《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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チャイ

ボクも頑張ったよね

Sep. 2, 2006
チャイ

2006年9月2日 土曜日

たった150グラムの仔猫を独り暮らしのお勤めの方が保護したので、ケアのご相談に預かりつつも、やはり長時間のお留守番は難しいだろうと思い、授乳ボランティアを募集させて戴いた。

決まるまでは一日中気が揉めて仕方なかったけれど、やっと昨日の深夜にメドが立った。

既に他の子も一時預かりして下さっている方だけに、何とか別の方にお願い出来れば・・・と思ったのだけれど、結果として他に見つけられなかった。



私が預かるしかないか・・・と随分悩んだ。しかし今の状況では共倒れになりかねない。実際このところ二人とも体調がすこぶる悪く、仕事と猫家事とエサやりだけで情けないがヘトヘトなのだ。歳はとりたくない。

ノルンちゃんしかし今日の午後、仔猫は無事にメルロさんのお宅まで届けられ、離乳するまでの間だけお預かり戴く事になった。

仮名は「ノルン」ちゃん・・・女の子のようだ。ご覧の通り、とても可愛い。うちで預かったら、2度と手放せなくなるだろう。



どなたかの保護猫の一時預かりを求める場合、毎度、見つかるかどうかハラハラし、決まれば決まったで本当に申し訳なく思う。

でも、そうして繋ぐことの出来た命は、確実に幸せを得られるだろう。

あちこちで保護されている猫たちに、どうか幸せな未来が訪れますよう・・・そして捨てられたり殺されたりする不幸な仔猫が生まれなくて済むよう、やはり私は「不妊・去勢」を選び続けるだろう。

それは自分の心も身体も痛む事無く、また自分の手を汚さなくて済む方法だという事ではなくて、小さな命の健気さや儚さ、或いは惨たらしい死をたくさん目にして来たからこそ、どこで現実社会と野良猫たちの共存の折り合いをつけるかというギリギリの選択の場で、選ばざるを得ない選択肢であるという事だろう。

簡単に死んで行く仔猫たちを、もう見たくない。



「ならば堕胎は命を抹殺する事ではないのか」という、底なし沼の議論に陥る事はしたくない。屁理屈を言いたくないし、見聞きしたくもない。

だが、少なくとも、私には胎児だった頃の記憶が無い。そして胎児だった私は、母親の存在に依存する事なしには命を維持出来なかった。

しかし、ひとたび母親の体外へと産み落とされたならば、たとえその瞬間に母親が死のうと、助けてくれる手があれば命を維持出来るだろう。

猫に関しても、そう考えるしかない。

何が正解かという問題ではなくて、私は一体どうしたいのか、どう生きたいのかという問題の延長上にある事柄だから、きっと他人の価値観に左右される事も無いだろう。



6年前、明美さんが自らの手で保護した「あみ」ちゃんが、先月27日に永眠した。

あみちゃんを保護した時、明美さんの家には「にゃん太郎」と「ショー太郎」の2匹だけだった。あみちゃんの保護辺りから本格的にお付き合いをさせて戴いていたのだが、その後2001年春には「ポッポ太郎」と「ジュリナ」、そして翌年には「きらら」ちゃん、「練太郎」という具合に、4匹もの里親になってくれていた。



15匹のSOSで救出した内、我が家の車で運んだ4匹が「ポッポ太郎」と「ジュリナ」そして「雅さん(フィズ)」と「公太郎(ザビエル)」だった。

九州のおニャアニャンの家に「雅さん」と「公太郎」が行くまでの間、大きな4匹を全て預かってくれていたのが明美さんだ。

ポッポもジュリナも、雅さんも、そして金井さんが引き受けてくれたでぶっち(バビル)も小町(チョビ)も、みんな幸せになって、そして天国へと旅立った。

今、生きているのは公太郎だけだ。



その公太郎が、おニャアニャンと一緒にガンと闘っている。






どうして病気なんか存在するのだろう。

罪深い人間にならば兎も角、犬や猫のように元々短い一生の上、無垢な魂を持つものに、何故わざわざ病気を与えるのだろう。



今は発症していないものの、チャイはダブルキャリアだ。

口角炎は一向に完治しないし、常に唾液が漏れている感じだ。それもかなり臭い。

骨と皮だけで現れた時、ここまで元気になれるとは予想出来なかった。チャイも頑張ったし、私達も諦めずに頑張って来た。それでも病気の元となっているウィルスを根絶させる事は出来ない。





今更だが、誰が開けたんだ、パンドラの箱を。

恨めしい。あ、開けたのは「パンドラ」か。

このバカタレ女。



しかしパンドラの箱には、ただ一つ飛び出さずに残ったものがある。

それは「希望」(「予兆」とも言われる)だったと伝えられる。

病気や災害、悲しみや悪しき心・・・そういうものに打ちのめされても、希望があれば人は生きられる。そういう寓話なのだろう。

僅かな希望を信じればこそ、野良で状態がとても悪かったあみちゃんに手は差し伸べられた。

今こうしている時にも、同様に自らの手を汚して小さな命を保護している人たちが存在している事、その事自体にも希望を感じる。捨てる人間だけじゃない、殺す人間だけじゃない、見て見ぬふりをする人間だけじゃないんだと。





あみちゃんはジーコと同じように、最後の一滴まで静かに燃え尽きて亡くなった。

「あみ」という名前は、明美さんから二文字とって息子のリュウちゃんがつけたものだ。家庭内野良状態だったあみちゃんだけれど、一番安らげるところで最期を迎えられた事は、どれだけ幸せだったろう。

保護当初を知るだけに、あの時に死んでいてもおかしくなかったあみちゃんが6年間幸せに生きた事は、僭越ではあるけれど私が証言したい。



久し振りで明美さんの声を聞きながら、しみじみと泣いた。

あみちゃん、安らかに。



さて、うちの家庭内野良のトリコロール隊は、今日も元気に和室を破壊してくれている。

大将はメラだ。何と言っても身体がデカい。ビルも大きい猫だが、そのビルより一回り、プティより二回り大きい。

メラ(右端)

覗きに加わったり

Sep. 2, 2006
メラ
メラ

ビルを脅したり

Sep. 2, 2006
メラ
メラ

女の子らしいアタシ

Sep. 2, 2006
メラ


覚え書きとして:

朝はトーストとアイスコーヒー、骨付きハムの切り落とし、胡瓜とセロリスティック。


昼は焼き肉とご飯。食べ終わった頃から奥歯が痛い。


おやつに梨。


夜はご飯を炊いて、ゴーヤチャンプルー(ゴーヤ・豆腐・卵)とマグロの赤身の刺身。

顔と奥歯が痛いので、恐る恐るゆっくりと食べる。それでも殆ど丸呑みで、カワムラさんやモアの気持ちが解かる気がした。

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