《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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マルコ 寛ぐ
Apr. 17, 2005
2005年4月17日 日曜日

昨夜、ビールを飲んだら眠気に襲われ、ビデオを観始めた直後に中断して寝てしまった。随分と酒に弱くなったものだ。その方が健康的だけど。それに前日は寝ていないも同然だったしね。

それで今日は、眠くならない時間に映画を見始めた。今回借りた最後の1本、『Memento メメント』だ。

主人公は妻をレイプされ殺された時のダメージで、「前向性健忘」となり、10分間しか記憶が保てない。何かしようとしても、し始めた頃の動機すら忘れてしまうのだ。しかし妻の復讐を果たそうと、主人公レナードは犯人を探し始める。

レナードの元々の職業が、保険会社の調査員(MASTER キートンと同じ。アメリカ映画ので良く出て来る探偵は、この「調査員」である事が多い)であるという伏線があるので、素人の犯人探しにも、そして謎を解いていこうとする手法にもリアリティがある。

彼は自分に確かな記憶がなくとも、真相は必ず突き止められると言う。記憶と言うものはそもそもが曖昧で主観によって捻じ曲げられた真実であり、警察の捜査だって調査して得た小さな事実の積み重ねで真実を解き明かすのだから。「記憶」より「記録」だと彼は言い切る。

物事の真実とはそういうものだという信念に基づいて、断片的な事実が次々と彼の撮るポラロイド写真にメモされ、またキイワードが身体に刺青として残されて行く。

彼と接触し彼に協力を申し出る人間たちは、彼の記憶障害を利用して、自分に都合の良い結果を出そうとしているらしい。ナタリーは恋人を殺させた刑事への復讐にレナードを使い、刑事テディは麻薬の横流しの事実を消そうとして売人ジミー誰の言っている事が真実で、誰が騙そうとしているのか。レナードにも解からないし、観ている私達にも解からない。解かり難いのだ。

何故ならば、物語は結末からスタートし、10分刻みで記憶が途切れ、その都度時間が逆行して描かれて行くのだから。最後まで観て初めてスタートラインに立ち、私達も記憶を逆行させて、その前に描かれたストーリーの記憶を手繰り寄せながら結末へと辿り付く。そして改めて咀嚼して、真相をやっと理解する。

この斬新な表現手法は、全世界で絶賛を浴びていた事を知っていた。ゲームにのめり込む世代に受け入れられ易いのも解かる。

客観的な説明は一切無い。主人公と同様、私達観客の解釈や判断は自由だ。しかし先述のレナードの事実認識観こそが、恐ろしい真相と、これからも生きて行く目的となるであろう復讐が永久に繰り返される事を暗示していたのだ。

ディーテイルや、レナード役のガイ・ピアースの演技も行き届いているのに感心した。

しかし疲れた。昼間から頭を使い過ぎた。観終えた直後は「解からない・・・」と言っていたのだが、次第に断片が繋がり、私達の頭の中にも「恐ろしい真相」が作り上げられた。監督クリストファー・ノーランにすっかりハメられました。

すっかり騙された『ユージュアル・サスペクツ』よりも、ずっとリアリティも衝撃もある。

ベネバックパウダー(プロバイオティクスのパウダー)を振りかけたナチュバラが気に入ったぶーちゃんは、今日のウンチは固かった。ホッとする。名前を呼ぶと、小さな可愛い声で返事をする。呼び続けると、いくらでも返事をし続ける。可愛い。一番巨大な猫なのに、一番愛らしい声で鳴く。

しかしタムは、ベネバックパウダーもダイジェストエイド(酵素)も嫌いみたいだ。好みは様々で難しい。全員に目を行き届かせ、好みに耳を傾け(ているつもりになり)、飽きるまで撫でてやりたい。やりたい事を全てするにはとても時間が足りないけれど、出来るだけの事をしよう・・・楽しんで。

とりあえずは抜け毛のシーズンだけに、せっせとブラッシングと床掃除だ。

ジャム

睨みを利かせる

Apr. 17, 2005


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