《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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テト

なんだよ〜

Oct. 22, 2009
テト
2009年10月22日 木曜日

例によって丑三つ時になると激しく痛む神経痛で、昨夜も眠れずにいた。

仕事の前にTVをつけたのが運の尽き。BSで映画を観てしまったじゃないか。

でも観て良かった。とても面白かった。


邦題:理想の女(ひと)

原題:A Good Woman

原作戯曲: オスカー・ワイルド『ウィンダミア卿夫人の扇』

監督:マイク・バーカー

脚本:ハワード・ハイメルスタイン

製作国:スペイン・イギリス・イタリア・ルクセンブルク・アメリカ

言語:英語・イタリア語

公開:2005年




1930年代の高級リゾート地アマルフィを舞台に、そこに滞在している有閑階級の男女が織り成すドラマ。

理想の女とは、最初、これがヒロインかと思った若くて貞淑な新妻のメグ(スカーレット・ヨハンソン)の事なのかと思って観ているのだが、そうではない。

社交界ではとかく男と金のだらしなさで評判の悪いアーリン夫人(ヘレン・ハント)こそが、実は理想の女であったという皮肉なオチは、流石オスカー・ワイルドの原作・・・と唸らされる。

しかしアーリン夫人を演ずるヘレン・ハントの上手さ、そして洗練された美しさは際立っている。

メグを演じる、年齢にしてヘレン・ハントの半分ほどのスカーレット・ヨハンソンなど、洗練とは程遠い野暮ったく、ケツの青い小娘にしか見えない。

今でこそスカーレット・ヨハンソンは【ブラック・ダリア】や日本のコーヒー飲料のCMなどでその美しさを買われているものの、この作品に出た頃は本当に20歳そこそこで、その表情にはあどけなさすら感じる。

勿論、美しくて色気もたっぷりなのだが、全然大人の女ではない。

しかしそんなところが、まだ酸いも甘いも区別出来ない若くて暑苦しくて恋にも仕事にも無謀な男たちには、征服欲と独占欲を刺激する、守るべき「若紫」なのだろう。

早く歳を重ねて、様々な苦い失敗も重ね、大人の男になれよ・・・と言いたくなる。



実はこの新妻のメグは、ミセス・アーリンが若いときに産んで手放した娘であるという事が解ってくるのだが、娘の幸せを守る為に、自らが汚名を着て何も言わずに立ち去ろうとする心意気や何も知らない娘への母性、そして奔放でたしなみがないと思われた言動に隠された本当の慎しみ・・・

そんな彼女の真の値打ちは、初老の紳士タッピィ(トム・ウィルキンソン)にしか理解されていない。最高の理想の女として、幸せを手にするところで終わってくれて、観客はホッとする。

こんな洒落たオチが用意されているラストを満喫して観終えた直後、やっぱり大人の(初老の?)男女っていいねぇ・・・それに比べて若い男ってダメだねぇ・・・と初老の夫と二人で溜め息をついた。



上流階級の暇を持て余している男女の、くだらない噂話や妬み、そして遊び半分の色恋沙汰のドラマかと思っていると、そんな下世話な人間関係の中にも大切に守るべき真実や惑わされない信念があって、どんなに不完全で弱い人間だって捨てたものじゃないと思えてくる。

全篇、タッチとしては全く重たくなくて、むしろ洒脱に描かれているところも素晴らしい。

1930年当時の上流階級のファッションやインテリア、そして美しい風景も見所だ。



メグの夫であり、若いロバートの追い詰められたときの滑稽さ、どれだけ経験豊富で人の心を手玉に取るのもお手の物で何事にも揺るがないアーリン夫人でも、娘の人生と幸せを守る為には自分の幸せすらあっさりと捨てる母の強さといじらしさ・・・

メグが大事にしているペンダントを握り締め、会った事のない実母を「私の理想の女性なんです」と言って、その母に「誓う」と宣言したときの、アーリン夫人の表情・・・

どのシーンでも、アーリン夫人を演じるヘレン・ハントの表情が素晴らしい。【恋愛小説家】でオスカーを獲ったときよりも、この映画でのヘレン・ハントの演技は最高じゃないだろうか。



素敵な映画を観たとつくづく感じた。



DVDを買ってでも観る事をお奨めします。

私は買うかも知れないな。





そして本来の意味で大人で、強さゆえに優しい、自分本位で女の価値を決めない、許容量の大きい男を伴侶に持てた(伴侶として育てた・・・とも言うのだよ、ワトソン君)この幸せを感じたひとときであった。

唯一の欠点は、金持ちではない事かな。



でも私の場合、伴侶が金持ちかどうかは問題ではない。

精神の豊かさとイマジネーションの幅広さ、そして心の有り様が創り上げた誰とも違う容貌、そして私と猫たちの為に生きる覚悟・・・ぬけぬけと言わせて貰えるならば、カズエちゃんこそが「理想の女」と言い放つだけの勇気と男気・・・それさえあればいい。



でも、それだけでも備える男なんか殆どいないのだ。とりわけ最後の条件は難しいからな。男が悪いのか私が悪いのかは別として。



こうちゃん、最高!「理想の男(ひと)」だ。

私より先に死なないでね。
テト

尻尾プリプリ

Oct. 22, 2009
テト
テト

足はモコモコ

Oct. 22, 2009
テト
テト

結構可愛いじゃん

Oct. 22, 2009
テト
ペロ

じゃ、ボクも・・・

Oct. 22, 2009
ペロ
ペロ

後姿は殆ど黒猫

Oct. 22, 2009
ペロ
ペロ

短く縮んでます

Oct. 22, 2009
ペロ
ペロ

ボクも可愛いよね?

Oct. 22, 2009
ペロ

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