ミュウ

去年の今日

Jun. 13, 2004

2004年6月13日 日曜日

小川直也は強い。流石、猪木と佐山が直々に仕込んだ逸材だけの事はある。今、日本人の格闘家では最強ではないだろうか。柔道家の頃と比べてもの凄くシェイプアップしたし、気迫も桁違いに見える。しかしあの「ハッスル、ハッスル」というパフォーマンスは困ったちゃんだ。猪木の「ダー!」と違って、気合いが抜ける感じなのだ。上に突き抜けるのではなく、動作も調子も下にズーンと落ちていく感じがしてしまう。

しかし小川は、昔からすっとぼけていたからな。19歳の時、補欠で参加していた柔道世界選手権大会で先輩の怪我の為に急遽出場し、史上最年少であっさり無差別級優勝してしまった。その数年後のバルセロナオリンピックでは一身に金メダルの期待を背負って出たものの、ヨーロッパの選手に簡単に足を払われていまって背中から落ち銀メダルになってしまった。試合後のインタビューで「はぁ、完敗です。以上っ」と表情ひとつ変えずに開き直ったようにそれだけ言っていたのが忘れられない。

その頃から面白いヤツだとは思っていたが、あの「ハッスルハッスル」はどうも・・・。清原あたりもベンチであれを真似しているけれど、ベンチでやるには動作が小さくて目立たなくて良いが、リングの上で勝ち鬨をあげるには何だか間が抜けている・・・と感じるのは私だけだろうか。今からでは変えられないんだろうなあ、アレは。『トラの穴』ならぬ『ハッスルの穴』なんて開設するみたいだしなあ・・・。

6月20日の日曜日、小川が出場する『PRIDE GP 2nd ROUND』がある。本当は会場でライブで観たいが、なかなかチケットが取れないし、一日潰してしまう事になるのも辛い。体調も悪い。フジテレビで夜の10時から放映するので、それで我慢するしかない。PRIDEはルールにキックボクサー有利な縛りが多いK1と違い、組み合っても投げても良いし、サブミッション(関節技)もOKだ。プロレスで禁止されている打撃もOK・・・となると、かなり自由度が高い格闘技という事になる。だから観ていて面白いのだが、やはりプロレスラーに頑張って欲しいというのが私の希望だ。

今日はレン・タムの保護主であった鈴木さんが、新聞紙を大量に運んで来てくれた。色んな方からスイカやお花やお菓子も届いてしまい、恐縮して過ごした。夕方には、キンタロウに面会に行き、しばし抱っこして来た。キンタロウってば、少し我が儘になったみたいだ。よしよし、それだけ元気になったんだね。6月末の土日のいずれかに、退院出来るという確認を貰えた。眼球摘出は今週の水曜辺りで予定しているらしい。頑張れ、キンちゃん。

処分されそうになっていた仔猫を先生が保護しているので、また写真を撮りに行かなくてはいけない。この辺りの百姓らしいが、既にどこかの病院で安楽死させた仔猫が6匹いるそうだ。今回は、運良くマツモト先生に話が行ったので、命拾いしたのだ。里親さんを探してあげないと、病院だって一杯になっちゃう。
ミュウ

Jun. 13, 2004

ミュウの写真は、まだカメラを買い換えたばかりでなかなか使いこなせず、ろくなものが残っていない。悔しい。でも写真だけ一杯残っていても仕方ないのだ。ミュウとの暮らしは、もっともっと長く続く予定だった。突然容態が悪くなってから逝ってしまうまでの日々、そしてその後から今まで、ずっと目まぐるしく忙殺されるままでいるので、ミュウを失った事はあまりじっくり考えないまま来ている。ミュウの事で頭が占領されそうになると、慌てて意識を変えるようにしている。

毎日線香をあげ、水を取り替え、花やお菓子を供えて手を合わせ語りかけていても、あの時の事は怖くて考えられない。まだ生きているものとして話し掛け、ミュウの姿が見えない事を意識の上に持って来ないようにしているのだが、今日のように写真を貼り付けようとして古い日付けのフォルダの中を捜していると、悲しさは少しも古びていない事に気づく。47回目の誕生日の朝は、写真をめくりながらミュウを思い、泣きながら明けた。大人でも泣くんだな。ミュウに会いたい。

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