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ジニー

また見てるの?

Feb. 28, 2009
ジニー
2009年2月28日 土曜日

やっと雨が上がり、午後には薄陽が差した。

ヒヨドリの為の果物を取り替え、公園と庭の満開の椿の花に見入る。

長雨だったね、みんな。あと少しで春になるよ。






白洲次郎がドラマになって、今夜がその3話のうちの第一話の放送。

21時からはご贔屓マツケンの【銭ゲバ】があるので、それが終わってから30分だけ【白洲次郎】を観た。



カメラワークがTVドラマというよりは映画のようで迫力があり、美しかった。俳優も良い。

次回もきっと【銭ゲバ】を観てから観るだろう。【銭ゲバ】はストーリーよりも何よりも、松山ケンイチとミムラの美しさが際立っている。

「L」のマツケンも良かったけれど、「蒲郡風太郎」もまたとても良い。日本の男優では、世界に通用する最も美しい俳優ではないかとすら思う。



譬えて言うなら【個人授業】のときのルノー・ヴェルレーか、【太陽がいっぱい】のアラン・ドロンか・・・いや、それよりも美しいと思う。

でも俳優松山ケンイチそのものが美しいのではなく、演じている役を通じて美しさを感じさせる。しかし、それこそが「憑依俳優」マツケンの真骨頂だろう。






ところでドラマ【白洲次郎】の第三回は、出演者の病気が原因で8月の放映だという。そんなに後なのか。きっと忘れてしまうだろうが、近くなれば予告が増えて思い出させてくれるに違いない。



白洲次郎の事はあまり知らなかったけれど、妻「白洲正子」に関しては、幾つか著作も読み、死後に彼女のコレクションや思い出を写真と共に紹介した本も手元にあり、ときどき眺めていた。

普段使いとして惜しげなく日常に取り入れられていたという骨董の器の数々や、古い着物の端切れを繋ぎ合わせて作られた渋い色調の膝掛け、大ぶりの壺に活けられた野の花、そして丸いのびやかな筆致で書かれた文字。

いずれも美しく、「美」を「見る」目に長けた人の足跡が写真を通して解る。たくさんの著作を持つ人で文章も削ぎ落とされた美しさ・厳しさに徹底しているが、その彼女が選び愛したモノを見ると、その人の心血を注いだ文章よりも、また別の説得力が一目瞭然となってしまう。



若い頃、才能も毒もある男性文化人たちに揉まれて、叩かれ続けて泣きながらも、あまり飲めない酒を朝まで飲んで食い下がってでも、男でも女でもない「第三の性」として成長したいと研鑽を積んだ日々を、傍にいた人間が回顧している。






その白洲正子の名前を初めて知ったのは、これまた伊丹十三のエッセイであった。

高校生の時だったと思う。



確かこういう内容だ。

帰宅すると不機嫌な様子で妻が待っており、話を聞くと「シラスサン」の銀座の店「こうげい」に行くと、とても素敵な着物が展示されていた。

そこに集う人たちは皆とても洗練されており、自分だけが安物のカジュアルな装いで恥ずかしかったというような事を言うものだから、なんだ女って可愛いもんじゃないか、そんなに欲しければその着物を買ってやろうかと思ったとき、妻が言うのだった。

「でね、その着物、買ったのアタシ」



これは全て記憶で書いているので正確な記述ではないかも知れないが、その「シラスサン」が白洲正子の事だった。

その時はまだ10代の終わりで、白洲正子に興味を持つ事もなく過ぎた。





一連の伊丹十三のエッセイには、まだ洒脱なエッセイなどそう多く存在しなかった時代にあって、好奇心を刺戟する内容が豊富だった。

エッセイの中で初めて知った「スパゲッティ・カルボナーラ」をどうしても作ってみたくなり(当時、そんなものは巷で見た事も聞いた事もなかった)、当時まだ一度も食べた事もないうちに作ってみた。

あの時に文章だけで知ったカルボナーラの作り方で、35年も経った今でも作っているのだから、これは相当大きな影響だったと言える。



プレーンオムレツを作るのにフライパンを傾けてトントンと柄を叩いて丸めるのだという事も知り、真似して練習したりしたものだった。

私はそれがきっかけで、大学生になってからはプレーンオムレツ専用にすべく鉄のフライパンを大小2つ買い、しっかり「焼き」を入れてオムレツを焦げ付かせない状態のフライパンを作って得意だった。

そのフライパンは、まだ手元にある。

もう何年も使ってないので、人選の終焉に向かって身軽になる為、使わないものは捨てようかと思っているのだけれど。





他にも、一連のエッセイの中で田舎の女学生が初めて知ったものはたくさんある。

「たん熊」の弁当・・・と書かれていても、「たん熊」が何なのか解らなかった。

35年経った今なら、それが高級料亭の名前である事は知っているけれど、勿論、行った事なんかない。

きっと死ぬまでに行く事はないだろう。行きたくても、諸般の事情で行けっこない。





その何冊かのエッセイは今も文庫本専用の可動式本棚にあるのだが、本棚のある部屋はミュウちゃん部屋でもあり、仏壇周辺にモノが増え過ぎてしまって、ちょっとの事では本棚が動かせない。

ほんの少し引き出せれば裏側に収納してある筈なのに・・・

だから記憶だけで書いた内容に、多少の記憶違いがあったらゴメンナサイ。





という訳で白洲正子から話はどんどん逸れてしまったのだが、私達夫婦の中では白洲夫妻のありようがちょっぴり安心材料にもなっている。

真似こそしないし出来ないものの、信ずるまま、やりたいようにこの先の人生を送ろうと思うとき、いつも思い浮かべる対象である事は白状しておこう。



ああいう風になりたいという事ではない。

私達も充分にいい歳をした大人なのだし、誰でもない私達のオリジナルを生きるしかないのだから、お手本にするという事でもない。

だけどふと思い出す、ちょっと特別な先人なのだ。




なのにドラマは、【銭ゲバ】より後回しか。だってマツケン好きだから、しゃあないやね。

それにつけても、風太郎さんたら破滅的な言動ばかりで・・・ドラマ自体は荒唐無稽で、感情移入なんか出来ない。

あかねちゃんも死んじゃったね。可愛かったのに・・・。









今日の写真、いずれもピンボケでお恥ずかしいのだが、ジニーもレンも可愛いし、毎日寒いし、二人の熱々ぶりを見て戴きたくて、敢えて載せちゃうかにゃ。
ジニー

レンた〜ん

Feb. 28, 2009
ジニー
ジニー

ペロペロしたげる

Feb. 28, 2009
ジニー
レン

うう〜っ

Feb. 28, 2009
ジニー
レン

ボク、恍惚

Feb. 28, 2009
ジニー
レン

いいでしょ?

Feb. 28, 2009
ジニー

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