《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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チャイ

そろそろ寒いから

Oct. 7, 2009
チャイ
2009年10月7日 水曜日

昨夜・・・正しくは今日の未明のまた少し前・・・ちょうど丑三つ時に少し寝ようとしてベッドに入った時・・・足を伸ばしたら冷たい。

濡れているのだ。



ゴマが枕トイレの端っこでオシッコしたものだから、大半が外に放水されたようだ。

枕トイレの下に用心の為に敷いてある防水シーツにも、その下の普通のシーツにも、更に下に敷いているベッドパッドにも、更にその下のスプリングマットを包んでいた大型シーツにも、そして昨日出したばかりの掛け毛布にも・・・

たくさんの寝具に少しずつ「その液体」は滲み込んでいた。こういうのが一番困る。



二人で眠い目を見開いて飛び起き、黙々と洗濯をする。

水で下洗いをしてから洗濯機へ・・・。大物ばかりで泣けてくる。容量8キロの洗濯機でも、流石に一度では洗えなかった。







悪いのはゴマじゃない。

ゴマは私がベッドに入ったのを察知して、いそいそと飛んで来たのだ。

なのに私の腕の中にはジャムが居て、私はジャムのフカフカした後アタマと背中に顔を埋めるようにして、ミュウのときと同じように「何て幸せなんだろう・・・」と感じていたのだ。

ジャムも目を閉じ手をニギニギして、私たちは恥ずかしい位に法悦状態だったと思う。

だって幸せだもん。



しかし、ゴマは自分がそうなるつもりでいそいそと駆けつけた途端、それを目撃したのだ。

愛しい男に会いに駆けつけたら、男は他の女とベッドインしていた・・・そんな感じだろうか。私は男じゃないけどさ。



多分、ゴマの心は少なからず傷ついたのだろう。

先のオシッコからまだあまり時間が経っていないのに、水分はたんと備蓄しておいたものだから、たっぷりとオシッコをしてからベッドを去る事にしたらしい。






ゴマほど、序列を重んじる猫は居ない。

かつてゴマが一番の新参猫だった頃には、常にミュウとアインとジーコが食餌を済ませてからでないと、幾らゴマの分を用意して呼んでも、決して食卓に着こうとはしなかった。

3匹が食べ終わって食卓から去ってから(ヤツラは一度にはロクに食べやしないから、直ぐに去るのだが)、やっとゴマは食餌を始めるのだ。

食べる事が大好きなゴマなのに。



寝る時だって、3匹が私達のベッドで一緒に寝ているのを遠巻きにしてじっと見ていた。

「ゴマもおいで」と呼んでも来ない。連れに行って抱き寄せて横になっても、直ぐに飛び退いてまた遠くから私達を見ていた。



その当時、ゴマは喉をゴロゴロと鳴らすような事はなかった。手足を伸ばして眠るような事もせず、いつも香箱を組んで目を瞑るだけの寝姿だった。

決して寛いではいなかったのだろう。そんなゴマが不憫で仕方なかった。





だからゴマが一日に何度も私達のベッドでオシッコをして、最初私達は本当に困惑したのだけれど、きっとゴマには何かそうせずにはいられない、他に表現の仕様の無い心のモヤモヤがあるのだと思って、むしろゴマに詫びたい気持ちで一杯だった。

だって野良から家に入れたその晩から、ゴマはちゃんとオシッコもウンチもトイレで出来たし、砂の一粒だって持ち出さないお利口さんだったのだ。

子育て中、ゴマ親子は別室で先住のミュウたちからは隔離していた。

マーキングが始まったのは、仔猫4匹を全て里子に出して、ミュウたちアメショーの一家と同じ部屋にしてからだった。



その後もずっとゴマは仔猫を探しているかのように、子育てしていた部屋の方へ行きたがって鳴いたし、きっと子供達を取り上げられた事は堪らなく悲しかったのだろう。

そして親子3匹で長年落ち着いて暮らしているミュウたちの中に一人ぽっちで入れられて、どんな気持ちがしただろう。





同じメス同士、しかも体格も似たり寄ったりのアインの寝ていた場所が、主にゴマのマーキング場所だった。

アインの匂いのする場所を、自分のオシッコで匂い付けしているようにも見えた。


しかし、ゴマはアインが嫌いだった訳ではない。

むしろ猫に対してフレンドリーなゴマは、自分はまだ1歳にもなっていないくせにもうお婆ちゃんなのに小柄なアインに対して母性を発揮して、アインの頭を舐めてやろうとしていたのだ。

だけどアインがつい威嚇したりパンチを出そうとするものだから、そのパンチが繰り出される前に、ゴマのパンチが3発ほど先にアインの頭にヒットしていた。

それは反射的・本能的なもので、決して攻撃でない事は見ていても良く解った。



ある時は、ミュウがアインにマウントしようとして嫌がられ(どちらもとっくの昔に避妊済みなのだが)、アインが大袈裟にギャーギャーと喚くと、ゴマは飛んで行ってその小さな身体を大きなミュウの身体に体当たりさせていたっけ。

ゴマは自分をあまり好いてはいないであろうアインを、必死に助けようとしていたのだ。

そんな光景を初めて見た時には、猫にだって正義感や小さいものを守ろうとする母性の心があるのだと知って、とても驚いたし感動した。



10年近くもミュウたちと暮らしていても、そんな光景は見た事が無かった。

ミュウは自分の子供であるジーコたち3匹の仔猫の子守りは随分としてくれたし、アインの出産の時にも舐めてやったりして、まるで妻を守り、私を手伝ってくれているかのようだった。

そのミュウですら、アインが大袈裟に悲鳴を上げたとしても、助っ人に走るなんて事は無かったと思う。



ゴマが見せる他の猫に対する甲斐甲斐しさ、或いは先住猫たちに対して節度をわきまえているかの控え目な態度、そして仔猫を育てていた頃の、いつ眠っているのかも解らない程の素晴らしい母親ぶり、仔猫を育てていた部屋に行きたがって鳴き続ける哀れさ・・・

ゴマほど短期間に私達に、猫の気持ちを考えさせてくれた猫はいない。



そのゴマが、唯一の抵抗、もしくは自己主張のように続けたのが、トイレ以外でのオシッコだった。

精一杯のテリトリー主張なのか、それとも仔猫を奪われた気持ちや新参者としての肩身の狭さがさせる行為なのか・・・

ゴマの立場に立って考えようとすればする程、幾らでも原因が思い当たった。



ごめんね、ゴマちゃん・・・そう詫びながら、日に何度も洗濯機を回した。

365日、一日も欠かさずそれは繰り返され、仔猫のジャムが来るまでそれは続いた。



しかしジャム、そして次のマルコ・・・と、仔猫が自分より遥かに大きく育ってしまえば又それは再開され、10年後の今に至るまで(時々思いついたようにトイレでする事はあっても)続いているのだ。



私達も防御策を色々と試し、被害が少なくて済むようになったけれど、たまには昨夜のような事故も起きるという事だ。



お陰で、またまた洗い立ての清潔なシーツや毛布で眠れる幸せ。

私達はベッドに入っている時間がとても短いので、本当はこんなに頻繁に洗濯しなくても良いのだけれど、これがゴマと共に生きるという事なんだろうと思うしかない。



だってゴマはうちの「一番」なんだから。

今、ようやくゴマの考える自身の序列が先頭になって、いつでも好きな時に好きなだけ膝に乗り、ママの体の上で眠り、盛大にゴロゴロと喉を鳴らすようになれたゴマは、どれだけ辛抱強くこの時を待っていた事か。



そしてゴマのお陰で、私達はいっぱしの猫飼いになれたのだから。

そして、どんなに何をされようとも、ゴマが大好きである事には少しも変わりが無いのだから。



オシッコくらい、幾らでも洗うよ。洗えるもの以外の寝具は、みんな捨てたしね。

洗濯機も買い換えたし。

オシッコが出ないよりも、出た方がずっとマシなんだし。







てな訳で、洗濯をしているうちに夜も明けて、新しい一日はリンス剤のティツリーオイルの香りに包まれた爽やかなスタートとなった。

おなかも空いて、ニッポンの正しい朝ご飯・・・納豆ご飯に、じゃが芋と玉葱の味噌汁の美味しい事よ。



昼には捕獲器をサイジョウさんに渡す為に、中華屋さんで待ち合わせる予定だ。

へへへ、食べる事だけが私の健康法だわ。
チャイ

湯たんぽ入れてね

Oct. 7, 2009
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