ペリー

可愛い覆面

Apr. 17, 2004

2004年4月17日 土曜日

やっと一般公開の当日。何枚かの看板や会場内の立ち入り禁止区域にロープ(チェーン)を張り巡らせる為に、ゼネラルプロモートさんが早くから来る事になっていたので、7時半には到着するように家を出た。土曜日も道は混んでいて、やっぱり1時間はかかる。遠いなあ・・・ラボは。

早めにエサやりをしておかないと、やがて車も人も多く出入りするから、みーちゃんは出て来られないだろうと思っていたが、誰もいない時間でも姿は見えなかった。当日に残した作業をやってしまい、みんなが出勤して来るのを待つ。みんなは9時集合とオグラ室長が決めたらしいのだ。聞いてないよ、私は。

予め来る事が判っている報道関係のリストを整理し、受付に渡す。私がやらない限り、ゼネラルプロモートさんのような業者さんと対応する人が必要だとか、受付をどうするとかの段取りを考える人・統制をとる人というのがいないのが不思議だ。そうでなくても2つの異なる研究機関が共同でやるのに、事務局同士の連携は誰がとるのか。別に私でもいいんだけど、私が出しゃばれば嫌がる人がいるからな。ならばちゃんとやって欲しい。変な話だ。

しかしそんな内情には関係なく、会場の時間になると続々と人がやって来た。そりゃあお天気も最高に良いし、今年は広報活動はかなり手広くやったし、これで人が来てくれなければ泣いちゃうよ。

お誘いしていたスズキさんも、息子さんを連れて早い時間から来てくれた。息子さんは今日は中学に入って初めての剣道の試合だったのだが、こちらのイベントを楽しみにしてくれていたようで試合を休んで来てくれたのだった。これで楽しんで貰えなかったら、申し訳なくて泣いちゃうよ。

実はスズキさんは、ある人を介してイノウさんと繋がりがある。当人同士は初対面だし、関係があるという事ではないのだが、間にある人物が存在するとちゃんと繋がるのだ。しかし、それはここでは公表出来ない。残念だ。

昨年も見せたシミュレーションやロボットのデモンストレーションの他、今年はロボットの操作体験や公道実験という「目玉」もあったのだが、公道実験ではロボットを車の下に潜り込ませるらしい。その為の車が必要なのだが、ロボットチームで車で来ている3人は全て車高を下げた「おバカ車」なので、私の車の下にしか入れないと言う。仕方ない、提供してやる事にした。ロボットは瓦礫を乗り越えて車の下に辿りつくらしいが、呉々も車には乗り上げないようにお願いしたい。車を乗り越えたりしたら、疵が付いて泣いちゃうよ。

今回私が苦労しているのを知ってポスター掲示先を何件も紹介してくれたミウラさんは、ご夫妻でいらして下さったばかりか、お友達にも誘ってくれたようだし、お菓子の差し入れまでして戴いた。いつもいつも私やアライさんやミヨコに良くして下さって、そのさりげない心遣いには泣けちゃう。

広報でお世話になっている市役所のモリタ主査は奥様と子供3人連れて来て下さったし、異動になってからも大変盛り立てて下さっているミヤタさんも、そして女性ながら偉い立場のマキさんも来て下さった。所長がどこかの偉い人の葬式で不在だから、私がちゃんとご接待しなければ申し訳ないし、朝日新聞のカメラマンや午後からはFMの生中継も来てくれていたし、NHKのテレビ番組の取材の打ち合わせも入っていたし、忙しいというより神経を遣う。疲れた。

かわさきFMの中継は3度も入れてくれた。しかし所長がいないから、私がレポーターに答えるハメになったじゃないか。どうかこうちゃんが聴いていませんように・・・出掛けに「79.1MHzだよ〜」と教えてしまったのは失敗だった。どういう目的のイベントなのかという程度を話して戴けたら、あとは勝手にレポートします・・・と言われて気楽に受けてしまったら、やっぱり目につくロボットの構造や飛行船について訊かれてしまったではないか。しかしラッキーにも、たまたま傍を通りかかった研究員のハダさんに振ってしまえた。

変な人も来た。私がFMのレポートを受けている間にその事件は起きた。受付で怒鳴っている。かなり怒っているようだ。道に迷ったという事に加え、受付の女性が「ここでは何をしているのか」という事を説明出来なかった事を責めているらしい。その人はシモラさんに任されて、会場内でも帰り際でもずーっと大声で怒り続けていた。かなり執拗だし、そしてかなりのエネルギーを持っている。

ロボットチームがNPO法人だという事にかこつけて、先日のイラクで人質になったNGOの人の事まで話題にして「税金の無駄遣いだ」なんて事まで言っている。NPOは税金で成り立ってはいないと思うが、たまたま今のプロジェクトは文部科学省の予算でしている。何か逆らえば話が長くなる、そして普通の人ではない事は誰にも感じただろうが、こう悪意に満ちたモノと接触すると正直ムカムカする。アライさんは以前お店を経営していただけあって、感じよく謝罪していた。アライさんに謝らせるのは間違っている。ここまでのトラブルには、どうしてオグラ室長を呼ばなかったのか?

しかしその人のお陰で、今後の大切な課題が見つかった。その程度までは、事務方の女性が説明出来るような訓練を提案しよう。そしてたとえ無駄になったとしても、道案内が必要だという事も判った。

そしてそんな事以上に、私の犯した最大のミスに気づいて愕然とした。苦労してあちこちに広報活動をしたくせに、来場者が何を見て来てくれたのかのアンケートをとるべきだった。次から効果的に広報する為には、そんな事は当たり前の初歩中の初歩だ。アンケート用紙というのは無理としても、受付でタケウチさんにでも感じよくサラリと聞いて貰うべきだった。これは私の準備・指示ミスだ。いや、ミスというにはあまりにもお粗末だし、これこそ取り返しがつかない。民間企業にいた時であれば、広告宣伝費を無駄に遣わない為には、当然必要なリサーチだ。

今回どこかの媒体に広告宣伝費を使って宣伝をしたところは、専門誌や新聞、市や県の広報誌も含め一箇所もない。全て無料の記事広告だ。しかし私自身が税金で給料を貰っているのだし、ポスターを自前で作ったとは言え紙もインクも税金だ。市役所で動いてくれた人の給料も税金・・・。それを思うと、私も税金泥棒と非難される側のボケに染まったものだと気づいて力が抜けた。

近くの大型ショッピングセンターへ、ポスターを剥がしに行かなければならなかったのだが、それは皆さんにお願いして、私は今日のうちにしておくべき事務処理をさせて貰った。しかし子供をパパにお願いしているアライさんにまで気を遣わせてポスター剥がしに行って貰ってしまって、大変申し訳ない事をしてしまった。アライさんは私の負担を減らそうとして行ってくれたのだと解かっている。

しかしこういう事を私が全て仕切ることに関しては、「権限」は与えられず責任だけ問われる組織の体質にはちょっとウンザリする。それでも所長はそういう融通の利かない体質を自身でも一番不便に感じていて、職務権限に関係なく私に「任せた」のだと思うから頑張ろう。

会場内はこんな雰囲気
スズキさんとアライさん
スズキさんとイノウさん
初めての公道実験

ロボットは瓦礫を乗り越えて進み・・・
車の下の赤ちゃん(人形)を
発見するというシナリオ
かくして私の車は無傷でした
所長の作った液状化実験装置も
子供には大うけ・・・
怪し過ぎる研究員タキタ
人形のフリをするクワハラさん

嘘です。いつもの事ながら、
デモでの説明はピカイチでした。
判り易くて面白くて、お見事。
アライさんちのウタちゃんも
ロボットの操作体験を

所長が提案してラボのミーティングブースで打ち上げをする事になったのだが、私は雑務が残っているし、終われば直ぐに帰りたいし、そもそも車だからビールも飲めない。まだ仕事が残っている私がビールやつまみを買いに行かされるのはちょっと堪らないな・・・と思っていたら、カクモトさんがヤマダさんに買いに行くよう言ってくれた。そうだよ、ヤマダさんも車じゃん。カクモトさんはいつも優しい。私の苛々している気持ちを察してくれたのだろう。そんなに何もかもは出来ないよ、幾ら便利屋でも。

みーちゃんがやっと出て来てくれていたので、暗い片隅でご飯をあげ、流石に捕獲器をセットして何時間も待つだけの元気がなくて、帰って来た。道が滅茶苦茶混んでいて、鶴見のエサ場まで30分以上かかってしまった。立ちっ放しだった足は痛いけど、車を運転していると一人になれてホッとする。車だけ運転していれば良いという仕事がいいなあ・・・と思う。でもそれはそれで、マナーの悪いドライバーや自転車に腹を立て続けでストレスばかりだろう。

モア

あらよっ!

Apr. 17, 2004

帰宅するとこうちゃんが私を労わって「外に食べに行こうよ」と言ってくれるが、もう外に行くのも嫌だ。家に居たい。ベーコンと2色のパプリカのスパゲッティとキャベツサラダを作り、赤ワインを1杯だけ飲む。もう何も出来ない。

前日の「猫雑記」へ 翌日の「猫雑記」へ


月別INDEXへ戻る

「猫雑記」INDEXへ戻る

inserted by FC2 system