ペリー
何かに見とれる
Apr. 22, 2005 |
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2005年4月22日 金曜日
我が家は傾斜地のドン詰まり近くに建っており、脇にはやはり傾斜地の林(藪)がある。
かなり鬱蒼とした林で、そこにウグイスもいればカラスの巣もある。
林そのものが斜面だし、やがては崖となっているので、人はそこに立ち入る事は無い。
崖の上は道もあるし、家もたくさん建っている。
地形が複雑なので、文字で言い表す事は難かしいのだが。
その崖と林を家の中から唯一眺められる場所が、2階のトイレだ。
窓から、生い茂った木々や崖の上の家が見える。
その家の窓に、とうに夜半を過ぎても灯かりが見える。北側の窓なので、たった一つの窓だけど、トイレからその灯かりが見える度に、ああ起きているのは私だけじゃないんだ・・・とホッとする。
アインたちの強制給餌の日々は本当に一日中起きていたし、先に何があるのか、どうなってしまうのか、不安で孤独だった。
もしかしたらただ単に階段の踊り場に電灯が点いているだけなのかも知れないし、防犯の為にどこかの灯かりを点けて寝ているのかも知れないのだけれど、知らない家の灯かりひとつで勝手に励まされて来た。
今は仕事で徹夜に近い日もあって、やっぱり「ああ、また灯かりが見える」と毎日見ている。
磨りガラスなので、部屋の中は全く見えないのが良い。そ
してトイレの窓から見える灯かりはそれだけで、あとは背の高い藪だけに殆ど真っ暗・・・というところもまた郷愁を誘うのかも知れない。 |
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週末なので、仕事を夕方で終えてビデオを観る。
流石に根を詰めた後は目が疲れているので、今夜は軽いものを。
今更ではあるが、人気のフランス映画『アメリ』を観た。
いつもいつもハードなものばかり観る訳ではないのだ。こういう少女趣味なものも好んで観る。キャラハン刑事、ごめんなさい。
一言で言ってしまえば洒落たお伽話で、古い映画ではないのに昔のパリの匂いがプンプンする。
と言っても、パリに住んだ事なんかないけど、古い映画の中のパリ・・・とりわけモンマルトル辺りのムードがたっぷり。
撮影にあたり、監督は古びたムードを出そうとあちこち作り替えたり、街角のポスターなども張り替えたと言う。
戦後間もなく、もしくは戦前のパリを描いたと言っても信じてしまう位、全てが今っぽくない。
唯一現代の話だと解かるのは、幾つかの新しい文明の利器が出て来るからだ。
電話機に短縮番号登録機能があったり、老画家の部屋にはビデオカメラがあったり、ビデオテープが効果的にコミュニケーション手段として使われる場面があった程度だろうか。
それから重要なキイポイントともなるディーテイルとして、あの(様々な映画でよく観てきていた、印象的な)パリ東駅(写真左参照)に、スピード証明写真のボックスがあったという点が、これは現代の物語であるという事を思い出させる程度だ。
あとはひたすら古風で、これでもか!という位にパリ臭さが全編に漂う。
メリハリの無い少年のような足のアメリが履くペタンコ靴、短いソックス、女の子だったらみんな好きそうなファッション、色彩が独特で一口に「可愛い!」と言ってしまうのは不適切だと思える壁やファブリックの深い色合い、不思議の国のアリスとアメリをダブらせるような仕掛けの調度品、そして古い古いアパルトマン、街の石畳、モンマルトルの人々の喋る下世話な感じのするフランス語の発音。
そしてアメリも好きなクレーム・ブリュレ(アメリが好きなのは、表面の砂糖がパリパリになったところをスプーンで割る事なのだが)は、今や日本人の女の子もみんな好きだろう。
(実は私も好きだ、女の子じゃないけど)
食料品店の男の子が配達する箱の中にはアーティチョークに隠したキャビア、いけ好かない店のオヤジの部屋ですら、ドアノブひとつとってもアンティークで素敵だ。
物語は他愛も無いほのぼのとしたラブストーリーでもあり、アメリという内向的で空想好きでイタズラ好きな少女が巻き起こす、ほんの小さな奇跡を綴っただけの物語なのだが、こういうものに女の子は滅法弱いだろう。世界中でロングランしたのも頷ける。
出て来た猫(スチュワーデスの友人から預かった)がサビ猫なのもオシャレだと思ったのは、私の偏見だろうか? |
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ガラ
アタシも見とれる
Apr. 22, 2005 |
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今日はナチュバラのドライ8袋と、シルバーのハイポテンシャルが2瓶、そしてこうちゃん用のカメラが届いた。
全て代引きだったので、一気に家から金がなくなる。
来週早々、また銀行に行っておろして来なくちゃいけない。銀行には金が唸る程ある・・・但しそれが全て私の金ではないというだけだ。
あとはDVDとビデオのコンポを買えば、もう当分大きな出費はないはず。
エアコンや冷蔵庫でも壊れない限り・・・どうか今年の夏には壊れない事を祈る。 |
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