肉の煮物といった渋めのおかずも、簡単ながら男性にはアピール大であった。職場に冷蔵庫があれば、サラダも自家製の糠漬けも良い。若い頃というのは良い奥さんを演じ、わざわざ糠味噌臭い真似を好んだという訳だ。

しかし今ではそんな時間もかけられないし、何者も演じたくない。そして、別に誰から評価されなくても構わない。晩御飯は自分が食べたいものを作るし、弁当は残り物を詰めるか、せいぜいフライパンひとつで出来るおかずを1品作れれば御の字である。おかず無しでも、おにぎりだけでも持参出来れば大したものだと自分を褒めてあげたい。朝は戦争だもの。猫たち優先、人間の生活はどこまで簡略化出来るかが鍵なんだ。

今朝は、3日の夕方に買ってあったマグロのブツをヅケにして食べて来た。今夜まで置くのは、ちょっと心配だったからね。茹でておいたブロッコリーも小松菜も、最期まで食べないうちに腐ってしまった。勿体無い。この上マグロまでダメにしては、貧乏人の沽券に係る。しかし弁当のおかずにはなり得ないので、ちょっと珍しい事態だが朝から刺身だ。

いや私自身としては、朝から鰻だろうがステーキだろうが天麩羅だろうが一向に構わない。海外の小説を読んでいると、金持ちが朝からキャビア入りの半熟卵にシャンパンなど飲み食いしていて、ちくしょう、これはオハラショースケさんじゃないか、羨ましい・・・と思う。しかし身上つぶした挙句に、「はぁ、尤もだ」と歌われても悔しいが。

オノさんから、しーちゃんの近況を送って戴いた。ご主人の膝で甘えるしーちゃん。憎憎しいほどに堂々としているではないか。ボストンからご子息が一時帰国していたらしいのだが、しーちゃんは甘え上手で、とてもお気に入り戴けたようだ。たくさん遊んで貰ったみたいで、良かったね、しーちゃん。

しーちゃんが雨の中をびしょ濡れになりながら駆け寄って来たのを抱き上げて、しーちゃんの身体に顔をつけた時の濡れた被毛の匂いが忘れられない。あの時、もうこれ以上は外に置いていたくないと強く思った。オノさん、しーちゃんを貰ってくださって本当に有り難うございます。

ペリーは賢い・・・等と言うと、また非の打ち所のないテレサ・ちんが「そりゃあそうよ、私の産んだ子だもの」と鼻高々になるのだろうが、本当にミュウ以来の賢さではないかと思うのだ。かつてミュウがそうだったように、私達のする事を先読みして、先に先に行っては待ち伏せしアピールする。納戸を開ける用事がある時は、そちらに足を向けずとも先回りして納戸の戸の前で待つ。隙あらば、納戸に飛び込んでやろうと思っているのだろうが。部屋の電気を消せば、一緒に2階に上がろうとして、何時の間にか階段下のドアの前に来ている。

その部屋では色んな用事(トイレ掃除、プロポリスをスポイトで飲ませる、目薬を点す、脱脂綿で目を拭く、皿を洗う、室温調節をする、カーテンを開け閉めする、掃除機をかける、爪切りやブラッシングをする、写真を撮る・・・等々)をしているから、我々も部屋中をウロウロしているのだが、単に部屋の中で済む用事をする為の移動にはくっついて来ない。玄関に通じる戸を開ける時、納戸の戸を開ける時、2階へのドアを開ける時だけ、雰囲気で先を読むのだ。そしてフェイントをかけても、決して騙しが効かない。

そしてトイレ掃除の邪魔ばかりする(これを賢いと言うのは気が引けるけれど)。いつもいつも、こうちゃんに怒られている。「やめろ、ペリー」「どけ、ペリー」そんな声が、私が寝ている隣のぶーちゃん部屋にまで聞こえて来る。思えば昨年、私がカワムラと寝ていると、部屋の外まで「やめろ、カワムラ」「キスはしなくていい、カワムラ」と私が言うのが聞こえて、こうちゃんは大変可笑しかったと言っていたが、今では立場が逆だね。蛇足ではあるが、ペリーを物凄く可愛がっている事に関しては私以上のこうちゃんだ。いつまでもガキっぽいペリーは、どんなにイタズラしても可愛くて可愛くて。

そんな悪戯ペリーに比べると、テトは小さいくせにずっと聞き分けが良い。ルス・リマの教育の賜物だろう。保護されて1匹で大切に育てられたペリーは、三つ子の魂百まで・・・なのだろうか。それとも猫の大家(「おおや」と読まないでね)ミヨコの言う黒白はいつまでも幼稚だという説を、ペリーもまた実証しているだけなのだろうか。

リマ

真剣

Jan. 6,2004

新聞紙が幾らでも欲しいと言っていたら、今日はアライさんもフルトさんもミウラさんも持って来てくれた。この分だとミヨコにも分けてあげられるよ。うちには幾らでもストック出来る場所があるし、なるほど新聞紙は「お宝」である。ホクホク。

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