《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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マーゴ

はじめまして

Apr. 20, 2008
マーゴ

2008年4月20日 日曜日

いよいよ今日はマーゴの移動だ。うまく行くだろうか?



マーゴは撫でさせはするものの、無理に抱き上げようとすれば威嚇して素早いパンチが飛んできた。既に右手とオデコに爪が入り、ちょっぴり流血もしている。

そりゃあ怖いよね。あれはむしろママが悪かった。ケージの中に顔を突っ込んだりして・・・



だけど今日は、どうしてもやらなければならない。一日延ばしにしていても埒が明かない。

すっかり元気になっているのに、狭いケージでは運動不足になり、エコノミークラス症候群になったら大変。血栓が流れて詰まったら、場所によっては死んでしまう事だってあるのだから。

それにこんなに人恋しい子が一人で玄関のケージでは、行くに何でも寂しいだろうと心配になる。





ケージの扉を開けても出て来ようとはしないので、毛布を頭から身体に被せて、敷物にしていたバスタオルごとキャリーに移す事にした。

暴れはしなかったものの、かなりの大声で鳴いた。今度は何をされるのかと、さぞかし怖かったんだろうね。

そしてカワムラ部屋に持ち込み、ケージへと移す。これもそんなに苦労はしなかった。



真っ先にカワムラさんがケージに近づき、マーゴをケージ越しに嗅いで、ケージの桟に身体を寄せていたマーゴの身体を舐めてやっていた。

流石、カワムラさん。オンナ好き。

しかもカワムラさんたら、食欲も増している。色気は生きるパワーを増すのか。



リマもケージ越しで鼻を突き合わせて挨拶している。どちらも威嚇なし。

ガラもテトもイオもやって来て、いずれも興味津々。特に誰も威嚇せず。

ペリーだけは廊下で仰向けに寝たまま、関心が無いみたいだった。



この様子だったら次のノミ駆除と駆虫が済むまでには、すっかりこの部屋にも猫たちにも馴染んでくれるだろう・・・と安心したのも束の間・・・その後が大変だった。

いや、半日以上経った今も、まだその「大変」は続いているのだが・・・。





マーゴは気が狂ったように鳴き叫んでいる。こんなに大声で鳴くのは、リタ以来だ。

突然こんなに大勢の猫の居る部屋に入れられて不安なのか、怖いのか、それとも単に他の猫たちのようにケージから出たいだけなのか・・・


撫でて声を掛けていたら少し落ち着いたので、ここは暫くそっとしておこう、人の気配があれば鳴き続けるものだから・・・と私たちは2階に引き揚げ、次のカワムラさんの給餌まではそれぞれの仕事をする。



しかし多少の誤算があったようだ。

私達が居なくなってからも鳴き続け、多少は暴れもしたとみえてハイポの水はひっくり返す、フードは撒き散らす、ますます大声で鳴き続けていてパニックを起こしているように見える。





さあて、皆さん、お立ち会い。

野良猫を保護して家に入れたばかりの時の、或いは里子に迎えたばかりの頃の、人馴れ、先住猫との相性、そして夜鳴きの問題が、川口家でも派手に勃発しましたよ。

おとなしくて従順かと思ったマーゴだけど、元気になるにつれて「流石サビ猫だわ」と思わせるような強さをここ数日は見せてくれていたから、ハンパじゃありませんよ、この状態は。



川口はどうするのかって?

別にどうもしやしません。保護猫を入れるってえのは、こんなもんです。



ガラの時を思い出せば、あの子は仔猫だったにも拘らず、もっともっと野良っ気が強くて、大暴れして先生ですら何も出来なかった。勿論私達は触る事すら出来ず。

カンピロも回虫も出ていたので、それが落ちきるまでの1ヶ月はケージ暮らしだったのだ。

元気が出て来て退屈し、ウンチをケージの外に放り投げようが、通り掛かる先住猫たちを踏み台の下に隠れていきなり飛び出して脅かそうが、兎に角ひたすらケージ暮らし。



シャインの時には、抱き上げた途端に噛まれて流血もした。今だって噛む。

ジニーだってカンピロあり、1ヶ月はケージ。

テトなんかカンピロもコクシもあり、おまけに門脈シャントと言われて食餌制限んもあり、1ヶ月以上ケージでの隔離生活を余儀なくされていたのだ。

カイルだってご飯や水を替えてやろうとする度に威嚇とパンチ、そして飛び掛って来ての噛み付きがあったのに、ある日突然、撫でられてゴロゴロ言うようになった。

それでも、今ですら撫でていると噛もう噛もうとする日々だし、ケージから出そうとしても怯えて固まってしまい、出やしない。



思い通りになる事ばかりじゃない。

多頭飼いが極まって来てからは、一部屋新しい子に開放してやる事が出来なくなり、殆どの子たちが一通りケージ暮らしを体験しているのだ。



「飛び付き肩乗り」で自由気儘の傍若無人アンダには、毎日どこかしら怪我をさせられているし、もう全身、引っ掻き傷だらけ、血だらけ。

それでも可愛い事に変わりは無いし、そのアンダもケージ暮らしから始めて、今だって食餌とトイレは開け放ったケージの中でしている。





マーゴだっておんなじ事だ。

過酷な野良生活の中で、出産も子育ても経験し、冬も嵐の日も乗り切って、また妊娠して出産間際に捕獲されたマーゴ。

そしていきなり病院で手術され、知らない家に連れて来られ、少し元気になったと思ったら、デカい猫のたくさんいる部屋に移されて、それはそれは不安に違いない。

私がマーゴでも、きっと叫んじゃうだろう。



だから時間の経過に任せるしかない。

マーゴも先住猫たたも、私達人間も、ここは根競べして頑張って乗り越えるしか無いのだから。みんなで少しずつ我慢して、それで初めて家族や社会が成り立つのだから。





幸い、先住猫の方が威嚇する事は今のところ無い。マーゴが大人猫にしては小さいせいか、ガラも怖がって居ないようだ。

さっき覗いたら、無事にトイレも使えていた。



そのトイレ掃除をしてからニュッと頭をもたげたら、怖かったんだろうね、いきなり威嚇された。そして撫でて落ち着かせたつもりが、ふと何らかの本能が目覚めたのか、私の顔にパンチした。

何をされても平気だよ。

ちゃんと食べて排泄して、元気で過ごせていさえすれば、いつかは新しい環境に馴染むのだから。どの子も全て、そうやって一定の通過儀礼をやり遂げて、我が家の一員になって来たのだから。




狭い場所だったから安心していたのかも知れないけれど、もはや次のステップに進むときが来たのだ。

マーゴには新しい試練となって可哀想だけれど、みんなも同じ試練を乗り越えて来たからこそ今があるのだ。





ケージには覆いをしたので、暗くてあまり良く撮れなかったけれど、やっと写真をお見せ出来る。動画も撮ったので、マーゴの可愛い鳴き声と共にご披露します。

この時は、まだそれ程泣き喚いていなかったのになあ・・・

マーゴ 鳴く鳴く(動画) Apr. 20, 2008


兎に角、暫くはマーゴも私達も先住猫たちも、諦めて時の過ぎるのを待つしかない。

泣き叫ばれたらみんなだってストレスだろうし、マーゴは一番辛いだろう。

私達もそりゃあ辛い。困ったなあ・・・と思うのも事実。強がりを言っても、私達だって弱い普通の人間なんだから。



だけどジタバタしても仕方ない。ここで踏ん張らなければ、愛あって始めた事も失敗に終わるだけなのだ。



これまで、1匹ずつ(きょうだいの場合、一度に2匹3匹という事もあったけれど)迷いながらも増やして来た過程では、決して易々と増やせた訳じゃない。

その都度、ある程度の問題は起きて、それをみんなで頑張って乗り越えて来たのだ。

あの時、自分の心の弱さに負けてしまっていたら、今は無い。



苦しい時、困った時、迷った時ほどしっかりと足を踏ん張って痩せ我慢をしなければいけない。この困難を乗り切る事から逃げていたら、いつまで経っても私は弱いままだ。

弱くても別にいいじゃん?と思う方もいるだろうけど、弱いままだといつまでも同じ小さな問題が解決出来ない。それで構わない人は良いだろうが、私は嫌なのだ。

いつまでも同じ問題が解けない事、いつまでも同じところで立ち止まっている事、いつまでもグジグジ言っている事が自分に許せない。

小さな努力で克己出来るのであれば、その克己の積み重ねが少しだけ強い私を作り、それが自信につながる。



自信と言ったって、大したものでない事は自覚している。しかし、あの時も頑張って乗り切れたのだから、今度もきっと何とかなる・・・その程度の自信が、どれだけ日々心を楽にしてくれる事だろう。

めそめそしていれば白馬の王子様がやって来て私の窮状を救ってくれる世界なら、そうしていた方が楽かも知れないが、現実にはそんな事はあり得ない。

それに、誰に勝るよりも、自分の弱さに勝てた時の達成感程、気持ちの良い事は無いのだから。



これはもう、本当に涙ぐましい私の自分へのエールです。

大人の方が読んでいたら、カズエちゃんてホントに弱くて必死で可愛いわね・・・と思ってくれるだろう。それ位、私だって弱くて迷いが多いのだ。

でも、若い頃と違って、同じ過ちや迷いを繰り返していられる猶予が無い。誰に慰められても自分の心は騙せないから、もう後悔したくないので、努力するしかないという事だ。



しかし努力出来るというのは、ひとつの才能ではあるかも知れないと自負しているのだが。

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マーゴ
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