ジーコ

ずっとトロトロ

Oct. 13, 2004

2004年10月13日 水曜日

朝早く、ジーコは大量に水ゲロを吐く。かつて日に何度も吐いていた頃と比べれば回数は減り、体重も少し増えたものの、それでも一日おきには吐いていた。今朝は、吐いたものがもの凄く臭かった。殆ど水分なのだが、刺激のある酸っぱい臭いだ。ジーコ自身もかなり苦しそうだった。せめて少しでも楽になれば・・・と補液して貰うつもりで病院に連れて行った。この時点で、既に私達の気持ちがどういうものであったかは、解かる人には解かるだろう。

かなり強く黄疸が出ている。色々と思うところあり血液検査はしないつもりだったが、やはり治療方針を決める為にも一度はスクリーニング検査をしておきましょう・・・という事になる。奥さん先生がジーコを押さえて上を向かせ、マツモト先生が喉の血管から苦労して採血するのを、私は診察台の傍に立って見ていた。針を刺すのにちょっと手間取ったのだが、ジーコは動く事もなく、おとなしく採血されていた。

結果としては、腎不全どころか肝不全の状態だった。もうあまり長くないでしょうと言われる。ミュウの時で、マツモト先生は私達の気持ちを解かって下さっているので「入院させないで自宅療養しますよね?」と確認される。「はい、勿論」と私は答える。今日全ての結果が解かった訳ではないので、週末あるいは週明けに更に詳しい結果が出ると言われる。念の為、甲状腺の機能も調べると言われた。

今日の段階で際立っていたのは、ALPの値が正常値で62-212のところ948と出た。GPT/ALTが正常値で29-84のところ362。GOT/ASTは18-53のところ131。

とりあえずは注射と補液をして貰い、3日分の飲み薬を戴く。たった3日分?深読みはするまいと思うのだが、どうも辛い。代謝を止めたいので歩き回る事もさせないように、絶対安静だと言い渡される。無理矢理そうさせずとも、もう殆ど動きはしないないのだが・・・。

自宅に連れ戻って、落ち着ける場所(ケージの猫ベッドか大型のコンテナキャリーの中)を幾つかジーコ仕様に整えておく。ケージに閉じ込めようとしても無理だった。出ようとして却って興奮させてしまう。ジーコは休み方を自分で心得ている。彼の思う通りにさせよう。

こうちゃんと今後の事を話し合う。二人とも思うところは一緒だ。ジーコの望むようにしてやりたい。気分良く過ごさせたい。

覚悟はある程度していたものの、激しい感情が時々波のように寄せる。こんな事まで言いたくないのだが、時折感情が抑え切れなくなってしばし泣く。さんざん泣いた後は、夢の中にいるようで熱っぽくボーッとしている。何もしたくない。しかしそういう訳にはいかない。ここが正念場なのだろう。去年のミュウの時には勤めを何としても続けようとしていたものだから、最期の一日しか一緒に過ごしてやれなかった。私は馬鹿だ。

こんな時でもトラブルを持ち込まれる。上福岡のSOSの件で、野良猫駆除推進派から苦情・批判メールが届いた。地域のことは地域で解決して欲しいと思うが、それでも金も手も提供して野良猫が増えないように避妊プロジェクトを推進して差し上げたにも拘わらず、何も負担しないで駆除だけ望む住人から「(無責任に駆除)反対、反対」とだけ言っているような言われ方をする覚えはない。結局、避妊の費用は全額《猫の手倶楽部》で負担する結果となった。

私は、何もリスク負担をせずに反対運動だけするのは大嫌いだ。妥協案として、命だけは守りたいと思う余所の地域の有志だけで金を負担し、手間も提供してきた。但し、元の依頼主である当事者が身を引いてしまった事で、あの案件は放棄されたも同然なのだ。避妊だけなら簡単だが、その後地域との折り合いをつける努力と糞害を防ぐ事も含めたエサやりが続けられない限りは、本当の意味では問題は解決しない。

こんな時に言い掛かりをつけられたようで大変迷惑だったが、一応きちんと説明して返事をする。ご興味のある方は、お問い合わせ下さい。私からのメールを転送致します。
アイン

仰向けでうとうと

Oct. 13, 2004

アインも昨夜に続いて吐く。しかしアインの方が体調はずっとマシなようだ。先生も今日はアインを診て、(心筋症とは言え)呼吸の乱れもないようだし、無理に血を採ったりしないでおきましょう・・・と言って無罪放免になった。目にも力があるように感じる。生きる気力がある感じがするのだ。ジーコにはそれがない。

同病(猫キチガイも膠原病もだ)のミヨコは、幾ら親身になって説得しても聞き分けの無い私に言い聞かせるかのように、自分の決意を語ってくれた。自分は自分で勝手にやるから、お前ももう勝手にしろ・・・何も言わないから・・・と言っているのではないはずだ。解かってるんだよ、心の底からね。

「膠原病に限らず、根本の治療法が無いモノは根っこの部分は交感神経を働かせず、アドレナリンの量を最小限にして生活するしかない。追われず、焦らず、急がず、怒らず、嘆かず、悲観せず、楽観せず、力を抜き周囲を気にせず、ユルユルと笑いながら生きるが、最良の治療法と思う。

末端の症状には、現代医学の対処療法しかないだろう。1箇所0のレベルまで回復したら、違うところがマイナス3になる。また0に近づくと、他がマイナス4になる。そうして繰り返し、全体的に低下していくしかない。これは、しょうがない。

ただ、根っこの部分は自分の生き様で改善できる。やるしかない。長生きしたけりゃ。」


私はやっぱり大馬鹿だ。

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