《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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ルス

暑中お見舞い

Aug. 5, 2007
ルス

2007年8月5日 日曜日

物凄く暑い。

昼間、ゆうパックを配達に来たオジサンが「暑いね〜、どうなっちゃってるんだろうね〜」と大声で言っていた。

この時期の配達は、本当にご苦労様だと思う。

気持ちとしては、冷たいオシボリと麦茶でもお出ししたい。でもお互い忙しいから、感謝の言葉だけでおしまいになる。現代の都会って、つまらないな。



いや、30年前の田舎ですら、そういう事がやり難くなっていた。

ゴミの回収が、いつも実家の所まで来ると昼めし時だったので、うちの前の空き地で弁当をつかっていた作業員の人たちに母は声を掛け、うちの縁側や茶の間の上がり口で腰掛けて食べるよう薦め、味噌汁やお茶、漬け物などを振る舞っていた。

その中に一人夜間高校に通いながら働いている男の子がいて、修学旅行のお土産に京都の七味唐辛子を買って来てくれた。「**さん、トンガラシが好きだから・・・」と、その子は言ったと言う。

きっと母の事だから、人様に食べさせる漬け物(白菜漬けか何かだろう)にも、盛大に七味を振ってお出ししていたのだろうと、その言葉から推察出来る。

しかし、いつものように声を掛けると、役所から叱られたのでもうお邪魔出来ないのだと言ったそうだ。近所の人が役場に電話して「いつも**さんちで油を売っている」と告げ口したらしい。



その話を聞いた時、嫌な世の中だなあ・・・と思った。

ゴミの回収だって屎尿処理だって、あまり人のしたがらない仕事を真面目にこなしてくれている人たちがいて、それで私達の生活は清潔に保てているのに・・・。

昼飯の時、感謝の気持ちで出されたお茶やお茶菓子を受けて、どこが悪い。母が役場に文句を言ったかどうかまでは当時既に私は家を離れていたので知らないが、私だったら抗議するだろうな。

でも一番憎たらしいのは、通報したご近所の人間だ。





母は育ちの良いお嬢さんだった上、とても綺麗で気の強い人だったものだから、娘時代は大層お高くとまっていたらしいが、大家族の長男に嫁ぎ、やはり見ず知らずの行きずりの他人にお節介を焼いてばかりいた姑(私の祖母だ)の影響を受けてか、私達から見たら祖母にそっくりな、気さくでお節介な主婦になって行った。

私もいい加減お節介だと思うが、母や祖母ほどではない。

祖母は、突然の雨でうちの軒下で雨宿りしていた見知らぬ女学生たちを家に上がらせて、おなかも空いているだろうと言っておにぎりを作って食べさせた。

小学生だった私が学校から帰り、おやつに「味噌のおにぎり作って」と言うと、今日は冷やご飯が残ってないんだよ・・・と言う。それでそのエピソードを知ったのだ。





それにしても暑い。

でも過去には40度を記録した夏もあったのだから、記録で言えばまだマシか・・・と思っても、過ぎてしまった暑さなんか実感として覚えちゃいないから、今年は今年で充分に暑いと感じるのだ。

ルス

申し上げたら

Aug. 5, 2007
ルス

そんな暑い暑い日曜日の昼近く、お昼はどうしようかな・・・と思っていたところに電話が鳴った。

ムーちゃんからだった。

「あなた、今、何してる?」
「えっ?仕事(の内容)ですか?」
「違うわよ、今、時間ある?」

暑さでボケていたのかな。いや、気が小さいものだから、ちゃんと働いているかどうか聞かれたような気がして、ついそんな受け答えをしてしまったようだ。

「今ね、トウモロコシの天麩羅揚げていたの。あなたの家まで持って行ってあげるわ」
「えっ、こんな暑い中・・・いいです、いいです、こちらから戴きに上がります」
「そうお?揚げたてが美味しいから、じゃあ待ってるわ、直ぐにおいでね」
「はい、服を着たら直ぐに出ます」

エアコンを入れているのに暑くて、半裸で動き回っていたのだ。ド派手なアロハシャツを引っ掛けて、こうちゃんと二人で家を出る。

しかしアロハシャツって暑い。



ムーちゃん、鼻の頭に汗を一杯かいて、ニコニコして出迎えてくれた。

ムーちゃんはこうちゃんの顔を見るなり、又しても捕獲のお礼を言う。もうこれ以上はお礼なんか言わないで下さいよ・・・と私は言う。

それでもムーちゃんは、ミーコちゃん一家が仲良しで、毎日揃ってご飯を食べに来てくれるのが嬉しいという事、それからミーコは耳が聞こえないらしいのに、あんなに子供をちゃんと育てて、健気で、ワタシ、胸が一杯になっちゃって・・・と目を赤くして言っていた。

ミーコちゃんは小柄な縞三毛で、亡き「しーちゃん」とちょっと似ているのだ。それで尚更、私にとっても気に掛かる野良猫なのかも知れない。





良かったらちょっと上がって行かない?・・・と言うので、ちょっとだけお邪魔させて戴いた。

大抵の場合は人様のお宅へは上がり込まずご辞退するのだが、ムーちゃんとは気心が知れて来たら、お互いあまり踏み込まず、しかも話が通じ、親子ほど歳が違うのに楽にお付き合い出来る。

死ぬまで仕事をしていたいので・・・と言っていた言葉が、この70代の女性の生き方や意欲を表しているような気がする。実際、色々な仕事をしているのも解かって来て、それを応援したい気分だ。



ダイニングには、既にトウモロコシの天麩羅を一杯、持ち帰れるように用意しておいてくれた。

カチューシャして前髪が落ちてこないようにしている。こんな熱い日の、一番暑い時間帯に揚げ物をしていたのか・・・私にはとても真似出来ない。

「ちょっと、揚げたてを食べてみる?」
「はい、いただきます」



噂には聞いていたのだが、衣が薄くてパリッとしていて大変に美味しい。生のトウモロコシでないと、こうはいかないらしい。

私も、先日習った料理は、翌日すぐに作っておさらいしたんですよ・・・偉いでしょ?と言うと、とても喜んでくれた。教え甲斐があるでしょ、私って。へっへっへ。



今度は、PCをお教えする約束をして、おなかも空いたのでお暇した。

私は10年以上同居していながら、遂ぞ姑とはこんな風に一緒に何かをしたり、楽しく笑い合ったり、感激して手を握り合ったり・・・などという事は出来なかった。残念ながら、気楽に付き合える相手ではなかった。

本当は仲良く一緒に色々とやりたかったのだが、この家では既に様々な生活スタイルが出来上がっていて、そこには一歩も踏み込ませて貰えなかった。

新たに何か提案しようものなら必ず軋轢が生じ、それは大騒動へと発展し、「出て行け」となるのがオチで、私達はひっそりと小さくなって、ストレスを溜めながら生きていたのだ、10年の間。



ムーちゃんは、私の実母のような気の良い世話焼きで、社会との関わりや、社会の中で自分に存在価値を持たせる事を大事にしている。

どこまで言うか、どこまで踏み込むか、どこで去るか、どこまで我慢するか、そういうバランス感覚は、生まれ持ったものはあるとしても、やはり社会の中で揉まれ・失敗して・痛い目に遭って身に付いて行く。

尤も、痛い目に遭ってすっかり懲りてしまったら、母やムーちゃんのような突き抜けた明るさや意欲的な生き方にはならないのだと思う。

だから私も、懲りない性格のままでいいや・・・と思う。もう直せないんだし・・・。

ルス

あと2日もすると

Aug. 5, 2007
ルス
ルス

立秋よね

Aug. 5, 2007
ルス

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