●トイレ |
オシッコの問題行動のコーナーでまた別に詳しく触れますが、トイレは非常にデリケートで大切なアイテムです。トイレの砂にしても猫が気に入るかどうか、新聞紙を裂いたトイレでないと駄目な猫もいますし、設置場所によっても使ってくれなかったりします。
新聞紙トイレ(写真左)の作り方に関しては別のページで詳しく説明しますが、新聞紙を2センチ位の幅にテープ状に裂き、大き目のプラスチックケースやフード付き猫トイレ等の底に厚めに敷いた広告の上に、裂いた新聞紙をたっぷりと入れて作ります。
交換時に全て惜しげなく捨てられるので清潔に保ち易い、しかも新聞紙の印刷インクが臭いを消す効果があるというメリットがあります。
猫砂を使う場合、フード(覆い)付きのトイレ(写真右)が比較的便利ですが、ケージで馴らす場合には、スペースの都合でトレイだけのトイレが良いでしょう。
砂は、オシッコが固まってその部分だけ捨てられるものが便利ですが、猫の体内に砂ボコリが吸い込まれる事を考えると、私は鉱物系の砂はお奨めしません。我が家では、オカラの砂とヒノキの砂を混合して使っています。頻繁に掃除して細菌が繁殖するのを防ぐことも重要です。トイレ自体を洗う事も大切。
いずれにしても、清潔に暮らすには、トイレは1匹に1個は用意したいものです。
我が家には32匹の猫が7部屋に暮らしていますが、頭数分プラス何個かのトイレを用意しています。
現在は新聞紙トイレは使っておりません。手間がとても掛かるので、超多頭飼育向きではないからです。
部屋によってはこんな風景(写真左)も・・・。 |
●ケージ |
怖がって威嚇が激しい猫や、先住猫と同居させる場合、新しく入れた猫の為のケージがあると便利です。
それは双方に安全な隔離という意味だけでなく、安心して過ごせる「自分の隠れ家」ともなるからです。
小さな仔猫であれば、1段しかないケージでも何とかなりますが、お世話のし易さや猫の運動不足回避を考えると、仔猫でも最低2段、大人猫だったら3段構造のケージをお薦めします。
直ぐに環境に馴染んで「出せ〜!」と要求が激しくなり、最初の数日しか入っていない場合も多々ありますが、そうなってからでも無駄にはなりませんので、僅かな金額の差で安物を買ってしまうよりは、お部屋に置いてインテリアとして邪魔にならないものを選ぶ事が大切かと思います。
隔離の必要がなくなっても、扉を開け放したけージを置いておくと、適当に落ち着ける寝場所にしたり、他の猫との喧嘩などでいよいよの時の避難場所にもなりますし、猫はこういう場所で遊ぶのも好きなので、、ケージは1つあると便利です。
爪や牙をむくほどに怯えている保護猫を飼育する場合には、2段以上の高さのあるケージでないと日々のお世話がやりにくいでしょう。最下段にトイレと食事を置き、上段で寛げるスペースを確保してあげられると、最悪の場合はそこで生活が成り立ちます。もちろん、馴れて来たら時々開放して遊ばせてあげて下さい。
清潔に保てるという意味で、お奨めは上の写真の >>プラケージ 813です。お洒落な木製ケージなどもありますが、木部の汚れや臭いというのは取れ難いものです。その点、このプラケージは掃除がし易く、しかも頑丈です。
小さな仔猫であれば、2段ケージでも済むかも知れませんが、ずっと使えるものですので、可能ならば3段をお勧めします。最初だけですよ、出費が多いのは。
ケージは「安物買いの銭失い」になり易い事を覚えておいて下さい。 |
●フード |
フードの質に関しては、別コーナーに詳しいので、ここでは「飼い始めたら、その日から食事はトイレと共に欠かせない」という程度に留めておきます。
缶詰フードとドライフード、それぞれの特徴をきちんと理解した上で選択してご用意下さい。
尚、蛇足ではありますが、人間のご飯の残りなどでは駄目です。塩分は猫の身体には大敵ですし、無塩だとしても充分な知識の無いまま作る手作りのご飯だけでは、必要な栄養素が摂れません。尿のPHが上がってストルバイト結石になる事もありますので、猫の病気予防を考慮した、きちんと信頼出来るメーカーのキャットフードを与えて下さい。
尚、きゅっとフードにも一般食と総合栄養食とがある事も覚えておいて下さい。 |
●食 器 |
水とフードで別々に容器をご用意下さい。どちらもあまり浅いと、こぼして汚します。
容器の素材については、陶器やステンレスの容器をお奨めします。プラスチックには細かい疵がつき易く、そこに雑菌が繁殖し易くなります。そんな理由もあり、接触性皮膚炎になり易いのはプラスチックの容器の場合です。よほど清潔に保つ自信がない場合にはプラスチックの容器はお奨め出来ません。
我が家では猫用の食器を購入するのはやめました。人間の陶磁器の食器を使っています。やや重みのあるグラタン皿などが、ひっくり返さなくて良いようです。 |
●寝 床 |
ケージの中では、爪が引っ掛かり難い毛布などを敷いてあげると良いでしょう。ループのあるタオルなどでは、爪が引っ掛かります。
ケージから出してからの生活では、猫が自分で快適な場所を寝床と決めるでしょうが、寒い季節には暖かい猫ベッドを幾つか用意してあげると寒さが凌ぎ易く、暖房費の節約にもなると思います。
左の写真の、奥にあるのがボア付きの冬用ベッドです。手前で黒猫が寛いでいるのは人間のベッドの上ですが・・・。
仔猫の場合は特に、体温が奪われないよう暖かい寝床を作ってあげて下さい。小さめの密閉容器に熱湯を入れた即席「湯たんぽ」を作り、マットの下に入れてあげても良いかと思います。ホットカーペットでは、仔猫は乾燥し過ぎて脱水しても大変です。 |
●爪切り |
人間と猫が仲良く共存する為には、爪切りが出来ると望ましいですね。飼い主の怪我を防ぎ、壁や家具か゜疵付く事から守り、猫自身もふとしたはずみでどこかに尖った爪を引っ掛けて爪が抜けるような怪我をする事も防ぎ、多頭飼いの場合には猫同士のじゃれあいで目などに傷つける事を防げます。
但し馴れるまでは触れない場合が多いので、無理して爪切りせずに、爪切りだけを準備しておきましょう。
猫の爪切り用具としては、 ハサミタイプとニッパタイプとギロチンタイプ(写真右)がありますが、猫の爪にとって衝撃が少なく、切り口が綺麗に切れるのは断然ギロチンタイプです。ショップによっては、「犬用」としてしか置いていない場合もありますが、同じ物です。
ギロチン式の爪切りは、>>こちらでもご購入戴けます。
薄い板状の爪を切る為に作られている人間の爪切りでは、厚みのある猫の爪を切るには適していませんので、是非専用の器具をご様子下さい。
尚、セルフグルーミングや爪研ぎをあまりしない老猫の場合、爪を切らずにいると左の写真のようになる事がありますので注意して下さい。(写真提供:クラゲさんと猫のミミちゃん)
本来猫の爪は、新しい爪が中に出来ると、古い外側の爪が鞘が抜けるようにして剥がれ落ちるのですが、それを助ける為にも猫は爪研ぎをしたり、自分で噛んで抜いたりしています。それをしないでいると、どんどん古い爪ごと成長してしまって半円状に分厚く丸くなり、爪が引っ込まなくなります。
更にここまで古い爪の鞘が抜けずにいると、中の血管が先端まで通ってしまって、爪を切れなくなる事もあります。こうした場合、先端を切ってやると剥がれ落ち易くなり、新しい尖った爪が中から出てきますので、その爪の先端を更に切ってやって下さい。 |
●ブラシ |
換毛期には特に抜け毛が酷くなりますが、日頃から猫は自分の身体を舐めるものです。その結果、お腹に毛が溜まる「毛玉症」にもなりますので、マメにブラッシングをしてあげて下さい。スキンシップにもなりますし、血行を促す効果もあります。
使用するブラシは、「スリッカーブラシ」というものです。細くてしなやかな針金が植えられていて、余分な毛を掻き取るものです。我が家で愛用しているものは、猫の皮膚を傷つけないよう配慮された、毛先が球になっているもの(写真左)です。使い易いです。
>>こちらでもご購入戴けます。 |
●キャリー |
猫を搬送するには、キャリー(ケースやバッグ)が必要です。里子に出す場合、病院に連れて行く場合・・・たまの事だからとケチケチして、いい加減な箱などで代用すると、脱走のもとです。ましてや、どんなに抱っこが好きでおとなしい猫であろうと、いつ何かに驚いてパニックを起こして脱走するか解かりませんので、しっかりとした作りのキャリーをご用意下さい。
小さなキャリーだと、暴れた猫が力ずくで壊す事もあります。ご注意下さい。
私は車での移動が殆どなので、大きくて頑丈なアイリスオーヤマのトラベルキャリー( >>HC-520)を愛用しています。これでしたら空輸にも使えます。
大きさとしては、大人猫でも2匹楽に入るものを用意していますが、徒歩で運ぶ方は猫が窮屈でない大きさのものを選んで下さい。
あまりギリギリの大きさだと、猫が中で力一杯背伸びした時に、頭がぶつかるのと、もし壊れかけていたりしたら猫が脱走する危険も伴ないます。ゆつたり出来る大きさで、女性でも持ち運べるギリギリの大きさで選ぶのが賢いでしょう。
素材はプラスチック、布と色々とありますが、自分のライフスタイルに合ったものを購入して下さい。
使わない時も、我が家では部屋に出しておいて、遊び場や気が向けば昼寝スペースなどに使わせています。
いざという時に、キャリーを出しただけで「病院に連れて行かれる!」と思って(その通りなのですが・・・)パニックになる猫もいますので、キャリーに馴染んでおいて欲しいから、部屋の一部として置いているのです。
我が家は頭数が多いので、キャリーも同型のものを部屋毎にたくさん置いています。部屋が狭くなって仕方ありませんが、猫たちは遊び場が増えて喜んでいます。(写真右参照) |