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《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫の為の情報
先住猫との折り合いについてのケーススタディ集
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case 5 「Apfel」さんちの場合
掲示板でも少し書かせていただいたのですが、先住猫と新入り猫の折り合いについて、あまり参考にならないかもしれませんが、うちの場合をかかせていただきます。

たろう(茶トラ)ちさと(キジトラ)は、同じ母親から同じ日に生まれた兄妹(姉弟?)で、一緒にうちに来ましたので、最初から仲良しでした。

当時、私は仕事をしていましたので、日中はケージの中、遊ぶ時は外、寝るときにはまたケージという生活をさせていました。が、その内、ケージの隙間から抜け出すという技を覚え、あっけなく(1週間くらい)でケージ生活は終わりを告げました。

その後、また同じ母親が3匹子どもを産んだということで、その内の1匹をうちで飼うことにしました。3匹一緒に引き取れれば良かったのですが、いろいろな都合で、1匹になりました。あとの2匹は、実家と弟の彼女の実家に引き取られました。

この1匹がかける(薄茶トラ)です。同じ母親ということと、年が3ヶ月ほどしか違わないせいか、最初の1、2日はかけるがソファーの下で過ごしていましたが、そのあとは、すんなりなじみました。たろうがよく面倒を見てくれて、かけるが一緒に寝ようとくっついても、ちゃんとだっこ(というか、お腹あたりに抱えて)寝てくれていました。ちさとは、マイペースな子なので、自分の気が向いたときだけ面倒を見てくれていました。

その後、2003年夏に母が路上でけいた(茶トラ)を拾うまでは、3匹でした。けいたが来たのは、2003年8月でした。そのころはパワー全開、やんちゃないたずら坊主でした(今もかな)。遊んで欲しくて仕方のないけいたと、遊びたくなんかない、寝ていたい3匹。フー、シャーの威嚇やケンカこそはありませんでしたが、静かな落ち着ける場所を求めて、逃げまどう3匹でした。

ここで、普通の飼い主さんならけいたをケージに入れたり、別の部屋にしたりするのでしょうけど、うちの場合「そのうち、慣れるわよ」ってな勢いで、そのままでした。案の定、半年以上たった今では、けいたもだいぶ落ち着き、たろうやちさと、かけるに甘えて、グルーミングをしてもらい、そのまま寝てしまうというくらいなじみました。もっとも、ちさとが面倒を見てくれることは少なく、被害者(?)はもっぱら、たろうかかけるです。

育児(育猫?)書には、先住猫をたてて、新入りばかりをかまわずに...とありますが、何もかも先住猫を先にするのは大変なので、その辺は適当にしてました。ひどくしつこいほど、けいたがせまるときは、止めに入りますが、それ以外は基本的に放っておきました。最初は「なんだコイツ」とか思っていると思うので、とことんつきあわせてみるのがいいのかなぁ...と勝手に思っています。

あと、飼い主の方が、「どうしよう〜」とか思って、慌ててドタバタしてしまうと、余計にそうなるのかな...とも思います。猫って人の心というか状態を読めるんじゃないかなぁ...と。だから、「けんかしてるどうしよう〜」人がうろたえれば、猫もどうしたら良いのかわからなくなってしまって、新入りに辛くあたる...人間がどっしりかまえていれば、猫も「あ、こいつはココにいるやつなんだ」と思って、受け入れてくれる...そんな風に思っています。

必要最低限のフォローは必要だと思いますが、細かく気を遣って、あれもこれもしていたら、人も猫も疲れてしまうと思うんですよね...この辺は人それぞれの性格もあると思うのですが...私は、のんびりな性格なので、「そのうち、落ち着くだろう」とか思ってます。


ダンナは、この辺がダメでケンカしてるとすぐ止めにいっちゃうんですが...とは言っても、初顔合わせの時は緊張しているんです。かけるの時もけいたの時も、心の奥底では、「ケンカになったらどうしよう〜」とハラハラしてました。

今の願いは、ちさとがもうちょっと優しくなる事でしょうか...(笑)ほんと、猫に対しては気の強いお姉ちゃんで、たろうをはじめ、誰もが頭があがりません。

なんの参考にもならないかもしれませんが...それでは、また。

case 6 「タマちんセイロ蒸し」家の場合
先住猫と新入りの折り合いについて、我が家の場合は以下のとおりです。

我が家では1匹から2匹に増やすときが一番苦労しました。というのも最初の子、ミイ(オス)は生後約3ヶ月で保護して依頼、人間と犬と生活しており、猫というものを知りませんでした。

2匹目の子、チイ(メス)は人馴れはそこそこでしたが、最初は大型のケージで隔離しました。チイをケージに入れた後先住をケージのある部屋に連れてきたところ...、やはりミイは大きくなって初めて見る猫に怯え、部屋の隅へ逃げ込んでしまいました。チイはチイでミイを激しく威嚇し、拒絶していました。

チイをケージで隔離することにより、ミイは自由にケージの中のチイを観察することができました。威嚇され手が出ても、鼻先をかする程度で大した傷にはなりませんでした。

それから数日後、チイの威嚇も段々と減り、ケージから伸ばす手は攻撃のためではなく、遊びに誘う手になりました。ミイも暇さえあればケージ越しに過ごすようになり、昼寝もケージの側ですることばかりになった頃、思い切ってチイをケージから出しました。その間、約3週間くらいだったと思います。

それからはもう早かったです。チイはミイの行くところどこでもついて行くようになりました。取っ組み合いは何度かありましたが、ケンカというものは一度もありませんでした。

それから後、更に4匹を迎えましたが、1匹から2匹になるときのような苦労はなく、また隔離についてもほとんどないか、あっても数日になりました。
  
オス同士は仲が悪いとよく言われますが、我が家ではオス同士のトラブルはほとんどありません。我が家で新入りに激しく威嚇するのは、チイと今年2月に迎えたセリで、2匹ともメスです。やはり家を守る、家族を守るという本能のせいもあるのでしょうか。

ちなみに我が家は犬もいますが、犬に対しても最初は激しく威嚇しても時間の経過とともに威嚇はなくなり、お互いにやり過ごせるようになりました。

以上です。

case 7 ニシムラ家の場合 
1.多頭飼いの決心
先にニシムラ家に婿入りしていた椋は超びびりんで甘えん坊で力いっぱい噛み噛み癖のある美男子。椋が2歳半になった頃に後から嫁入りしたゆ〜と2人+1猫で現在の住居で暮らし始めました。

椋のお留守番が多い状況、噛み加減を覚えて欲しい事、ウチを訪ねる友人も多く、その度にびびってパニックを起こす状況だった事(呼び鈴にすらかなり怯えてました)、以上の3点から椋に同居猫を迎えて少しでもいい変化が現れればと思い、多頭飼いを決心しました。

2.巴(ともえ)と伸(のび)を選んだ理由
まず新しい同居猫を迎えるにあたって悩んだのは、椋の性格にあう猫がいるかどうかでした。なにせ、椋は子猫の頃から超びびりん猫。そこで大人猫を迎えるよりは子猫のほうが椋にとっては受け入れやすいのではないかと2人の意見がまとまり、子猫を中心に里親募集の記事を拝見する事にしました。

同時期にBBSにて、同居猫を迎え入れる意思があることを書き込みしたところ、多くの方々から2猫同時に迎え入れる事を提案頂きました。その理由は子猫を1猫だけだと椋が疲れすぎる可能性があるという事だったのです。

確かに今まで1猫で自由にゆっくり過ごしてきた椋。その可能性は捨て切れません。かなり悩みました。2人とも仕事(しかも超多忙!)を抱えているのに、3猫も面倒見れるだろうか?3猫に増やす決心はなかなかつきません。長い時間かけて話し合った末、「今は1猫だけにしよう。まずは状況を見てもう1猫迎えようではないか。」と決めたのです。(ニシムラの慎重な性格がよく出てますよね〜(笑))

しかし、その後2人の意見は分かれました。里親募集の中で気になる子が、ニシムラとゆ〜で別々の子なのですもの!(笑)幸い、その2頭とも同じ方に保護されていました。遠方でしたが思い切ってニシムラと2人で保護主さまを訪ねさせてもらい、実際に2猫とお見合いした上で椋との相性を判断させて頂き、どちらかを引き取らせてもらう事にしました。

尚、本来なら保護主さまにニシムラ家の様子を見てもらった上で預からせていただくのが筋なのですが、遠方という事情もあり、川口様を介してご紹介頂く事で保護主さまに信頼して頂くことが出来ました。

実際会わせてもらって、2猫は両極端なタイプでした。巴は元気いっぱい弾丸娘。伸はおっとりで甘えん坊で猫も人も大好き。2頭ともそれぞれ可愛く、個性がありました。2猫とも保護主さま宅で多数の大人猫と過ごしているせいか、猫同士の関係はいいように見受けられました。この点は多数の大人保護猫と暮らしている里親募集猫の最大の利点なのかもしれません。

悩んだのは、巴を選ぶと椋が振りまわされるかもしれない。伸を選ぶと甘えすぎて椋は逆に拒絶してしまうのではないか?2人ともどちらを選ぶかの判断をしにくい状況に陥り、本気で困りました。その場でしばらく時間を頂き、2人で再度話し合いを決行。

「これは助言頂いたように、1猫だけよりも2猫預からせて頂いたほうが椋にとってはいいのではないか?2猫だと子猫同士で遊んでくれるだろう。その間に椋がゆっくり休憩できる時間が持てていいのかもしれない。」

そういう理由から突然、椋・巴・伸の3猫家族になったのです。後に、BBSで頂いた多くの助言やニシムラ家のこの判断は正解だった事が心底わかりました。

3.3猫が家族になる道のり
初日の夜、巴と伸はケージ越しに椋と対面。椋は突然の来訪者に驚きすぎたのでしょう。シャーッ!フーッ!の繰り返し。子猫ずはケージ内より椋に興味津々で手を出します。とりあえずその日はお互いの匂いを認識してもらうだけに止め、一時間ほどで別の部屋へ。

ニシムラが椋と共に寝室へ移動。椋はニシムラに必死に甘えていたとか。この時点でしばらくはニシムラが椋担当、私が巴・伸担当と分かれる事が決定。私はリビングで巴・伸をケージから出してやり、探検させた後にトイレを教えてから充分遊んであげました。

2日目。巴・伸をケージに戻し、椋を再びリビングへ。1時間ほどケージ越しに対面させ、椋の様子が落ち着いた段階で私達が見守る中で2猫をケージの外へ。巴・伸は椋にさっそく近寄ります。一歩椋に近づいては椋にフーッシャーッされ子猫ずは一歩後退。それを何度も繰り返した後、椋は子猫ずがまだ上がれないキッチンカウンターの上に『こりゃ溜まらん』と言わんばかりに避難。

子猫ずは椋が近寄られるのを嫌がっているのがわかったのでしょう。巴と伸はすぐお互い勝手に遊び始め、キッチンカウンターの上で椋が子猫ずを眺めている状況となり、子猫ずが遊びの最中に時々カウンターに近寄っては椋にフーッシャーッされるいった事が繰り返されました。

そのまま2時間、あまりにも巴と伸が椋に近づきすぎてキッチンカウンターから降りた椋が手を出し、流血寸前になったので再び別々の部屋へ。別々の部屋に分かれた後は、私達は寝室とリビングに分かれて、ニシムラは椋のケアを、私は巴・伸のケアに努めました。

それを3日間続けました。最初ははらはらしながら見ていた私達ですが、人間が心配しても猫に判るはずは無いと割り切り、お茶を飲みつつゆっくり見守る事に努めました。人間がハラハラ・イライラしてるのは猫には簡単にわかっちゃいますものね。

その証拠に、私達が様子を見ながら「あっ!」と声を出したり動いたりすると3猫ともビクビクッとしていましたから。

椋のフーッシャーッは出るものの、椋の手が出る前に巴と伸がさっと離れて距離をとるタイミングが上手くなってきました(笑)。そこでできるだけ長い時間、3猫と人間とリビングで一緒に居る時間を増やしました。椋も2猫の存在をしっかり認識したようです。時々近寄ってきた巴と伸に自分から匂いを嗅ぐようになりましたが、それでも伸にぺろっと舐められるとフーッ!します。

「焦る気は全然無いけれど、ここまできたらもう少しだね」とニシムラと話しながらその光景をゆっくり眺めたものです。

一週間後、椋が子猫ずが使ったトイレを自分も使用し、自分から巴と伸に近づいて匂いを嗅ぐ仕草を見せました。「巴・伸は元々大人猫には慣れているから少しは安心できる。椋の避難場所になっているキッチンカウンターに椋が上がれば子猫ずまだ上がれない。

巴・伸用にはダンボールに小さな出入り口穴を開けた遊び場兼避難場所がある。ここまで来たら思い切って猫同士に任せてみよう!ダメそうだったらこれからの対応をまた改めて考えればいいさ。部屋を分けてもいいのだし・・・」とお気楽に考え、1時間リビングで猫だけで過ごさせてみました。

結果は大成功!一時間後、部屋に戻った私達は、同じ部屋の中で距離をとりつつもゆったりと過ごす3猫の姿を見ることができたのです。

4.現在の様子
今では巴・伸も1歳近くになり、大きさは3猫ともあまり変らなくなりました。お互いにおっかけっこや取っ組み合いをしながら元気に過ごしています。お互いに、甘えたい時・取っ組み合いしたい時・遊びたい時に相手になってくれる猫を自分で見つけて過ごしています。どうしても見つからなかった時は私達に甘えてきますけど・・・(笑)

甘え下手だったで暴れん坊だった巴も、椋に触発されて甘えん坊になりました。逆に甘えすぎだった伸は今では取っ組み合いを通して独立心が強くなったようです。

椋の甘えん坊ぶりは変わらないのですが、噛み攻撃で力加減を覚えてくれたようですし、なんと、何より椋が周りの環境に極度におびえない子になりました。意外な事にしっかりお兄ちゃんぶりを発揮し、グルーミングしてあげる姿もよく見かけます。

猫同士で過ごす事によって成長してくれる事。これこそ多頭飼いの最大のメリットでしょうね。

case 8 ねこじゃらし家の場合 
先月、愛猫のにゃむがリンパ腫との診断を受けました。腫れ物が出来、切開して病理検査に出した結果です。一時は食欲も落ちたのですが、傷が癒えるうち、食欲も復活してきました。とはいえ、体内の事ですので、転移も考えられ油断は出来ませんが、食欲のあるうちは元気!!と思い川口さまより譲り受けたプロポリスとansanさんに教えていただいたAHCCイムノエースを食事に混ぜて与えています。

この子はプチポンもりおかが仲介してくれた『岩手の置き去り猫』です。去年の3月、はるばる岩手県より曜さんが連れてきてくださった子ですが、マンソン裂頭条虫と耳ダニの治療中のため、ケージに入れてほぼ3週間。治療も終え、やっとケージから出しました。

最初の2ヶ月ほどは良かったのですが、そのうち先住猫のイジメが始まり、怪我をし、再びケージへ・・・。それで安心と思っていたら、ケージの隙間から手を差し込んで引っかいたらしく、翌朝背中に大きな傷がパックリというショッキングな出来事に遭遇!!慌てて獣医へ行き、縫合手術。3段ケージも注文し、それ以来ずっとケージ暮らしです。

ケージから出すときは部屋を締め切り、先住猫の侵入を防いでいます。何度か対面を試みたのですが、始めは1匹だった敵?がしだいに増えて、今では5匹になってしまいました。追いかけるのは全員オスです。ちなみに、にゃむはメスなのですが、牛の餌などを食べて生き延びた子なので、異常に体は大きいです。体重5.7キロ(笑)

結局、イジメられた事がトラウマになり、その子たちがケージに近づくと、にゃむも威嚇したりケージの中で逃げ回ったり・・・・。フラワーレメディ・フェリフレンド・ホメオパシー・フェリウェイ・・・と色々試してみました。もしかして、避妊手術がうまく出来てないのかも?と思い、インプラントも挿入してみましたが、効果なし。

結局、にゃむはケージの中が一番安心できるんだな・・・と認識し、ケージから無理に出して仲良くさせることは止めました。今もにゃむがトイレをしている時が先住オス猫たちを興奮させるようで、砂をかいているとケージの前に集まります。ニオイ?なんでしょうか?つまり・・・・は猫は人間の思惑どおりにはいかない・・・という見本みたいな体験です。 

ケーススタディを送るつもりが全然ケーススタディになってませんね。

もっともっと長い年月をかけて・・・・と思っていたのですが、にゃむにはあとどれだけ時間が残されているかはわかりません。このまま何事もなく過ごしてくれればいいのですが。

イジメが原因で病気になったのか、種の存続のため、病気のにゃむを受け入れないのか、本当のところはわかりません。種の存続のため・・・・と言っても、みな去勢済みなのに(笑)

本当に優しいオスたちばかりで、にゃむ以外の11匹は仲良しなんです。だから、なおさらにゃむが愛しいんですが、そんな気持ちが猫の嫉妬を招いたのかもしれませんね。

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