ルナ&さくら  旅立ちの朝 May. 3, 2004

2004年5月3日 月曜日

さくらとルナとの別れの日が来てしまった。何が辛いって、情が移って手元に置きたいと願う気持ちが叶わない事ではない。勿論それもあるさ。たった3日とは言え、密度濃く付き合ってきた。手を掛けた子は、それだけ愛しいのだ。

威嚇が酷かったルナの方が、さくらよりもずっと甘えん坊である事も解かった。そしてさくらを姉のように慕っている事も。

2匹は本当の姉妹のようだ。2匹で肩を寄せ合い不安と闘っていたし、今では競って私達に甘える。ちょっと撫でただけでもゴロゴロと盛大な音をたてる。こんなに甘えてくれる可愛い子を、本当に手放さなければならないのだろうか?別れは予想以上に辛い。

しかしそれよりも、やっと私達を信頼してくれていたのに、その気持ちを今度は私が裏切るようで苦しい。やっとリラックスして甘えられるようになった途端、「ここが新しいおうちだと思ったのに、また捨てられるの?」と感じて不安にさせるだろう。

不安は一瞬の事で今度こそ終の住み処への移動なんだよ・・・と何度も繰り返し話してやっているが、もちろん理解してはくれないだろう。しかしこれは保護猫全てに関して言える事で、みんなが経験しなければならない通過儀礼なのだ。

そんな綺麗事を言うならば自分で飼ってやれ・・・という批判を、自分ではリスクを負わないヤツに限って言いそうだが、そういう卑怯者とは残念ながら私は違うから、もちろん最後は自分で引き受けるもりで常にリスクを負う覚悟でいるさ。誰のSOSを引き受ける場合でも、余程の覚悟がないと相談には乗れない。

最近では丸投げの依頼は一切受けないよう厳しく対応して来たので、飼育放棄は昨年のリンリン・ランランの時以来だ。リンランも福岡に行って1年が経過した。元気で過ごしている様子が時折知らされて来る。昨日は里親さんのユカちゃんから、たくさんお菓子が届いた。私の健康状態を気遣ってくれている。写真も時々送って貰っていたのだが、スキャン出来ないままだったので掲載はしていない。でも、いつも幸せな気分で見ている。

11時、和田さんご夫妻がお迎えに来てくれた。我が家では最後の写真を撮り、1匹ずつキャリーに入れる。おとなしくキャリーに入れられた。「ごめんね」と言ってしまう。捨てる訳じゃない、捨てられたのを預かっただけなのに、そういう理屈は猫には通用しないと思うから、どうしても謝ってしまう。

この子たちの為におろしたトイレを砂ごと車に積んで貰う。見送りが済むまでは感傷を持つまいと思って頑張る。車の後ろ姿を早々と見切って、泣きながら家に入る。一緒に過ごしたのはたった3日だ。なのにこの悲しさは何だ。悲しいから、バタバタと後片づけを始める。ケージにスチーム消毒をしてしまおう。

しかし昼には別件の約束もしてあった。鈴木さん親子が新聞紙を届けてくれたのだ。彼女の保護したレンとタムを久し振りで見て戴く。タムは私達が部屋に入ると、さっさとぶーちゃんのいるベッドに割り込んで、ギュウギュウ詰めとなった。レンは洋服ダンスの上でしゃらっとしていた。レン・タムはもう3ヶ月以上も我が家にいるというのに、馴れ具合に進展がなくてごめんね、鈴木さん。でもぶーちゃんとは凄く仲良しだから、安心していてね。

ルナ

じっと見つめる

May. 3, 2004
さくら

じっと見る

May. 3, 2004

さくらとルナは、無事里親さんの手元に到着し、搬送してくれた和田さんからも里親さんからも、相次いで嬉しい報告を戴いた。写真付きで里子データに報告を掲載したので、そちらでご覧下さい。

穏やかで美人のお母さんと理知的で可愛いお嬢さんたちが、さくらとルナを幸せにしてくれるだろう。名前もそのまま呼んで戴ける事になった。アンタたちは昨日までの事は(私の存在も含め)全て忘れて、元々今の家で生まれ育ったつもりで頑張りなさいね。私も忘れるから・・・というのは嘘だな。忘れられないよ、アンタたちの事は。

スチームをかけて乾かしておいたみーちゃんの3階建てケージをカワムラ部屋に戻し、新たに買った2段ケージの置き場所も作り、移動した家具から出て来るまだ大量に残されていた舅・姑のガラクタを、また明日のゴミ回収に出せるように片付け始める。毎回10袋ずつ出しても、あと何ヶ月もかかるだろう。片付ける度に忌々しい気分になる。

先ずは舅のVHSのビデオテープを、全くノーチェックで100本位捨てる処理をした。こんなもの、大きなゴミ袋に入るだけ詰めたら重た過ぎて破れてしまう。半透明の小さめの袋に少しずつ入れて捨てるしかない。兎に角前進あるのみ。

まだ1階の姑のキッチンに、大量の鍋・釜・食器・使いかけの調味料が残っている。捨て難い形状のものばかりで憂鬱だ。それでもいつかは終わる。5層構造の鍋など、磨けば誰かにあげたい位だ。私?私は持っているよ、サクラの如くにして職場への訪問販売で27歳の時に買った36万円のセットを。私が死んだら欲しい人いるか?当然まだピカピカだぞ。まだ死なないつもりだけどね。

一休みして、一昨日「島忠」で買ったシーリングライトを2階のダイニングと寝室に取り付ける。今までのライトは増築時に色んな工事と一緒くたに付けたものなので、ついついドンブリ勘定(大抵の場合、私はドンブリ勘定なんだけど・・・)になってしまって、とても高価なものを付けてしまった。なのに10年で寿命が来てしまった。点灯しても、直ぐに暗くなるのだ。照明器具ってそんなものなのか?!自分では取り替えられないかと思ってつい後回しにしてしまったが、やってみれば何という事はなかった。尤もこうちゃんがやったのであって、私は可愛いアシスタント(別に私は可愛くはないだろうが、「アシスタント」には「可愛い」という枕詞が欲しいじゃないか)を務めただけだが。明るくなったよ、我が家の2階、恥ずかしい位に。

そして私は口唇ヘルペスが出た。

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