ジーコ

首をすくめる

May. 23, 2004

2004年5月23日 日曜日

猫への飼い主の想いは人それぞれだ。飼い猫を我が子として考える人間(私がそうだ)を気持ち悪いと言う人もいれば、可愛いとは思っていても所詮は「犬猫だから人間以下」だと割り切っている人もいる。我が家では、死んだ舅は「猫なんて気持ち悪いものをよく飼えるな」と無神経にも毒づいては人の価値観などは糞食らえという人間性を見せてくれていたし、姑は猫が好きだと言っていたが「人間様のご飯が先でしょ?」等と言って、なんだ、やっぱり「犬畜生」等と言う連中と変わらないじゃないかと呆れさせてくれた。何が人間「様」だ。

私は猫嫌いや人間至上主義の人たちに対して、わざわざ批判はしないし干渉をしない。私が望むのは、私に干渉せず放っておいて欲しいという事だけだ。しかし他人に干渉するような無神経な人たちというのは、とかく人の価値観を平気で否定する。自分が否定される事には過敏になるくせに。

誰か(大抵は親だろうが)の保護を受けているうちは、親の言うなりにならないといけないかも知れない。それでも民主主義の日本では、あまりに理不尽な事を言われたら子供は当然反発するだろう。親の言う事が絶対とは限らない。しかし経済的に自立していなければ「そんな猫はうちでは飼えないから捨てて来い」と言われたら、それに逆らえる子供はあまりいないだろう。

みんな自立して欲しい。少なくとも自分が本当にしたい事を、親によって抑えつけられなくて済む程度の自立を。自由は楽しい。その自由を守る為にはしんどい事も多いけれど、大人として認知されるには自立は最低限・スタート地点だろうと思う。養って貰っているくせに親の言う事を聞かないのは、これもフェアではないと思うし、親も子供にただ頭から押さえ込むのではなくて、本当にやりたい事は許容してやって欲しい。

親が全く理解しないが為に見ず知らずの他人に迷惑を掛けていても、親はそれで平気なのかと不思議に思う事がしばしばある。未成年が猫を保護した場合の相談など、親と話をさせて貰う事にしている。それでも親が出て来ない場合もあったが、本当は未成年に限らず「家族の反対が強いので」という理由で置いておけない場合は、その家族とやらは、自分の妻や娘が他人の世話になっている事は平気なのだろう。信じられない感覚だが、そういうのが多い。

次に多いのが、子供を持つ事になった女性で精神状態が不安定になっているケース。妊娠・出産した事がないので私には経験でモノが言えないけれど、母親になるというのは大変な事だろうと想像出来る。自分をある程度犠牲にしながら未来の社会を担う人間を産み育ててくれるのだから、私は母親になる人には敬意を払うし応援もしている。私よりはるかに年下のお母さんが立派に子育てしている姿を見ると、心底偉いと思う。職場のアライさんなど3人の子供を育てているが、その人間性の素晴らしさは尊敬に価する。これは母親だからという事とはまた別の話なのかも知れないけれど・・・。

妊娠中、そして子育て中に精神状態が不安定になる事は、私も更年期障害だから失礼ながら解かるような気がする。ホルモンのアンバランスは、確かに心の状態に影響があるのだ。しかし、非常識になってもコントロールしきれないような事まではないだろう。精神病ではないのだから。多少ネガティブ志向になる時があったとしても、それを凌駕する前向きな気持ちを持つ努力はしたいね。

先日の「さくら&ルナ」の元親の妊婦は、それが出来ずに飼育放棄をしてしまった。たった2匹の、手の掛からない猫を飼育しきれない女性が、猫より遥かに手の掛かる人間の子供を育てるのだからこれは大変だな。「猫なんか・・・」と平気で言える父親と、努力を次々放棄する弱い母親に育てられた子は、一体どういう大人になるのだろう?

そして妊婦だから、母親だからという事で全てが免罪されるかのように思っている人たちは、良い事をしているのだからと大抵の事は許されると思っているボランティアと似ている。幸い、私の周囲にいる猫仲間のお母さんたちはいずれも強く逞しく、好奇心と知識欲旺盛で、明るくて前向き(そりゃあ内実は色々あるだろうけど)な人たちばかりだ。自分と自分の子供を守るのは自分しかいないという事を、正しい形で実践している人たちだと思う。大いに誇りを持って自慢して戴きたい。私はそのささやかな場をプロデュースさせて戴こうと思うから。

アイン

見上げる

May. 23, 2004

アインの眼球には、底の方に黒いシミがある。これが何なのかは解からないけれど、歳をとるにつれ出て来たものだ。サイトを開設した頃に、既に10歳近かったアインとミュウ。もっと早くにカメラに目覚めていれば、ミュウもアインも一番美しい頃の写真がもっと良い作品として残せたのに・・・。写真だけあっても仕方ないけど・・・。

ゴマがトイレでオシッコしてくれるまでは、おちおち眠れやしない。私達が階下でトイレ掃除などしている一瞬の隙をみてはベッドで済ませてしまう事が続いているので、ゴマとはゆっくり語らなければいけないな。

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