テト

器量良し声悪し

Oct. 1, 2004

2004年10月1日 金曜日

目覚めると、微かにTVの音が聞こえるような気がした。左に顔を傾けて、こうちゃんがベッドに寝ていない事を確認する。外はまだ薄暗い。起き上がってTVを見ると、シアトルマリナーズの試合の衛星中継が流れていた。私が音で目覚めないように、ボリュームをギリギリまで絞っていたようだ。「大きな音でも平気。そんなの気にならないから」と何度も言ってあるのだが、こうちゃんはそういう事を気遣う事をやめないのだ。

尤も、集中して更新をしている時にはTVの音を「うるさいっ!」と非難する。非難している対象はこうちゃんではなくて、くだらない事を大声で繰り返すCMに対してだったり、バカ番組に対してなのだが、兎に角妙に癇に障る。こうちゃんも、見てもいないTVをつけておくのは止めれば良いのだ。しかし本当に眠い時には、TVの音など全く気にならない。寝不足は最良の睡眠薬である。

そのこうちゃんは、何故かダイニングの椅子の脇に立ってTVを見ていた。イチローが大リーグ年間最多安打記録に、あと1本というところまで来ていた。「おはよう」も言わず、「ジュース飲む?」と言いながら私は起きて行った。最近では「おはよう」も「おやすみ」もあったものじゃない。さっき寝たばかりなのだ。お互い、相手が後からベッドに入った事は気づかない事が多い。横になればその瞬間に眠りにおちる。そして次の給餌にどちらかが起きるのだ。今回はこうちゃんがベッドを出た事にも気付かなかった。

「飲むかな・・・」と立ったまま答えるこうちゃんに、勝手にオレンジジュースを牛乳で割って差し出す。果汁100パーセントでも濃縮還元のオレンジジュースの場合は飲むと胸焼けするので、たまに牛乳と半々にして飲む事がある。美味しいような、美味しくないようなハッキリしない味だ。きっとじきに飽きるだろう。

濃縮還元だと胸が焼けるのはどうしてだろう?ストレートジュースであっても、やはり日本のものは胸が焼ける。そもそもあんなに色が濃くてドロッとしているのは解せない。まるで皮までジュースにしてしまっているかのようだ。

20年前のカリフォルニアで、ストレート果汁の100パーセントオレンジジュースというのをスーパーで買って飲んだら(決して高級品ではない)、もっと色は薄いし、ドロドロしておらず、胸焼けもしなかった。日本で言う「オレンジジュース」とは全く別物だと思った。自分の家でオレンジを果肉の部分だけ絞ったら、日本で売っているジュースのようではなく、アメリカで買った普通のジュースのようになるよな。

製造者の方が読んで「どんでもない!誤解も甚だしい」とお怒りになるかも知れないけれど、ならば尚の事、是非とも製造過程を見てみたい。どうしたらあんなに濃いオレンジ色になるの?皮まで強引に絞っていないの?

また郵便局へ行く用事があり、仕方なしに思い足を引きずって(嘘です、車で行くのですから)出掛けた。窓口の男(の子)の対応がノロノロとしていて苛々する。民営化されたら、もう少しテキパキするのだろうか?先日、郵便局の簡易保険の満期になって手続きした。10年満期の養老保険だ。10年前、貯金よりもずっと有利だから・・・と勧められて入った。しかし結果としては、定額貯金にしておけば良かったと思わざるを得ない。

配当金7万円・・・と聞いてびっくりした。どう運用して出た利益なのだろう?運用益があっただけマシと思わなければいけないのかも知れないが、当時の預金金利は年4パーセント位だったから、それが定額貯金の半年複利で10年経てば・・・とつい考えてしまった。今でこそ金利など限りなくゼロに近いのでそういう比較は成り立たないが、勿体無い事をした。私の1年の稼ぎ程度は損をしたのだから。

もうかつてのような高金利時代は、私の生きている間には訪れないだろう。今となっては信じ難い事だが、私が20代後半の頃には、年利8パーセントなどという時代もあったのだ(信じ難いのは、私に20代の頃があったことではない)。半年複利の定額貯金だと、10年預けていると倍になったのだ。当時その恩恵にも浴したのだから、今を嘆くまい。

ああ、何だか今日は20年前の話題が多かったな。
タム

声なんか聞いた事なし

Oct. 1, 2004

和田夫妻が里子に出した「お松」が、たった10日でお戻しになった。

お松のせいではない。里親さんに、猫飼いとしての覚悟が足りなかったとしか言いようが無い。僅か10日で何が解かるだろう。新しい環境に慣れるまで、どうしてもう少しそっとしてやってくれなかったのだろう。ちゃんと食べ、良いウンチをし、トイレの失敗もなく、ベッドの下に隠れていても夜になれば部屋を探検して回っていたというのであれば、それは経過としては極めて良好な方だ。

飼い主(里親)は、気持ちに余裕を持って欲しい。猫は人間に都合の良いオモチャではない。馴れるまでは怯える事もある。怯えさせれば威嚇だってする。しかし威嚇は攻撃ではない。精一杯の防御なのだ。

新たに猫を迎え入れたら、その子が環境に馴染むまでは、どうか猫のペースに合わせて焦らずに心を開く日を待って欲しい。1匹飼いの人が悪いとは言わないが、やはり免疫が少ない。猫は2匹以上で飼おう。それが物理的に無理だとしたら、簡単にへこたれて「お戻し」したり、以前飼っていた猫と比較して「駄目」と烙印を押したり、先住猫との折り合いを短期間で諦めたりしないで戴きたい。

里子に出して「お戻し」になる事と「脱走」させる事が、報告を聞いて一番辛い。しかしお松ちゃんは、実力で新しい里親さんとのご縁を引き寄せそうだ。賢い三毛だし、綺麗な子だし、きっと良い結果になるはず。レンとタムも、お戻しになってうちに来た子たちだ。いい子たちを貰って幸せだ。抱けないけど、それでもいいのだ。

前日の「猫雑記」へ 翌日の「猫雑記」へ


月別INDEXへ戻る

「猫雑記」INDEXへ戻る

inserted by FC2 system