カイル
ボクは平和主義
Aug. 15, 2009
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2009年8月15日 土曜日
今朝は「秋」だった。
また猛暑に戻るらしいが、今朝の空気はひんやりと乾いていて気持ち良かった。幾らなんでも、お盆のさなかに秋になってしまっては寂しい。
蒸し暑いのは辛いけど、それでも夏は何となく心が弾む。
それはかつて夏が一番好きだった時期が長くあって、その記憶をどこかで引きずっているだけなのかも知れない。
かつて、夏の間は2ヶ月近く舅たちが避暑に行っていたので、暫し日々の「地獄」から開放され、梅雨明けと暑い季節の到来が待ちきれない位だった。
そして夏には洗濯物がどんどん乾くとか、いい加減なものを着ていれば済むところも気に入っていた。
でも今は洗濯物は一年中室内乾しだし、一年中いい加減なものを着ているので、夏のメリットは少ない。
夏は冬と比べると光熱費が安く上がるけれど、クーラーも暖房も要らない春や秋の束の間の快適な季節の方がずっと良いに決まっている。
敢えて探す夏のメリットは、路地栽培の美味しい野菜が出回る事かな。
今日もトマトを買って来たので、たっぷり食べよう。勿論、皮ごと。
今日は64回目の終戦記念日。
私が生まれたのは、「もはや戦後ではない」と経済白書で言われた1956年の翌年だ。だから勿論、戦争は知らない。1650年生まれのこうちゃんと違い、進駐軍の名残も知らない。
私の同級生のお父さん世代では、戦地に行ったり戦死したりした人は少ないと思う。同級生が末っ子だったりして、お父さんの年齢が高ければ別だろうが。
私は長子ではあるけれど、私の父は当時としては遅い結婚だったので、軍隊に行った年代の人だ。
父は終戦の年に成人した。
成人式代わりに志願して海軍の厚木航空隊に入ったものの、戦地に行く前に終戦を迎えた。但し、それまでの間に赤痢で死に掛けたらしいが。
父は無事に生還したけれど、父の兄・・・つまり生きていれば私の伯父であったはずの人は中国で戦死した。徴兵されて戦地に行ったのだ。
地味で無骨で融通の利かない父と違い、伯父は爽やかなハンサムで秀才、詩を書いたりギターを弾いたりもした洒落た人だったらしい。古いアルバムを見ると、なるほど素敵だ。
女の子にモテそうだから、きっと見送りには町の女の子がプラットホームの陰で泣いた事だろう。
生きていたら、どんな伯父さんになっていたんだろう。
父は戦争の事は殆ど語らないし、大の映画好きにも拘らず、第二次世界大戦モノの映画は観ない。
父の結婚が遅かったのは、長男を失った一家の新たな長男代理としての責任感のようなものがあったせいかも知れない。終戦から11年して結婚するまでの間、どんな思いで過ごしていたのか、何となく解るような気がする。
父はもうそんなに長くないだろうから、生きているうちにあの戦争の事を聞いておいた方が良いような気もするし、父が自ら語らない事に関しては、知らなくても良いのだという気もする。
戦争を知らない私達夫婦は、今夜、映画【硫黄島からの手紙】を観た。
大変に厳しい内容である事は歴史的に知っているだけに、ずっと重たい気持ちで観ていた。
流石クリント・イーストウッドの監督作品・・・アメリカが描いた日本人としては、いまだかつてない位に公正に作られていたと思う。
あの時代に生きていなくて良かった・・・と軽々しく言ってしまうのも憚れるけれど、偽らざる気持ちだ。人命を軽んじる戦争は惨い。 |
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カイル
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