ナム
今はアタシの天下
Jan. 7, 2009
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2009年1月7日 水曜日
マーゴは投薬再開して2日目で、少しずつ食べられるようになって来た。引き続き投薬が必要なのかも知れない。
昼にはアンダの通院を予定していたので、先ずはマーゴに今の薬を続けて良いものかどうか相談しよう。
アンダはキャリーで移動する際、心細げなか弱い声で鳴き続けた。
数ヶ月毎には定期健診で通院しているのに、キャリーに入れられると、またどこかへやられてしまうのではないかと不安になるのかも知れない。
あまりにも悲痛な鳴き方をするので、私達も辛かった。大丈夫、直ぐにおうちに帰るんだから、パパもママも一緒に居るでしょ?・・・と話し掛け続ける。
動物病院の待合室は、一人待ち状態だった。
キャリーを抱きかかえて入って行くと、いきなり犬が走り寄って来てアンちゃんのキャリーに飛び付いて吠えた。私は咄嗟にキャリーを高く掲げて、犬に背を向けた。
「ちょっと!やめさせて下さい」と飼い主に抗議する。
大型犬ではないが、シーズーなどの小型犬よりは少し大きい。
見ればリードを付けていない。キャリーには毛布も掛けていたけれど、犬はギャンギャン吠え続けて、アンちゃんは怯え、キャリーがガタガタと震えていた。
飼い主は初老の婦人で、無表情に犬を叱ってリードに繋いだ。「スミマセン」の一言もない。
兎に角、アンちゃんが少しでも怖い思いをしなくて済むよう、犬が飼い主の足元に引き寄せられたのを確認してからキャリーを抱いて外に出た。
その時、こうちゃんが駐車場に車を入れて、後からやって来た。事情を話すと、もう怒っている。「信じられないヤツだな、自分が外に出て待つべきだろう」と言っている。
犬はまだギャンギャン吠え続けている。何だというのだ、まったく。
私だって、犬の飼い主に腹が立って仕方ない。自分の犬が他人に迷惑を掛けても、謝るどころが目も合わそうとしない。しかも診察待ちではなくて、薬と勘定待ちをしているだけだったのだ。
犬と飼い主が帰ってから奥さん先生に経緯を話す。忙しくて受付は無人のときだったので、先生の責任ではないのに、「それはもうしわけありませんでした」と仰る。
聞くと、あのご婦人は飼い犬にリードを付けた事がないのだそうだ。いわゆる座敷犬で、散歩も殆どさせないとの事。以前は通院の際も、ノー・リードで抱いたまま連れて来ていたらしい。
多分、指導を受けてリードを買ったのだろうが、公衆の場である待合室でリードを外すバカがいるか。待合室には、ワンちゃんはリードに繋いでお待ちくださいと張り紙もしてあるのに。
これまでにも動物病院では常識のない犬の飼い主をたくさん見てきたけれど、こんなババアは初めてだ。犬には罪はないけれど、飼い主はクソだ。
私達の溺愛する小さくて心臓の弱いアンちゃんが、事もあろうに犬に吠えられるなんて・・・。
心臓の調子を診て戴き、喘息の治療方針を相談する。
今回は、ステロイドと抗生剤の注射をして一旦経過を看る事にした。咳が少しでも減れば、体への負担も減るはずだ・・・と喘息持ちの私としては実感する。
意外にもアンちゃんの体重は増えていた。2.6キロ。見た目では痩せたように思えたのだが、良かった。
しかしうちの子にしては痩せていると、先生も笑っていた。
しかも「よく動きますね」と院長先生は苦笑している。奥さん先生が保定していても、ニュルニュルとウナギのように手から抜け出そうとする。
本当は「落ち着きがありませんね」と言いたかったのだと思う。それを遠慮して「よく動いて、まるで仔猫みたいですね」と言って下さったのだろう。
アンちゃんの写真がちっとも撮れないのは、ペロをしのぐ落ち着きの無さが原因だ。
じっとしているのは眠っているときだけ。
但し、やはり体が弱いので長時間よく眠る。そして一旦起きてしまうと、チョロチョロと動き回り、軽い身のこなしで走り回る。
そんなに走ったら発作が出るよ・・・と私達は心配で仕方ない。
案の定、走っていると咳が出る。咳が酷くなると吐く。
咳をしているアンダを心配してか、ゴマが近づいて来てアンちゃんの頭を舐めてやる。ゴマは甲斐甲斐しくて優しい。
但し、ちょっとでも抵抗したりすると、パンチが飛ぶのだ。アンちゃんに対してもそうなのだが、亡きアインに対してもゴマは本当に母親のようだった。アインだって母親経験があったのに・・・。
そのゴマは、お正月におろした新しい毛布の手触りがいたくお気に召したらしく、長い時間踏み踏み踏み踏みしながらゴロゴロ言っていた。
我を忘れたかのように、目を細めて恍惚の表情をして、いつまででも踏み踏み、踏み踏み、踏み踏み・・・。
いつも母性の塊のようなゴマが赤ちゃんに返ってしまったかのようで、見ていて切なかった。
実際、この毛布は「マイクロファイバー」とやらで、とても軽くて柔らかくて手触りが良い。
そう言えば、私が子供の頃、掛け布団の襟に付けられていたビロードの手触りが良くて、寝ながらいつまでも撫でていた事を思い出した。
ゴマの赤ちゃん時代を、私達は知らない。きっと可愛かっただろうと思う。でも、そう思わない人間が捨てたのだ。まだ小さかったはずのゴマを。
私達は絶対に捨てない。ゴマもアンちゃんも、2度と捨てられる心配をしなくて良いんだからね。
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ナム
アタシって器用だから
Jan. 7, 2009 |
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ナム
こんな事も出来る
Jan. 7, 2009 |
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