みーちゃん

固まる

Aug. 7, 2004

2004年8月7日 土曜日

朝から電話で喋りっ放し。捕獲のご相談が殆どだ。でも、それは嬉しい悲鳴でもある。誰にでも出来る事であるという風に一人でも多くの人が認識してくれたら、不幸な野良猫が生まれるケースが減らせるだろう。

しかし反面、飼い猫を避妊せずに出入り自由にして飼っているような飼い主たちが、生まれた仔猫たちを平然と捨てるケースが依然として大変多い事も知っている。別に「平然」ではないと反論する人たちもいるだろうが、結果は「平然」として捨てるのと同じ事をしているのだ。そういう連中は
 ケチで・・・・・・・外食や旅行にはお金を遣うくせに、僅かな避妊手術代を惜しむ
 だらしなく・・・・・世間に迷惑が掛からない猫の飼い方をする最低限度の心掛けが出来ない
 利己的で・・・・・自分の懐が痛まず、自分の目先の生活さえ変化がなければ良い
 意志の弱い・・・避妊して外に絶対出さないという努力が出来ない
 無知で・・・・・・・避妊しない事が猫の身体へ及ぼす弊害も、捨てる事が犯罪であるという事も知らない
 恥知らずな・・・・見ず知らずの他人が、自分の無責任な行動の尻拭いしてくれる事など平気な

人たちだ。つまり、あまり程度の良くない人間であると言える。

そして一様に、自分が何故出来ないのかのエクスキューズに関しては大変に饒舌であり、且つ先手必勝とばかりに攻撃的でもあるはずだ。無責任なエサやりも問題だが、猫が好きだと言って飼っている人たちの中に、まだまだ敵がいる事をお忘れなく。無駄かも知れないが、一言発しておこう。
「避妊して飼え、飼えないくせに産ませるな、糞バカヤロウ」


かくして見かねた個人が立ち上がり、私費で避妊する事になる。しかしそれは猫の為と思うなかれ。見過ごして逃げて自分が後悔し苦しい思いをしなくて済む為、つまり自分の為と思って捕獲・避妊すると思っていれば間違いない。

大田区での捕獲プロジェクトは、今日で一旦片付いたという報告を桃尻ホリホリさんから戴いた。たった二人で(桃尻さんと関根さん)成し遂げた捕獲の結果は以下の通り。
 成猫メス7(避妊後リリース)
 子猫7(2子猫避妊後リリース、4子猫鼻気管炎の為治療入院中、1子猫眼球摘出手術中)

避妊せずにいい加減なエサやりをしていた人から、自分の非を認めたくないが故に罵倒されるような局面もあったようだ。6日間連続の早朝(午前3時からの)捕獲は、勤めているお二人には大変厳しい日々だったと理解している。今後は、保護が必要だった子猫たちの里親募集も待っている。そして、これで決してお終いではないのだ。お二人の熱い想いが無駄にならないよう、私は宣伝に努力しないといけない。

大磯のプロジェクト(こちらも隊長兼隊員の鈴木さん一人きり)も、着々と大人猫を捕獲・避妊しているし、保護した風邪っぴきの子猫たちは治療が進みそろそろ里親募集が開始出来そうだ。今日は飼い猫のうち2匹と保護子猫たちを連れて、こちらの動物病院に来た。仔猫たちは人馴れ抜群。楽しい仮の名前も付いたので、早くご披露したい。

しかし別の獣医の保護猫たちまで押し付けられてしまい、鈴木さんの家には現在、瞬間猫頭数13匹となっている。彼女はちゃんとした里親さんと出会えるまでは決して焦らないと明るく笑っているが、その日々の苦労は容易に推察出来る。彼女とて、体力や時間、お金が有り余っている訳ではない。しかし悲観的にならず、正しい努力をしていれば結果はついて来ると信じられる強さがある。

誰だって根っから強い訳ではない。弱音を吐きたい時もあるだろうし、個人で抱えている問題だってあるかも知れない。鈴木さんは息子を一人で育てている忙しい勤め人でもある。通勤距離だって決して短くない。平日のエサやりや捕獲もあれば、土日には搬送のボランティアもやってのける。あまりの行動力とバイタリティに、私からは「ゴリラ」と呼ばれている。

ゴリラは今、私の身近に二人いる。わだし馬鹿ぶー子もゴリラだ。彼女もたった一人で墨田区のプロジェクトを遂行し、別のエリアの野良猫避妊まで依頼されてしまった。連日の捕獲、そして仕事と多頭飼い。決して楽な人なんかいないのだ。

でもいつも謙虚に構え、しかし明るく笑っている。それぞれに悲しい結果を見るハメになった事もあるけれど、それで落ち込んで人に気遣わせるような幼稚な精神を排しているところが、私が鈴木さんやぶー子を好きな理由かも知れない。彼女たちも私も同様に、努力して自らの弱さや苦しさを克己しようとしているのだ。

前向きで、努力が出来て、楽観的で、そして単純・・・これが大人としてあらまほしき姿だと私は断言したい。大人は他人に迷惑をかけないように自律するところからスタートすべきなのだ。

・・・などと硬い事ばかり書いていたら、頭が痛くなってしまった。うんにゃ、本当は眼精疲労なのだ。寝不足でPCのディスプレイの見過ぎ・・・さっき久し振りで針仕事をしようとしたら、疲れ目の時に顕著になる「先端恐怖症」が酷くて、とても続けられなかった。針が目に刺さるようで怖くて吐き気がし、目を開けていられないのだ。

針仕事とは、洗濯したら中綿が寄ってしまった猫ベッドの裏布を切り開いて、綿を均してキルティングを施そうとしたのだ。しかし今日は直ぐに挫折。この「先端恐怖症」は小学生の頃から始まり、自分が握っている鉛筆かの先端も怖いし、テレビ画面の中でカメラに向けられた包丁の切っ先にまで反応してしまう。眼精疲労のある「とほほ」な小学生だったのだ。

我が家の「家庭内野良」の筆頭みーちゃんと、次に馴れていないタムが今日の写真で揃ってしまった。因みにみーちゃんが入って固まっているベッドが、先述の「中綿が寄ってしまった」猫ベッドだ。これはテレサ・ちん家からのお下がりで、ぷうさんに買って差し上げたのに一度も使ってくれなかったという由緒ある(?)シロモノ。テトも使ったし、ペリーとイオとがギュウギュウに仲良く入って寝たベッドでもある。みーちゃんがいたくお気に入りで、とても綿が寄っちゃかばってしまった程度では捨てられないよ。

タム

ぶーちゃんの陰

Aug. 7, 2004

ジーコジャパン、アジアカップ優勝おめでとう。21時からの試合中継を観る為に、それまでに夕飯とご相談電話を1本終わらせておいた。電話の途中で「君が代」が始まってしまったが、事前にサッカーを観ると伝えてあったので、相手の方も気遣って早々に切り上げて下さったのだった。素晴らしい試合で、TVの前で観ている私達もちょっとエキサイトした。ジーコ(人間のジーコの方だ)が試合後のインタビューで頬を紅潮させて早口で感極まったように語っていた様子は、ジーコファンのこうちゃんと私を感動させた。

そうだよ、我が家のジーコは、紛れもなくあのジーコの名前を貰ったのだ。名付けた当時、既に引退していたジーコがまさか日本に来ていて、しかも2部リーグでしかなかった住友金属に所属しているなどとは全く知らなかったのだが、こうちゃんが考えてつけた名前だった。その翌年にはJリーグが発足し、昔からのサッカーファンの間でなくてもジーコの名は知られるようになった。「長嶋ジャパン」だ「ジーコジャパン」だと忙しい時期だが、どちらも好きなので応援してしまう。

猫のジーコも頑張れ。毎日ジャムに尻の毛を毟られている場合じゃないぞ。君はもう赤ちゃんでも末っ子でもないのだ。

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