地獄の2日目。しかし最終日でもある。こうちゃんが私のリウマチの足を心配して、会場のパシフィコまで車で送ってくれる事になった。往復2時間も使わせてしまうから申し訳ないのだが、こうちゃんの仕事は一段落ついているし、今のうちに甘えておこう。
眩しいほどの上天気で、サングラスなしではとても乗っていられない。車に乗り込む時には煮えてしまったカエルのようにぐったりしていたのだが、
AEROSMITHの『GET A GRIP』を聴きながら、徐々に気持ちをハイにさせていく。歳を理由に、こういう仕事から逃げられるはずもないし、頑張るしかないよな・・・年に2度しかない展示会なんか。
昨日はタケウチさんが受付として丸一日来てくれていたのだが、今日はコバヤシさんの番だった。説明要員のコダマさんとシモラさんに代わり、今日はヤマグチさんとヤマダさんが来る。2日連続は、私とスエトミさんだけだ。しかしスエトミさんは昨日の午前中は同時開催されるセミナーに参加し、今日のヤマダ・ヤマグチも午前中はセミナー。いいなあ、セミナーだったら2時間は椅子に座っていられるのだもの。立ちっ放しはきついよ、本当に。毎日毎日立ち仕事に従事する人達は、さぞや疲れるだろうと思う。本当に心から偉いと思う。
今日は、朝から昨日以上の客足だった。説明を求める客も多い。私も研究の概要位は説明する。繰り返し所長のデモを聞いているから、門前の小僧習わぬ経を読むに似たり。しかしこの2日間、シミュレーションの研究開発よりも客の注目を集めたのは、つくばの本部から来ていたノグチさんの「●ッキー」だった。それはしかつめらしいシミュレーションのデモなどと違い、デパートの店頭販売の如き手法と手軽さで、あっという間に人垣を作ってしまうのだ。
ノグチさんはれっきとした研究者で、「雪形の科学,雪氷教育普及手法・教材開発,雪氷現象の数理」が専門であるらしいのだが、子供向けに「地盤液状化現象」を説明する教材として、「
●ッキー」なるペットボトルに入った液状化模型を作り、自らデモンストレーションしているのだった。イベントの際には金髪のカツラを被り、変なメガネと手作りのピンクのヒゲを着け、「決して怪しい者ではございません」と断っては、通り過ぎようとする気難しそうな客を呼び止め、いつしか巧みに客の手に「●ッキー」のボトルを握らせて笑顔を作らせてしまう。何と見事な話術。(民間企業ではないから、販売が目的ではない。無料で「●ッキー」の材料は配布してます。)
昼はコバヤシさんと抜けさせて貰い、懲りずにまた別の店のバイキングに行った。1000円でドリンク付き、料理は殆ど全てがアメリカン。ジャンバラヤやケイジャン風のチキン、クラブハウスサンドにタコス、ついでに2種類のスパゲッティにピザなど。味は辛うじて75点というところだが、安いのだから仕方ない。またしても満腹に過ぎる。どうして私は学習しないのだろう?今朝までは、今日はもうお昼はおにぎり1個でもいいや・・・と思っていたのに。
午後になり、接客していても眠くて足が痛くて仕方なくなった頃、「ここは何をしているんですか?」とどこかで聞いた声。何だ、イノウさんじゃん。聞けば車で来ているというし、そのまま私も乗せてラボに連れ帰って欲しかったのだが、ラボに行っても私の車はない。浜川崎から家に帰るより、パシフィコから帰る方がずっと楽なのだ。脱出計画は諦めて、最後まで居る事にした。とても悲しい。
しかし再度イノウさんが通った時には、ナイスなアイデアを思いつく。昨日からあちこちのブースで貰ったサンプルが大分溜まり、電車で持ち帰るにはちょっと辛くなっていたのだが、それをラボまで持って行って貰おうっと。自分でもハッキリと感じる位にニコニコと不気味に迫り、半ば強制的に押し付ける事に成功。傍らで見ていたスエトミさんには「凄い・・・」と呆れられ(感心され)る。先日は休みの日に大きなストッカーを2個も買いに行かされ、今日は荷物を届けさせられ、気の毒なイノウさん・・・かなあ・・・。
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今日もみなとみらいは日本晴れ。右手の建物がパシフィコ横浜。
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私達の展示ブース。開場後間もない風景。
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怪しい者ではありません・・・って、怪しいよ、会場で一番。
でも次回からは、私もピンクのカツラを借りる事にしたのだが。
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お馴染み、ロボットの研究者。
いつものようなポーズはナシ。
ネタにならなくてダメじゃん! |