アンダ
おちびですって?
Mar. 8, 2009
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2009年3月8日 日曜日
ただでさえ肩凝りと頭痛がする上、仕事がかなり溜まっているというのに、昨夜は深夜TVで未明まで映画を観てしまった。
しかも字幕スーパーを小さい画面(寝室のTVは14インチと小さいのだ)で真剣に読むものだから、どうしても目を酷使する。眼精疲労だというのに、そんな事をしていて良いのか、私。
でも途中でやめられなかった。とても良い映画だったと思う。
以下、ネタバレ満載なので、お嫌な方は読まないで下さい。
【ジャケット 〜The Jacket〜】
2005年製作 アメリカ映画
監督 ジョン・メイバリー
1992年、湾岸戦争真っ只中のイラクで、ゲリラの子供に頭部を撃たれ、死んだと思われたジャックだが、奇跡的にも生きていた。
しかしその負傷が原因で記憶障害になり、祖国に送り返された。故郷のヴァーモントでヒッチハイクをしていると、道端で車の故障で立ち往生している母娘と出会う。
母親は酒かドラッグで酩酊しており、娘のジャッキーはまだあどけない幼女で愛くるしい。ジャックはこの幼いジャッキーと言葉を交わしつつ、車の修理をしてやる。
その際、ジャックのバッグに付いていた認識票をせがまれ、ジャックはこの娘にプレゼントする。
母娘と別れた直後、ジャックはある殺人事件に巻き込まれ、容疑者として裁判にかけられるが、戦争で負傷した際の脳へのダメージの為、責任能力なしと判断され精神病院に送られてしまう。
拘束衣(ジャケット)を着せられ、死体安置用の引き出しの中に閉じ込められるという実験的な人格矯正療法を受けさせられた彼は、狭い暗闇の中で過去の記憶のフラッシュバックを繰り返すうちに、気がつくと15年先の2007年へとタイムスリップしていた。
未来へ移動してしまったとは知らないままのジャックが、そこで出会った若い女性は、15年経って大人へと成長した、あの時ジャックが認識票をプレゼントした幼いジャッキーだった。
ジャックは彼女から、自分が今2007年に居る事と、ジャッキーの母親は煙草が原因の火事で死んだ事、そしてジャックも1993年の1月1日に死んだという事実を聞かされる。
最初、彼が過去からタイムスリップして来たあのジャック本人である事を信じなかったジャッキーだったが、何度か会ううちに、彼の死の真相を探る事に協力するようになった。
そして2007年の時点でも存在している、あの精神病院をジャックの甥と偽って訪ね、当時の関係者から事情を聞き出そうとする。
どうやらジャケット(拘束衣)と死体安置引き出しの組み合わせでタイムスリップが起きるらしいという事が、ジャック本人にも見ている私達にも解ってくるのだが、その原理など、この作品にとってはどうでも良い事だ。
過去と現在、いや、現在と未来と言うべきか・・・時空を行ったり来たりするのと、見せられずに語られる未来の事実もあり、とても説明するのは難しいのだが、兎に角、1992年のジャックは自分が間もなく死ぬ運命にある事を知ってしまい、愛する者の為にある行動に出る。
その行動とは、1992年現在のジャッキーの母親に手紙を届ける事であった。
シングルマザーで荒んだ生活を送っている母親に、切々と訴える。あなたは煙草が原因の火事で死ぬ事になる。どんなに苦しくとも、酒や薬に逃げてはいけない・・・と。
結末は観る者の判断に委ねられているような気もするが、キイワードは「僕が最初に死んだのは27歳のときだった」という冒頭のジャックの最初の科白と、古い方の未来でジャッキーが言う「あとどれくらい時間が残ってるの?」という意味の言葉が、ジャックの行動により変化した未来で再び出遭った二人のシーンで終わるときに、画面が真っ白になってから、再び同じ言葉が流れるという点かも知れない。
これも観ていないと何の事か解り難いだろうが、ジャックはどうなったのだろう?という疑問が必ず残ると思う反面、病気の子供とジャッキーの母親(ひいては不幸になって荒んだ生き方をしていたジャッキー)の運命は変えられても、自らの死の運命は変えられなかったのではないかというのが私の感想だ。
ジャックという青年の受難と、死ぬ事が運命付けられている事を知った上での行動は、あたかもイエス・キリストの最後を思い出させる。
「ジャック」と「ジャッキー」そして彼に時空を越えさせるきっかけであった「ジャケット(拘束衣)」というタイトルは、まるで言葉遊びのようだ。
そもそも「ジャケット」という単語は、「ジャック」に縮小辞「et」を付けたものだ。
縮小辞とは、単語の語尾に付けて「小さい」とか愛着・親しみを込めて使うもので、スペイン語だと「abuelo 祖父」が「abuelito おじいちゃん」とか、「tonto
馬鹿」を「tontito お馬鹿ちゃん」という具合に使われる。
スペイン映画【汚れなき悪戯】の主人公「マルセリーノ」は「聖マルセリーノ」から貰った名前だったが、「マルセリーノ」は「マルセロ」に縮小辞をつけたもので、ラテン語では「マルコ」だ。
・・・私の汚れなきマルコは、私達を置いて突然天に帰ってしまった。あんまりだと思うが、そこが汚れなき所以なのだろう・・・というのは余談で・・・
そして「ジャック」という名前は「(聖)ヤコブ」のフランス語名「ジャック」に相当する英語名であり、また「(聖)ヨハネ」に相当する「ジェィムズ」の愛称でもある事も、この作品の主人公のその後の運命がどうであちたのかを象徴するかに思える。
つまり、殉教したヤコブと、使徒の中では唯一殉教しなかったといわれるヨハネ・・・ジャックの運命はどちらであったのだろう?
尚、ジャックの誕生日は12月25日であった事が、彼の認識票によって説明される。即ち、キリストの誕生日と同じである。
ジャックを演じるのは、【戦場のピアニスト】でオスカーを受賞したエイドリアン・ブロディだ。その際立った風貌は、見た事の無いキリストの姿をも髣髴とさせる。
【戦場の・・・】は好きな作品ではなかったけれど、【ジャケット】に於ける彼はとても素晴らしいと感じた。
脇を固める俳優陣も、なかなか豪華だ。
ジャックに禁じられていたはずの実験をしていたベッカー医師をすっかり年老いたクリス・クリストファーソン。
ジャックがヒッチハイクした車の若者(警官殺しの犯人)を、昨年25歳の若さで亡くなったかつての美少年ブラッド・レンフロ。
ジャックに好意的・協力的な女医を演じた実力派女優ジェニファー・ジェイソン・リーは、あの【コンバット】のサンダース軍曹、故ヴィック・モローの娘でもある。
また精神病院でジャックに近づく精神病患者に、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグ。作り方次第では、こんなにも異様になるのかという怪演。
音楽担当が、懐かしのブライアン・イーノ。懐かしいと言っても最近の動向を知らなかっただけで、ずっと活躍し続けていたのだろう。音楽作りだけでなく、プロデュースにも。
Windows 95の標準のシステム起動音The Microsoft Soundが彼の作曲であった事も、実は最近になって知った。
だけど思い出せない。どんなんだったっけ?
今ではクローゼットに片付けられている私のWindows 95マシン・・・もう一度聴いてみたい。
相変わらず私のPCのモニターの上を取り合っているアンダとゴマ。
どちらが乗っても2匹が一緒に乗っても構わないけれど、お願いだから乗ったまま殴り合いをするのはやめて。画面が揺れて、頭がクラクラするんだよ、ママは。 |
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